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図鑑から飛び出した生き物が大集合!
『わけあって絶滅しました。展』大阪南港ATCホールで開催中!!

2018年7月に発売されて以来、シリーズ累計90万部以上の発行部数を誇るベストセラー図鑑『わけあって絶滅しました。』。この図鑑シリーズに紹介されている絶滅した生き物たちを、大会場で体感できる初の展覧会『わけあって絶滅しました。展』が、9月4日(日)まで大阪南港ATCホールにて開催されている。今回はその会場の様子を主な展示エリアの見どころ紹介とともにリポート。

●エントランスでは絶滅した恐竜トリケラトプスがお出迎え

ATC2階の入場ゲートからエスカレーターで1階のATCホールへ降りる。メインとなる会場ホールの入り口は通路を直進して右側だが、入り口正面の通路左側にいる恐竜のトリケラトプスの全身骨格標本(レプリカ)が、まず来場者を出迎える。いきなりの恐竜登場でびっくりするが、ここは絶好の記念写真スポットでもある。
 
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約6600万年前に絶滅した、直物食恐竜トリケラトプス。
所蔵:(一財)進化生物科学研究所
 
メイン会場に入ると、最初の通路ではまるで図鑑の最初のページを思わすような全体展示の序章。コミカルなイラストとともに絶滅についての解説が紹介されており、これからの展示内容に向けて期待も高まる。
 
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メイン会場に入ると、コミカルなイラストとともに絶滅した理由も解説

 
●古生代(約5億4100万年前~約2億5200万年前)にタイムトリップ!
 
会場内は、地球が誕生してから現在までの時間の流れに沿って展示されており、古生代、中生代、新生代という時代(地質年代)ごとに、それぞれの時代にどんな生き物が栄え、なぜ絶滅して行ったのかが分かりやすく紹介されている。
 
まずは一気に古生代にタイムトリップ!この時代のはじめに眼をもつ生き物が現れ、生き物間で食べたり逃げたりする「食う・食われる」の、いわゆる弱肉強食の世界が始まった。
 
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「アノマロカリス」の原寸サイズ(1m)のイラストも展示されている
 
約5億年前のカンブリア紀に生息し、歯が弱くて絶滅した「アノマロカリス」とデコりすぎて絶滅した「オパビニア」が、巨大ロボットで目の前に登場。ロボットとは思えないリアルでスムーズな動きは思わず見とれてしまうほどで、5億年前には本当に生きていたのだということを実感する。ほかにも、殻がまっすぐすぎて絶滅した貝の仲間「カメロケラス」の化石や、三葉虫の貴重な化石なども展示されている。
 
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リアルに動く古代生物のロボットの動きはいつまでも見ていられそう (C)ココロ
 
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小さな三葉虫から巨大三葉虫までさまざまな化石も展示。貯蔵:(一財)進化生物科学研究所

 
●中生代(約2億5200万年前から約6600万年前)には巨大生物が登場!

古生代の終わりに地球上最大といわれる大絶滅が起こり、わずかに残った生き物がさまざまに進化した中生代。爬虫類の進化は著しく、人気映画などでもおなじみの恐竜や首長竜、翼竜などたくさんの巨大生物が登場する時代だ。このゾーンではティラノサウルスなど大型恐竜の骨格標本などが展示されていて、その大きさに圧倒される。
 
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本当に恐竜がいたことを実感できる展示がいっぱい
 
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迫力あるティラノサウルスの全身骨格。 (C)ロイヤル・サウカチュワン博物館
 

双眼鏡を覗けば、目の前に動くティラノサウルスが現れる!
 
ティラノサウルスの骨格標本前にはVR双眼鏡(無料)が2台あり、交代でティラノサウルスが会場内でのしのしと歩く立体画像を見ることができる。よみがえったティラノサウルスの迫力を体感して。
 
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VR双眼鏡では会場内をティラノサウルスが歩き回る姿が見える

 
●新生代(約6600万年前~現代)では哺乳類や鳥類が登場!
 
中生代の終わりに巨大隕石が地球に衝突し、恐竜をはじめとする巨大爬虫類が大絶滅。とって代わって進出したのは鳥類と哺乳類。特に哺乳類は環境の変化へ対応していたため、新生代の生き物は哺乳類が中心になった。このゾーンでは入り口の立体イラストや解説パネルのキャラクターにもなっている「やさしすぎて絶滅した」ステラーカイギュウの全身骨格標本や、獲物のクジラが食べられなくなって絶滅した全長12mもある巨大ザメのメガロドンの標本など、人間にも身近な生き物である哺乳類や鳥類が紹介されている。
 
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メガロドンの原寸大の大きさを体感してみよう
 
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写真右はステラーカイギュウの全身骨格(レプリカ、所蔵:福井県立恐竜博物館)、左は卵をねらわれて絶滅したエピオルニス(所蔵:(一財)進化生物科学研究所)
 
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会場内は絶滅理由を紹介したパネルとともに実際の標本などが多数展示されている

 
●「わけあって生きのびた」ゾーンでは生体展示も
 
ここからは生きのびた生き物の紹介ゾーンへ。「海が荒れていて生き延びた」コモドオオトカゲの標本展示や「まゆにこもって助かった」ハイギョなどの生体展示もあり、絶滅しそうでしていない生き物が紹介されている。その生き延びた理由とともに生態の不思議を体験して。
 
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コモドオオトカゲの標本も展示。所蔵:(一財)進化生物科学研究所
 
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生き延びた理由とともに生体も展示されているから、より分かりやすい
 
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まゆにこもって絶滅からのがれたハイギョも展示されている
 
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卵を持って写真を撮っていたら、ダチョウが追いかけてくるかも?

 
●「絶滅したと思ったら生きていた」生き物を紹介
 
こちらのゾーンでは、絶滅したと思われていたけど再発見されて実は絶滅していなかったという生き物を、生体展示も加えながら紹介。パレスチナイロワケガエルやバーバリライオン、アホウドリなどギリギリ絶滅から逃れているが、絶滅が危惧されているのも事実だ。
 
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一度は絶滅扱いにされた生き物たちを紹介

 
●「絶滅しそう助けてください」ゾーンでは知っている生き物も
 
このゾーンでは、なんとか絶滅は逃れているものの数少なくなっていて絶滅が危惧されている現代の生き物を紹介。「えっ!? あの生き物も絶滅寸前?」と改めて知ることも多いかも。「カモノハシ」や「ニホンウナギ」「ラッコ」「クロマグロ」など、生体展示や映像での紹介もあるので、より説得力がある。
 
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稚魚が取られ過ぎて少なくなった「ニホンウナギ」も絶滅危惧種に指定
 
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人間が助けないと絶滅?よく知っている動物たちも実は絶滅寸前!

 
VRシアターで、絶滅しそうなホッキョクグマを救おう
 
地球温暖化で氷が少なくなり、絶滅が危ぶまれるホッキョクグマ。北極の地に降りたち、溶けていく氷から落ちないよう氷をはしごして乗り続け、ホッキョクグマを救うゲーム。一回に4グループまで遊べる(無料)。ホッキョクグマになったつもりで氷に乗ってみて。
 
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絶滅しそうなホッキョクグマになったつもりで体験を

 
●展示コーナーの締めくくりは「わけあって繁栄しました」
 
展示コーナーのラストは「わけあって繁栄しました」生き物を紹介。絶滅とは逆に繁栄した生き物とは? また繁栄したその理由は? 今、生き残っている人間が深くかかわっているのかも。
 
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「イエネズミ」や「ウシ」「カラス」などが繁栄している理由を解説

 
●体験コーナーで化石や生体を触って体感
 
体験コーナーでは本物の化石に触ったり、生きている化石と言われているカブトガニの赤ちゃんと触れ合ったりできる(無料)。なかなかない機会なので、ぜひ体験して。
 
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本物の化石を触ることができる体験コーナー
 
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生きている化石と呼ばれているカブトガニの赤ちゃんと触れ合える

 
●海洋堂の貴重なフィギュア展示コーナー
 
ホッキョクグマを救うVRアトラクションコーナーの向かいにはフィギュアでおなじみ海洋堂による「海洋堂の世界」展示コーナーがあり、海洋堂の塗装・造形の匠、吉田悟郎のコーナーやカプセル・トイなどでも人気のフィギュアが多数展示されている。そのリアルさはファンならずとも感動もの。隣の売店では、今回のイベントに合わせて発売された「カプセルQミュージアム わけあって絶滅しました。立体図鑑全5種」を含めて、フィギュアも多数販売されているので是非チェックしてみて。

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海洋堂オリジナルの見応えある貴重なフィギュアを展示

 
●売店ではここでしか買えないオリジナルグッズが多数
 
会場内ホール出口付近の売店では、ここでしか買えないイベント限定グッズやカレー、キャンディー、クッキーなどのほか、関連本、ぬいぐるみ、フィギュアなどが多数販売されており、どれも心揺さぶられるモノばかり。なかなか手に入らないグッズもあるので、後悔しないようにゆっくり見定めて。売店出口には会場限定のオリジナル缶バッジが入ったガチャや本物の化石が入ったガチャもある。
 
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広い売店では会場限定のグッズやTシャツ、文房具、お菓子などが多数販売されている
 
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7月新刊の『わけあって絶滅したけど、すごいんです。』(1430円)をはじめ関連本も多数
 
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ここでしか手に入れられない「わけあって絶滅しそうなカレー。」(180g/864円)

 
●本展初日の7月22日(金)には特別講座も開講
 
本展初日の7月22日(金)には、夏休み特別講座として「もっと知りたい絶滅の世界~生き残るって大変だ~」が、会場内のDホールで11時からと14時からの2回開催され、たくさんの親子が参加。図鑑『わけあって絶滅しました。』シリーズの監修者で動物学者の今泉忠明先生、同図鑑の著者で本展の監修者でもある丸山貴史先生、シリーズ本の担当編集であるダイヤモンド社の金井弓子副編集長が登壇し、クイズ形式による「絶滅した生き物」の紹介や絶滅した理由などを紹介。質問コーナーでは参加者からの専門的な質問が止まらず、講座終了後も急きょ個別に質問を受けるなど、先生たちも子どもたちの熱心さや知識に感心するほどだった。
 
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クイズ形式で生き物たちのが絶滅した“わけ”を紹介。参加者も積極的に参加

 
●エントランスでは多彩なアトラクションや体験コーナーも
 
メインホール会場前のエントランスでは、遊べるスライダーやミラー迷路などのアトラクション(有料)やアンモナイト掘り体験(有料)、キャンドル作り体験(有料)など、体験施設がいっぱい。涼しい会場内で、思いきり体験してみてはいかが。
 
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本物のアンモナイトが掘れる。1回(2分)500円で、終了後1個もらえる
 
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絶滅危惧種のキャンドル作りを体験。価格は組み合わせオプションなどにより異なる

 
 
『わけあって絶滅しました。』シリーズで見ていた生き物たちの標本や化石を実際に見られたり、等身大の大きさを目の当たりにしたりなど、まさに図鑑の中から生き物たちが飛び出した展覧会になっていて、「観る」というより「体感する」イベントだ。混雑ぶりにもよるが、約1時間30分ほどあればひと通り回れるはず。図鑑を持っていれば先に目を通しておくとより楽しめるが、各展示コーナーに詳しい解説もあるので、何も予備知識がなくても楽しく回れる。猛暑がまだまだ続きそうなこの夏、涼しい会場内で家族やカップルでゆっくり過ごしてみてはいかが。9月4日(日)まで。

取材・文・撮影/滝野利喜雄



(2022年8月 4日更新)


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『わけあって絶滅しました。展
~忘れないでくれ!おれたちを~』

チケット発売中 Pコード:993-672
▼9月4日(日)まで開催中
ATCホール
当日一般-1800円 当日3歳~中学生-900円
※開館時間:9:30~16:30。最終入場は閉館30分前まで。会期中無休。2歳以下は無料。期間中1回有効。障がい者手帳等を提示の方の介護者は1名無料(ご本人は有料。要証明)
※詳しくは公式HP等にてご確認下さい。
[問]わけあって絶滅しました。展 事務局
■06-6615-5556

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