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ロック現場主義でシーンを刺激するアルカラの
最新シングル『おかわりください』の奇天烈ポップな新世界
昇り調子なバンドの鍵を握る策士・稲村太佑(vo&g)が
新作から結成10周年までを語るインタビュー&動画コメント!

 自ら“ロック界の奇行師”を名乗る、ソリッドなギターとタイトなリズム隊の波状攻撃が生む変幻自在のオルタナサウンド、リリックの固定概念をすり抜けるフリーフォーマットな詞の世界、そして高揚感漂う強烈なライブパフォーマンスで中毒者を続出させているロックバンド、アルカラ。そんな彼らの魅力を余すことなくパッケージしたCD+DVD作品『おかわりください』は、そのタイトル、詞のテーマ、サウンド、そしてライブ映像と、全方位から新たなオーディエンスをロックオンする濃厚なシングルとなった。神戸発東京経由でシーンを活性化するアルカラの司令塔・稲村太佑(vo&g)が、新作にまつわるエトセトラから、そこから派生した家族の話、ライブへの想いに意外な元メンバー、そして結成10周年までを語ったインタビュー。いやはやこのバンド、クセになる。

メンバー勢揃いでの動画コメントはこちら!

――2~3月に開催された『スペースシャワー列伝 JAPAN TOUR 2012』はどうでした? OverTheDogs、クリープハイプ、The SALOVERSと、ブレイク予備軍のバンドがツアーを廻る刺激的なイベントだったと思うんですけど。

 
「おっしゃる通り歴史のあるイベントなんで、選ばれたことの喜びもありましたけど、その責任をすごく意識して。どのバンドもライブパフォーマンスに一筋縄ではいかない研ぎ澄まされたものを持っているので、僕らとしても負けたくないし、この2012年のツアーが来年再来年と語り継がれるようにという、気持ちを込めてやってましたね。ツアーって掛け算になるというか、初日を観て、2日目にお互いを意識し出して、あの手この手を使い出す(笑)、ツアーにしかない独特の空気があったというか。僕らはそこを特に意識してやれたんじゃないかと思ってます」
 
――相手のライブも何度も観ることになると同時に、自分たちのやり方も観られてる。その中で自分たちの持ち味や強さ、他のバンドと違う点を感じたりしました?
 
「“その場にしかないもの”をすごく意識出来たのが一番ですね。しっかりスタジオで作ってきたものをバッチリ見せるのも1つの考え方ですし、その場その場の空気を拾い上げてライブに反映させていくのも1つだと思うんですけど、僕らはどっちか言うと“現場主義”的な形でやれたのが差別化を図っていけたし、逆に向こうもそれに対して刺激を受けてるだろうし。僕らも違うやり方をする彼らに対しての刺激がすごくあって、なかなか1回2回じゃ伺い知れないライブを連続で8回もやったんで、お互いを高め合えて良かったんじゃないかと思いますけどね」
 
――話を聞いてると、音源はブッ飛んでるけど、稲村さんめっちゃちゃんとしてますね(笑)。
 
「マジっすか?(笑) いやいやいや、ありがとうございます、はい(照笑)」
 
――2012年の初アイテムとして『おかわりください』が2月に出たんですけど、リリースにあたってどういうビジョンがあったんですか?
 
「年に1枚ずつぐらいのペースで作品を作ってきてますんで、今回はちょっとイレギュラーな形で間に一発かまそうよっていうスタイルやったんですけど、だんだんアイディアが膨らんできて。CDの売上枚数と動員って同じ数字じゃないじゃないですか? それじゃあライブを観たことがないお客さん、なかなか行けない人、行くのが億劫な人が確かにいる中で、どうしてもライブの一部でも観てもらいたい。あと、1曲2曲やったらアルカラの奇をてらった部分だけしか観せられないんじゃないかとも考えていって…例えば次のアルバムが出て、必要のないアイテムになってしまうのが一番寂しいし、吸収されてしまうシングルにはしたくない。結果的に短編ではありますけど、この4曲4様の形とライブDVDで、今の僕らを伝えるにはいいフックになったんじゃないかなって思うんですけどね」
 
――この4曲は今のアルカラを見せる上で、どうやってチョイスされていったんですか?
 
「最初に『ヤバいヤバいヤバい』(M-1)が出来て、当初はそれが推し曲のイメージやったんですけど、もっと奇をてらいまくった曲が欲しくなって『ミックスジュース』(M-2)を書いたら、コレはコレで僕ららしい。でも、どっちにしてもこの2曲やと訳分からん人おるやろなって(笑)。アルカラってすっごい散らかすんですけど、めっちゃ素直な部分をスッと出す良さもあると思ってるんで、そういう部分も垣間見せたい。今回は1つ1つ積木を積んでいくみたいな作品だったんで、1曲出来たことに対して自ずと対となる1曲が出来て、傾いた分バランスを取ってというような形になって。この2曲が出来た段階で全方位で見せたくなったんですよね」
 
――個人的には1曲目の『ヤバいヤバいヤバい』が好きなんですけど、これってファミコンの話なんですよね? 兄貴がおらんときにバックアップが消えてもーたみたいな(笑)。でもあのときみたいなショックとか焦りって、なかなか大人になってからもないなと思って(笑)。
 
「そうなんすよ!(笑) 10歳ぐらいの頃ってもう、家族が全てで。僕には兄がいたんですけど、兄が機嫌悪くなったらもう、その日は終了してしまうっていう(笑)。兄貴は当時中学生とか高校生やから、僕よりだいぶ遅く帰ってくるじゃないですか。その間にちょっとでも兄貴のご機嫌を取ろうと思って経験値を稼いどいたんですよ(笑)。そしたら何かのきっかけでデータが消えてしまって…。まぁ僕らの世代ってだいたいそれで謝ったとか隠したとか同じ悩みを抱えてて、僕の場合は何事もなかったように“えっ、消えてんの?”みたいに誤魔化したんすけど、知り合いのカワバタくんは、“俺カセット捨てたから”って(笑)。それがむっちゃくちゃ面白くて。そこから“捨てる”に振り切るってすごい行為やなと(笑)。どこまで逃げんねんって。その焦燥感を曲にしたいって、なんか思ったんですよ」
 
――この『ヤバいヤバいヤバい』のエピソードを聞いて思い出したんですけど、俺の同級生にコッタンっていうヤツがいて、ある日学校に行ったら白目の部分が真っ赤になってて。“え? その目どうしたん!?”って聞いたら、家にあったカラムーチョを食べてたら、それは後で兄貴が食べようと思ってたやつらしくて、ボッコボコにされたと(笑)。俺には兄貴がいないんで、家族内に兄貴がいるってこういうことなのかと、当時めっちゃ怖なって(笑)。
 
「いや~僕もね、5階建てのマンションに住んでたんすけど、もう兄貴から逃げたくて逃げたくて、5階から下を見たときに“コレ降りたらちょっと楽になるかな~”って思ったことありますからね(笑)。それトミーズの雅さんも同じこと言ってましたわ(笑)。もちろん飛び降りはしないですけど、それぐらい幼いときの兄の存在は、人生を教えてもらうというか、いい勉強になるというか、すごい恐怖でしたけどね(笑)」
 
――こういう詞の題材の目の付け所がめっちゃ面白いし、特異な光景ゆえにハマッたときにすごく共感出来ると思うんですけど、こういうテーマはフッと浮かぶものなんですか?
 
「僕らはセッションで曲を作っていくんで、僕も最初は適当な言葉で歌ってるんです。もう全然意味分からない言葉を並べて立てて、何となく“ヤバ~い♪”とか歌ってたんですよ(笑)。“ヤバいって何がヤバいんやろ…?”って考え出して、どういう“ヤバい”を歌おうかな~ってファミコンを思い出し…みたいな」
 
――サビのフレーズだけが先に生まれて、そこからどう世界が広がっていくか?みたいな。それで言うと、『かくれんぼ』(M-3)『やいやいゆいな』(M-4)はどうやって出来たんですか?
 
「『ヤバいヤバいヤバい』『ミックスジュース』『かくれんぼ』は情景が浮かびやすいと思うんですけど、『やいやいゆいな』に関してはもっと大雑把というか、真理みたいなところを歌ってて。この曲だけ全然アルカラっぽくないなってずっと思ってたんですけど、最終的に“やいやいゆいな”っていう言葉が出てきたとき、“あ、ハマった”と。“そんなん言わんでもええやん!”って自分で言ってしまうトラップというか、曲の中にそういう違和感がどうしても欲しくなった感じですかね」
 
――ホントにコレはワンワードで、ガラッと景色が変わるのを実践出来た曲ですよね。
 
「さっきの積木の話じゃないですけど、キレイに作っておきながら最後にバシャーンって壊すのが何かいいなって」
 
――『ヤバいヤバいヤバい』『ミックスジュース』はワンフレーズから広がっていく世界で、『やいやいゆいな』は世界観が先にあって、最後にワンフレーズがハマって出来ると。
 
「ホンマおっしゃる通りで。1から順番にやれるタイプじゃないのは、昔からいろんな人に言われましたね(笑)。こういうことが歌いたい、じゃあこういう旋律で、それやったら演奏はこう、みたいな順番ではどうしても書けない。今回一番面白かったのは『かくれんぼ』で、もういろんな要素を後から後から足していったのに、結局全部いらんわってギターもほぼ1本になったんですよ(笑)。“ここにもっとこういうフレーズがあったら”ってやっていけばいくほどふくよかにはなるんですけど、元の良さが見えなくなってもいくんですよ。今までは足し算の曲が結構多かったんで、引き算が出来るようになったことで、そういう曲との対比も出来るようになりましたね。あと、自分が歌うとどうしても歌謡曲になるんですよ。逆にそれが良さなんかなって、最近は思ってますけどね」
 
 
ライブはもうその日しかない、そのタイミングでの限界を見せていける
アートだと思う
 
 
――あと、今回はライブをまだ観られてない方には打ってつけのDVDも付いてますけど、この日のライブ自体はどうだったんですか?
 
「これはアルバム『こっちを見ている』(‘11)のツアーファイナルのワンマンやったんですけど、自分たちにとっても初めて結構早い段階でソールドアウトになって、ちょっとビックリしたというか。やっぱフェスとかになると盛り上げていくひとつのパーツになんですけど、ワンマンはアルカラが全てなんで、それだけ期待してくれたことが自分の中では大きかった。精一杯やれた日でしたし、入口として見て頂きたいライブにはなったなって。映像を観て頂くと、僕らのスタイルがすごく伝わると思います。ライブでその日その場のその空気をいかに武器にして、料理して出すかっていうシーンを垣間見れるわけなんで。音源はそのタイミングタイミングで必要なときに、みんなの心を埋めていけるものだと思うんですけど、ライブはもうその日しかない、そのタイミングでの限界を見せていける、違ったアートだと思うんですよね。だからそこを観て頂けるのは僕らとしても嬉しいですね」
 
――DVD付きの作品は、アルカラとしても初めてですよね?
 
「そうですね。DVD自体は昔、自分らの地元の神戸ART HOUSEのスタッフ総動員で録ったことがあるんですけど、それもART HOUSEの店長が、“この日スケジュール埋まらへんからちょっとワンマンやろうや。でな、DVD撮ろうと思うねん”ってとこから始まって(笑)。ただ、いろんな人にカメラを借りまくって録ってるから、それぞれの画質が全部違うんですよ。だから編集したらこの場面はめっちゃ画質いいけど、違う角度はめっちゃ荒いとかがある(笑)」
 
――そうなんや(笑)。
 
「1回そういうのはあったんですけど、なかなか映像として今のアルカラを見せられてなかったんで。今回はすごく大切なアイテムが出来たなって思いましたね」
 
 
いい言い方をすれば近道をしなかった
 
 
――話は変わりますけど、ブログをさかのぼって読んだらDEPAPEPEの拓ぼん(三浦拓也)は元メンバーなんですね。
 
「そうなんです。元々アルカラの前に下上(b)とバンドをやってて、これ以上やってても先が見えへんってことで、バンドを新しく作り直すためにも一旦解散しようって決めたんですよね。メンバー探さな、どうしよっかな~って思ってるときに、僕はさっきのART HOUSEで当時働いてたんですけど、SEX MACHINEGUNSのコピーバンドで彼が出演してたんですよ。もうめっちゃくちゃ速弾きで(笑)。でも、そのスタイルというか、ステージに立ってるときの気持ちの向け方がすごく気になって、その場ですぐ話しかけに行ったんですよね。“お前ギターやれや”って(笑)。ほんなら向こうも僕のことを知ってくれてて、“誘ってくれるんやったら今すぐやります!”みたいになって(笑)。結局、DEPAPEPEやるんで辞めますって出て行きましたけど。彼は今でも“そのときに教えられたことがいっぱいある”って言ってくれるんですけど、僕もあいつがDEPAPEPEとしてみんなに知られていったとき、“あ、俺見る目あるな~”って思いましたもんね(笑)」
 
――確かに(笑)。
 
「最近ライブでも共演したんですよ。一緒にやってた頃の初期の曲をやったんですけど、彼もちょっとふくよかにはなってましたけど(笑)、変わらんな~って。半年ぐらいの短い時間でしたけど、一緒にやってた意味がようやくここでつながったんやって思う瞬間のあるライブでしたね。お互いの場所で学んだものが合わさったとき、あのときと同じ気持ちで、どっちもブレてなかったのがすごく嬉しくて。またそういう機会が出来たら面白いなって思います」
 
――あと、どっちかが音楽を辞めてたらこうはならないですもんね。
 
「そうなんですよね。長くやっていくことって、こういう素晴らしさを生んでいくんやなって思える、ひとつのきっかけになりましたね」
 
――それで言うと、アルカラは今年で結成10周年で。振り返ってみてどうですか?
 
「まぁ地味にやってきたというか、いい言い方をすれば近道をしなかったというか、あんまり焦ったり悩み過ぎなかったんですよね。目の前に与えられたものをどうやりこなしていくか。例えばさっきの店長の話じゃないですけど、急に“ワンマンやろうぜ”みたいなことを1つ1つやってきたことで、いろんなつながりもいっぱい出来ましたし。今、大阪とか神戸に帰って来て、ライブの合間とかに街を歩いてバンドマンとすれ違ったら、たいてい“おぉ~! 久しぶり”みたいになるんですよ。まぁ知ってるからどうやねんって話なんですけど、そういうのってすごく嬉しいですよね。それが僕にとって長くやってきた中で生まれた財産だと思ってますし、帰る場所があるのはすごく心強い。そういうみんなを喜ばせたい気持ちや責任感はやっぱりあるし、逆に“アルカラ何や変わったな”って思われたくないのがすごくプレッシャーにもなるし、強さにもなる。そういうつながりを作ってこれたのはホンマに良かったなって」
 
――アルカラ自体は解散の危機みたいなものは、1回もなかったんですか?
 
「それがね、なかったんですね~。みんな暇やったんじゃないですか?(笑)」
 
――上京したのも結構遅いじゃないですか? 関西でそこそこ地盤があるなら、そのまま在住で活動してもええやんみたいなところも。
 
「いやまぁ実際そうでしたね。結局きっかけは、K’s DREAMっていうライブハウスの田中店長がシアトルに連れて行ってくれたことですね。3公演やったんですけど、3日目の頃には、2日目を観た人も1日目を観た人も来てくれるようになってて。言葉じゃないんやっていうのに気付いたんですよね。音楽ってそれ以上に見えない波長みたいなものがあって、コレは可能性があるんじゃないかって自分の中で思えた瞬間だった。ちょうどその当時、それこそドラムとかは就職してたんで、土日しかライブをしてない社会人バンドやったんですよ(笑)」
 
――こんなエモい音出してて、土日だけしかやらないっていう(笑)。
 
「アハハハハ(笑)。だから日曜日に東京でライブして、ドラムだけ飛行機で帰ってとかもようやってましたよね。しっかり生活しながら生み出していく音楽のスタイルの中で言うと、アルカラは冒険してるなぁっていう位置だとは思ってたんですよ。でも、その海外の経験を経て、“ホントはアメリカに行きたいぐらいやけど、神戸にいてこのスタイルでやり続けるぐらいやったら、もう1回全部捨てて東京に出ようよ”って、メンバー1人1人に面談していって。ほんならすぐ“うん、行こう! ほんなら俺仕事やめるわ!”って言い出して、何やそれと思って(笑)。追われてなかったからこそ続けられたし、みんなも希望をどこかに持ってて、1つ1つ光を見ながらやってこれた。まぁ近道すれば敵が増えるんやろうなとは思ってたけど、だからってダラダラ自分の身内だけを満足させとってもダメやし。すごい葛藤はありましたね。でも、いざ東京に出たら2日目ぐらいで水が合わなくて肌がすごく荒れて。もうコレは帰れってことかなと思いましたけどね(笑)」
 
 
そこに何の意味があんの?って言われたらもちろんそうなんですけど
自分らが面白がれたら勝ち
 
 
――今回のリリースに伴う東名阪のワンマンツアーもあって、大阪公演に関しては『「嗚呼、決戦は金曜日」-ミナミに千里からマスター現る-』となってますけど(笑)、このタイトルはどこからきてるんですか?
 
「僕ね~何か一癖あるお客さんとすごく仲がいいんですよ。そのお客さんは大阪の千里に住んでいて、ライブ会場でしか会わないんで僕も普段何やってる人かは全然知らないんですけど(笑)。たまたま知り合いのバンドのライブを観に行ったら、その人も打ち上げに参加してて。最初はスーツ着てるから関係者の人かな~と思ってたんですけど、あまりにも寂しそうにしてるからちょっと声かけたんすよね。ほんなら何のことはない、ツレのライブ観に来たぐらいのただの会社員で(笑)。まぁ面白い人で、そのときに僕は何となく雰囲気で“マスター”って呼んでたんですよ(笑)。そういう感じが僕すごい好きで、各地にいますね、そういう人が(笑)」
 
――自分がツアータイトルになるなんて、めっちゃ嬉しいですよね(笑)。
 
「ほとんどの人からしたら“誰やねん?”って話ですけどね(笑)。そこに何の意味があんの?って言われたらもちろんそうなんですけど、自分らが面白がれたら勝ちですし。ライブをやる側も観る側も、1本1本ホンマに違うもんなんだっていうのを、毎回タイトルを変化させることでも想像させたいし。マスターが現れたところで内容が変わるわけでも何でもないんですけど(笑)。ライブってそういう意味でもいろいろ楽しめるトラップをいっぱい仕掛けた方が面白いなって。例えば、先輩バンドのイベント名がやたら面白くて、“朝まで生アルコールA GO!GO!”みたいなタイトルやのに、“オールナイトのイベントではありません”って注意書きがあるんですけど(笑)」
 
――アハハハハ!(笑)  その注釈入れるのめんどくさいやん!
 
「そうなんですよ。ただ、打ち上げを絶対朝までやるだけのイベントなんですけど(笑)、そういうのって面白いな~って思ったんですよね」
 
――そういう遊び心でもバンドを好きになりますしね。あと、1本1本にそういうタイトルが付いてたら、意味がある気がしてくる(笑)。でも、そういうハッキリしない何かを求めて、音楽ってやっていくところはあると思うし。それじゃあ最後に、このCDの帯に小さく書いてある“サカナサカナサカナ~”は何なのかを聞いて終わりたいなって(笑)。
 
「アハハハハ(笑)。コレはね~ボーナストラックでそう歌ってる部分があって。僕もう“何やねん!”っていうのがホンマ好きなんですよ。今回は結構トラップを仕掛けた方で、CDの帯を外すことによって僕の3歳から32歳への変化も見れますし(笑)。そういう仕掛けも含めて、これからのアルカラを見せていけたらなって思ってるんですよ」
 
 
Text by 奥“ボウイ”昌史
 



(2012年5月31日更新)


Check

Release

音と映像でアルカラの魅力を濃縮還元
CD+ライブDVDの最新シングル!

Single
『おかわりください』
発売中 1800円
FlyingStar
VZB-20

<収録曲>
1. ヤバいヤバいヤバい
2. ミックスジュース
3. かくれんぼ
4. やいやいゆいな

<DVD収録内容>
2011.11.5 バリバリバリバリTOUR
ファイナルワンマン@代官山UNITより
1. 癇癪玉のお宮ちゃん
2. メランコリア
3. キャッチーを科学する

Profile

アルカラ…写真左より下上貴弘(b)、稲村太佑(vo&g)、田原和憲(g)、疋田武史(ds)。 ‘02年7月結成。’03年1月現メンバーとなる。自称「ロック界の奇行師」。ギターロックやオルタナティヴロックなどの音楽性を基調としながら 一筋縄でいかない自由奔放さで唯一無二の世界を築き上げている。’09年1月にはアメリカはワシントン州シアトルでの公演を行う。’10年春に上京、’11年に配信リリースを経てアルバム『こっちを見ている』でメジャーデビュー。

アルカラ オフィシャルサイト
http://arukara.net/


Live

レコ発ツアーは全箇所ソールドアウト
Rhycol.主催の豪華イベントにも出演

『ア・ル・カ・ラ 東名阪ワンマンツアー
「嗚呼、決戦は金曜日」
-ミナミに千里からマスター現る-』
Thank you, Sold Out!!
▼6月1日(金) 19:00
心斎橋JANUS
前売2500円
JANUS■06(6214)7255

『YANYA FESTA』
チケット発売中 Pコード163-447
▼6月16日(土)13:30
ESAKA MUSE
スタンディング2000円
[出演]Rhycol./KEYTALK/dry as dust/fifi/tricot/ゆれる/The Spring Summer/memento森/秀吉/winnie/アルカラ/他
ESAKA MUSE■06(6387)0203
※小学生以上は有料、未就学児童は無料(大人1名につき、子供1名まで同時入場可)。

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早くも秋のツアーが発表!
大阪公演は10月のクアトロにて

一般発売9月1日(土)
Pコード171-965
▼10月24日(水)19:00
梅田クラブクアトロ
スタンディング2500円
梅田クラブクアトロ■06(6311)8111
※未就学児童は入場不可。小学生以上はチケット必要。

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