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ヨコハマタイヤCM曲『100万回の「I love you」』が話題沸騰!
Rakeが苦難と充実の1年を経てたどり着いた
初アルバム『First Sight』に迫るインタビュー

 「愛してる」の言葉じゃ 足りないくらいに君が好き♪という耳に残るストレートなフレーズとしなやかな歌声で、ヨコハマタイヤCM曲として大量オンエアされた『100万回の「I love you」』がスマッシュヒット中のシンガーソングライター、Rake(レイク)。  昨年、史上最多となる全国FM43局でパワープレイを獲得したシングル『Fly away』でメジャーデビュー。夏には新人ながら『SUMMER SONIC 2010』をはじめ全国各地のフェス/イベントに参加して注目を集めた彼が、6月1日にはキマグレンのISEKI(vo&g)や世界的タップダンサー・熊谷和徳とのコラボ曲も収録した待望の1stアルバム『First Sight』をリリース! 同作に伴う初の全国ツアーも控えるなど、今、最もブレイクが期待される注目のシンガーソングライターである彼が、1年を通して様々な葛藤や悩みを乗り越えたどりついたアルバム『First Sight』の世界とは!? ファンキー&メロディアス、瑞々しいまでの躍動感に溢れたアコースティック・ソウルマン・Rakeの現在地に迫るインタビュー。

Rakeの動画コメントはコチラ!

――現在ヒット中の『100万回の「I love you」』なんですが、デビューして1年間活動してきた中でも、反響も含め最も手応えを感じられた1枚だったと思うのですが如何ですか?
 

「今まで3枚のシングルとミニアルバムを出させてもらって、いつも自分の中ではベストな曲をレコーディングしてリリースするので全部が大切な曲ではあるんですけど、特にこの『100万回の「I love you」』は、デビュー前からずっと歌ってきて、今までたくさんの方に“CDにしないんですか?”って言ってもらえた曲で。去年の1月にデビューさせてもらって環境も変わって、この1年はステージでどうやってプレイしたらいいかを悩んだりもしつつ、何とかやってきた1年で。今改めて音楽をすごく楽しめているこういうタイミングでこの曲を出せて、しかもCMでたくさんの方に聴いてもらえてるのは、すごく幸せですね」
 

――プロフィールを見ても、この1年でホントにいろいろな経験を積んできましたよね。デビュー曲の最多パワープレイ獲得に始まって、『SUMMER SONIC』に出たり、全国を旅したりといろいろなことがあったと思いますけど、Rakeにとってどんな1年だったと思いますか?
 

「もちろんデビューする前からライブハウスや路上でライブはたくさんやってきたんですけど、去年1年間で自分が今まで活動してきた仙台以外のエリアでも、ホントにたくさんライブをさせてもらって。音楽が好きでギターを始めて、バンドをやって気付けば歌うようになって、デビューして音楽を通じていろんな出会いがあって…。今まである意味自分と音楽だけで完結していたところが、自分がいて、音楽があって、聴いてくれる人がいて、そして音楽を通じてまたエネルギーが返ってくるっていう、音楽はある種媒介というか、みんなのものだなっていう感覚を、1年を通してジワジワと感じて。1年前の自分を振り返ってみると、大きくその部分は変わった気がしますね」
 

――今はすごく音楽が楽しめているという発言がありましたけど、逆に言うとこの1年間は楽しいだけじゃないこともいっぱいあったと思うんです。昨年、大阪の万博公園で『FUNKY MARKET』というフリーイベントで歌っているRakeさんを観たとき、僕は何かもやもやするものを観る側としては感じたんですよ。
 

「うんうん」
 

――でも今、『100万回の「I love you」』がCMで流れているのを聴いたり、ブログを読んだりしていると、ストレートに音楽の良さを伝えられていることも含めて、そこからはスカッと抜けたというか、壁は越えた感じがして。
 

「自分ではあんまりデビューしたからどうこうは考えないタイプかなと思ってたんですけど…やっぱり環境も変わって知らず知らずの内に頭でっかちになっちゃってて、勝手に自分でヘンなプレッシャーを感じたり、考えすぎたりすることがやっぱりあって。ステージに上がっても、心の底から音楽を楽しめてない自分っていうのも間違いなくあって。だからステージが終わっても何かもやもやが残ったりしてたんですね。あとデビューして、男なんでヘンにカッコつけるところもあったりとか(笑)。やっぱり良いと思われたいし、でも、なかなかそれ(=理想像)に自分が追いつけなくてどうしようっていう迷いもあったりして…。でも、『SUMMER SONIC』とかでも、僕なんかよりたくさん経験を積んで音楽を体から奏でているいろんな方たちのライブを観させてもらう中で、やっぱり音楽は本人がまずは楽しんで、そして楽しそうに歌ってる人を見るとこっちまで楽しくなっちゃうっていう…つまりはそういうことなんだなって。そういう意味では今はすごく自然に、ある意味ギターや歌を始めた頃のフレッシュさを感じながら、音楽を楽しめてる気がしますね」
 

――『100万回の「I love you」』とかは特にそうなんですけど、“「愛してる」の言葉じゃ 足りないくらいに君が好き / 「愛してる」の言葉を 100万回君に送ろう”なんて、頭の2行なんかはめちゃくちゃストレートな歌詞だし。まぁ実際100万回は物理的に言えないじゃないですか(笑)。
 

「はいはい(笑)」
 

――でも、やっぱりそれを言い切っちゃうところとか、“愛してる”というストレートさだったりから、音楽のいいヴァイブレーションが出てるというか。今まであたためてきた代表曲というのもあるんですけど、今このタイミングで出したことにもすごく意味があるんじゃないかなと。
 

「ホントにそうですね。これがもし、例えばデビュー曲だったとしても、こういうサウンドには絶対にならなかったと思いますし、もう少しレンジの狭い感じになっちゃってたかもしれない。だからある意味、いろいろ悩んではきたけれど、Rakeの2年目のスタートとして出せたのは、すごくいいタイミングだったかなとは思いますね」
 

――この曲は昔からあった曲だということですけど、どうやって生まれたんですか? Rakeを語るうえではみんなが知ってる、認知されている曲だったんですか? 
 

「地元ではライブをやるたびずっとセットリストに入っていた曲で。曲が出来たのは6年くらい前なんですけど」
 

――結構前なんですね。
 

「そうなんですよ。最初にギターのフレーズが出来て、そこに鼻歌でちょっとポップなメロディを乗せてみたら、パッとサビの部分が出来て。いざ歌詞を付けて歌ってみたら、“愛してるの言葉じゃ 足りないくらいに君が好き”っていう詞がパーンッと出てきて。割と曲を作るときはあーでもないこーでもないって練ることが多いんですけど、そういう意味ではスーッと自分の中で生まれてきた曲というか」
 

――原点というか、まじりっけのないものというか。
 

「そうですね。自分の中でホントに気持ちいいテンポ感、気持ちいいギター、気持ちいいメロディというか。ヘンに難しい言葉じゃなくて飾らない言葉で、まじりっけのない感じで出てきた感じはありますね」
 

――この『100万回の「I love you」』も収録された1stアルバム『First Sight』が6月1日にリリースされましたが、その気持ちよさやまじりっけのなさが、このアルバム全体のムードにも波及していますよね。既発のシングルもちょっと違った聴こえ方がするような、アルバムという集合体になることで、より曲の強さが増したような気がします。
 

「アルバムとしてはより自然体な、ギターを弾いて歌っているRakeがしっかりと見えるようなサウンドになったんじゃないかなと思っていて。ある種そういうライブの絵というか、アーティストの歌っている姿が直に見えるようにパッケージングするのは、特に今みたいになんでも作り込めちゃう時代には余計に難しかったりすると思うんですけど、そういう意味では僕としても素直な今の自分が出せたなぁって。嬉しい1枚になりましたね」
 

――キャリア初のフルアルバムという意味でも、感慨深いものがありますね。
 

「ありますね~。今までやってきたこと、そして去年悩みながら消化してきたこと…今の自分のベストが、ヘンに背伸びするんじゃなくて素直な音に込められたなって」
 

――記念すべきRakeとして初のフルアルバムで、自分でも納得のいく作品が出来たのは良かったですね。
 

「それはホントに思いますね。頭の中で鳴っている音と実際スピーカーから鳴る音を、いかに近づけていくか?っていうのが勝負だと思うんですけど、そういう意味では鳴らしたかった音が、ほとんどズレもなくスピーカーから鳴ってくれている感覚がすごくある。基本的にはあまりいろんな音を重ねるんじゃなくて、引き算というか、出来るだけ少ない音でグルーヴする、自分はそういう音楽が好きなんだなっていうのも改めて感じました」
 

――タイトルの『First Sight』はどこからきたんですか?
 

「これは元々『First Sight』(M-1)っていう曲があって。曲自体は一目惚れをテーマに歌ってるんですけど、僕自身、普段は冷静を装っているつもりなんですけど(笑)、結構人間って直感的な生き物というか、“あ、これいいじゃん!”っていう感覚が、意外とすべてだったりして。後から言葉で理論で説明するのも人間の特徴ではあるんですけど、でもその直感には実は嘘が付けない…人生ってそういうことなんだろうなって思うんです。今回は、パッと聴いて“え、これ誰? Rake? いいじゃん!”って、そういう1枚がきっと出来たと思ってます。First Sight=“一目で、見た瞬間に”、聴いて分かってもらえるようなイメージでね。あとは1stアルバムというのにもかけて、このタイトルにしましたね」
 

――初めて会っても仲良くなれる人とはすぐそうなれますもんね。そうじゃない人とは、割と昔から知ってるけどやっぱり距離が縮まらない、みたいな(笑)。
 

「そうそう(笑)」
 

――その表題曲では、タップダンサーの熊谷和徳さんともコラボされてますが、これはいったいどういう縁で?
 

「『First Sight』が結構パーカッシブな曲なので、それを聴いたプロデューサーが“同じ仙台出身で熊谷さんっていう素晴らしいタップダンサーがいるからライブ観に行こう”って誘ってくれて。アコースティックギターはリズムとメロディとハーモニーをハジいて表現する非常にパーカッシブな部分もある楽器なので、これはタップときっと合うなっていうのもあって。そのときに楽屋に挨拶させてもらって、次の週には“じゃあいっしょにやろうよ”ってスタジオに入ってましたね。熊谷さんも東北人なんで物静かな人なんですけど、いざタップを踏み出したらパッションに溢れた情熱の人で。それこそさっき言ってた“First Sight”じゃないですけど、“あ、この人とはグルーヴが絶対に合うな”っていうのがすぐにわかりましたね。お互い言葉で多くは語らないですけど、ギターとタップでセッションさせてもらって…すごく幸せな時間でした」
 

――また、『Twilight』(M-6)ではキマグレンのISEKI(vo&g)さんともコラボされてますね。キマグレンとはデビューしてからツアーもいっしょに廻ったり、ライブや制作でもすごく刺激を受けた先輩だと思うのですが。
 

「キマグレンさんはホントに僕にとってアニキ的存在というか…これから何年歌っていけるかはわからないですけど、自分のミュージシャン・ライフにおいて、かけがえのない出会いだったと思いますね。いろんな相談もしましたし、一番最初にキマグレンのアープニングアクトとしていっしょにツアーを廻らせてもらったときは、CDでもいつかいっしょにやれたらなぁ…ぐらいに話してたんですけど、それがこんなに早い段階で実現できたことも非常に嬉しいですね。ISEKIさんのパワフルだけどグッとくる声が好きなので…スゴく雰囲気もあって突き抜けてる曲になったと思いますね」

――この1年間の“出会い”も、アルバムには収められた感じですね。

「ホントにそうですね。いろんなトライをして、いろんなものを吸収して吐き出して…スゴくそう思います」
 

――このアルバムに伴って、初の全国ツアーも控えています。そこに向けてはどうですか?
 

「今までいろんなところでライブはやらせてもらったんですけど、イベントとか対バン形式がほとんどだったので、僕自身もワンマンライブが出来ることがすごく楽しみでワクワクしていますね。今までオープニングアクトだったりイベントで足を運んできた関西で、“これが100%Rakeのステージです”っていうものが出来る。今まで時間の関係で見せられなかった部分も全部見せたいし、僕自身がスゴく楽しみにしていますね」
 

――7月1日(金)には心斎橋クラブクアトロ公演も決定しています。大阪のお客さんともウマが合いそうですね。
 

「(大阪のお客さんの)振り切れてるというか、潔い感じがスゴく好きなんです。ファンキーな曲ではノレるし、みんなでコール&レスポンスも出来ちゃう。でも、バラードはバラードでグッと内側に入っていく部分も観せたいですね。2時間だったりの1時間半の中で、しっかりとドラマを観せたいなと思ってます!」
 

 

Text by 奥“ボウイ”昌史

 




(2011年6月 1日更新)


Check

Release

ファンキー&ソウルフルな初アルバムは音楽的懐とシンガーの旨味を凝縮!

Album
『First Sight』
発売中 3000円
Ariola Japan
BVCL-202

<収録曲>
01.First Sight feat.熊谷和徳 -album ver.-
02.100万回の「I love you」
03.Fly away -album ver.-
04.WEAK
05.君へのLOVE SONG
06.Twilight feat.ISEKI(キマグレン)
07.Drive on
08.YES or NO
09.Freaky!
10. 誓い
11. ただ会いたくて
BONUS TRACK
12.100万回の「I love you」 -winter ver.-

Profile

レイク……仙台出身・在住のシンガーソングライター。家にあったアンティークのギターが音楽をはじめるきっかけとなり、野球に熱中した中学時代とハードロックバンドに賭けた高校時代を経て、大学時代に歌うことに目覚める。’10年1月に史上最多となる全国FM43局でパワープレイを獲得したシングル『Fly away』でメジャーデビュー。6月には1stミニアルバム『all you need is...』をリリース。今年3月発売の3rdシングル『100万回の「I love you」』が、ヨコハマタイヤのCMソングに抜擢され大ヒット! 5月18日付のUSEN J POP総合チャートにて初の1位を獲得し、25週目連続TOP30チャートインというUSEN史上初の新記録を樹立。6月1日は待望の1stフルアルバム『First Sight』をリリース。’11年、最もブレイクが期待されるシンガーソングライターのひとり。

Rake オフィシャルサイト
http://www.rake.jp/


Instore Event

『First Sight』購入者対象の        インストアライブが6月5日(日)に     茨木&西宮の2ヵ所で開催!

▼6月5日(日) 13:00
イオン茨木ショッピングセンター
入場無料(要参加券)
※JEUGIA(イオン茨木店/三条本店/四条店
/ポルタ店/イオン久御山店/京都ハナ店
/北大路ビブレ店/イオン洛南店
/上本町近鉄店/草津A・SQUARE店
/桃山近鉄店/奈良近鉄店)、または当日即売にて『First Sight』をお買い求めの方にサイン会参加券をお渡しします(サインはアルバムジャケットへのサインのみ)。オフィシャルホームページ記載の注事事項をご確認の上ご参加ください。

『東日本大震災復興支援ライブ
@阪急西宮ガーデンズ』
▼6月5日(日) 17:00
西宮ガーデンズ
入場無料(要参加券)
※HMV(阪急西宮ガーデンズ店/三宮店/ららぽーと甲子園店/アリオ八尾店/あべのキューズモール店/京都カナート洛北店)、または当日即売にて『First Sight』をお買い求めの方にサイン会参加券をお渡しします(サインはアルバムジャケットへのサインのみ)。オフィシャルホームページ記載の注事事項をご確認の上ご参加ください。

ソニー・ミュージック
ディストリビューション 大阪オフィス
■06(4795)8510(平日10:00~18:00)


Live

初のワンマンツアーで大阪に登場!  続いて野音のチャリティイベント参戦

『1st TOUR 2011 ~First Sight~』
一般発売6月5日(日)
Pコード139-743
▼7月1日(金) 19:00
心斎橋クラブクアトロ
【前売り】全自由3500円
キョードーインフォメーション
■06(7732)8888
※6歳以上は有料、3歳未満は入場不可。

『MONKEY MAJIKチャリティライブ
“SEND愛”』
一般発売6月4日(土)
※発売初日はチケットぴあ店頭での直接販売および特別電話■0570(02)9509(10:00~18:00)、通常電話■0570(02)9999にて受付。
Pコード138-704
▼7月3日(日) 14:46
大阪城音楽堂
全席指定5000円 
芝生エリア自由券5000円
[出]MONKEY MAJIK
[ゲ]Rake/GAGLE/SOUL ADDICTION
キョードーインフォメーション
■06(7732)8888
※雨天決行・荒天中止。6歳以上はチケット必要。3歳未満は入場不可。