インタビュー&レポート

ホーム > インタビュー&レポート > LIL LEAGUEと龍宮城が生み出した熱狂と笑顔 お互いに新境地を開いた、特別で最高の夜 『NEXT VIRAL ARTIST』大阪公演レポート


LIL LEAGUEと龍宮城が生み出した熱狂と笑顔
お互いに新境地を開いた、特別で最高の夜
『NEXT VIRAL ARTIST』大阪公演レポート

去る5月27日(月)、大阪・オリックス劇場で『「NEXT VIRAL ARTIST」supported by 日本テレビ』が行われ、LIL LEAGUEと龍宮城が対バンした。今年新たに誕生した本イベントは、これからの音楽シーンに風穴をあける次世代のアーティストが大集結し、組み合わせを変えながら全国各地を対バン形式で廻る一夜限りのコラボレーションライブツアー。5月11日の千葉公演から7月21日の岡山公演まで全国9カ所を巡りきり、新しいライブエンターテインメントを作り上げた。今年4月、ぴあ関西版WEBでは、LIL LEAGUEの岩城星那と岡尾真虎に、本イベントへの想いや、事務所の垣根を超えたグループの交流について語ってもらった(記事はこちら)。今回の大阪公演はその時の話の答え合わせでもあり、予想をはるかに超えた2組のバイブスに心が震えた素晴らしい夜だった。と同時に、次世代ダンス&ボーカルグループのシーンを切り開く一夜になった予感がした。本記事ではそんなライブの模様をレポートする。夏を迎え、なおもまっすぐに前へ突き進む彼らにとって、間違いなく糧となったであろう本イベント。終演後のLIL LEAGUEメンバーの声もキャッチしたので、最後まで読んでいただければ、彼らの想いがより深く伝わると思う。

LDH史上最大規模のオーディション「iCON Z 2022~Dreams For Children~」男性部門でグランプリを獲得し、2023年1月11日にデビューしたLIL LEAGUEと、日本テレビ"スクール型"オーディション番組『0年0組 -アヴちゃんの教室-』から誕生し、2023年5月10日にデビューした、オルタナティブ歌謡舞踊集団・龍宮城。デビュー時期が近く、メンバーも同世代だが、パフォーマンスの色やアプローチの仕方は全く異なる2組。

そんな2組が『NEXT VIRAL ARTIST』で初の対バンを果たした。しかも同じ組み合わせで2公演連続のライブ(福岡・大阪)というのは、今回のツアーの中では唯一だ。各グループのSNSでは事前に対バン相手とコラボレーションを行うことが明かされていたが、同じ相手と連続でのライブということで、その完成度と熱量は非常に高いものとなった。

5月も最終週を迎えた月曜日の夕方。オリックス劇場に集まった老若男女のオーディエンスは、それぞれの推しのグッズを手に着席し、そわそわと開演の時を待つ。ステージにはイベントロゴとセットが組まれ、床には未来への道すじを示すように、大きな矢印があしらわれていた。

定刻になり、いよいよオープニング。暗転した会場にMCが流れ「10.9.8......」とカウントダウンが始まると、会場のテンションは急上昇。客席のあちこちでカラフルなペンライトが光る。まずはLIL LEAGUEの登場。1人ずつピンスポが当たり、メンバーの名前が呼ばれる。続いては龍宮城。やがて総勢13人が一列に並ぶと大迫力! 特別で最高の一夜が幕を開けた。

【LIL LEAGUE】

先攻はLIL LEAGUE。『Lolipop』のイントロが流れると、天井を貫くのではと思うほどの大歓声が上がり、熱気が2階まで押し寄せてきて、LIL Friends(ファンの呼称)のパワーに思わず鳥肌が立った。ファンの期待と愛を一身に受けて堂々とステージに立つ岩城星那、中村竜大、山田晃大、岡尾真虎、百田隼麻、難波碧空。のっけからパワフルな歌声とラップ、キレのあるダンスを繰り出し、ダークでポップな"表と裏"を表現してボルテージを高めていく。

lil240802-1.jpg

続けて『Beat Loud』を投下。『NEXT VIRAL ARTIST』出演にあたり、スタッフと相談して作り上げたという気合いの1曲だ。重低音のビートに絡みつく山田と岡尾と難波のラップ、切なく響く中村と百田の高音ボーカルの対比がどこかミステリアス。Aメロを歌う岩城の色気は何ともはや。これまでにないタイプの楽曲で、雄々しさと繊細さを増した6人の表現力に圧倒される。後半は岩城が「大阪いくぞ!」と叫んで熱を加速させ、中村が「皆さんの気持ち、バイブスを声に変えてここまで飛ばしてください!」と高らかにコール&レスポンス。「まだいけるだろ!」と煽られた客席は負けじと喰らいつき、より大きな声でひとつになる。

デビューからこれまでで<光と陰の世界>を知り、葛藤や苦悩を抱えながらも、偽りのない本当の気持ちを出すことで少し大人になった『Lolipop』。<聴こえるまで 響かせる><孤独と向き合う今 新たな自分に会えたんだ そして出会う歓声のsound>というリリックを、客席とのコミュニケーションで体現してみせた『Beat Loud』。インタビューで岡尾は「『Lolipop』を経て自我を持った僕らが次に何をしようとしているのか『Beat Loud』で感じてほしい」と語っていた。冒頭にこの2曲を置いたことで、LIL LEAGUEの成長と決意、今の彼らのモードをはっきりと提示したのではないだろうか。

lil240802-2.jpg

2曲の熱量を宿したまま勢いよくドロップされた『48 BARS RELAY』の盛り上がりは言うまでもない。曲名通り、メンバーがマイクリレーで順にラップを放つ自己紹介ソングだ。暗転したステージでピンスポに照らされた山田がフロウを飛ばして花道へ走る。瞬間、岡尾がステージ中央でラップ。さらに反対側の花道に百田が登場......と、メンバーがどこから出てくるか予測できない展開にオーディエンスは大興奮。難波がとびきりの笑顔で「大阪めっちゃ好きやで!」と叫ぶと、悲鳴に近い歓声が上がる。6人は花道も使ってステージを縦横無尽に駆け巡り、ジャンプで高めて客席との距離を加速度的に近づけていった。

MCでは岡尾が「心の底から楽しんでますか! とうとうやってまいりました、大阪公演でございます! 僕たち、ほんっとうに嬉しく、ほんっとうに楽しいです!!」と全身で喜びを爆発させる。龍宮城との対バンを光栄だと述べて「どっちが好きとか、近いとか遠いとか、1階とか2階とか何も関係なく、皆さんと音楽を通じて繋がっていきたいと心から思っています!」と気合い十分。そして「iCON Zからの卒業の曲。出会いと別れの曲。皆さんの人生の背中を押せるように」と岩城の言葉が添えられた『Higher』、オーディションの課題曲であり夢を掴んだはじまりの曲『Rollah Coaster』を続けて披露。ハンズアップで盛り上げ、ピースフルな一体感で包み込んだ。

lil240802-5.jpg

中村のボーカル力が存分に発揮されたバラード曲『15分』は、マイクスタンドを使ったパフォーマンスも新鮮。オーディエンスも集中力高く、美しいハーモニーに聴き入っていた。そして中村と岩城のユニット曲『タングステン』で再びテンションアップ! 最年長ふたりの色気とパワーが華やかに放たれる。曲の後半は山田、岡尾、百田、難波もジョインして、全員でしなやかなダンスを見せつけた。

lil240802-3.jpg

2度目のMCで難波は「大阪府内から来た人ー? 府外から来た人ー? 海外から来た人ー?」とオーディエンスに問いかける。すかさず「逆に、あきたこまちよりこしひかりだよっていう人!(百田)」「551よりファイブハンドレッドフィフティワンだよっていう人!(難波)」とボケる年下組に、山田がしっかりツッコんで笑わせる。

6人でわちゃわちゃしつつ、山田は「ここからブチ上がるメドレーをご用意いたしました!」とタオルを掲げ、盛り上がり必至の『Okay』へ。客席に咲き乱れたタオルの花を見て嬉しそうなメンバー。ポップでリズミカルな『Coloring Book』の、6人が手を繋ぐラインダンスも鮮やかでウキウキする。百田が「大阪ただいま!」と関西弁で叫ぶと大歓声が上がり、照れたようにはにかむ姿が素敵だった。デビュー曲『Hunter』は全員でプチョヘンザ! 大海原に船を漕ぎだしたLIL LEAGUEとLIL Friendsが、波に揺られながらも一緒に世界を彩って前に進んでいる、そんなイメージが感じられる3曲を連続で駆け抜けた。

ここからはラストスパート。骨太でエッジーな『GATEWAY』ではゴリッと漢らしい一面も提示。オーディエンスはこれまでで1番大きく手を挙げて応える。サビの勢いと熱量はすさまじく、百田が「いくぞ大阪ー!!!」とのけぞって咆哮すると客席のボルテージは最高潮に引き上がり、ものすごい熱気に包まれた。

lil240802-4.jpg

最後は岩城が「セットリストに入れるなら1番大事なところに」と言っていた『HEAVY GAMER』。岩城は「初日からファンの皆さんが、ひとつの空間を本当にあたたかいものにしてくださって。自分たちも刺激をもらって、最高の空間を作れていると感じています」と感謝し、デビューからの想いを口にする。デビュー当時に掲げた"5年後にドームに立つ"という夢に向かう中で、用意されたステージのハードルを越えられない悔しさ、自分自身への失望、多くの感情を抱えながら活動をしていると話すリーダーの岩城。「でもライブで皆さんの笑顔を見る度に、考えていたことが嘘だったかのように幸せをもらって、大げさじゃなく、生きている意味を感じることができています。皆さんも日々辛いことや大変なことがあると思いますが、ふと立ち止まってみた時に"自分の人生って案外悪くないかもな"、"ちょっとは頑張れてるな"と人生を肯定して、誇ってあげてほしい」と述べ、「皆さんの人生の1ページに僕たちのパフォーマンスが刻まれることを心から願っています。アーティストではなくいち人間として、皆さん1人ひとりと対話しながらこの曲で終わりたいと思います。僕らからの想いを受け取ってください」と全員で深々とお辞儀した。

彼らが伝えるメッセージは、"何度生まれ変わっても6人で同じ夢に向かっていく"という強い意志。6人がフォーメーションを変えながら徐々にひとつになっていく振付に胸が熱くなる。しかも大サビ前、マイクリレーを経て百田の<奇跡のスコア刻もう>に向かうパートのライブアレンジが最高だった。明確な6人の意思とパフォーマンスへの情熱が込められたアレンジは「そうくるか!」という驚きとともに、彼らのポテンシャルを感じずにはいられず、衝撃を受けた。観る者の心を動かす生のパフォーマンスを全力でぶつけたLIL LEAGUEは本当にたくましく、頼もしかった。

【龍宮城】

後攻は龍宮城。対バンの醍醐味はやはり、対バン相手からもらう刺激、そしてそれにより起こる相乗効果、ケミストリー。LIL LEAGUEによってぐんと引き上げられた熱量がまだ残る中でSEが流れ、ステージに登場したKENT、ITARU、冨田侑暉、齋木春空、Ray、KEIGO、S。オーディエンスは一斉に紫色のペンライトを点灯し、割れんばかりの大歓声で迎え入れる。『SHORYU (→↓↘+P) 2024ver. 』をオープニングに、会場を龍宮城の世界観に染めていく7人。物語性のある壮大な音楽に乗せて大きくジャンプしたり、コンテンポラリー要素のある動きをしたりと、パフォーマンスは芸術色が強い。オープニングだけでも様々な表情を見せて早速客席を釘付けにする。ステージから放たれる気迫に思わず息を呑んだ。

ryugu240802-1.jpg

デビュー曲『Mr.FORTUNE』に続き、冨田の<見たことないのによく言えちゃうね>から『Mr.FORTUNE (MIC relay ver.)』へ。同じ曲を連続で、しかもバージョン違いで披露するのも、初見の人にとってはきっと<規格外>。水音や時計の秒針など、イントロの環境音が独特の世界観を作り上げた『DEEP WAVE』では、KEIGOを6人がリフトする。押し寄せる緩急の波、相次ぐ楽曲の変調。怒涛の展開から目が離せない。剛と柔を使いこなしたパフォーマンスで圧倒すると同時に、観ているこちら側も想像力を押し広げられるような感覚になった。

ryugu240802-2.jpg

中盤、ITARUとKENTの優雅なダンスに心が震えた『SENSUAL』、S、Ray、齋木がコミカルに披露したHIPHOPナンバー『SEAFOOD』と、振り幅の大きな楽曲に続けて投下された、KEIGOのソロ曲『JAPANESE PSYCHO』。KEIGOはセンターで「僕が<すぐ切る>と言ったら<領収書>と叫んでください」とレクチャー。後ろに控えるメンバーは全員サングラス姿で、ただならぬ雰囲気を漂わせる。新しいタイプのコール&レスポンスにやや戸惑うLIL Friendsも、曲が始まればすっかり巻き込まれ、YMOを彷彿とさせるテクノサウンドに身体を揺らして<領収書!>と叫んでいた。さらに『BLOODY LULLABY』で勢いを加速。まっすぐ拳を突き上げた客席は最高の一体感に包まれた。

ryugu240802-3.jpg

MCでは龍宮城の成り立ちや、5月に1周年を迎えたこと、多くの経験の中で苦しみもあったが、その瞬間を一雫も取りこぼさないように頑張ってきた、と1人ずつ順に語っていく。最後にMCを締め括ったSは「この『NEXT VIRAL ARTIST』は、僕たち龍宮城にとって初めてのコラボです。このような機会をいただけたこと、LIL LEAGUEさんと一緒にやらせていただけることに最大限の感謝を、僕たちの音楽に乗せて届けたいと思います。改めて龍宮城へようこそ」と述べて、女王蜂の『火炎』をカバー。ハイトーンボーカルやフェイク、巻き舌など、プロデューサーでもあるアヴちゃんの血が受け継がれるボーカルでありながら、しっかりと自分たちのものにする。爆発力と儚さが共存したパフォーマンスは実に見事だった。

ryugu240802-4.jpg

ペアダンスやクラシックバレエの要素が入った情感豊かな『RONDO』、KEIGOの<自分の誇れる生き方のために そのための戦い そのための努力>という本気のMCが胸に刺さった『LATE SHOW』を経て、ラストチューン『2 MUCH』へ。ここまででとんでもない運動量だと思うのだが、上半身も下半身もフル稼働なのに、まるで重力を感じさせないような軽さで、息ぴったりにステージを舞う。細部まで魂の宿ったダンスを丁寧に披露して、「龍宮城でした」と静かにステージを後にした。一筋縄ではいかないサウンドと中毒性のあるパフォーマンスを7人全員で魅せた、濃厚な50分だった。

【コラボレーション】

そしてお待ちかね、一夜限りのコラボレーションタイム! 影アナで聞こえてきたのはリルメンバーの声。「龍宮城さんのパフォーマンス最高でしたね!」「魂震えるね」「踊ってる量と歌ってる量ヤバくない?」と感想を言い合う。会話の様子から、どうやら龍宮城が着替え中らしい。そんな龍宮城にリルが突撃質問。百田は関西出身の冨田に「大阪で何か食べましたか?」と尋ねると「昨日龍宮城メンバーでお好み焼きを食べました!」と回答。岡尾はITARUに「その髪の毛どうやって維持してるんですか?」と質問し「頭洗ってます」との答えに「みんな洗ってます!(笑)」とツッコむなど、姿を見せないままのクロストークも和気藹々とした雰囲気で進行する。

corabo240802-1.jpg

準備が整い、ステージが明るくなって『NEXT VIRAL ARTIST』のTシャツを着たメンバーが登場。難波とS、岡尾とKENTが肩を組んだり、冨田が百田を、中村がRayをおんぶしたりと、メンバー同士の絡みに狂喜乱舞のオーディエンス。山田は「もう仲良いもんね。色んなことしたね。特に一昨日の夜」と、福岡公演の後、全員でホテルの百田の部屋に集合し、人狼ゲームをしたと明かす。しかしそこに1人参加できなかったKENTは「何してたんですか?」と聞かれ「そんな夢の時間があったとは知らずに爆睡してました」と悔しそう。KENTは以前よりLIL LEAGUEが好きだと公言しており、起きて岡尾からの「来ないですか?」という連絡や、自分だけがいない集合写真を見て発狂したと話す。他にもワイワイとエピソードを話し、2日間ですっかり仲が深まった様子をうかがわせた。

corabo240802-2.jpg

メンバーのサイン入りTシャツが当たる抽選会を経て、最後のパートへ。「(終わるのが)寂しいなぁ」と惜しみつつも「またやりましょう」と約束を交わす両組。コラボレーションでは、お互いの楽曲を13人で披露した。まずは龍宮城の『BLOODY LULLABY』。リルの6人が加わることでより一層パワフルさが増し、龍宮城だけのパフォーマンスとは違う新鮮さで楽しませた。続いてはLIL LEAGUEの『HYPE UP』。まずリルメンバーがクラップをレクチャーすると、Rayは「僕たち龍宮城と龍宮城ファンの皆さんも最強のクラップでお返ししましょうよ!」と導き、最高の一体感で突き抜ける。メンバー入り乱れての華やかなステージは、とにかくハッピーに溢れていた。

corabo240802-3.jpg

corabo240802-6.jpg

そして本日2度目の『JAPANESE PSYCHO』へ。全員がサングラスをかけてステージに並ぶと客席は大興奮! 岩城と中村もKEIGOと一緒に歌唱し、全員で響かせた<領収書!>のコール&レスポンスは、これまでにない熱狂を作り出した。

ラストはLIL LEAGUEの『Okay』で華やか&賑やかにフィニッシュ。疾走感のあるビートにタオル回し、岡尾からKENT、難波からRayへのマイクリレーもレアで最高! はちきれんばかりの笑顔で楽しそうにはしゃぐメンバーの姿を見ていると、こちらも笑顔になってしまう。その姿はあまりに眩しく、胸にグッと迫るものもあった。百田はサングラスをかけたままセンターで跪き、持っている力を出し尽くすかのように、身体を反らせて思い切りロングトーンを響かせる。最後は13人が一列になって手を繋ぎ、素晴らしい多幸感と一体感の中でイベントを締め括った。

corabo240802-7.jpg

お互いのグループがペアになり、それぞれハグやハートなどでじゃれあいながら捌けてゆく。最後に残った中村、冨田、齋木は組体操の扇のポーズをキメて、笑顔でステージを去っていった。本当に良いバイブスを生み出し、大団円で幕を閉じた『NEXT VIRAL ARTIST』大阪公演。各メンバーのSNSを見ていても、今回の対バンが双方に与えた刺激と影響は大きかったもよう。特に単独ライブでは見られない一面を見せられたことで、得るものがあった様子だった。今回生まれた絆を育んでいってほしいと切に願う。

corabo240802-4.jpg

終演後は各会場でLDHアーティストによるお見送り会が実施され、LIL LEAGUEが1階から3階まで客席通路を練り歩き、ファンと丁寧にコミュニケーションを取っていた。全身全霊のパフォーマンスとお見送り会をこなした後で、大変恐縮ではあったのだが、リルメンバーに話を聞くことができた。一言ずつのつもりだったが、礼儀正しく真面目に、そして無邪気にそれぞれの気持ちを話してくれたので、メンバーの言葉をお届けする。

まずは大阪出身で、昨年の初の全国ホールツアー『LIL GATEWAY』ぶりにオリックス劇場に戻ってきた岩城と百田。岩城は龍宮城とのコラボで「いろんなものに染められて、いろんなものを学ぶことができて、いろんなことを吸収できて、自分たちが味わったことのない空間が作れました。またステップアップしたLIL LEAGUEを見せられるように頑張りたいなと思う日でした」と1日を振り返った。

百田は「僕たちが歌を歌ってダンスを踊って届けることが、皆さんにとっての幸せや笑顔、プラスな意味になる。僕たちはそれを1番表現したい。今日はその瞬間がすごく多かったなと感じていたので、ほんとに良かったと思ってます」とはにかみながら伝えてくれた。

京都出身の岡尾は興奮冷めやらぬ様子で「同じパッケージを表現していたとしても、その場所・その時間で生まれるものは違うんだなと感じました」と述べて、前回のぴあ関西版WEBインタビューでの言葉を「本当に体現していることを見せられた自信がある」と力強く話してくれた。

最年少の難波は「会場もグループもファンの方もひとつになれたのは、今回のステージがあってこそ。本当に素晴らしい経験をさせていただいたと思います。皆さまにもそれを誇りに思って、これから毎日頑張っていただきたいですし、自分たちも頑張りたいです。新しい自分たちも届けられました」と誠実に言葉を紡いでくれた。

そして、大阪公演の2日前に福岡で凱旋ライブを終えた山田と中村。山田は「皆さんに盛り上がっていただきたい一心で(ライブに)いろんな変更を加えるんですけど、関西の皆さんにはそのやりがいをすごく感じさせてもらえる。僕たちのパフォーマンスの意味を、その場その場で作ってくださる。熱気という言葉だけじゃ足りないぐらい、皆さんからの圧がすごかった。だからこそめちゃくちゃアガれましたし、毎回ライブが楽しみになります」と関西でのライブでの手応えを口にした。

最初に組み合わせを聞いた時、驚いたという中村は「対バンはバンドの文化で、数年前までボーイズグループでやることはなかなかなかった。対バンの雰囲気も、何が生まれるのかも、全く想像がつかない中で練習を積んで、ツアーと同じぐらい試行錯誤して作り上げてきて。お客さんと僕らだけじゃなく、僕らの中でもすごくぶつかって生まれるものがあって。次のステップに行くために今回の経験がすごく為になったし、新境地を開いていってる感じもありました」と振り返り、「ただただ、今日は楽しかったです」と良い充実感を滲ませた。

本イベントが無事ファイナルを迎えた後も、2組は破竹の勢いで進み続けている。LIL LEAGUEは、7月31日にメンバー全員10代が最後の作品となる3rd シングル『Youth Spark』をリリース。9月23日(月・休)には東京ガーデンシアターにて、『NEXT VIRAL ARTIST』がキッカケで開催が決まった『NEO EXILE SPECIAL LIVE 2024』をNEO EXILEの4組で行う。またLDHとしては、8月31日(土)・9月1日(日)に京セラドーム大阪にて『BATTLE OF TOKYO ~Jr.EXILE vs NEO EXILE~』を、10月26日(土)・27日(日)に大阪・ヤンマースタジアム長居で『LDH LIVE-EXPO 2024 -EXILE TRIBE BEST HITS』を開催する。そして龍宮城は、来年2月22日(土)に初の日本武道館公演が決定した。

中村は「また数年後に龍宮城さんとも集まって、違う姿で出会えたらいいな」と話していたが、お互いの道を邁進し、成長した先に再び交わる彼らが魅せる景色はどんなものだろうか。いつか来るべきその時を、楽しみにしていよう。

Text by ERI KUBOTA




(2024年8月19日更新)


Check

Set List

「NEXT VIRAL ARTIST」supported by 日本テレビ
2024.5.27 Mon at オリックス劇場

LIL LEAGUE
01. Lolipop
02. Beat Loud
03. 48 BARS RELAY
04. Higher
05. Rollah Coaster
06. 15分
07. タングステン
08. Okay
09. Coloring Book
10. Hunter
11. GATEWAY
12. HEAVY GAMER

龍宮城
01. SHORYU (→↓↘+P) 2024ver.
02. Mr.FORTUNE
03. Mr.FORTUNE (MIC relay ver.)
04. DEEP WAVE
05. SENSUAL
06. SEAFOOD
07. JAPANESE PSYCHO
08. BLOODY LULLABY
09. 火炎
10. RONDO
11. LATE SHOW
12. 2 MUCH

コラボレーション
01. BLOODY LULLABY
02. HYPE UP
03. JAPANESE PSYCHO
04. Okay

Release

メンバー全員が10代で迎える最後の夏に放つ3rd シングル『Youth Spark』発売中!

■市販盤
①【CD+DVD】RZCD-67051/B 2500円(税込)
②【CDONLY】RZCD-67051 1500円(税込)

■FC/mu-mo shop限定盤
③~⑥【CD+グッズ】RZZ1-67053 3500円(税込)

【収録曲】
【CD収録内容】※全形態共通
1. YouthSpark
2. TheWalk【CX系アニメ『ぼのぼの」主題歌 】
3. BeatLoud
4. HEAVYGAMER 【テレ東系アニメ『シャドウバースFアーク編』エンディングテーマ】

【DVD収録内容】※②のみ
1. YouthSpark-MusicVideo-
2. YouthSpark-MakingVideo-

龍宮城

5月にリリースしたデジタルEPがCD化! 『DEEP WAVE』ライブ会場で発売中!
品番:AIC7-29仕様:三方背スリーブ付き7インチサイズデジパック仕様
1CD+ビジュアルカード全16枚封入(内1枚はランダムレアカード仕様、ランダムレアカードは計8種)
価格:5500円(税込)

Live

LIL LEAGUE

8月31日(土)・9月1日(日)
@京セラドーム大阪
『BATTLE OF TOKYO ~Jr.EXILE vs NEO EXILE~』

8月31日(土) 開場 15:00/開演 17:00
9月1日(日) 開場 14:00/開演 16:00

■チケット料金
全席指定 12100円 (チケット代 11000円+税)
■プレミアムチケット:18150円(税込)
全席指定 12100円(税込)+アップグレード 6050円(税込)

■出演
THE RAMPAGE
FANTASTICS
BALLISTIK BOYZ
PSYCHIC FEVER
LIL LEAGUE
KID PHENOMENON
THE JET BOY BANGERZ
WOLF HOWL HARMONY


9月23日(月・休) @東京ガーデンシアター
『NEO EXILE SPECIAL LIVE 2024』
開場 16:30/開演 17:30
全席指定 9350円 (チケット代 8500円+税)


10月26日(土)・27日(日)
@大阪ヤンマースタジアム長居
『LDH LIVE-EXPO 2024 -EXILE TRIBE BEST HITS』
開場 14:00/開演 16:30

■チケット料金
①全席指定 14850円(チケット代 13500円+税)
②プレミアムチケット(オリジナルグッズ付き) 29700円【(全席指定:13500円+アップグレード:13500円)+税】

【出演】
EXILE TAKAHIRO
EXILE THE SECOND
三代目 J SOUL BROTHERS
GENERATIONS
THE RAMPAGE
FANTASTICS
BALLISTIK BOYZ
PSYCHIC FEVER
LIL LEAGUE
KID PHENOMENON
THE JET BOY BANGERZ
WOLF HOWL HARMONY

チケット情報はこちら


龍宮城

2025年2月22日(土)@日本武道館
・1回目 開場 13:00/開演 14:00
・2回目 開場 17:30/開演 18:30
※昼夜異なる構成を予定

■チケット券種・料金
全席指定 8800円(税込)

チケット情報はこちら


公式サイト