ホーム > インタビュー&レポート > 5月15日、TV放映も決定!関西のクラシックファンが喝采を贈った 4.22大阪国際フェスティバル「大阪4大オーケストラの響演」 その熱狂の1夜をレポート!

午後6時半、4人の指揮者のオープニングトークに続いて、先陣を切ったのが藤岡幸夫率いる関西フィルハーモニー管弦楽団。曲は黛敏郎のバレエ音楽「BUGAKU」(舞楽)である。和楽器を一切使わず、オーケストラだけで日本古来の雅楽の舞を再現するこの作品で、藤岡と関西フィルはオーケストラの多彩な可能性を思う存分、引き出して見せた。音とリズムの目くるめく変容を経て、最高潮で迎えるコーダ。客席にはすでに汗ばむほどの高揚が押し寄せている。


最後に登場したのが、井上道義率いる大阪フィルハーモニー交響楽団。昨年、定期演奏会の拠点をフェスティバルホールに移した彼らは、ホールの響かせ方に一日の長がある。16型の大編成はタクトを持たない井上の自在な指揮を軽やかに受け止め、弾けるような勢いでベートーヴェンの交響曲第7番を演奏した。色彩感に満ちた「舞踏の神化」はホール全体に響き渡り、祝祭の空間を華やかに染め上げてゆく。思わず体が揺れ動くような熱狂とスピード。そして彼らが最後の音を出し終えた時、フェスティバルホールは、この日、すでに何回目かの万雷の拍手に包まれた。(2015年5月 7日更新)
5月15日(金)深夜25時34分〜
関西地区、6チャンネルABCテレビ
藤岡幸夫(指揮)
関西フィルハーモニー管弦楽団
黛敏郎:バレエ音楽《BUGAKU(舞楽)》
飯森範親(指揮)
日本センチュリー交響楽団
サン=サーンス:交響曲第3番 ハ短調
作品78「オルガン付き」
外山雄三(指揮)
大阪交響楽団
ストラヴィンスキー:バレエ音楽《火の鳥》
(1919版)
井上道義(指揮)
大阪フィルハーモニー交響楽団
ベートーヴェン:交響曲第7番 イ長調 作品92
2015年4月22日
フェスティバルホール(大阪市・中之島)