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デビュー5周年のアニバーサリーイヤーを迎えた
Acid Black Cherryが放つ2年半ぶりのアルバム『2012』!
同作を携えた全国ツアー、7/8(日)大阪城ホール公演を独占レポート!!

 約2年半ぶりのニューアルバム『2012』を引っ提げて、Acid Black Cherry(以下ABC)が臨んだ地元・大阪城ホールでのアリーナ公演。急遽ステージサイド(ABC曰く「見切れ体感席(笑)」)が増席されるなど、会場は待ち望んだファンでギッシリ。コンサートグッズである、赤いツノを模したカチューシャに、yasuが渋谷109-2とコラボした服装と同じ格好をしたりetcと、それぞれに臨戦態勢を思わせる姿の女性ファンから熱心な男性ロックファンまで、開演前から会場には期待感が充満してもう爆発寸前。Acid Black Cherry TOUR『2012』、7月8日(日)大阪城ホールの熱狂のレポートを、ぴあ関西版WEB独占でお届け!

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 メインスクリーンと、さらにサイドにスクリーンが2基。西暦が次々にカウントされ、その年代に起きたショッキングな事象がバックに流されていく。そして映し出される、世界滅亡までのカウントダウンを意味する世界終末時計。あと5分のところまで針が進んだところで、いよいよABCのライブが始まった!

 ステージにはギリシャ神殿の廃墟を思わせるような巨大なセット。ABCのバンド編成はギター×2、ベース、ドラムス、そして黒い衣装に身を包んだボーカルのyasu。1曲目の『doomsday clock』(=世界終末時計)から、ハードで重厚、疾走感に満ちたロックナンバーを披露していく様に、初っ端からオーディエンスは総立ち! 会場総出でコブシを挙げ、ヘッドバンギングする光景はまさに圧巻。頭上からの赤いレーザー光線を浴びながら放たれる美しくも力強いハイトーンボイスに、会場のテンションはいきなり沸点へと導かれていく。続く轟音ロックナンバー『ピストル』での盛り上がり方も、とてもライブが始まったばかりとは思えない一体感。曲が終わった瞬間の悲鳴に近い大歓声が、それを象徴していた。

abcreport2012_tate1.jpg「今日からアリーナツアー。(前のライブから)2週間空いたけど、1回もオナニーせずに溜めてきたぞ~!!(笑) 最後まで思いっきり暴れ回ってくれ~!!」

 おなじみの(?)下ネタを交えたトークで(笑)会場を沸かせるのもさすが。緊張と緩和、メッセージ性の強いハードなサウンドアプローチを見せる演奏と、合い間の笑いを交えたMCとの大きなギャップを味わえるのもABCのライブならではだろう。そしてここからは、古代壁画のようなアニメ映像とインスト『~the day~』を間に交えつつ、ノンストップで楽曲を披露していく。yasuの表情豊かなボーカルが映える爽快かつハードな『CRISIS』、キャッチーなメロディラインが際立つ『罪と罰~神様のアリバイ~』。そして、珠玉のバラードかと思いきや、一転ハネるビートに移行する軽快なナンバー『蝶』に、幻想的なイメージを醸し出し、yasuのファルセットも鮮烈な『指輪物語』。さらには、セット上段で歌う渾身の表情がスクリーンに映し出されたロックバラード『Fallin' Angel』に、ハードさが極みを見せた『in the mirror』。それにしても、今回のアリーナ公演では客席側に花道はないものの、大きなステージを右へ左へとyasuが駆け回るシーンが頻繁に見られ、そんな中でも重厚&爆音バンドサウンドに負けずに、オーディエンスに歌とメッセージを届け続けたyasuのボーカルパワーは見事と言わざるを得ない。

「大阪城ホールは、センターステージにした去年のクリスマス以来で。今回はスクリーンを使ってますけど、(お客さんがステージより画面を見がちになるので)嫌いなんですよ、僕。でも、みんながそれで喜んでくれるなら…(と、鼻をほじるポーズ)。ただ、どこを撮られてるか分からんから。昔からチャックとかよく開いてるし(笑)。少しでも近くに感じてもらえたらいいなと思います」

 生のライブステージを大事にするアーティストらしい想いを明かしてくれたMCは、同時にサービス精神に溢れた彼らしいエピソードとも言える。ほとんどが大阪出身というメンバーで固められた、縁あるバンドメンバー紹介も笑いを交えてたっぷりと行い、オーディエンスは火照った心と体をひとまずクールダウン。再びエネルギー充填を果たして、後半戦へと向かう。

abcreport2012_2.jpg その口火を切ったのは、広い会場に響き渡るyasuのボーカルに圧倒される、ドライブ感に満ちた切ないミディアムバラード『イエス』。軽快なリズムが導き、一体となって会場に手拍子が響き渡ったセンチメンタルな『so…Good night』では、ステージを横断し、スタンド席のファンとyasuがハイタッチするシーンも実に微笑ましい。さらには、会場が一斉にジャンプし続けたダンサブルなロックナンバー『チェリーチェリー』と、立て続けに攻め立てる!

「大阪城ホールでやるときはいつも言ってるけど、初めてここでライブを見たのが、L'Arc-en-Cielさんの『True』のツアーで、スタンドのFの1列目の5番なんです。今日はそのとき座った席にいくらがんばって投げても届かないんで、開演前にペットボトルを置いときました(笑)」

abcreport2012_tate2.jpgと、MCで突然語ったサプライズ。大きな歓声の中、yasuからの粋なプレゼントを手にしたのは男性だった(会場は歓声とため息が)。ちょっとしたファンサービスも実に心憎い。また、コンサートグッズ紹介では『GHIJセット』を説明。「素敵な夜になります(笑)」という気になる中身は、ピンクの手錠、ハンドマッサージャー、そしてコンドーム…(笑)。

「大阪の子猫ちゃんたちのエッチな声をもっと聞かせてくれよ!!」

 そんなyasuの呼びかけをもとに、ライブは終盤戦に突入! ダイナミックなビートが炸裂する『Re:birth』、スリリングなロックナンバー『少女の祈り』に、抜群のスピード感で聴かせる『少女の祈りⅢ』。そして最後のトドメは、メジャーデビュー作にして一躍その志向性をロックファンに強烈にアピールした代表曲『SPELL MAGIC』を披露! 万感の表情で、yasuはひとまずステージを降りた。


 しばしの余韻の後、アンコールを求める熱狂的な声に応え、メンバーが再び登場。揃いの黒いTシャツにコンサートグッズであるタオルを掲げ、ちょっとしたウェーブ・パフォーマンスを見せ喝采を浴びた後は、再びライブへ。アンコール1曲目は、ハードなロックアプローチに終始した本編ではなかった、アコースティックセットでの演奏。この日用意されたのは叙情的な珠玉のラブソング『冬の幻』。切ない世界観に惹き込まれると同時に、yasuの幅広い表現力に改めて気付かされる曲でもあった。

「今年はABCも5周年。アルバムを出してそれで終わった気になってたけど、今年中にもう1回やるからね~(大歓声)。みんなとまたエッチなこと出来るよ!(笑) 今年は何となくライブやらなあかんかなと思ってます。5周年わっしょいライブなんで!(再び大歓声)」

 と、ここでオーディエンスの年齢調査に。10代、20代がほとんどを占める中、40代、50代、さらには60代、なんと70代も! 幅広いファン層にびっくり&感動のオーディエンス。そして、ファンへの気持ちを歌った『君がいるから』も披露。フォーキーなサウンドに会場も心が満たされるよう。

「今日は来てくれて本当に感謝してます。『2012』はコンセプトアルバムで、音楽で元気に、明るい気持ちになれる人を1人でも増やしていければと思って作りました」

 そう語り披露したのは、最新アルバムを作るキッカケになったという『その日がくるまで』。yasuが伝えたい愛のメッセージが強く込められた力作だ。そして、圧倒的なスケール感で綴る開放的なポップロックチューン『シャングリラ』でアンコールは終了。スクリーンには、世界終末時計。開演前にはこの世の終末まであと5分と迫っていた針が、僅か1分ながら戻る。“音楽で元気に”。アルバムに込めた思いが、その映像に象徴されていたようだった。

abcreport2012_3.jpg 留まることのない熱狂的なアンコールの声に応えて、ABCが2度目のアンコールのステージに登場。そして、この日の正真正銘のラストチューンは、ハイテンションなロックナンバー『20+∞Century Boys』! 照明で明るくなった客席は最後の大盛り上がり!! 高揚感と心地いい余韻を背に、深々とお辞儀をし、いつまでもオーディエンスに手を振るyasu。この場を去ることが名残惜しかったのは、会場にいた誰もが思ったことだったに違いない。そんな中、年末には『Acid Black Cherry 5th Anniversary Live“Erect”』の開催が決定! そのファイナルとなる12月30日(日)には、再び大阪城ホールに戻ってくるABC。5周年のアニバーサリーイヤーを飾る伝説が再び!? 乞うご期待!

 
 
Text by 金本真一
 



(2012年7月25日更新)


Check

Set List

これぞABCの真骨頂!
ハイエナジーに駆け抜けた3時間

Acid Black Cherry Tour『2012』
7月8日(日) at 大阪城ホール

~until~
01. doomsday clock
02. ピストル
03. CRISIS
04. 罪と罰~神様のアリバイ~
05. 蝶
06. 指輪物語
~the day~
07. Fallin' Angel
08. in the mirror
09. イエス
10. so…Good night.
11. チェリーチェリー
12. Rebirth
13. 少女の祈り
14. 少女の祈りⅢ
15. SPELL MAGIC

-ENCORE 1-
16. 冬の幻(アコースティックver.)
17. 君がいるから
18. その日がくるまで
19. シャングリラ
~comes~

-ENCORE 2-
20. 20+∞Century Boys

Release

ヒットシングル7作を軒並み収録!
2年半ぶりにして最強アルバム誕生

Album
『2012』
発売中 3000円
motorod
AVCD-32202

<収録曲>
01. ~until~
02. Fallin' Angel
03. in the Mirror
04. ピストル
05. 少女の祈りⅢ ~『2012』ver.~
06. Re:birth
07. 指輪物語
08. CRISIS
09. ~the day~
10. その日が来るまで
11. so…Good night.
12. doomsday clock
13. 蝶
14. イエス
15. シャングリラ
16. ~comes~

Live

この夏はフェスで大阪にカムバック!
長居陸上競技場で『a-nation』に出演

『a-nation stadium fes.
 Charge Go!ウイダーinゼリー』
一般発売7月29日(日)
※発売初日はチケットぴあ店頭での直接販売および特別電話■0570(02)9507(10:00~18:00)、通常電話■0570(02)9999にて受付。
Pコード171-457
▼8月19日(日)15:30 長居陸上競技場
一般指定席9800円(光るウチワ付)
着席指定席9800円(光るウチワ付)
[出演]AAA/Acid Black Cherry/Do As Infinity/ケツメイシ/東方神起/TRF/他
a-nation 大阪公演事務局■0180(996)294
※雨天決行・荒天中止。3歳以上は有料。3歳未満は入場可。但し、お席が必要な場合は有料。出演者変更等に伴うチケットの払戻し・公演日の振替は致しません。光るウチワは当日会場でお渡しとなります。開場/開演時間は変更になる可能性がありますので、ご注意下さい。【一般指定席】チケットはアリーナ席またはスタンド席。【着席指定席】チケットはスタンド席。ステージからの近さを保証するものではございません。着席指定席内での年齢制限はありません。公演中は必ず着席していただきます。

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年の瀬に新たな5周年ツアーが決定!
ファイナルは再び大阪城ホールへ!!

『Acid Black Cherry
 5th Anniversary Live“Erect”』
▼11月30日(金)福岡サンパレス
▼12月5日(水)北海道・ニトリ文化ホール
▼12月11日(火)東京・国立代々木第一体育館
▼12月13日(木)東京・国立代々木第一体育館
▼12月24日(月・祝)愛知・日本ガイシホール

【大阪公演】

▼12月30日(日)18:00
大阪城ホール
全席指定7350円 立見7350円
※6歳未満は入場不可。

Acid Black Cherry
オフィシャルサイト