ホーム > インタビュー&レポート > Keishi Tanakaの6th アルバム『Like A Diary』 大阪で迎えたリリースツアー初日! 素晴らしき構成のセットリストから感じたこと
2025年2月2日、『"Like A Diary" Release Tour』初日の会場は大阪・なんばのYogibo HOLY MOUNTAIN。これまで何度もKeishi Tanakaのライブを見てきたが、大阪が初日となるのは珍しい。しかも、アルバムリリースは1月29日だったから、ほんの数日での初日というレアケースだ。この日のライブはKeishiに加えギターに四本晶(oysm)、ベースはナガイケジョー(SCOOBIE DO)、キーボードにNiKA(MIDORINOMARU)、ドラムは小宮山純平という5ピースセット。NiKAのたおやかなキーボードからライブが始まり、ナガイケが繰り出すベースの音に体を揺らす曲や"ゴキゲンな音楽"と評するのが最適にしか思えない曲を次々と繰り出し、彼の多彩な音楽の幅を示したかと思えば、『Like A Diary』からの曲はバンドでの演奏が収録曲により生っぽさを含んだ立体感をもって迫ってくる。四本、ナガイケ、NiKA、小宮山(もちろんKeishiのギターも含めて)が作り出すアンサンブルに、Keishiが導かれて歌を紡ぐ。そんな場面も多数あり、主には"Keishiがひとりで作った"はずのアルバム収録曲のバンドメンバーの理解度というか、とても解像度の高い演奏をしている様にも感動を覚えずにはいられなかった。
ただこの日のライブ、どうにも素晴らしかったと感じた理由はセットリストにある。大筋でこの日と同じセットリストで3月末の最終公演も行う予定とあり詳細なセットリストを記すことは避けておくが、旧曲の並べ方次第で『Like A Diary』という、彼の最新のモードをここまで強調する構成が可能になるのか...! という目からウロコ体験だったと言っていい。ライブで1曲1曲を楽しんでもらうことを意識するのは大前提として、このライブ用の旧曲のアレンジや曲の並べ方、アンコール曲の選び方と盛り上げ方で、『Like A Diary』という作品の存在を明確に、そしてしっかりと強調してみせたライブだった。アルバムリリースツアーという名目のライブとして、これ以上のものがあるだろうかとさえ感じるほどに。
『Like A Diary』という作品の存在を明確にしてみせたとはいえ、意欲的な最新作と、最新作とは作り方は異なる旧作の曲がライブの中で混在していても全く違和感を感じることがなかったのも、凄みを感じた点だ。その理由として、彼の伸びやかで自由な歌声にどこまでも人間みが感じられるニュアンスもあって、どの曲も彼の身近な日々を等身大の言葉で歌っていることをまざまざと感じさせてくれた。そしてもうひとつ、作品の作り方は変わろうが彼はこれまでだって何事にも柔軟に、日々のことを丁寧に曲にしてきた人であることが大きい。言うなれば、彼のこれまでの作品も"日記のような曲"揃いであるからなのだと、改めて気付かされた。
ちなみにこの日、ライブスタート時にSEとして流れたのは『Like A Diary』のラストに収録されているインスト曲「Dawn Again」だった。日記のように紡がれた作品の最後の曲が始まりの合図となったのだ。この日のライブはあくまでも『Like A Diary』の続きのページ。次のストーリーを紡いでいくのだというKeishiの意志の表れだと受け取った。3月28日にはついに東京で『"Like A Diary" Release Tour』の最終公演を迎える。あなたはKeishiの変化を、その目と耳で、心で、どう受け取るだろうか。
取材・文/桃井麻依子
撮影/キシノユイ
(2025年3月24日更新)
2025年1月29日(水)発売&配信開始
KCRC021
HIP LAND MUSIC
《収録曲》
01. First Page
02. Precious Time
03. Roll A Die
04. Colors
05. 心たち
06. おぼろげ
07. I’ll Be There ※カンテレ「旬感 LIVE とれたてっ! 」1月クールエンディングテーマ
08. Joy
09. See Your Heart
10. Hope
11. Dawn Again
配信・購入リンクはこちら
田中啓史=1982年北海道出身。2002年に結成したバンド・Riddim Saunterのボーカリストとして活動後、2012年よりシンガーソングライターとしてのキャリアをスタートさせる。コンスタントにリリースを続ける傍ら、全国各地で開催されるライブにも軸足を置いて活動。ライブハウスや野外フェスでのバンドセットから、ホールやビルボードでの11人編成のビッグバンド、カフェをはじめとした飲食店・ショップでの弾き語りなど、場所や聴く人を問わない自由なスタイルで年間100本前後のライブを続けてきた。数あるライブの中でもライフワークとなっているのが自主企画イベントとしてバンド編成で行うイベント『NEW KICKS』と、アコースティックセットで行うイベント『ROOMS』。『NEW KICKS』のスペシャルバージョンとして、Keishi Tanaka×関西のイベンター・GREENS×ぴあ関西支社がタッグを組んで開催している『NEW KICKS GREENSPIA』も大阪で行われる春の風物詩として定着しつつある。また、Negicco や V6 などへの楽曲提供、CM 音楽の制作も行うほか趣味を活かしたアウトドア分野での活動も継続中。『ランドネ』『フィールドライフ』『十勝毎日新聞』での連載を持つなど、執筆活動にも注目が集まっている。
チケット発売中 Pコード:287-565
▼4月5日(土) 15:15
服部緑地野外音楽堂
自由席-5900円(整理番号付、ドリンク代別途要)
KIDS TICKET(小学生)-1500円(整理番号付、ドリンク代別途要)
[出演]Keishi Tanaka(Band Set)/THE BAWDIES/COMEBACK MY DAUGHTERS/眞名子新
[出店]CRAFTROCK BREWING/ランドネ
※小学生以上は有料。KIDS TICKETも保護者同伴でのみ入場可能。
※KIDS TICKETの整理番号は、同伴の保護者の整理番号に準じます。未就学児童は保護者同伴に限り、ドリンク代のみで入場可能です。
※雨天決行。荒天の場合は主催者判断のもと中止。
※客席最後方エリアでの傘の使用は可能とさせて頂きますが、天候に合わせて、カッパ、帽子等をご用意ください。
※パラソル/テント類は持ち込み禁止となりますのでご注意下さい。
※イベント専用駐車場はございませんので、公共交通機関をご利用下さい。
※客席を含む会場内の映像・写真が公開される場合があります。予めご了承ください。
[問]GREENS■06-6882-1224
▼4月19日(土)・20日(日)
荒川戸田橋緑地 バーベキュー場
1日券-8250円
2日通し券-15000円
[19日(土)出演]the band apart/ASPARAGUS/SPECIAL OTHERS/DOVVNTIME/環ROY×三浦康嗣&村田シゲ(□□□)×木暮栄一&川崎亘一(the band apart)/八十八ヶ所巡礼/the hatch/BREIMEN/yama/YONA YONA WEEKENDERS/LOW IQ 01 & THE RHYTHM MAKERS PLUS/鈴木由紀子(BUGY CRAXONE)
[20日(日)出演]the band apart/DOPING PANDA/ヒダカトオル/TGMX/渡邊忍/Keishi Tanaka/Rough Zombie
※小学生以下無料。雨天決行・荒天中止。チケットはリストバンドと引き換えます。再入場可。会場、及び会場周辺に駐車場はありません。会場内への飲食物の持ち込みは禁止。(離乳食等、特別な事情がある場合を除く)ベビーカーの持ち込み可。但し客席前方エリアでのご使用はお控え下さい。また、授乳室等の設備はございません。テント等の持ち込みはできません。タニタブース、飲食店ブースは、チケットをお持ちでない方も利用可。カッパ等の雨具のご持参を各自にてお願い致します。傘に関しては持込可能ですが、客席前方エリアでのご使用及び他のお客様の迷惑になる様なご使用はお控え下さい。
【兵庫公演】
▼4月25日(金) 神戸 BO TAMBOURiNE CAFÉ
【福岡公演】
▼4月26日(土) 福岡 LIVLABO
【鹿児島公演】
▼4月27日(日) 鹿児島 Live Heaven
【秋田公演】
▼5月10日(土) 秋田 BROOKLYN STRIKE 1F
【宮城公演】
▼5月11日(日) 仙台 SENDAI KOFFEE CO.
【東京公演】
▼5月31日(土) 下北沢 東京都民教会
【北海道公演】
▼6月7日(土) 札幌 musica hall café
【北海道公演】
▼6月8日(日) 東川 ON THE TABLE
オフィシャルサイト
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Instagram
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