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結成5周年のアニバーサリーイヤーに強力メンバー2名増員!
キリト率いる新星Angeloが破壊と想像のアルバム『BABEL』を発表
12/24(土)・25(日)、そして2/5(日)と3度の大阪公演を含む
全国ツアー真っ只中の5人の動向に迫るインタビュー

 今夏に2人のギタリスト、Karyu(ex.D’espairsRay)とギル(ex.ヴィドール)の加入を発表。5人編成となりさらなる進化を遂げたAngelo。結成5周年の節目の年にツインギターという新たな翼を手にした新生Angeloにとって初の作品であり、旧約聖書の“バベルの塔”をコンセプトに創られた4枚目のアルバム『BABEL』が10月5日にリリースされた。バンドの新たなスタート地点を迎えたこの新作について、同作に伴い現在展開中の全国ツアーについて、フロントマンでありブレーンであるキリト、新メンバーのKaryuに話を訊いた。

水面下のやりとりがツボ!? キリト(vo)&Karyu(g)からの動画コメント

――今年でAngeloは結成5周年なんですよね。結成から5年を経た今夏、新たにギタリストが2人加入しましたが、5人編成というビジョンは元々あったんでしょうか?
 

キリト(vo)「Angeloを結成した頃から長いスパンの中で考えてはいたんですけど、5年という流れの中で、Angeloとしてやってきたことを踏まえて次の展開を考えたとき、音楽的にもいろいろとやり切った部分もあったので。それまでのAngeloを壊して、また作るというか。この先バンドがまた進化していくには…5人編成に至ったのは、自分として自然なことです」
 

――ちなみに、Karyuさんとギルさんを選んだ理由は?
 

キリト「Karyuは昔から知っていたし、自分の価値観の中では一番良いギタリストだなと思っていたのがあって。今年に入ってギタリストを探している中で、彼の周りの状況も変化してきたので、そこで初めて一緒に出来ないかと話しました。ギルは、オーディション形式のセッションで一緒に音を出したとき、何かしっくりくるものがあったので」
 

――一Karyuさんは声をかけられたときはどんな心境だったんですか?
 

Karyu(g)「誘われた、という感覚ではなかったです。過去にあんまり電話をもらったことがなかったので、急に電話があったときは“俺何か失礼なことしたかなぁ…!?”っていう感覚の方が大きかった(笑)」
 

――加入して一緒に活動する中で、キリトさんに対する新しい発見はありました?
 

Karyu「いわゆる“アーティスト”だなって(笑)。いい意味でピリピリ感を出すというか。レコーディングとか現場の話なんですけど。でも、ご飯を食べに行ったりすると、それまでとは真逆の優しさを垣間見られる(笑)。今まで出逢った人の中で、一番オンオフの切り替えが出来ている人ですね。そうなりたいです。僕は結構引きずっちゃうんで」
 

――これから一緒に活動していく中で、その極意を盗んでいくと。
 

キリト「もういろんなものを盗まれていますよ(笑)」
 

Karyu「常に狙っていきます(笑)」
 

――新生Angeloの最初の音源となったのが10月にリリースされた4枚目のアルバム『BABEL』ですが、これまでは先行シングルを出してアルバムという流れが多かったと思うのですが、今回はいきなりアルバムを持ってきた意図を教えてください。
 

キリト 「フルアルバムの曲数があってやっと、バンドの今の状況や新生Angeloの音楽性を伝えられると思ったんです。歌詞の方向性もそれぞれだし、激しく聴かせたい部分、静かに聴いてもらいたいバラードだったりといろんな面があるので。それと、新生Angeloのお披露目となる全国ツアーに出向いて、ファンの人たちに観てもらうところまでを想定していたので、まずはシングルで…と段階を踏むよりも、フルアルバムを名刺代わりにしたいのはありました」
 

――そんな名刺代わりとなる本作は、サウンドを含め、懐かしさと新しさが同居するアルバムだなと。どういう想いで作品を作られました?
 

キリト「Angeloとしては5年やってきたわけなんですけど、自分とKOHTA、TAKEOに、Karyuとギルが加わって5人になった時点で、ゼロから新しいバンドを作ったという感覚が強いんですね。だから、一番頭の中のイメージにあったのは“原点”ですね。自分が初めてバンドをやろうと思ったときの感覚はどうだったんだろう?っていうところに立ち返って…歌詞や楽曲の構築もその頃の感覚に戻っていたんで。前作の3rdアルバム『Design』まではある種、メジャーのバンドとして行きつくところまでやったような感覚だったと思うんですよ。だから、今回はマーケティングがどうこうとかいう感覚を捨てて、とにかく“ビビらせる”。世の中をビビらせて、伝説を作るんだ、と。そういうことばかり言ってましたね。Karyuにもギルにも(笑)」
 

Karyu「レコーディング中、ずっと言ってましたね(笑)。自分も、入ることでバンドが収まっちゃった印象になるのは絶対に嫌だったんで。何て言うか…俺もAngeloを壊す役割で入ってきていると思ってるので」
 

――今作では11曲中4曲、Karyuさん作曲によるナンバーが収録されています。曲を作る上でキリトさんから何かリクエストはありましたか?
 

Karyu「いや、好きなようにやりたいことを…っていう注文しかなかったですね」
 

キリト 「“好きなことをおやり!”って(笑)」
 

Karyu「いろいろ考え過ぎるとプレッシャーにやられちゃいそうだったので、とにかくメンバーのことを思いながら、キリトさんが歌ったら映えるかな~とか思いながら作りましたね。でも、割と早めに曲は出来ました」
 

――アルバムの中でもKaryuさんの曲がいいアクセントになっていますよね。
 

Karyu 「それは全然意識してなくて……そう思って頂けるとやった甲斐があったというか。結局、自分の好きなことしか出来ないタイプなので、とにかく全力でやりました」
 

――今作は1枚を通して壮大な“破壊と創造”の物語を描いているのかなとも思ったのですが。
 

キリト 「確かにキーワードは“破壊と創造”だったり、衝動だったり、そういう幾つかのコンセプトはあります。例えば…再生っていう言葉を使っているんですけど、破壊して再生して破壊して…っていう繰り返しは、人間にもありますよね。生と死の繰り返しなので。地球レベルで言っても、何かが大きく壊れないと新しいものは生まれない。多分、そういうことの繰り返しは普遍的なものなんだろうなっていうのがあって」
 

――既存のAngeloを壊すという意味でも、Karyuさん作曲の『LOVE STORY』を1曲目に持ってきたのもあります?
 

キリト 「曲順はギリギリまで考えていたんですけど、『BABEL』の世界観をまず最初にオーディエンスの人に聴いてもらうとき、さっきも言った通り“ビビらせる”とか、自分が考える伝説の始まりみたいなものを感じてもらうために、いいなと思ったのが最終的にこの曲だったと。既存の考え方、バンドはこうあるべきだとかいう価値観や方法論から全部壊さないと、新しいものは生まれないと思っていて。そういう意味では痛快なくらい、自分が積み重ねてきたキャリアの中で構築してきたものは壊してナンボだって、楽しんでやっていましたね」
 

Karyu「探り探りなんですけど、自分が個人的に描いていた到達点がキリトさんと近い場所にあった感じがして…それで僕は武器を手にしたというか、武器を手にされたというか(笑)。面白いことが出来るってワクワクしてました」
 

――あと制作の時期的にも、この作品を作るにあたって3.11の震災が影響をもたらした感情はありますか?
 

キリト「それもありますね。この大きな出来事があった上で自分がどう感じたのか。どういう言葉を聴いてくれる人たちに贈るべきなのかっていうのを、すごく考えました」
 

――それでアルバム後半の楽曲の歌詞は、希望が見えるようなものになっているんですね。
 

キリト 「やっぱりそこに繋がらないと嫌なので。こういう系統のバンドにありがちなネガティブさや、死やグロテスクなものをギミック的に扱うのは嫌なんですよ。僕がやっていたバンドのことも含め誤解されがちなんですけど(苦笑)。必要だと思うからそういうテーマを持ってくるけど、その先にあるのが希望だったり、前に進める力がないのなら扱いたくない。例えばこのアルバムの中にある『DECESE』(M-8)は、ルーマニア語で“死”という意味で、この曲の中で1つの命が死を迎えて終わるんですけど、そこから『Gospel』(M-9)に繋がる間に、鎮魂歌のアメイジング・グレイスを入れて死後の福音に繋がると。それを経ての『Gospel』はまさに現実世界を表していて、僕が大地震とかいろんな現実を踏まえて何を伝えたいのかをダイレクトに描いてますね。『Gospel』では、前に進むための力、蹴散らしてでも前に進めっていうメッセージが入っています」
 

――そんな様々なメッセージも込められた本作が、バンドにとってどういう作品になっていると思いますか?
 

キリト 「これを聴いてもらえれば、Angeloがどういうバンドになったかが分かる。そういう意味でも自信作です」
 

Karyu「シングルだったら僕とギルが入った意味って、なかなかすぐには感じ取ってもらえなかったと思うんです。けど、アルバムは11曲あって、いろんな場所に痕跡を残したので…ぜひ楽しんでください」
 

――このアルバムを引っ提げての全国ツアーも始まっています。新生Angeloの見どころを教えてください。
 

キリト 「音にしても、見た目の構図しても、自分の中でのロックバンドの理想形がすごくよく出来ていると思っているので、それを実際に生で見て、音を聴いてもらうことでアルバムよりダイレクトに伝わると思う。ぜひビビって頂ければ(笑)」
 

――Angeloのライブと言えば、メンバーいじりもあるMCも楽しみの1つですがKaryuさん、大丈夫ですか?(笑)
 

キリト 「案外、Karyuもギルもメンタル面がナーバスなので…」
 

Karyu「繊細、と言ってください(笑)」
 

キリト  「その辺をちょっと考慮しながら、僕としてもどこまでやっていいのか探りつつ、嫌がることはやらないようにしつつ(笑)、皆さんに楽しんでもらいたいなと。ここは僕の腕の見せどころだと思うので」
 

Karyu 「加入前に何回かAngeloのライブを観ていて、やっぱりMCが楽しみだったりしたので。もうスベってもいいか~っ(笑)。キリトさんが何とかしてくれると思うので」
 

――その様子がライブで見られると(笑)。
 

キリト  「困っているかもしれないです」
 

Karyu 「いや、すげーカッコいいかもしれないですよ!(笑)」
 

――今回のツアーでは、12月24日(土)・25日(日)にはumeda AKASOで、年明け2月5日(日)には心斎橋BIGCATでと、大阪で3回もライブをやってくれるということですが、以前も大阪は大事な場所であると言っていましたよね。
 

キリト  「結果的になぜか大阪が節目の場所になったりすることが多いんですよね。そういう意味でも、今回はクリスマスを挟んだり年明けもあるので、出来るだけいろんなAngeloを見せられたらと思っています」
 

――Karyuさんにとっては大阪はどんな場所ですか?
 

Karyu 「人が元気な感じがするんですよ。前のバンドでライブに来たときも、結構盛り上がるのが大阪だったりしたので、好きですね。好きです大阪!」
 

――(笑)。それでは最後にぴあ関西版WEB読者に向けてメッセージを頂けますか?
 

キリト 「僕としてはゼロからすごいバンドを作れたと思っていますし、本当にこのバンドがどれくらいのものなのかを皆さんに知ってもらうのはここからだと思うので。そういう意味でもライブを早く見せたいし、自分としては武者震いというか、人を驚かす前のワクワク感がすごくあります。楽しみに待って頂けている人には…もう、すごいですよって言っておきたいです(笑)。観れば分かると思います」
 

Karyu 「僕自身も人生の新しいスタートだったりするんですけど、Angeloにとってもそうだし、メンバーそれぞれの意気込みも今回のツアーに関してすごいと思うんです。その生き様を、とくと見て欲しいと思います」
 

キリト 「Angeloをどんどんデカいバンドにしていくつもりだし、手がつけられないくらい怪物なバンドにするつもりですよ」
 


Text by 金子裕希




(2011年12月19日更新)


Check

Release

新星Angeloの狼煙を上げる
希望のニューアルバムが誕生!

Album
『BABEL』
発売中 3150円
blowgrow
IKCB-9514

<収録曲>
01. LOVE STORY
02. FEATHER
03. My Strife
04. THE TOWER OF BABEL
05. 霧雨頬を濡らして
06. PLOSIVE
07. White fury
08. DECESE
09. Gospel
10. Manic State High Pressure
11. Ruins

Profile

アンジェロ…写真左よりギル(g)、TAKEO(ds)、キリト(vo)、Karyu(g)、KOHTA(b)。’06年8月にキリト、KOHTA、TAKEOによって結成され、同年10月に代々木公園野外ステージで行ったフリーライブを皮切りに、サポートギタリストのTORUxxxを加えた4人編成で本格的に活動を開始。11月にシングル『REBORN』でメジャーデビューを果たすと、順調にリリース&ライブを重ね、’08年にはAngeloとして初の日本武道館公演を開催。重厚で攻撃的なものからメロディアスな旋律が印象的な聴かせるナンバー、爽快なポップチューンまで、多彩かつ中毒性の高い楽曲でオーディエンスを魅了する中、さらなる進化のため、今夏にKaryuとギルの2人のギタリストが正式加入。今年の“天使の日”こと10月4日に新宿ゲリラライブを敢行し、注目を集めたことは記憶に新しい。5人体制となって初の音源『BABEL』を携え、11月20日の横浜公演を皮切りに全国各地を駆け巡る。

Angelo オフィシャルサイト
http://angeloweb.jp/


Live

X'masの2DAYSか年明けの1DAYか
大阪3公演を含むツアーを展開中!

『Tour 11-12「CORNERSTONE OF
 THE FORBIDDEN TOWER」』
チケット発売中 Pコード151-595
▼12月24日(土)18:00/25日(日)17:00
umeda AKASO
▼2月5日(日)17:00
BIGCAT
オールスタンディング5800円
キョードーインフォメーション■06(7732)8888
※3歳以上は有料。

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