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CHANGE OR DIE!?
約1年の沈黙とバンドの危機を乗り越え世に放つ
School Food Punishmentの新作『Prog-Roid』の世界
ツアーファイナル10.8大阪ワンマン目前インタビュー!

 エレクトロニカ、ポストロックなど様々なジャンルを消化したキャッチーなサウンドと、透明感と芯の強さを兼ね備える内村友美(vo&g)の歌声を武器に、’09年にメジャーデビュー。1年に満たない間にシングル×5の怒涛のリリースラッシュを駆け抜け到達したトドメの1stアルバム『amp-reflection』は、ストレイテナー、サカナクション、Base Ball Bearらロックシーン第一線のバンドをはじめ、あの椎名林檎までもが賞賛の声を寄せた傑作に。だが同時にその傑作は、バンドが自らに課した重い十字架にもなった…。あれから約1年、今年の3月に“セカンドフェイズ(=第2期)”突入を高らかに謳い、シーンへと突如帰還したSchool Food Punishmentは、何を思い、何を失い、そして何を得たのか? よりポップに、より強靭になったバンドのケミストリーが生んだ2ndアルバム『Prog-Roid』に至ったストーリーを紐解く、10月8日(土)umeda AKASO・ツアーファイナル目前インタビュー。

内村(vo&g)、比田井(ds)からの動画コメントはコチラ!

――前回1stアルバム『amp-reflrction』の話を聞いたときには、シングル5枚にアルバム1枚と生き急ぐ感じすらするリリースラッシュのハードさがあって。逆に今回の2ndアルバム『Prog-Roid』リリースまでの間に、今度は約1年間音沙汰なしと…ここまでの沈黙が続いたのにはびっくりして。表向きにはバンドは潜伏したように見えたんですけど、実際この1年間はどういった動きをしていたのかを、まずは聞かせてもらいたいなと。
 

比田井(ds)「デビュー1年目はメンバー自身も、本当にがむしゃらにダッシュしてきた感じだったんで、このままのペースではちょっと続けられないなと…。そこで一旦、内部の立て直しというか、1年間やってきたことをもう一度見直して、どういうやり方で今後進めていくのか、バンドの方針をすごく話し合ったんですよね」
 

――やっぱりどこかで自分たちも、このままじゃバーストしてしまう危機感があったんですね。
 

内村(vo&g)「実際にしんどいのもそうなんですけど、やっぱり『amp-reflection』は駆け抜けたからこそ出来た作品だったと思ってて。次はそれをどう越えてくかの見通しが付かなかったら、そこで終わっちゃうんじゃないかと思って。2ndを作りたいと思える衝動が何かないと、もうちょっと無理かなって」
 

――2010年度で言えば、個人的には『amp-reflrction』は年間で1,2を争う凄まじい内容のアルバムだと思っていて。シングル曲が6曲も入る中で、それを凌駕するアルバム曲のクオリティがあって。僕も当時、“あんなの作っちゃって、次どうするんだろう?”って思ってたんで。
 

内村「やっぱり最初は想像付かなかったですね。実際に2ndを作り始めてからもそうでしたし。先行シングルになった『RPG』を出したい気持ちが高まって、ようやくちょっと見通しが付いたというか。踏み切ったのはそこですね」
 

――でも『RPG』1曲だけが自分たちの中の確かなもので、それだけを頼りにまた動き出すのも危険ですよね。また同じことが起こりうるというか。その話し合いの中で、何か見出せたものはありました?
 

比田井「もう音楽性ということよりも、この“プロジェクト”に対する取り組み方とか体制というのがすごく大きかったですね。4人の足並みというか」
 

内村「1回4人だけで、演奏に対しても曲作りに対してもじっくり核を作ろうとやってみたんですけど、全然納得がいかなくて…“これが『amp-reflection』を越えてるの?”と言われると全然そんな気がしない。でもじゃあ何がいけなくて、何がそんなに納得がいかないんだろう?って」
 

比田井「1stはやっぱり制作のスピードも求められてたんで、それを進めるにあたっていろんな人の力を借りて、どうにか満足のいく作品が出来た。当時それに対しても、もっと自分たち主導でやっていかなくちゃと思っていたのはあったんで、今回は制作期間にある程度余裕もあったし自分たちでやってみたものの、結局は満足がいかないという…。そこで結局また、プロデューサーの江口(亮)さんに入ってもらって」
 

――普通だったら、そこで自分たちだけでやってみて、“これだ!”と思うものが見つかってって…(笑)。
 

比田井 「まぁよく聞く話ですよね(笑)」
 

――何が悪いのか分からないけど、何かが違うっていうのは一番難しいですよね。
 

内村「そこで思ったのは、少なくともメジャーに入ってからのSchool Foodって、やっぱり誰かと関わって生まれてる音楽があくまでSchool Foodの音楽であって、4人だけでそれを作れるわけではないんだと気付いたんですよ。4人だけでやろうとすると、もはや別のバンドになっちゃうというか。だったら逆に4人に固執する必要はなくて、単純にカッコいいと思うものを作ろうと」
 

――自分たちが心から納得して人とモノを作るのと、追い立てられた結果そうしてるのとでは、全然違いますもんね。その覚悟が出来てから、改めてチームで動いていく作業はどうでした?
 

比田井 「本当に今おっしゃって頂いたように、そこが全然違う。やり方自体は実は1stと同じなんですけど、人に関わってもらって、任せるところは任せる。それを本当に分かった上でやると、すごくまっすぐに進むというか。作業も早かったですね」
 

内村「自分がやるべきことがハッキリ見えているから、あれもこれも全部やらなきゃという焦りもないし。自分だから出来ること、もっと濃く出さなきゃいけないところとすごく向き合えた。歌録りも集中力が違う気がしましたね」
 

――あの傑作1stアルバム『amp-reflection』があって、1回立て直しの時期があって、次に向かう2ndアルバム『Prog-Roid』は、どういったものを作ろうというのはありました?
 

比田井「僕らの“セカンドフェイズ(=第2期)”始めようと思ったときに、まず最初にシングル『RPG』があったんですけど、そのときに話し合ったのがアートワークも含めてパッと手に取って分かりやすいとか、カッコいいと感じるかどうか…音にも多分そういうところを求めてて、分かりやすさとか、たくさんの人に届くのかという意識は本当にありましたね」
 

――まさに考え方としてはチーム的ですよね。音だけで何とかしようというよりはむしろ、パッケージ全体を見据えての作品性というか。『RPG』自体はいつ頃出来た曲だったんですか?
 

内村「シングルラッシュの途中ぐらいのときかな?」
 

――それで言うと、曲自体は今回の話し合いを経たセカンドフェイズ以前にあったものじゃないですか? その曲が選ばれた理由は何かあるんですか?
 

比田井「やり方が明確になってきたので、曲自体は昔からあったものでも、より深く、焦点が絞れるんじゃないかと。僕らが与えられたパーツは演奏だったりするので、デザインとか人に任せる部分は完全に任せる。それぞれにその分責任感も出てきたので、より強い作品が出来るんじゃないかと」
 

――1stとやってることは同じなんだけど、結局その“意識”が違うっていうことですよね。内村さんは前作『amp-reflection』に関する一連のリリース&ツアーが終わって、バンドを続けること自体にも疑問符が浮かぶぐらい憔悴した時期があったとも聞きましたけど、実際はどうだったんですか?
 

内村「なんか1stで終わった方が美しいかと、ちょっと思った(笑)」
 

――確かに…うん。
 

内村「これだけのスピードで1年目を駆け抜けて、まぁ同じことを続けられるとも思わなかったし、また別のベクトルをと思うとだいぶ立て直さないと無理だし…もう、何て言うんですかね…それこそ生き急いで作ってたから、いろんなところがグチャグチャになってたんですよね。例えば、外出するのに時間がないから大急ぎで支度していろんなものも倒して…みたいな状態。だから、立て直して新しい道を探せないなら、ここで終わらせた方がキレイなのかもって。でも、その中で『RPG』があったということ、周りのみんながいろいろと理解してくれようとしたこともあって、もう1枚作ってみますか!と」
 

――傑作と呼べるハイクオリティな前作という高いハードルに向かって新たに曲を作っていく中で、自分たちでも変化を感じることはありました?
 

比田井 「まず曲作りでも、今までは内村がほとんどのメロディを作ってましたけど、今回はそれ自体も他のメンバーが持ってくるようになりましたね」
 

――逆に内村さんはそのメロディを歌うことが新鮮じゃなかったですか?
 

内村 「新鮮だったし、すごく気持ちが楽になりましたね。やっぱりオケ(=サウンド)が出来ても、結局メロディを出さないと曲は完成しないのがプレッシャーでもあったし。みんな書いてくれたらいいのに、と思ってたので(笑)。だから単純に気持ちは楽になりました。その分、歌詞と歌に集中出来た部分は大きいし、もうこの曲はみんなに任せて、私はいい歌詞を書こう!とか、そういう風にポジティブに思えることがすごく良かったですね」
 

――今回はいいアイデアがポンポン飛び交うような現場だったんですか?
 

内村 「まぁ飛び交う感じではないですけど、ひねり出す(笑)。じっくりやってた感じですね。やっぱりメロディに好みもモロに出るし、癖もある。今まで私がずっとメロディを作ってきて、やっぱり癖が強いというか、なんか似てくるなとは思ってたんで。他人が作ったメロディだと歌い方も全然変えないと合わないし、歌詞も選ばなきゃいけない。まずはその人の曲を“探る”ところから始めるのが新鮮でしたね」
 

――自分がメロディも歌詞も書いてた時代とは、違う言葉や歌声がやっぱり出てきますもんね。
 

比田井 「あと、山崎(b)さんは今までも結構メロディに携わってたんですけど、僕とか蓮尾(syn)くんは今回が初めてだったんで、それなりの苦労はありました(笑)。それこそ1stに関して言えばもう本当にがむしゃらで、自分のすべての時間を使ってようやく間に合うか間に合わないかのギリギリだったんで。今回は制作時間が結構あったのでやってみようかと」
 

――ちなみに、アルバムの中ではどれがメンバーからのアイディアが生きている曲なんですか?
 

比田井 「僕が一番大きく関わってるのは、『ウツロウ、サンガツ』(M-4)っていう曲ですね。『ハレーション』(M-8)と『光』(M-10)は山崎さんが原型を作って」
 

――それはバンドの中での進歩というか改革ですよね。個人的にはもう『are(アレ)』(M-6)と『Ura Omote』(M-7)がめちゃめちゃいいと思いますね。
 

内村 「ありがとうございます(微笑)」
 

――ここの流れはヤバイなと。それこそ、『are』の歌詞への取り組み方とかは、まさに今言ってきたようなことですよね?
 

内村「『are』はもう、歌詞とアイデア先行だったんです。ある日、新曲どうしようかなぁって考えてたときに、“アレはどこ?”っていう言葉が頭の中にわーっと浮かんできて。歌詞の中で“アレ”を何か明かさずに最後まで書いていくのはどうだろう?って。さらに、他の人が読んだときに自分の中の“アレ”と当てはめて、それぞれが違う意味合いで楽しんでもらえるようなものを、って考えてたらスラスラーっと歌詞が出てきて。今回は全体的に歌詞に関して新しい気持ちで取り組んでいたので、書き直しもすごく多かったし悩みが絶えない感じだったんですけど、『are』は一番スムーズに、迷いなく書けましたね」
 

――今回は歌詞の書き方とか曲の書き方も、すごく自由になれた感じがしますね。
 

比田井「前作はシングル曲がまず6曲あって、残りの曲でアルバムのかたちに持っていくという作業だったので。今回は自由度が格段に上がりましたね」
 

――あと全体的な印象として思ったのは、抜けが良くなったというか、分かりやすく言えば“ポップ”になったなとすごく思いますね。でも、その合間に見え隠れするコアな要素も確かにある。この2つの要素が共存出来てるのはいいことですよね。
 

内村「そこがSchool Foodの良いところというか。どっちも叶えていきたいところがやっぱりあるので。それでいいのかなって」
 

――『≠(ノットイコール)』(M-5)と『Y/N(イエスノー)』(M-11)とかは、前にはなかった肌触りだなと思いますよね。『≠』なんかはすごくアダルトなアレンジというか。
 

比田井 「そうですね。最初にそのアレンジを決めたときから、詞と曲調とがあまりにハマリ過ぎてて、逆になんか変えたいな~とか思うくらいで(笑)」
 

内村 「その分歌詞を生々し過ぎない方向へ、分かりやすく、小難しい言葉を使ったりせずに書きたいなって。やっぱり今回感じたのは、“分かりやすく書きたい”という気持ちが自分の中に今すごくある。ずっと長く書いていけるような技術を身に付けたい。ただ、曲とのマッチングというところで、それが単純に分かりやすくてOKになるものと、分かりやすいからダサくなるパターンがあって。分かりにくいからポップで、いい塩梅になる場合もあるので」
 

比田井「『≠』とかはタイトルもこの表記にして、タイトルもありきでようやくバランスが取れるというか…。日本語のタイトルだったらまたハマり方も違うと思うんですよね」
 

――今回は一見読みにくいタイトルが多いですもんね(笑)。
 

内村 「そうですね(笑)」
 

――『≠』なんかはある種の懐かしさがちょっとありますね。日本人が好む古き良き時代の歌謡曲のフレイバーもちょっと感じたりするし。『Y/N』なんかはもう、ジャズ/フュージョンというか。この曲でアルバム終わるんやっていう驚きもありましたし。前作に通じる濃さはあるんですけど、今回はなんか気軽に聴けますよね。前作の『amp-reflection』はホンマにステーキを食べるような感じというか。
 

比田井「確かに(笑)」
 

――やっぱりステーキってめっちゃ美味しいな~もうお腹いっぱい! みたいな(笑)。『Prog-Roid』は毎日でも食べられる軽さがあるんだけど、ちゃんと美味しくてお腹が埋まるような…。
 

内村 「和食と洋食みたいですね(笑)」
 

――そうかもしれない。同じ料理長が作った、ね。
 

比田井「日本人の味覚によりマッチした」
 

――それは上手い言い方かも。多分、今回のアルバムから滲み出る軽やかさとかポップさは、そういうところにもあるのかなと。前作は本当に追いかけられるようなスケジュールだったと思うんですけど(笑)、今回のレコーディング自体は楽しくやれました?
 

内村「まぁでも結果やっぱり悩みながらやりましたよね(笑)。まだまだレコーディングして楽しいと思えた記憶は今まで1回もない(笑)。四六時中そのことばかり考えてるのがあるし、特にSchool Foodって、最終的に自分のパートの音がどうなるのかも分からないまま録り始めるので。録りながら変えていったりもするし、録った後でも加工したり音を足したりするので、曲の方向性もどんどん変わっていく。もう最後まで分かんない。気が抜けない」
 

――出来上がったときはどうでした? 1stとは違う達成感があったと思いますが。
 

比田井「本当に準備もしっかり出来て、足並みも揃えて素直に向かえる作品だったんで、曲自体が爽やかとかではないんですけど(笑)、何か根底に気持ちよさがある作品が出来た気がしますね」
 

内村 「“踏み出したな”っていう印象ですね。『amp-reflection』のときには息切れしながらずっと全速力で走り続けて、“完走出来た!”みたいな、やり切った感がすごくて。でも今回は、自分はこれぐらいのペースかな、走り方かなとか、1つずつ確かめて…達成感というよりは、始まった感覚の方がすごくある」
 

――さっきの和食・洋食の話じゃないですけど、バンドとしてすごく健康体になった感じがしますね。
 

比田井「それはありましたね」
 

――何だか分からないけどとにかくやり切ったじゃなくて、明確なゴールを見据えて向かって行けたのは良かったですよね。やっぱりそれは、“今の体制を変えよう”と言えたことが大きかったと思うんです。言えないことも全然あると思うんで。早いタイミングでちゃんとギアをチェンジ出来た。言わずに我慢してまた同じペースで進んで消耗して、もう話し合いも出来ないぐらいの状態になって、結局解散しちゃうバンドって少なからずいると思うんで。
 

内村 「そうですね。もう膿出しみたいな。でも、膿を出していく作業から誰も逃げなかった…そこに尽きると思うんですよね。痛いからもう辞めちゃおうじゃなくて。それがすごく良かった」
 

――今回のアルバムは『Prog-Roid』という聞き慣れないタイトルですけど、その由来を教えてもらえますか?
 

比田井 「これは造語なんですけど、進化という意味の“Progressive”、打ち込み音楽の“Programming”、あと人造人間の“Android”の3つの単語からなっていて。曲が出揃ったときに連想して出てきたのが、その3つだったんです」
 

――たまたま出てきたキーワード3つですけど、キレイにハマってますね。
 

比田井 「でも、考えてるときはいくつか無理っぽいのがね(笑)」
 

――『And-Ressive』…違うやろとか(笑)。
 

内村 「ホントそういう感じです(笑)」
 

――ツアーに対しても今までとは違う気持ちで向かえるんじゃないですか? 大阪公演は10月8日(土)umeda AKASOです。
 

内村 「『amp-reflection』のリリースツアーのときに、すごくプレッシャーを感じたんですよね。“叶えなきゃいけない”感じというか、『amp-reflection』を聴いた人の期待を裏切っちゃいけないって。ライブに対しての責任感を今までで一番強く感じた。それを経ての今なので、同じようにすごく怖くも感じてるし、逆にそれを越えられたら違う場所に行けるようなワクワク感もいっしょにあるし。全然違いますね」
 

比田井「それもすごく大きいし、今までにライブを観に来てくれたことのある人には、やっぱりまた違うものを見せたいし、驚きも与えたい。また来たいと思わせるような何かをね」
 

――そもそも今回の一連の流れの中で、分かりやすさだとかポップさを求めてきた話がずっと核にありましたけど、その方向にSchool Foodが向いていったきっかけはあったんですか?
 

内村 「当時、2ndシングル『butterfly swimmer』(‘09)を書いたとき、自分の中ではすごく斬新だったんです。ものすごくストレートに書いたし、“こんな開けっ広げに!”って思ったんですよね。でも、意外に聴いているみんなにはそこまで伝わらなかったのが出してみての印象で。だから、その次の3rdシングル『sea-through communication』(‘09)のときには、意図的にもっと踏み込んで分かりやすくしたんです。そしたら、共感出来るとか背中を押されたとか、私たちが変わったことに対してダイレクトに反応が返ってきたんですよ。それがすごく嬉しかったから、5thシングル『future nova / after laughter』ぐらいまで、自分の中でそこをどんどん更新してきてた。なんかその感覚を、ちゃんと技術的なことも含めて極められないものかなと改めて思ったというか。長く書いていくための基礎体力作りというか、肉体改造的な意味合いでもやっていきたいなって」
 

――辞めてしまおうとまで一時は言ってたのが、今は長く音楽を続けていきたいという発言が何度も出てますよね。
 

内村 「やるならねって(笑)。一時はホントにもうダメだと思ったから。でもそうなったら、もうダメなままなのか、自分がものすごく変わるかどっちかだって。変わる方を選んだなら、とことん変わらないと意味がないし、変わり続けたいと思う。1年後ぐらいにはまた変わりたいって言ってると思います(笑)。ずっとそうでありたいなって。この道を自分たちで選べたのが良かったですね」
 

比田井「なんか方向が決まったというか。それはサウンド的なことではなくて、単純にたくさんの人に聴いて欲しいってことだから、幅がすごく広がった。何処へでも行ける」
 

内村 「“分かりやすい”と“カッコいい”が共存する音楽がやっぱりいいですよね」
 

――そうですね。そこが今の日本の音楽シーンに少ないというか。やっぱりもっと欲しいですからね。
 

内村「そこ、狙い目ですね(笑)」
 

――有名だけど好きじゃないとか、いいと思うけど誰も知らないとか、何だか両極端過ぎるんでね。売れてる音楽が一番カッコいい時代が来て欲しいですよね。今後のSchool Food Punishmentの動向も楽しみですよ。本日はありがとうございました!
 

2人「ありがとうございました!」

 


Text by 奥“ボウイ”昌史




(2011年10月 7日更新)


Check

Release

ツアーでも披露された新曲は
アニメ『UN-GO』オープニング曲!

Single
12月7日(水)発売 1500円
【初回生産限定盤(CD+DVD)】
エピックレコード
ESCL3781~3782

【期間生産限定盤(CD+DVD)】
1700円 ESCL3783~3784
【通常盤(CD)】
1223円 ESCL3785

<収録曲>
01. How to go
02. 帰る
03. 君に胸キュン ※YMOのカバー
04. How to go –Instrumental-
  ※初回生産限定盤のみ収録
04. How to go –Amine Edit-
  ※期間生産限定盤のみ収録

より明快に、よりポップに!
第2期突入を告げる最新アルバム

Album
『Prog-Roid』
発売中 3059円
エピックレコード
ESCL-3709

<収録曲>
01. free quiet
02. RPG
03. in bloom
04. ウツロウ、サンガツ
05. ≠
06. are
07. Ura Omote
08. ハレーション
09. flashback trip syndrome
10. 光
11. Y/N

Profile

スクール・フード・パニッシュメント…写真左より比田井修(ds)、山崎英明(b)、内村友美(vo&g)、蓮尾理之(syn)。’04年結成。新宿を中心としたライブハウスを中心に活動をスタート。’09年5月にシングル『futuristic imagination』でメジャーデビュー。7月にはフランスで行われる世界最大級のポップカルチャー・フェス『JAPAN EXPO 09』にて約1万人を前にパフォーマンス。同月発売された2ndシングル『butterfly swimmer』が、ヘルシアスパークリングのCMソングとして使用され、バンドの知名度が急上昇。8月には『SUMMER SONIC 09』に新人ながら東阪両日出演。続く10月には3rdシングル『sea-through communication』、12月には4thシングル『light prayer』、翌’10年3月には5thシングル『future nova/after laughter』と怒涛の連続リリース。既発の全シングルを含む4月発売のメジャー1stフルアルバム『amp-reflection』は、オリコンウイークリーチャート9位を獲得した。9月の配信リリース以降沈黙に入った彼らは、’11 年5 月には約1 年ぶりとなる6thシングル『RPG』をリリース。 “セカンドフェイズ”と銘打ち、新たなビジュアルイメージと共に進化した姿で再登場を果たした。7月13日には待望の2ndアルバム『Prog-Roid』を発表。

School Food Punishment
オフィシャルサイト
http://www.sfp-sound.com/


Live

約1年ぶりの待望のライブ
ツアーファイナルは大阪ワンマン!

『TOUR 2011“Prog-Roid”』
Thank you, Sold out!!
▼10月8日(土) 18:00
umeda AKASO
スタンディング3800円(当日4300円)
当日券その他のお問い合わせは…
キョードーインフォメーション
■06(7732)8888
※未就学児童は入場不可。