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W主演を務めた堤真一&岡村隆史が商店街を人力車で練り歩き!
映画『決算!忠臣蔵』大石内蔵助ゆかりの地・京都イベントレポート

江戸時代研究の第一人者である東大教授、山本博文による『「忠臣蔵」の決算書』を原作にしたコミカルな時代劇『決算!忠臣蔵』が、11月22日(金)より、大阪ステーションシティシネマほかにて公開される。日本人に馴染み深い復讐劇である『忠臣蔵』の物語を、吉良邸討入りに必要な“お金”を主題に、討ち入りまでの1年9ヶ月間をユニークな視点で描く。『殿、利息でござる!』の中村義洋監督がメガホンを取り、堤真一が金欠に悩む大石内蔵助、岡村隆史が大石を支える勘定方・矢頭長助を演じ、笑えて泣けるお金にまつわる時代劇に仕上げている。本作の公開を記念し、11月19日(火)に、堤扮する大石内蔵助ゆかりの地でもあり、撮影地でもあった京都で、堤真一と岡村隆史、中村義洋監督が人力車で練り歩き、その後MOVIX京都で舞台挨拶を行った。

 

新京極商店街に人力車に乗った堤真一と岡村隆史が登場すると、そこかしこから声があがり、どこからともなくたくさんの人が集まってきていた。ふたりが手を振りながら商店街を練り歩いた後、誓願寺前で一旦降車し、堤と岡村から新京極商店街に記念品のボードを贈呈した。その後、場所を移して行われた先行上映会後の舞台挨拶で、人力車での練り歩きについて聞かれると、堤は「恥ずかしいだけです。さらされている感がすごかったです(笑)。初めて人力車に乗りました。今まで、なんで人力車に乗るんだろうな、恥ずかしいのにと思っていたんですが、乗らされてしまいましたね(笑)。乗り心地はすごく良かったです」とまんざらでもない様子。すると岡村が「なんで男同士がこんなに密着して。竹内結子さんでも石原さとみさんでもいいのに、みたいなことをぶつぶつ堤さんが言うてはりました」と暴露。場内からは大きな笑い声が起こっていた。


chushingura2.jpgそして、今まで数々の名優が演じてきた大石内蔵助に扮した堤に、演じた感想を尋ねると、「ドラマで大石内蔵助を演じたことがありまして。お話をいただいた時は、そんなに今までと変わったことができるとは思えなかったので、どうだろうなと思いながら台本を読んだんですが、めちゃめちゃ面白かったんです。今までの大石内蔵助のイメージとは全然違っていたので、台本を読んで即決しました」と、台本が決め手だったよう。一方、本業は芸人である岡村に出演依頼が届いた時の感想を尋ねると、「僕は、忠臣蔵の話とも聞いてなくて、「映画の仕事が来ています」と言われて、何の作品かも聞かず、「すぐやります」と言いました。追い追い、忠臣蔵だとわかって、忠臣蔵なのか? 堤さんとなのか? 京都で撮るのか? 関西弁なのか? と思いながら台本を読んでいたんですが、だんだん事の重大さに気付き始めて、算盤やらなあかんのか? とか色々不安があったんですが、算盤の練習もして、色んなセクションの方に助けていただいて、バラエティで見る岡村隆史ではないムービースター岡村隆史を見ていただける作品になったんじゃないかと思っています」と自信たっぷりに語っていた。さらに、今まで数々の作品が作られてきた、忠臣蔵を題材にした映画を監督した中村監督が、「プレッシャーは当然ありました。大石内蔵助と岡村さん演じる矢頭長助が書いた、決算書であり明細書が現代まで残っていたことにまず驚きましたし、心を打たれました。現代でも明細を廃棄したり、捨てちゃう人もいるなかで…」と映画への思いを語っていると、なぜか岡村が小さな声で「反省してます」と謝罪する場面も。
chushingura3.jpgまた、堤と岡村にお互いの印象を聞いてみると、堤は「(小声で)録音部さんが困るぐらいの抑えた芝居ですね(笑)」と、普段の岡村とは違う抑えた演技を誉めていた。それを受けて岡村は「監督から、ちょっと抑えていきましょうか、声のトーンも抑えた感じでいきましょうかと言われましたので、ぐっと抑えた感じになっています。それが良かったんですかね? そんな声もちらほら聞こえてきたりしています」と、若干、自画自賛のようなコメント。一方、堤について岡村が「堤さんは台詞ひとつとっても、監督さんがおっしゃる通りに変えることができるんですよ。それが本当にすごいと思いました。僕は、監督さんに来られたら、あかんのか!?と思って、ビビッてしまって。指示していただいても、如何せん引き出しを開けても開けても空なもんですから。勉強させていただきました」と真摯に語ると、中村監督は「良かったですよ、岡村さんも。抑えた演技が」とまさかの被せで場内を笑わせていた。

さらに、本作には西川きよしや木村祐一ら多くの芸人が出演していることに触れると、岡村は「諸先輩方もたくさんおられましたし、関西弁が多かったので、その分リラックスできたかな、と思っています」と語り、堤は「最初はテレビで見てる人や!と思いましたし、あっキム兄や、チコちゃんやんか!みたいな感じになっていました。最初は、さぐりながらでしたが、あっという間にみんなでぐちゃぐちゃになって、ほとんど男子校みたいな感じでした」と笑いながら語っていた。

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最後に岡村が「皆さんがご存知の忠臣蔵とは全く違う角度からの忠臣蔵になっております。私自身、ここが見せ場かな?と思っているシーンがあるんですが、そこは「太陽にほえろ」を見て、自分で考えたシーンになっています。こいつ、忠臣蔵やのになんで「太陽にほえろ」やねん、と思ってらっしゃるかもしれませんが、この後観ていただいたら、ここか!と思っていただけると思います。僕としては頑張らせていただきましたので、そこも楽しんでいただけたらと思っております」、堤が「忠臣蔵を知っていても知らなくても楽しめる作品になっていますし、僕は切ない思いも感じました。台本を読んだ時点でこれは絶対いい作品になると確信できましたし、撮影中にどんどん物語が立体的になってきて、そういう感覚はなかなかないので、撮影中に絶対間違いないと確信したぐらい自信のある作品です。」、中村監督が「中身の濃い映画になっています。おそらく、2時間あっという間だと思います。おふたりをはじめ、次々に素晴らしいお芝居が出てきますので、1回では見きれないと思います。気に入っていただけたら2度3度と観ていただけたら嬉しいです」と挨拶し、舞台挨拶は終了した。

 

取材・文/華崎陽子




(2019年11月20日更新)


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Movie Data

(C) 2019「決算!忠臣蔵」製作委員会

『決算!忠臣蔵』

▼11月22日(金)より、大阪ステーションシティシネマほかにて公開
出演:堤真一、岡村隆史、濱田岳
横山裕、妻夫木聡、荒川良々
西村まさ彦、木村祐一、橋本良亮(A.B.C-Z)
寺脇康文、桂文珍、竹内結子
西川きよし、石原さとみ、阿部サダヲ
原作:山本博文「「忠臣蔵」の決算書」
脚本・監督:中村義洋

【公式サイト】
https://chushingura-movie.jp/

【ぴあ映画生活サイト】
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