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ホーム > インタビュー&レポート > GLAY、槙原敬之、Mr.Children、コブクロ、そして中島みゆき… 様々なステージで活躍する気鋭のチェリスト・友納真緒が 3/20(火・祝)ザ・フェニックスホールにて 『チェロとピアノで聞く中島みゆきvol.2』を開催

GLAY、槙原敬之、Mr.Children、コブクロ、そして中島みゆき…
様々なステージで活躍する気鋭のチェリスト・友納真緒が
3/20(火・祝)ザ・フェニックスホールにて
『チェロとピアノで聞く中島みゆきvol.2』を開催

 友納真緒(とものう・まお)というチェリストがいる。桐朋学園修了後、渡辺貞夫のコンサートツアーを皮切りに、GLAY、槙原敬之、Mr.Children、コブクロほか、様々なミュージシャンのステージやアルバム制作に参加。’07年からは中島みゆきのコンサート、および『夜会』のサポートメンバーとしても活動している、気鋭の女流演奏家である。その彼女が3月20日(火・祝)、大阪のザ・フェニックスホールで『チェロとピアノで聞く中島みゆきvol.2』というライブイベントを行う。昨年、東京で行われたvol.1に続くイベントで、関西では初の開催。その演奏会に先駆け、関西に訪れた友納真緒に話を訊いた。

友納真緒からの動画コメントはコチラ!

■すでに関連のアルバムも4枚リリースされていますが、中島みゆきのオフィシャル・カバーといった趣ですよね。実際にライブでも弾いてみた感想などありますか?

 

友納真緒インタビュー1.jpg友納:演奏すること自体は変わらないですよ。バッハを弾いたりモーツァルトを弾いたりするのと。いろんな演奏家の方がそうやって題材を決めて演奏されるじゃないですか? それと同じように私は“中島みゆきを弾く”っていう感じじゃないでしょうか。ただ、私は生きている人の音楽を演奏するのが好きだから。その意味では興味深く弾かせていただいた、っていうのはありますね。

 
■生きている人の音楽を弾く、ですか?
 
友納:みゆきさんを生きている人っていうのも失礼なんですけど(笑)。今、私と同じ時代に生きていて、一緒に仕事をしている人の音楽。それを弾くのはすごく好きなので。だって、近くでその方の話とか人間性とかに接することができるでしょう。モーツァルトやバッハは昔の人だし、好きでももう会えないし(笑)。
 
■それはとても新鮮な考え方かも、知れませんね。
 
友納:学校をディプロマまで行って音楽を仕事にしたい、と考えた時に、今、クラシックってたくさんの人に聴かれる、特に私と同じくらいの世代の若い人に聴かれる状況にはないように思えたんですね。もちろん、私はずっとクラシックを演ってきたのでその素晴らしさはわかっているつもりなんですけど、でもある見方をすればクラシックというのは、昔の、外国の音楽なわけで。それなら自分はもっと、現在の自分の生きている時代の人の音楽を演奏していきたい、と思ったんですね。“あ、こういう音楽なんだ”と思ったら、もうそこから先は留学したりしてクラシックを深める、というよりは、それを土台にして、いろんな人と関わりながら自分の音楽をやっていきたい、と考えるようになったんです。クラシックだって、過去の時代には新しかった音楽ですよね? 同じように現代の人が必要とする音楽があるんじゃないかって。
 
■そんな中で『夜会』に参加され、現在につながっていくわけですね。“生きている”中島みゆきさんとの仕事はいかがでした?
 

友納真緒インタビュー2.jpg友納:結構、衝撃的なくらいの(笑)パワーとエネルギーでした。音楽に対する情熱が尋常ではないというか。その上、私は現在の状態に“到達した”みゆきさんに出会ったわけですからなおのこと。でもそれからお話をして、人柄を知っていくわけじゃないですか? それで過去を知って、“ああ、この人はこの辺からスタートしてこうなっていったんだ”って分かるのが面白い。それはその人の音楽とイコールだから、わくわくしますよね。この先、もし誰かの曲を弾く機会があったとしたら、やっぱり側にいて私が人として接することのできる方の作品がいいですよね。お話したりして、いろいろ探索もできるんで、面白いんです。自分とその人の音楽が“出会う”っていう感じがして。そういうのが好きですね。

 
■では最後に、ザ・フェニックスホールに来られるお客様に向けて。
 
友納:普段クラシックは聴かないって言う人にも、チェロの魅力を知って欲しいですね。もちろん、中島みゆきのことを好きで来られる方がほとんどだと思うのですけど、私の楽器にも興味を感じてくれたら、うれしいです。こうした曲をチェロをメインに演奏するっていうことも結構珍しいので。同じ弦楽器でもヴァイオリンなんかとは違う、チェロ独特の安らぎ感のようなものを感じていただければ、と思います。
 
 
 例えばアルバム『チェロとピアノで聞く中島みゆき』を聴いてみる。聴こえてくるのは耳慣れた中島みゆきのメロディだ。しかしそれを奏でるチェロの響きは確かに、また別の豊かな表情を宿している。控えめで、それでいて凛とした、とても素直な響き。そして、その音色が中島みゆきの世界に深く寄り添えば寄り添うほど、友納真緒の息遣いが、鮮やかに立ち現れてくる。


 
チケット情報はこちら


【LIVE DATA】

〈チェロとピアノで聞く中島みゆき vol.2〉
チケット発売中
 Pコード155-903
▼3月20日(火・祝)17:00
ザ・フェニックスホール
全席指定5500円
[出演]友納真緒(チェロ)/エルトン永田(ピアノ)/宮下文一(ボーカル&ギター)
夢番地■06(6341)3525
※未就学児童は入場不可。 



(2012年3月13日更新)


Check

Release

Album
『インストゥルメンタルで聞く中島みゆきⅡ』
発売中 2200円
ヤマハミュージック・コミュニケーションズ
YCCW-10122

<収録曲>
01. 愛だけを残せ
02. 狼になりたい
03. どこにいても
04. 見返り美人
05. この世に二人だけ
06. 命の別名
07. 涙‐Made in tears‐
08. 最後の女神
09. 蕎麦屋
10. 浅い眠り
11. 孤独の肖像1st.

Album
『インストゥルメンタルで聞く中島みゆき』
発売中 2200円
ヤマハミュージック・コミュニケーションズ
YCCW-10104

<収録曲>
01. 一期一会
02. わかれうた
03. 空と君のあいだに
04. 恋文
05. 横恋慕
06. ララバイSINGER~アザミ嬢のララバイ
07. 夢の通り道を僕は歩いている
08. つめたい別れ
09. 愛から遠く離れて
10. ひとり上手
11. with

Album
『チェロとピアノで聞く中島みゆきⅡ』
発売中 2200円
ヤマハミュージック・コミュニケーションズ
YCCW-10095

<収録曲>
01. 海よ
02. 泣きたい夜に
03. 帰省
04. 相席
05. サッポロSNOWY
06. 歌姫
07. 街路樹
08. パーティー・ライツ
09. 帰れない者たちへ
10. 根雪
11. 夜曲

Album
『チェロとピアノで聞く中島みゆき』
発売中 2200円
ヤマハミュージック・コミュニケーションズ
YCCW-10088

<収録曲>
01. 時代
02. 地上の星
03. 糸
04. ホームにて
05. 悪女
06. あした
07. 誕生
08. 昔から雨が降ってくる
09. ヘッドライト・テールライト
10. 銀の龍の背に乗って
11. かもめはかもめ