中津の高架下、大阪府立中之島図書館でも撮影された
映画『ミュージアム』小栗旬&大友啓史監督が登壇した
大ヒット御礼大阪舞台挨拶レポート
巴亮介の同名人気コミックを実写映画化した話題作『ミュージアム』の大ヒット御礼舞台挨拶が11月20日(日)、大阪市内で行われ、主演を務める俳優の小栗旬と大友啓史監督が出席。朝9:30スタートの回だったので小栗は「おはようございます。朝から観るにはあまりふさわしくない映画かもしれないですけど(笑)。この後、陰鬱な午後を過ごしていただければ」と自虐めいた挨拶をし、開始早々から集まったファンらを笑顔にさせた。
映画では、雨の日だけに猟奇殺人事件を繰り返す“カエル男”の凶行を止めようと奮闘する、警視庁捜査一課の沢村刑事を小栗が演じている。
撮影は大阪でも一部行われており、中でも中津の高架下で撮影されたカーチェイスシーンは本作の大きな見どころと言えるだろう。その場面の撮影について大友監督は「(カーチェイスの撮影は)許可がなかなかおりないんですけどね、いい場所で撮影されてもらえた」と語った。
刑事課の場面は、大阪府立中之島図書館が改装中に撮影された。カエル男を追ううちに一杯一杯になった沢村刑事が物にあたってしまうという感情が高ぶる場面を中之島図書館で撮影した当時を小栗は振り返り、「監督に何やってもいいから好きに感情をぶつけてと言われたので、カメラテストで棚を思い切り蹴飛ばしたんです。それでOK!じゃ本番行こう~てなったんですが、美術スタッフが慌ててあれは借り物なので蹴らないでくださいって言いに来て。結果的にはテーブルを蹴っているシーンが出てきますのでココだなと思ってください」と意外な注目ポイントを笑顔で教えてくれた。
劇中、カエル男による猟奇殺人は決まって雨の日に決行されるため、必然的に雨のシーンが多い本作。小栗は「雨ってなかなかカメラに映らないので、画面で観る倍以上の雨を実際は降らせるんです。どしゃ降りの雨の中、あおむけで大の字になっている場面では一切呼吸ができなかった」と過酷な撮影を告白。それには大友監督も「平地で溺れそうになってたよね」と話した。
カエル男を演じる妻夫木聡と小栗が激しく拮抗する物語だが、「妻夫木くんが今回の役作りは小栗を愛するところから始めると言っていました。カエル男は沢村刑事にものすごく執着しているキャラクターなので、こんなに執着するのって愛しかないと妻夫木くんの中で決まったらしくて。結果、現場では愛してもらったなという感じです(笑)」と小栗がコメントすると会場が一瞬ザワッとした空気に。「この前『怒り』(李相日監督)では綾野剛くんと妻夫木くん二人で本当に生活したりしてたみたいですけど、それとはまた違った愛の形でした」と続けた。
また、マスコミ向けのフォトセッション後、小栗のひと声で観客の撮影も可能に。カエル男に扮したスタッフも交えて撮影会が開始されたが、小栗がカエル男の中身を「スタッフのデメさんです」とまさかの紹介。すると「旬くーん!」「監督ー!」という声援とともに「デメさーん!」と叫ぶ観客も現れ、それには小栗も大友監督も大笑いしていた。映画『ミュージアム』は全国にて大ヒット上映中。
(2016年11月21日更新)
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