ホーム > インタビュー&レポート > 真夏の會と極東退屈道場が初演時に高評価を得た 『エダニク』『サブウェイ』をこの夏、同時再演!
(2011年8月12日更新)
元クロムモリブデンの俳優・夏と、水の会代表の原真、女優冨永茜が結成したユニット。音響・照明・美術などのスタッフワークは極力シンプルに、台本、演出、役者だけでどこまで魅せられるのか、を追求している。その機動性の高さで、「いつでもどこでも高品質」をコンセプトに作品を製作。
第15回日本劇作家協会新人戯曲賞受賞作品
『エダニク』
作:横山拓也(売込隊ビーム)
演出:上田一軒(スクエア)
'09年2月、TORII HALLにて初演。
舞台は東京近郊のとある町の屠場。超大型黒豚「伊舞黒豚」の生産に成功した(株)伊舞ファームは、通常の加工ラインの規格外であるその品種の専用屠場として、ミートセンター丸元(株)を関連会社化していた。ミートセンター丸元は、会社の規模こそ小さいが、歴史が古く、腕のいいベテラン職人や若く質のいい職人を数名抱え、工場長やライン主任も有能であった。ところがある日、ミートセンター内で黒豚解体の際に不正があったと、伊舞ファームの社長が跡継ぎを連れて丸元の屠場に直々に乗り込んできた。工場長と社長の話し合いが始まり、暇を持て余した伊舞の息子は『屠場一日体験』と銘打って、職人たちの休憩所にもなっている研磨室に現れた。そして休憩所は、とても休憩ができる空間ではなくなり…。立ちこめる熱気と臭気。「生」がたちまち「死」に、「生体」が次々と「物体」と化していく空間の中、目前で失われるエネルギーに抗うかのように、メンタル面でもフィジカル面でもひたすら力強くある職人たち。そんな彼らの中で、突如、「死」のイメージが膨張していく瞬間を描いてゆく。
(劇)ミサダプロデュースの作・演出として活動していたミサダシンイチ=林慎一郎が主宰する演劇ユニット。公演ごとに俳優を集めるプロデュース形態をとっている。『サブウェイ』では、映像、ダンス、セリフ劇を巧みに構成、実験性に富んだ作品で高い評価を得た。
『サブウェイ』
作・演出:林慎一郎
振付:原和代
'10年11月、ウイングフィールドにて初演。
地下鉄を巡る7日間のドラマ。外国の映画監督が日本の地下鉄を舞台にしてドキュメンタリー映画を作るというエピソードを導入にし、無言の満員電車を利用する7人のエピソードが点描されていく。都市に暮らす故郷喪失者たちの噂やため息がチューブの中でこだまし、絡み合いながら、この国のサブウェイは走り続ける。歴史の積み重なりが創りだした地面の下に深く潜り、景色の見えない車窓と膨大な広告に囲まれながら、ただ目的地を目指す人々の空虚でナンセンスなつぶやき。それは確かに時代の空気をはらみ出していく。やがて1週間が過ぎたとき、神も同じく地球をつくりあげる。そしてまた、新たな月曜日がやってくる…。
■伊丹公演
8月11日(木)~14日(日)
アイホール(伊丹市伊丹2-4-1)
前売2500円
当日2800円
2公演通し券4500円
平日マチネ割引(11日(木)、12日(金)15時公演)2000円
11日(木)15:00(極)/19:30(真)
12日(金)15:00(真)/19:30(極)
13日(土)14:00(真)/18:00(極)
14日日11:00(極)/15:00(真)
■東京公演
8月25日(木)~28日(日)
王子小劇場(東京都北区王子1-14-4 地下1F)
前売2500円
当日2800円
2公演通し券4500円
平日マチネ割引(25日(木)、26日(金)15時公演)2000円
25日(木)15:00(真)/19:30(極) ※1
26日(金)15:00(極)/19:30(真) ※2
27日(土)14:00(真)/18:00(極) ※3
28日(日)11:00(極)/15:00(真)
☆公演終了後、昼夜ともアフタートークあり。
※1=ゲスト:楫屋一之(世田谷パブリックシアター劇場部長)
※2=ゲスト:中屋敷法仁(柿喰う客)
※3=ゲスト:竹内佑(デス電所)×丸尾丸一郎(鹿殺し)
各日とも開演の40分前受付開始、開演の30分前開場。
【チケット取扱】
ライトアイ[TEL]06-6647-8243 http://righteye.jp
(伊丹公演のみ)アイホール[TEL]072-782-2000
[問]ライトアイ[TEL]06-6647-8243