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独自の音楽を奏でるヴァイオリニスト、古澤巌が語るニューアルバム「Le Grand Amour」。そしてテノール、ジョン・健・ヌッツォとの共演。

 ヴァイオリニスト、古澤巌。クラシック音楽をベースに民族音楽、歌謡曲、そして映画音楽などを吸収し、独自の世界を切り開いた演奏家である。今年6月にはニューアルバム「Le Grand Amour」をリリース。充実した活動を展開している。その古澤が12月18日、森ノ宮ピロティホールで「ウィーン国立歌劇場」をはじめ、世界の舞台で活躍するテノール、ジョン・健・ヌッツォとともにコンサート「LIVE UNDER THE TREE~Time to say goodbye」を行なう。そのコンサートに先駆け、大阪を訪れた古澤に話を聞いた。

■葉加瀬君と出会って、それから…。

古澤015.jpg■アルバムのタイトルが「Le Grand Amour」。大きな愛、という意味ですよね。

古澤:聴いた感じ、大丈夫でしたか?僕が勝手に好きなものを弾いただけなんで、どんな感じだろうと思って。僕の音楽っていうのはね、例えばクラシックをやったことがあるっていうのと、クラシックをどう弾くのかっていうのは、また、別の問題になってくるでしょう?そんな考え方の延長線上で、葉加瀬(太郎)君と出会ってからずっとジプシー音楽を聴いて、ジプシーバンド的な、特別なヴァイオリンの奏法を、ヴァイオリンでこんなことができるんだっていうのを、ハンガリーやルーマニアのバンドの音楽を聴きながら、やってたんですよね。その後、東儀(秀樹)君とやるようになってからは今度は雅楽と一緒にヴァイオリンをどうやって弾くのか、その二胡のような音をヴァイオリンでどうやって出すんだろう、というようなことを研究したり、じゃ、タンゴをやる時には、こんどはタンゴの人たちは、本当はどうやって弾くんだろう、とか。その現場現場の人たちが、本来弾く弾き方みたいなもので、ヴァイオリンの表現の方法を、学んでいるんですよ。そんな経験を活かしながら、今回のアルバム自体は、まあ、いろんなものを弾く、というよりは、自分として、温かい愛に包まれるような、そういった音楽を集めてみたんです。それまでは「Dandyism」っていう、非常にポップ、ラテン、ロックといった華やかなもののアルバムが4枚続いたので、自分のオリジナル作品のところだけ、しっとりとしたものを入れてみたりもしたんですけど…。今回は逆に自分の好きな曲を、好きな、というかもともと興味を持っていた曲をヴァイオリンで弾いたらどんな風に作れるだろうか、と思ったんですね。

■今、ジプシー・ヴァイオリンをやるようになって、とおっしゃったんですが、スタートはそういうことだったんですか?

古澤葉加瀬君に出会って、それからって感じですね。彼が大学1年で上京してきて、それでこいつとだったら、一緒に、新しい音楽の世界を切り拓けるんじゃないかっていう直感があったんですよ。それは大きかったです。僕はそれでヴァイオリニストになったようなものなので。

■ソロデビューの頃には、「ツィゴイネルワイゼン」や「チャールダーシュ」というジプシー系のナンバーも演奏されていて…。

古澤:クラシックをやっていた頃には「ツィゴイネルワイゼン」なんか全然演奏しなかったですし、「チャールダーシュ」は逆に演奏会なんかでは取り上げちゃいけないみたいな決まりがあったんですよ。

■なぜでしょう?

古澤:あれは下世話な音楽だからっていうんです。「ツィゴイネルワイゼン」はサラサーテが作曲してちゃんと譜面になってるからいいんですけど、モンティの「チャールダーシュ」はあれはセミ・クラシックだからって。「セミ・クラシックはクラシックじゃないのでステージに上げてはいけません。それは向こう側の人が演るもんです」みたいな感じで。同じじゃないかって僕は思ってるんだけど。確実にクラシックをやる人とそうじゃない人、みたいな区別が昔はあったんですよね。まあ、今もそういう意味では葉加瀬君は、こっち側の音楽やる人、みたいな置かれ方をされてるかも知れないけど(笑)。だから僕たちがそうした曲をステージで演奏し始めたときにはそれなりのリスクはあったんです。冒険ですよ、どっちに転ぶかっていう。でもみんながそれを認知してくれた…みたいなことではありました。今はもう、なんでもアリの世界です。ただ、僕の中ではそれほど大きな事件ではないんですけどね。まあいい曲あるんだから弾こうよっていうだけの話なんですが。

■映画はお好きなんですか?今回も映画音楽を何曲か取り上げていらっしゃいますね。

古澤:そうですね、たまたま(笑)。「ラベンダーの咲く庭で」に関してはジョシュア・ベルの弾いた美しい旋律を、僕は前から弾きたいと思っていたんですけど。なぜか笑里(宮本)ちゃんもアルバムに入れてたし、愛(奥村)ちゃんも最近入れたりしてるんだけど、でも、自分は自分で弾きたかった、というか。モリコーネの「ハーモニカの男」について言えば、これはもう、僕が子供の頃から親父が家で聴いてまして。不気味な曲だな、と気になってて。

■で、あのハーモニカの音を東儀さんの音で?

古澤:そうそう、あれでハーモニカの音をひちりきに変えたらどうなるかって(笑)

■もともと、かなりデフォルメされた音が使われた映画音楽ですよね。考えた人はほかにもいるかも知れませんよ。

古澤:そうなんですけど(笑)。だとしたらそれ、かなりマニアな人ですよね。でも僕はね、そこにとあるクラシックの現代音楽の作曲家の曲のアルペジオを、コードを変えて、埋め込んでみたんですよ。

■現代のクラシックをモリコーネの曲の中に?

古澤:そう、部分的なものを埋め込んでみたので、編曲にも何にもなってないんですけど。ひょっとして作曲者が聴いたら、自分の曲をパクったなって思うかも知れないけど。その作業を自分だけでやってたから、アレンジャーのピアニストにも、僕が何してるのかまったく見えていなくて。これを弾くとどうなるんだろうって、スタッフもみんな思ってたらしいんですよね。そんな感じで僕の頭の中で組み立てたものが多いので、本番やるまでバンドのメンバーにも、何が起こるかわからない、みたいな。

■「AFRICA」は天空オーケストラの…

古澤006.jpg古澤:岡野弘幹さんの作曲です。大阪の人ですよ。天空オーケストラはもう20年くらい前からやっておられます。ちょっと神がかった人で、喜多郎さんをきれいにしたような感じ(笑)。もともと神社とか、お寺への奉納の演奏をやりたいと思って、そこで彼に会いに行ったんですね。まず、事の始めはそこで。そしたら岡野さんが彼が作っているアース・ミュージックの中から、この曲を出してきてくれて。ここにヴァイオリンを入れてみたらどうだろうって言ってくれたんですね。だから「AFRICA」というこの曲は、もともと彼が作っていたものに僕を足してくれたんです。今も岡野さんとはとっても仲良くしてますよ。大阪に来るたびに会いますし、今後何かのライブでも一緒になれるんじゃないかな。

■東儀さんのことを楽曲解説で盟友と呼ばれてますよね。

古澤:そう、あれは彼が僕のことを親友っていうから、僕もそういう言い方をちょっとしてみたんですけど(笑)。

■もっともっと、世の中にはいい曲があるじゃないか。

古澤005.jpg■あと「SWING39」っていうのはステファン・グラッペリの曲ですよね。

古澤:ああ、それはグラッペリのナンバーをそのままいれたんです。

■Youtubeで拝見したんですけど、以前グラッペリとは共演もされていますね。

古澤:あれは、NHKで収録したんですよ。僕はあの頃、ジャズなんか一切やってなくて。実際グラッペリとレコーディングさせてもらったのはその演奏のずっと後のことでしたしね。

■当時、ジプシー・スウィングなどには取り組んでいなかったんですか?

古澤:もうまったく、です。でも、今なんとかやれているのは、いつだったか葉加瀬が無謀にも言い出したんですよ。昔のグラッペリとメニューインのデュオ・レコーディングの真似事したいって。で、ふたりでアルバム出したんですよ。
最初僕は「おいおいやめようよ、こんなことするの」って言ったんだけど、葉加瀬は「やる」と。「始めなきゃ一歩も進まない」と。で、「いや、もちろんだ。チャレンジ精神は大いに買う。だけどやるだけ野暮だからやめたい」って、言ったんだけど、どうしても「やる」と。葉加瀬は「絶対それが俺たちのためになるから」って言うので、"クラシック弾くだけで、ひいひい言って来た俺たちが、あんなものに手つけちゃいけないんだけど。まあ、お前がやるなら俺もつきあうよ、覚悟決めて一生懸命研究しよう"って感じで始めたんですよ。ところがね、最初譜面に起こして弾いてみたら、確かに同じように弾けるのに、同じ音に聴こえない。

■弾けるのに聴こえない?

古澤:うん、実は僕はそういうの得意でね。ジプシーが弾いたものをその場でぱっと録音して、ぱっと譜面に起こして、おんなじように弾けるタイプなんですよ。だからタンゴとかもそういう風に弾いてみて練習するんです。ジプシー・スウィングもジプシーが弾いているように弾くからいいんだ、と。ね、僕が弾けるからと言って、僕の弾き方で適当に弾くのじゃなくて、ジプシー・ヴァイオリンのあの狂った調子も含めて、全部いいってことですよ。で、グラッペリもそうやって弾こうとするのだけど、どうやっても同じような音にならない。で、考えるわけです。なぜなんだろう。まあ平たく言えば音楽は心であって、手で弾くものじゃないってことなんでしょうけど、じゃあ心っていったいなんだろうって話になるじゃないですか。よくわからない。わからないけど、とにかく心がついていかないことには演奏もついていかないので、それからはもうグラッペリにしごかれてしごかれて。今は亡きグラッペリじいさんにしごかれて、みたいなもんです。でふっとじゃあ、アルバムのほかのあれ、大丈夫かって思って過去の自分のCD聴いてみると、ああ、なんか昔は分かった気になって弾いてたなあ、と。そんな感慨もいろいろあり(笑)。

■グラッペリは超えるに超えられない壁と。

古澤:うん、でもね。僕はジプシー・スウィングがやりたいわけじゃないですよ。あれは言うなればステファン・グラッペリという人が残した、ひとつの世界遺産みたいなものでね。グラッペリがやっている良いものであって、もちろん他の人がやるのも自由。僕が演奏するのも自由、なんだけど、僕はね、ただ、ああ、ヴァイオリンって、あんな風に弾いてみるのも素敵だなあって、思うわけです。ヴァイオリン弾きとしてね。だから、ヴァイオリン音楽のバリエーションとして、アルバムやコンサートのメニューを作る時に、ああいうものを採り上げてみるのもいいな、と思いますけど、でもグラッペリに関しては、あくまでも僕は開き直って、彼の音楽を真似させていただいてます、というスタンスです。

■ではそうすると反対に、ご自分が絶対に提示したい世界はこれだっていうのはあるんでしょうか?

古澤:うーん、これだけのバリエーションで色々弾いてみたりしてるじゃないですか、支離滅裂に、脈絡もなく、自分の話もそうなんですけど。何か探してるっていう風に言ってみても、じゃ探してるにしてもいつまで探してんだよ、ってことになるんですよ、僕の場合。何かあんまり自分の中に自分、これをやりたいからこれを聴いてくれってタイプじゃ元々ないんだなっていうのは自分で分かってるんですけど。そんなことじゃなくて、もっともっと世の中にはいい曲があって。今回、自分の曲も書かなかったのは、世の中にはいい曲が、俺が作るまでもなく、いっぱいあるじゃないか、それを弾けばいいじゃないかって、思って。もともとそうは思ってたんですよ。だって自分はいい曲を弾くことができるんだから。どっかの誰かが弾いたようなバージョンがあってもクラシックなら譜面はあるけど、クラシック以外のこういうものって実は譜面無いんですね。その人たちの音源しか無いんですよ。で、それを誰かが同じように弾くってことは無いんです。僕はなるべくメロディがある美しいものがあったら、それがジャズのスタイルだろうとロックのスタ古澤024.jpgイルだろうと、そのスタイルそのものを楽曲に変換して演奏するっていうのはありだろうなとは思ってるんです。ただ、他には無いようなアレンジを加えたものに関しては非常に自分で手を掛けました。例えば「いい日旅立ち」。これはオリジナル以外の音源が無いわけですよ。だって元が一番ちゃんとしているから。で、それを改造するんであれば一体どんなことができるんだってところには相当時間をかけました。ピアソラ風になるのかとか、だったらそれがどんな風にカッコよくなるのかとか。AメロとBメロしかないこの曲を器楽曲としてどう聴かせるんだ、とかね。だから随分アレンジャーに出して戻ってきて、違う、全然違うそうじゃなくてこう、ってそんなやりとりを彼とやって、何度も何度も突き返しました。でも彼もそうやって分かってくれたんで、作業はどんどん早くなりましたね。他の曲でも割とそういうことはしています。阿部篤志っていうただひとりのピアニストを相手に全部このアルバム作ったので。それ以外はパーカッションの人しかいない。オーケストラのパートは全部彼が弾きました。

■ジョン・健・ヌッツォの声を聴け!

古澤012.jpg■ではいよいよコンサートのお話を。どのようなコンサートになるのかな、と。声楽とのコラボということでちょっとイメージしにくい部分もあるのですが。

古澤:ジョン・健・ヌッツォはもう彼の声だけで素晴らしいので、他に何も説明はいいだろうって、そう思っちゃうような声なんですよね。僕はもう人間のそういう計り知れないエネルギー、それは例えば僕はあんなことやれって言われても絶対できないし。僕はヴァイオリン弾けるけど、ヴァイオリンじゃあんなことできないし、っていうのがあって、もう全然、ジョン・健・ヌッツォ、ブラボー!って感じでしょ。そんな奴と一緒にステージに立てるってだけでこれはもう夢のような感じ。このコンサートはだからきっとジョン・健・ヌッツォのコンサートみたいだったねって言われると思うんだけど、それで僕はいいや。ジョン・健・ヌッツォの声を聴け!と。もうそういう感じです。8曲くらい歌うので、もうゲストじゃなくてツートップですね。といって歌い続けるわけではないので、彼が休憩している間に僕が繋ぐって感じで。ゲストはロックヴァイオリンのARIAちゃんて若い子なんです。僕のずっと後輩だけど何かプロジェクトやろうってことになったので、今、仲間としてやってます。彼女はもう自分で曲を作り、日本のマドンナになるんだっていうガッツもあって、それはもう若い子を応援するっていうよりは、自分でやりたいことがある人たちって僕はかっこいいなって思ってるんです。で、ほんとはおじさんがロックやりたいんだけどなって思ってる時に、ARIAちゃんがロックやるって言ったんで、じゃ一緒にやろうって。でARIAちゃんがヘソ出したら俺は何出して弾こうかなんて考えて。そういうシーンがあってもいいじゃないですか。面白くないですか?(笑)

■クラシックの人がロックに憧れる心理って?(笑)

古澤:そうですね、それまでイタリアンやってたのがすし屋に変わるって感じですか。いや分かんないな。分かんないですけどあまりにもカタにはまっているものの中にいるから、という理由で、そうじゃない、もっと別のどっかに行くっていうのは不思議じゃないでしょ。例えば学校行くのが嫌な子がいて、どっか他のとこへ行くのとそんなに変わらないような気がする。クラシックだとあまりにカタにはまってますんで。いつも同じカタに入った、「泳げ!たいやきくん」みたいな感覚じゃないかと思ったりしてるんですけどね。ちょっと例えが古過ぎますか?(笑)。だから別に何でもいいんですよ。いやその人がロックをずっとやりたいんだ、というならそれはまた別の問題になってきますけど、ただクラシックやってる人がちょっとロックもやってみたいというならば僕はそれは単純に考えて違う世界を見てみたいって飛び出したっていう気持ちの表れで、評価っていうのはまた別の問題になって来る。ARIAちゃんの場合っていうのは単純に何か小さい頃からクラシックヴァイオリンを弾いていて、何かピンと来ないな私、っていうのがあったみたいで。ヴァイオリンみたいにちっちゃい時から習うしかできなかった楽器の人に、そういう人は多いんじゃないか、と思います。例えば僕なんかそうなんだけど、知らないうちに自分がヴァイオリン始めてて、それはお勤めだったんです。お母さんがやりなさいって、言うからやってた。葉加瀬君の場合は、ちっちゃい時から自分がやりたいからやってた、ませたガキだったんです。子供の時から2段ベッドの天井のところに楽譜を貼って、それを眺めながら寝るのが良かったみたいで。こいつどんだけ音楽家なのってくらい好きで好きでしょうがないみたい。今でも楽屋でずーっと音楽聴いてます。僕は、楽屋では音楽なんか聴いたことないから、普段めったに音楽聴かないからアルバム作る時大変(笑)。さて何演奏しますかってことになりますから。何やりますかって言われたら何でもいいんですよ。とは言えアルバムの曲は自分で選んでるわけですから、それなりの趣味というか基準はあるんですが…。そうそう、それで(笑)。ジョンは今回、「誰も寝てはならぬ」とかまぁ、定番中の定番を歌うんですが、僕もずっと一緒に弾いてるんですよ。例えばパールマンとドミンゴが二人でやってるアルバムが昔あったんだけど、そんな感じでジョンが歌ってるときに、僕も前奏から弾いて、まぁ歌とハモリはないですけど、ヴァイオリンがオブリ弾いたり、間奏弾いたりとか、メロもやってとか。歌とヴァイオリンですから一緒にやろうとすれば伴奏ってわけにはいかないですよ。といってジョンに歌ってもらうわけで、その辺がまぁ際どいというか、僕の立ち位置としては際どいところではありますよね。だいたいイメージできました?といって他にやりようもない感じでしょ(笑)。

■でもジョン・健・ヌッツォさんの声なら主役ですよね。やっぱり声が。古澤300.jpg

古澤:いやもうばりばり主役。というかね、僕もばりばりエレキですから。ギター用のマイクを貼り付けて爆音でトランペットの代わりみたいにしてどーんと弾いてますから。そうとう研究しましたよ。爆音ですよ。ジョンはあれだけの声の人で、非常にアコースティックが好きなんですが、僕はどっかんどっかん大好きなんですね。いや、本来、僕も生の人なんでアコースティックもいいんですけど、マイクを付けたが最後、行けるとこまで行こうじゃないかと(笑)。




(2011年12月 1日更新)


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■古澤巌(ふるさわ いわお)

ヴァイオリニスト。1959年生まれ。桐朋学園大、フィラデルフィア・カーチス音楽院卒。ザルツブルク・モーツアルテウム音楽院在籍。イヴリー・ギトリス、ナタン・ミルシテインに学び、その後、ヨー・ヨー・マ、ステファン・グラッペリなど、世界的なアーティストらと共演。'86年には葉加瀬太郎とバンドを結成し、現在のポップな演奏スタイルをスタートさせる。2007年からはアルバム「Dandyism」シリーズを発表。様々な音楽要素を消化した演奏に高い評価と人気を得る。テレビ朝日開局50周年新春ドラマ「鹿鳴館」テーマ曲「愛しみの夜会」ほかを作曲。’09年には葉加瀬太郎とともに、「バイオリンブラザース」を結成し、全国ツアーとDVDリリースを行った。また、雅楽の東儀秀樹とのツアーは、今年で3年目を迎えている。最新アルバムは今年6月にリリースされた「Le Grand Amour」。


■ジョン・健・ヌッツォ

南カリフォルニア・チャップマン大学在学中に、アリタリア国際声楽コンクール第2位、ロサンゼルスNATS声楽コンクール第1位など、数々の賞を受賞。2000年ウィーンに渡り、テノール歌手として、ウィーン国立歌劇場と専属契約を結ぶ。ここでの活動が日本でも注目を集め'02年にはNHKの紅白歌合戦に初出場。'04年には大河ドラマ「新選組!」の主題歌を歌い、年末には2度目の紅白に出場するなど、クラシックの枠を超えたアーティストとして認知される。’07年メトロポリタン・オペラでプッチーニ「ジャンニ・スキッキ」に出演。秋にはピッツバーグ・オペラでドニゼッティ「愛の妙薬」でアメリカでの主役デビューを果たした。現在はトルコ共和国文化省の主催のコンサートに出演する等、国内外のコンサートに出演。チャリティコンサート等の社会活動にも力を注いでいる。


チケット情報はこちら


古澤巌×ジョン・健・ヌッツォ

「LIVE UNDER THE TREE~Time to say goodbye」

チケット発売中 Pコード 150-111
全席指定-5500円 

●12月18日(日)15:00 森ノ宮ピロティホール

【共演】
ジョン・健・ヌッツォ(テノール)
ARIA(ヴァイオリン)/他

【曲目】
Time to say goodbye
ニューシネマパラダイス
シェルブールの雨傘
オンブラ・マイ・フ
誰も寝てはならぬ


キョードーインフォメーション■06-7732-8888


Album「Le Grand Amour」

発売中 3,150円
株式会社ハッツ・アンリミテッド
HUCD-10091

【収録曲】

1.ラベンダーの咲く庭で
2.ニューシネマパラダイス~Medley~
3.いい日旅立ち
4.SWING39
5.カトレアと風
6.シェトランド・エア
7.AFRICA
8.エマニエル
9.ハーモニカの男
10.愛のシンフォニー
11.ピアソラのアベ・マリア
12.大いなる世界