インタビュー&レポート

ホーム > インタビュー&レポート > デビュー30周年のアニバーサリーイヤーを彩る 新録セルフカバー集『30~Greatest Self Covers&More!!!~』 ピチカート・ファイヴ最後のツアー以来の大阪での本格的なライブを 7/20(金)ビルボードライブ大阪にて行う野宮真貴にインタビュー!


デビュー30周年のアニバーサリーイヤーを彩る
新録セルフカバー集『30~Greatest Self Covers&More!!!~』
ピチカート・ファイヴ最後のツアー以来の大阪での本格的なライブを
7/20(金)ビルボードライブ大阪にて行う野宮真貴にインタビュー!

 1990年からピチカート・ファイヴ全盛期のボーカリストを務め、渋谷系のアイコン的存在として国内外には計り知れない影響を与えてきた野宮真貴。デビュー30周年を迎えた今年1月には、1曲ごとに新旧の豪華プロデュ-サー陣を迎えての新録セルフカバー集『30~Greatest Self Covers&More!!!~』を発表。7月20日(金)にはビルボードライブ大阪にて、大阪での本格的なライブとしてはピチカートのラストツアー以来(!)となる貴重な一夜を目前に控えた彼女にインタビュー。

野宮真貴からの貴重な動画コメント!

――1月にリリースされた『30』は、選曲的にも人脈的にも野宮さんの30年間の活動をコンパクトに凝縮したベスト盤的内容になりましたね。

 
「そうですね。自分の30年のキャリアを振り返って、もう一度自分が歌ってみたい曲を選んだんですけど、選曲に関してはどうしてもピチカートの曲が多くなりましたね。いろいろなプロデューサーの方にそれぞれの想いでアレンジして頂いたので、また新しく曲が生まれ変わったと思います」
 
――テイ・トウワやコーネリアスから、ちょっと意外とも言える雅-MIYAVI-やレキシ、または高橋幸宏さんらの先輩格まで。曲のセレクトと1曲ごとの多彩なプロデューサーのキャスティングに関しては、どのように進めていったのですか?
 
「まずは選曲が先で、この曲は是非この方にと頼んだ方もいれば、この曲はこういうアレンジでいきたいということでお願いした方もいました。鈴木慶一さんもデビューしたときのプロデューサーだったので、30周年の記念にもう一度やって頂きたかったし。でも意外と、カジ(ヒデキ)くんも一緒に音楽をやるのは初めてだったし、(高橋)幸宏さんもずっと仲良くしていたけど今回が初めてだったんですよね」
 
――幸宏さんとのデュエットによる『皆笑った』(M-9)は特にそうですが、ありそうでなかった顔合わせのコラボも多いですよね。
 
「ピチカートのマニアなファンの方にとっては、オリジナルからどう変わってしまうのかという不安と期待の両方が大きかったと思うんですけど、感想を耳にすると“また違う形で新しく聴けてよかった”という方が多くて良かったですね。今回プロデュースしてくれた方の中でも、ヒャダインは元々すごくマニアで小西くんのことを尊敬しているから、オリジナルを大きく変えることはせず、原曲を活かしながら自分の色を出すように仕上げてくれていますね」
 
――改めて歌い直してみて、以前とは違う響きを持ってきた曲などはありましたか?
 
「そうですねぇ…そういう意味ではやっぱり『マジック・カーペット・ライド』(M-7)ですね。この曲は小山田くんがプロデュースした『BOSSANOVA2001』(’93)に収録されていた曲を、今また彼にプロデュースしてもらって一緒に歌ったんですけど。当時から時間が流れて、歌詞の内容もリンクするんだけど、今はお互いに子供がいたりというところで一緒に歌ったのは感慨深いものがありましたね」
 
――サウンド的にも今のコーネリアスらしい音で曲にもちゃんとマッチしていて。
 
「あとは、雅-MIYAVI-くんに参加してもらった『スーパースター』(M-5)も良かったですね。彼はもうこの曲の主人公そのものだなと思っていて。面識は全然なかったんですけど、不思議な縁があって、カメラマンのレスリー・キーが“MUSIC”というテーマでとある雑誌で撮り下ろしをして、そこに私も雅-MIYAVI-も参加していたんです。で、レスリーに紹介してよと頼んだらツイッター上で繋げてくれて(笑)。雅-MIYAVI-は多分ピチカートとか渋谷系を通っていないようなタイプの人だから、この曲のことも知らなかったと思うんですけど、ヒャダインとは逆で自分の好きなようにこの曲をアレンジしてくれたのが新鮮でした」
 
――かなりロッキンな音になっていて、歌詞の内容と恐ろしいほどリンクしているのが面白いですね。
 
「それにも不思議なことがあって。『スーパースター』は当時にPVを作っていて、映像ではイエローモンキーのドラムのANNIE(菊池英二)と刺青の入ったギタリストをバックに私が歌っているんですけど、それが雅-MIYAVI-のライブの編成と同じで。YouTubeで検索して見た雅-MIYAVI-くんも一緒じゃん!と思ったみたいです」
 
――そして、3月の東京・ON AIR WESTでの一夜限りスペシャルライブに続いて、7月20日(金)にはビルボードライブ大阪を舞台に『30+』と題したライブが行われます!
 
「3月のライブはアルバムに参加してくれた方にもたくさんゲストで出てもらって、私の方がお祝いされるようなお祭りっぽいライブだったんですけど、今回はビルボードという大人っぽい素敵な場所でやるので。今回のアルバムの曲を中心にやるのは変わらないんですけど、サウンドの方も会場の雰囲気に合わせて3月のライブとは違うものにしたいと思っています。演出とかよりも、ゆったりと歌を聴いてもらう感じというか。それに、大阪でのバンドを率いてのライブは、ピチカートの最後のツアー以来とかなり久々なので、私自身もとても楽しみにしています」
 
――バックを務めるのもキーボードに中塚武さん、パーカッションにquasimodeの松岡“matzz”高廣さんなど、ジャジーな雰囲気のメンバーが揃っていますし。
 
「そうですね。3月のライブでは衣装にしても敢えて渋谷系っぽい60'sなミニのワンピースを着たりとか、ファンの方が観たいと思うイメージのものをかなり取り入れたりしていたんですけど、今回はもうちょっとシックなものにしようと考えていますね。懐かしい曲も当時とは違って聴こえるものもあるでしょうし、皆さんと一緒に時間を楽しみながら、今の私の歌を聴いて頂けたらなと思います」
 
 
Text by 吉本秀純



(2012年7月13日更新)


Check

Release

豪華アーティストを迎え30周年を祝う
オールタイムベストな1枚!

Album
『30~Greatest Self Covers&More!!!~』
発売中 3059円
Sony Music Associated Records
AICL-2343

<収録曲>
01. マキのレキシ
Produced by レキシ
02. 東京は夜の七時
Produced by DJ FUMIYA(RIP SLYME)
03. 私の知らない私
Produced by テイ・トウワ
04. ベイビィ・ポータブル・ロック
Produced by ヒャダイン
05. スーパースター
Produced by 雅-MIYAVI-
06. スウィート・ソウル・レヴュー
Produced by DAISHI DANCE
07. マジック・カーペット・ライド
Produced by コーネリアス
08. トゥイギー・トゥイギー
Produced by □□□
09. 皆笑った
Produced by 高橋幸宏
10. ウサギと私
Produced by 鈴木慶一&曽我部恵一
11. 悲しい歌
Produced by 大橋トリオ
12. メッセージ・ソング
Produced by カジヒデキ
13. 陽の当たる大通り
Produced by YOUR SONG IS GOOD
14. マキのヤボウ
Produced by レキシ
15. スウィート・ルネッサンス -BONUS TRACK-

Profile

のみや・まき…’81年7月に鈴木慶一プロデュースによるシングル『女ともだち』でデビュー。その後、近年に活動を再開しているポータブル・ロックに在籍し、’90年には田島貴男に代わりピチカート・ファイヴの3代目ボーカリストに。’94年にはピチカートとして米国デビューも果たし、国内のみならず海外にも数多くの“ピチカート・マニア”を生み出した。近年もブラジルのフェルナンダ・タカイと共演するなど、多彩かつワールドワイドな活躍を続けている。

野宮真貴 オフィシャルサイト
http://www.missmakinomiya.com/


Live

久々の大阪でバンドでのステージ
貴重な一夜が間もなく!

『野宮真貴 30+Billboard Live Tour 2012』
チケット発売中 Pコード170-561
▼7月20日(金)18:30/21:30
ビルボードライブ大阪
自由席-8500円
ビルボードライブ大阪■06(6342)7722
※カジュアル エリアは取り扱いなし。未就学児童は入場不可。

チケットの購入はコチラ!
チケット情報はこちら