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2万人の豊臣軍にたった500人で戦いを挑んだ、
戦国時代最大の奇跡を大スケールで描く『のぼうの城』
野村萬斎、榮倉奈々、上地雄輔来場会見レポート

 豊臣秀吉が唯一落とせなかった忍城(おしじょう)の主で、“でくのぼう“が転じて“のぼう様“と呼ばれ慕われた成田長親(なりた・ながちか)が率いる500人の忍城軍 VS 秀吉の側近、石田三成率いる20000人の天下軍の戦いをスケールの大きな戦法も交えて描いた『のぼうの城』が11月2日(金)よりTOHOシネマズ梅田ほかにて公開される。『陰陽師II』以来、9年ぶりとなる野村萬斎が主演を務め、榮倉奈々や上地雄輔、佐藤浩市ら豪華キャスト陣が名を連ねている。また、犬童一心と樋口真嗣という監督ふたりのタッグも話題の本作の公開に先立ち、主人公の“のぼう様”こと成田長親を演じた野村萬斎と、男勝りで長親に思いを寄せる甲斐姫に扮した榮倉奈々、そして石田三成を演じた上地雄輔が来阪し、会見を行った。

 

 本作は、圧倒的なスケールを実現するため、映画化に至るまで実に構想8年を要し、主演の野村萬斎にオファーがあったのは、なんと2005年の夏のこと。その間、小説「のぼうの城」が本屋大賞第2位になり、ベストセラーとなるなど、話題が話題を呼んでいたのだが、ようやく公開間近となった現在の心境を3人に聞いてみるとー

 

野村萬斎:オファーを頂いたのも、随分前のことになりますし、今公開間近とお聞きして胸が高まりましたし、やっと皆様に観ていただけるということで公開を待ち焦がれております。

 

榮倉奈々:原作のファンの方がたくさんいらっしゃると聞いていたので、甲斐姫を演じさせていただいて、本当に光栄でした。公開が楽しみです。

 

上地雄輔:おふたりがおっしゃったように、ようやくこの映画が公開されることになって嬉しいです。

 

 7年前にオファーを受け、ようやく公開となる本作で野村が演じた“のぼう様”こと成田長親。彼は、将軍としての才能があるわけでもなく、領民たちからでさえ、“でくのぼう“が転じて“のぼう様“と呼ばれていたが、人気だけはあるという不思議なキャラクター。さすがの野村も役作りには苦戦したようでー

 

野村萬斎:成田長親は、歴史上の人物ですし脚本に書いてあるとおりに演じようと思っていたんですが、とても不思議なキャラクターで脚本だけではわからなくて、榮倉さんに初めてお会いした日に「甲斐姫はどうして“のぼう”のことが好きなの?」と聞いてしまうぐらい、役作りには苦労しました(笑)。ただ、周囲がキャラの濃い人が多かったので、そこから少し浮いたようなキャラクターにしようと、遊びを入れたパターンと真面目なパターンと2パターン演じさせていただいたら、ほとんどやりすぎたんじゃないかと思った方が使われていました(笑)。

 

 一方、そんな存在感たっぷりの野村萬斎扮する“のぼう様”と戦う石田三成という将軍に扮した上地は、どのように考えて三成を演じたのだろうか。

 

上地雄輔:2ヶ月以上撮影してから、ようやく“のぼう様”こと野村萬斎さんと対面したので、役柄だけでなく自分としても、やっと会えるという心境だったので、楽しみにしていた気持ちをそのまま表現しました。光成は、今までたくさんの方が演じてらっしゃいますが、純粋無垢な三成がいてもいいんじゃないかと思いながら演じていました。

 

 最後に、本作では“水攻め”シーンや合戦のシーンなど迫力たっぷりの映像が見どころとなっているが、それぞれの感じる見どころについて語ってもらうとー

 

上地雄輔:萬斎さんや奈々ちゃんをはじめとする豪華キャストが演じているキャラクターも魅力的ですし、映像も迫力たっぷりなので、劇場で観ていただきたい作品だと思いました。

 

榮倉奈々:“のぼう様”こと萬斎さんが、大きな器で皆を受け止めてくださったからこそ、みんながのびのびと個性を発揮できたんだと思いますし、それがこの映画の一番の魅力だと思います。

 

野村萬斎:“浮き城”と呼ばれた忍城特有の1本道での戦いや合戦シーン、田楽踊りなど様々な見どころはあると思いますが、私が一番好きなのは最後に両軍の将軍同士が対面するシーンです。勝負を超えた友情というか、戦い合った者同士だからできる、認め合い讃え合う会話が成立していると思うんです。そして、人々が復興に向けて動き出していくシーンで終わっていくというのも、今の日本に必要とされている復興への歩みや真のリーダー像などが描かれていると感じました。スケールの大きさだけでなく、そういうところも観ていただけると嬉しいです。




★道頓堀Event Report★

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野村萬斎、榮倉奈々、上地雄輔が道頓堀に登場!

見どころ“満載”な『のぼうの城』をPR!

 

 大阪市内某所で行われた会見の後、“水攻め”にちなんで道頓堀へと場所を移し、イベントを行った3人。イベント前に雨はあがったものの、雨が心配される中でのイベントだったが、とんぼりウォークにはたくさんのファンが集まっており、3人が登場するや至るところから大歓声があがっていた。まずは野村が、「キャラクターのベタさが大阪の人に好んでいただけると思うので、この映画は大阪にはピッタリな映画です」と映画の魅力をアピールすると、根っからの阪神ファンである上地は「大阪は大好きですし、30年近く阪神ファンなので、今季優勝していたら、道頓堀に飛び込んでいたかもしれませんね」と笑いを誘っていた。

 

 そして、それぞれに映画の魅力を聞いてみると、上地は「豪華キャストによる素晴らしいお芝居と、それぞれの人情味溢れる人間ドラマが魅力的ですし、迫力のある映画に仕上がっていますので是非、劇場でご覧ください」、榮倉は「今日は上地さんのファンの方がたくさんいらっしゃいますが、上地さん演じる三成だけでなく、他の武将たちもかっこいいので、是非かっこいい武将たちを観に来てください」と武将たちの魅力をアピール。最後に野村が、「この映画は、笑いあり、涙あり、悲恋あり。戦闘シーンは何より面白いですし、老若男女が楽しめる、時代劇ではくくりきれないようなスケールの大きさの映画です。今日見にきてくれた人はもちろん、見に来てくれるよね!?」と語りかけると、観客からは「はーい!!」の声があがるなど、盛り上がりを見せる中、イベントは終了した。野村が語ってくれたように、本作はスケールが大きいだけでなく、野村と観客のやり取りのようなテンポのいい会話も楽しめる、エンタテインメント性の高い時代劇だ。

(2012年10月30日更新)


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Movie Data



(C)2011『のぼうの城』フィルムパートナーズ

『のぼうの城』

●11月2日(金)より、TOHOシネマズ梅田ほかにて公開

【公式サイト】
http://nobou-movie.jp/

【ぴあ映画生活サイト】
http://cinema.pia.co.jp/title/154526/