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THE BAWDIES×9mm Parabellum Bullet
今をときめく2組が異空間で火花を散らす学園祭ツアー
10.28甲南女子大・芦原講堂、熱狂の2マンライブをレポート!

 飛ぶ鳥も踊らせる(!?)ロックシーンの若き実力派バンド、THE BAWDIESと9mm Parabellum Bullet。旬の2組が激突する学園祭ツアーの関西公演となるのが、神戸の甲南女子大学だ。会場となる講堂は、大きなパイプオルガンが設置されており、非常に厳かな雰囲気を持つホール。女子大での開催とは言え、この日は男性ファンも多く詰めかけたが、通常のライブ開始前とはまた違う熱気を感じたのも事実。開演前から漂う期待感の高さは、エネルギーの充填度合いを示すようなそのざわめきでも明らかだった。昂ぶる鼓動の高鳴りに身を委ねつつ、いざライブがスタート!

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 先陣を切って登場したのは9mm Parabellum Bullet。扇情的な赤い照明が点滅する中、すでに総立ちとなったオーディエンスの大歓声を浴びて登場するメンバー。「9mm Parabellum Bulletです。こんにちわっ! YEAH~!!!!」(vo&g・菅原)という第一声から、初っ端に彼らがぶちかましたのは、パンキッシュでハードロックなアプローチが際立ちながらも、随所にポップテイストも織り交ぜた疾走感豊かなナンバー『Discommunication』! 重厚なビートに合わせてコブシを突き上げるオーディエンス。圧倒的なそのビートのパワーに、ライブが始まったばかりというのに会場の温度は一気に上昇する。ツーバスを配したかみじょう(ds)の超絶ドラミングと、ヒリヒリするような緊張感をベースラインに刻む中村(b)、踊るというよりはキレキレのプレイでオーディエンスを扇動する滝(g)のギター。そして一見クール、かつほとばしる思いをボーカルとギターで表現する菅原。「踊ろ~ぜっ!!」と煽る菅原の声を聞くまでもなく、会場はすでに弾けまくっている。

 
ノンストップで『Vampiregirl』と続き、『新しい光』ではヘッドバンギング&サビではオーディエンスが大合唱と、会場をグングンひとつに導いていく。その堂々としたステージングは見事という他ない。ドラマチックなサウンドの展開で魅せる『The World』では、ギターの滝が両手を上げてオーディエンスを鼓舞し、会場が沸きに沸く!
 
「この会場はそこら辺のライブハウスよりキャパはあるし、こんな眠れるホールがまだまだたくさんあるなと思った。そんな場所に呼んでくださってありがとうございます! こういう場所に全国のミュージシャンを呼びまくって、日本を元気にしましょう!! オレたちの曲は、どこかで手拍子しなきゃとか、タオルを振らなきゃとか、決まり事はないんで、自由に楽しんでください。(ここで男性からの声援を受けて)愛すべき野郎ども、盛り上がっていくぞ~っ!!」(菅原)
 

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 呼応する野太い声を切り裂くように披露したのは、力強い8ビートが炸裂する痛快なロックナンバー『R.I.N.O.』。続いて、哀愁感漂うギターが導くジャジーかつロカビリーなアレンジが特徴的な『キャンドルの灯を』。取り憑かれたように踊るギターの滝のパフォーマンスの激しさも目を引く。
 
 2度目のMCでは、それまでの張りつめた空気とは一変、野球盤に熱中していることなどを紹介(笑)。場を和ませながらも、その後に控えるTHE BAWDIESに向け、「アツアツに盛り上がることが、THE BAWDIESへのリスペクトになるから」(菅原)とつなぐ辺りもさすがだ。
 
 後半戦の幕開けは、リリースしたばかりの最新の4thシングル『ハートに火をつけて』! 疾走感をとことん前面に出しグイグイ迫りくるナンバーに、ギターの滝の踊る、回る…にとどまらない暴れまくりのステージングはさらに加速していく。そして、どこかノスタルジックなフレーズが印象的な『Termination』、「騒げ~っ!!」(菅原)の叫びと共に炸裂させた『Black Market Blues』と続き、最後は、哀愁感のあるフレーズから一転、超ハード&スピード感豊かにぶちかますアッパーチューン『Punishment』!! 会場をこれでもかとアツくした彼らのステージは終了。その濃厚なアプローチには、オーディエンスも大満足だったことだろう。
 

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 9mmから熱いバトンを受け取るような形で、お次はTHE BAWDIESのステージへ。古き良きロックのスタイルを継承するような、スタイリッシュなスーツ姿でメンバーが姿を現すや否や、転換でクールダウンしたはずの会場の空気が再び急上昇!
 
「カモン、エブリバディっ!!」
 
 ROY(vo)の低音域で響くソウルフルな声質は実にエネルギッシュ。この夏も様々なロックフェスで観る者を圧倒してきた成果とも言うべき、声の深みとインパクトはまさに圧巻。痛快なロックンロールナンバー『IT'S TOO LATE』から、エンジン全開のステージが展開されていく。
 
「皆さん準備はいいですか? 心を裸にする準備はいいですか!? お召し物を脱いで頂いていいですか~っ!!(笑)」(ROY)
 
 ライブのスタートを告げるおなじみのシャウトに、大歓声で応えるオーディエンス。続いて演奏した『YOU GOTTA DANCE』のめくるめくロックビートが響き渡り、会場は一瞬にしてダンスホールに! 熱気で早くも汗びっしょりとなるROYの額から頬を流れ、あごから滴っていく汗がシャウトする度に光る。息の合ったパフォーマンスも目を引いたツインギターのTAXMANとJIM。そしてクールかつ一心不乱にビートを叩くドラムのMARCY。バンドの“塊”感は続く開放的なナンバー『JUST BE COOL』でもいかんなく発揮。もはや会場の熱気を止められるものは何もなく、その熱さにJIMが両手で親指を立てて「GOOD!」を表現する姿も随所に見られた。
 
「皆さんここに愛はありますかっ? あるんだったら叫ぼうぜっ!!」(ROY)
 

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 ロカビリーをモチーフにしたようなポップでキャッチーなアプローチが光る『I'M LOVE WITH YOU』。間奏でツインギター2人がステージ前面へ。コール&レスポンスを挟むなど、盛り上がらないわけにはいかない進行もお見事だ。そして、「ちょうど身体があったまった頃、汗ばんでますか~? 出てますかソウル汁!? そんなソウル汁に檸檬汁を足したら出来ました(笑)」(ROY)という前フリで披露したのは(笑)、最新シングルの『LEMONADE』。オールディーズの名曲をリスペクトするようなメロディラインが心地よい、シングル曲としては初のミディアムテンポのナンバー。ハートフルなサウンドと、汗ならぬソウル汁を滴らせながら歌うROYのエモーショナルな歌声に会場は釘付けとなっていた。続いての『ROCK ME BABY』でも、オーディエンスのハートはすっかりワシ掴み!
 
 MCでは、高校時代にTAXMANが、NHKの『のど自慢』予選に出たエピソードをROYが紹介するなど(笑)、メンバー間のやり取りに会場は大爆笑。こうして緊張と緩和を巧みに織り交ぜるのも、彼らの豊富なライブのキャリアを証明するものと言っていい。
 
 もちろん、ライブステージそのものは後半戦もハイテンション。ハネるビートがごきげんなロックンロールナンバー『B.P.B』はコーラスワークも聴きどころ。イケイケの『HOT DOG』、そして本編最後は『A NEW DAY IS COMIN'』トドメの一撃!
 

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 鳴り止まない大歓声のアンコールに応え、再びステージに登場したTHE BAWDIESを、大きな声援が出迎える。「若者たちのエネルギーで満ち溢れている学園祭は、僕たちも楽しかった。ありがとうございます!」(ROY)との感謝の思いを述べた後、続けたメッセージもまた熱かった。
 
「ロックンロールとは、心にあるいろんな感情が収まり切れずに前に出てしまったもの。それを初めてロックンロールと呼ぶんじゃないかと。最後に皆さんのそれを見せてくださいっ!!」(ROY)
 
 最後に彼らが用意していたのは、痛快無比のロックンロールナンバー『KEEP ON ROCKIN'』! ダンサブルなビートに合わせ、オーディエンスも文字通りの熱い感情(=ロックンロール!)をぶつけていく。途中のコール&レスポンスでは、メンバーがマイクを客席に向けてさらに煽るシーンもあり、会場はこれ以上ないヒートアップぶり。最後は、ROYの掛け声を受け、会場全員で叫ぶ「ワッショイ!!」。見事にライブを締め括ってくれた。

 
 THE BAWDIESと9mm Parabellum Bullet、上昇気流に乗る2組のライブバトル。それぞれが個性と実力を見事に発揮したこの日。ちょっと大げさながら、日本のロックシーンの未来は明るいと思わせてくれた熱いステージが、何より嬉しい一夜だった。
 
 
Text by 金本真一

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(2012年11月 2日更新)


Check

Set List

厳かな雰囲気の中で行われた
熱いライブの最高のミスマッチ!

『THE BAWDIES×9mm Parabellum Bullet
 学園祭ツアー 甲南女子大学 学園祭
「海の見える丘祭
~ポップとマァムの恋物語~」』
10月28日(日) at 甲南女子大学・芦原講堂

9mm Parabellum Bullet
01. Discommunication
02. Vampiregirl
03. 新しい光
04. The World
05. R.I.N.O.
06. キャンドルの灯を
07. ハートに火をつけて
08. Termination
09. Black Market Blues
10. Punishment

THE BAWDIES
01. IT'S TOO LATE
02. YOU GOTTA DANCE
03. JUST BE COOL
04. I'M IN LOVE WITH YOU
05. LEMONADE
06. ROCK ME BABY
07. B.P.B
08. HOT DOG
09. A NEW DAY IS COMIN'

~ENCORE~
10. KEEP ON ROCKIN'

Release

9mmのライブのキラーチューンとして
盛り上がりまくりの強烈シングル!

Single
『ハートに火をつけて』
【完全生産限定スコアブック付
 スペシャル・エディション】
発売中 2500円
EMI MUSIC JAPAN
TOCT-22320
【通常盤】
発売中 1300円
EMI MUSIC JAPAN
TOCT-22319/

<収録曲>
1. Scream For The Future
2. ハートに火をつけて
3. R.I.N.O.
4. ラストラウンド

THE BAWDIESがシングルで見せた
甘く切ない初のミディアムナンバー!

Single
『LEMONADE』
【初回限定盤DVD付】
発売中 1890円
ビクターエンタテインメント
VIZL-505
【通常盤】
発売中 1200円
ビクターエンタテインメント
VICL-36734

<収録曲>
1. LEMONADE
2. GET IT
3. TOUGH LOVER
4. ROCK ME BABY
(LIVE AT ZEPP TOKYO 120626)
※M-4=初回限定盤ボーナストラック

【アナログ盤】
発売中 1000円
SEEZ RECORDS
SEZ-3023

Live

関西の豪華ロック忘年会に
THE BAWDIESと9mmが出演!

『RADIO CRAZY』
一般発売11月10日(土)
※発売初日はチケットぴあ店頭での直接販売および特別電話■0570(02)9570(10:00~18:00)、通常電話■0570(02)9999にて受付。
Pコード182-613
▼12月29日(土)・30日(日)昼12:00
インテックス大阪
1day ticket7800円(オールスタンディング)
【29日(土)出演】阿部真央/androp/ザ・クロマニヨンズ/Scott & Rivers(From ALLISTER & WEEZER)/地球三兄弟/難波章浩-AKIHIRO NAMBA-/PUSHIM/Base Ball Bear/THE BAWDIES/MONGOL800/POLYSICS/他
【30日(日)出演】浅井健一/ACIDMAN/ASIAN KUNG-FU GENERATION/OKAMOTO'S/9mm Parabellum Bullet/サカナクション/[Champagne]/the telephones/Nothing's Carved In Stone/the HIATUS/BIGMAMA/plenty/MAN WITH A MISSION/RIZE/LOSALIOS/他
RADIO CRAZY公演事務局■06(7732)8787
※6歳未満は入場無料。但しお子様1名につき保護者1名同伴を前提とします(保護者の方はチケットの購入が必要です)。出演アーティストは変更になる場合があります。その際の変更・キャンセルに伴う払戻しはできません。

~11/8(木)11:00まで先行予約受付中!
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9mmはFear~のライブに参加後
来春には自身のツアーでZeppへ!

『Fear,and Loathing in Las Vegas
“All That We Have Now”Release Tour』
Thank you, Sold Out!!
▼12月23日(日・祝) 18:00
なんばHatch
1Fスタンディング3000円
2F指定3000円
[ゲスト]9mm Parabellum Bullet
キョードーインフォメーション■06(7732)8888
※未就学児童は入場不可。

『9mm Parabellum Bullet Tour
 桜前線ブッタ斬リ2013』
一般発売2月9日(土)
Pコード183-702
▼2013年4月17日(水)19:00
Zepp Namba(OSAKA)
1Fスタンディング3500円
2F指定席3500円
夢番地■06(6341)3525
※未就学児童は入場不可。

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THE BAWDIESは過去最大規模の
初の全県ツアーを2月より開催へ!

『THE BAWDIES TOUR 2013』
一般発売1月12日(土)
Pコード183-805
“~Sweet Black Girl~(※女性限定ライブ)”
▼2013年2月2日(土)18:00
“~I'm A Man~(※男性限定ライブ)”
▼2013年2月3日(日)17:00
京都磔磔
オールスタンディング3300円
▼2013年2月17日(日)18:00
なんばHatch
1Fオールスタンディング3300円
2F指定席3300円
サウンドクリエーター■06(6357)4400
※未就学児童は入場不可、6歳以上は有料。

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一般発売1月19日(土)
Pコード183-806
▼2013年3月16日(土)18:00
滋賀U★STONE
オールスタンディング3300円
サウンドクリエーター■06(6357)4400
※未就学児童は入場不可、6歳以上は有料。

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一般発売2月2日(土)
Pコード183-807
▼2013年4月18日(木)19:00
奈良NEVERLAND
▼2013年4月19日(金)19:00
和歌山 GATE
▼2013年4月25日(木)19:00
神戸ウィンターランド
オールスタンディング3300円
サウンドクリエーター■06(6357)4400
※未就学児童は入場不可、6歳以上は有料。

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