目を覚ますとカーテンとカーテンの間から白い棒状の光が出ている。
昨夜はUK TourのLast ShowでLondonで演奏した。

 

 

最終公演の日、
車でBirminghamからLondonに着いたのは15時頃だった。
5日間ほど滞在していたLondonに帰ってくると、
もう安心するようになっている。
前に泊まっていたホテルと同じところ、
私たちはこの小さな3人部屋が大好きになった。

 

会場のThe Waiting RoomはHackneyエリアにある。
今回のUK Tourの音響を担当してくれたEさんと私たちが高校生の時出会ったライブハウス、
新宿JAMくらいの大きさで、そのことも思い出しながらなんだか安心した。

 

 

このツアーで映像を撮ってくれているTさんのLondonでのお友達MさんとRさんが、
London公演のスタイリングをしてくれることになっていた。
事前にZoomで打ち合わせをした時は、英語がうまく話せなくて不安もあったけど、
彼女たちに会ったらすぐに仲良くなれた。

 

ロンドンに住んでいるスタイリストさんが私たちの衣装を選んでくれる、
そのことが嬉しくて、私たちだけではきっと手を伸ばさないものでも
「着たい！」という気持ちと「これを着て演奏するのが楽しみ！」
という気持ちがライブへの自信に加わった。

 

 

ライブ中のことはまた詳しくは思い出せないけど、
今日までの5公演のことを思った。
そして、この場で今、私たちが演奏している、
そのことを一番感じたかった。

 

2年前に小さなきっかけから、ツアーの話が出て、
3人で計画し少しづつ周りの人たちに手伝ってもらい、
色んな過程を経て、今、ここで演奏している。
そのことが嬉しくて、感動した。

 

 

驚いたことに、ロンドン公演のお客さんの中に、
何年か前に日本でライブを見てくれたお客さんがいた。
他にも、日本での来日公演に参加したイギリスのバンド、Night Flowersのメンバーや
Swimming Tapesのメンバーが遊びに来てくれた。

 

そして、たまたまこの公演を知って来てくれたお客さん、
他の公演にも来てくれたお客さん。
そしてこのツアーを組んでくれたJさんにも初めて会うことができた。

 

 

ここまで、小さな奇跡が重なって、ここにこれたことにありがとう。
あの日の演奏のことを、何度も思い出したい。

 

ハイドパークのカフェにて

Nov 2022

text by 真舘晴子