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AI、LOVE PSYCHEDELICO、絢香らがコラボした“マジカル”な夜
『FM802 35th ANNIVERSARY “Be FUNKY!!”
SPECIAL LIVE RADIO MAGIC』DAY2レポート

FM802が開局35周年を記念して、6月1日(土)、2日(日)に大阪城ホールで『FM802 35th ANNIVERSARY “Be FUNKY!!” SPECIAL LIVE RADIO MAGIC』を開催した。大成功で終了したDAY1に続き、DAY2もお祭り感満載の最高の1日となった。DAY2はAI、絢香、石原慎也(Saucy Dog)、クリープハイプ、塩塚モエカ(羊文学)、清水翔太、ビッケブランカ、牧達弥(go!go!vanillas)、LOVE PSYCHEDELICO、yama(50音順)が、そしてトークゲストには中島颯太(FANTASTICS)が登場した。本記事では、スペシャルなコラボレーションも多かったDAY2の模様をレポートする。

開場時間になり会場に足を踏み入れると、FM802 DJの樋口大喜と、2023年1月から『DESIGN YOUR FANTASTIC FUTURE(毎週金曜20:00~21:00)』を担当しているFANTASTICSの中島颯太が担当する「会場内ラジオ」が聴こえてきた。リスナーからXにポストされたメッセージを読み上げたり、場内にいるリスナーの元に飯室大吾と豊田穂乃花が突撃し、中島に直接質問をする場面も。高校生のリスナーに「アーティストとして1番大切にしていることは何か」と聞かれた中島は「繋がり」だと回答。番組開始から約1年半が経ち、DJ陣との繋がりもしっかりと結ばれているようで、大学の先輩である樋口との掛け合いもテンポ良く、客席を笑わせていた。

樋口と中島が「『RADIO MAGIC』2日目、開演です!」と宣言し、いよいよDAY2がスタート。この日もSPECIAL BANDのトオミヨウ(key)、玉田豊夢(ds)、安達貴史(ba)、石成正人(gt)、朝倉真司(per)が演奏を支える。DAY2のストリングスは藤堂昌彦、漆原直美、石橋尚子、石亀協子、金孝珍、二木美里、奧泉貴圭、稲本有彩、FUNKYホーンズには武嶋聡、村上基、大田垣正信が、コーラスにおかのやともか、大山桂佑が参加した。

ステージにはDJの大抜卓人と高樹リサが登場して、DAY1を振り返る。高樹は普段顔の見えないリスナーと対面できる喜びを爆発させ、大抜は「音楽大好きな人たちが802にアクセスしていただいて、アーティストの皆さんが身を削る想いでリリースした曲を僕たちが本当に丁寧に皆さんにお届けして、またリクエストをいただいて、特別な1曲を愛していく。その相互関係で35周年という節目を迎えることができました」と改めて感謝を述べた。ラジオで出会った、それぞれの思い出が宿るナンバーが生演奏で響き渡る様子はやはり格別。各DJがアーティストを紹介する時に読み上げる文章にも深い愛情が溢れていて、本当に素敵だった。

【yama】

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2日目のマジカルな瞬間のスタートを切ったのはyama。FM802とはデビュー前から繋がりがあり、2021年の「ACCESS!キャンペーンソング」『春は溶けて』にシンガーとして参加したり、『ミザワビ』や『RADIO CRAZY』など802主催のイベントにもよく出演している。トレードマークの青い髪と白い仮面、白い衣装で颯爽とステージに現れたyamaは「『RADIO MAGIC』楽しんでいきましょう!」とバンドサウンドに乗せて『くびったけ』を爽やかに披露する。

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客席は早速手を挙げてテンションアップ。柔らかくも伸びやかな歌声を堂々と響かせて魅了すると、「こんなにおめでたい節目に自分が立つことができて嬉しいです」と述べて、『色彩』を華やかに歌い上げた。ストリングスやホーンに彩られたサウンドに笑みをこぼしつつ、唯一無二の歌声を響かせてくれた。

【塩塚モエカ(羊文学)】

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続いてはDJの早川和余に「ステージでの彼女は本当に光って見える」と紹介された羊文学の塩塚モエカ。2022~2023年に『MUSIC FREAKS』のDJも担当した彼女は、落ち着いた様子でTVアニメ『呪術廻戦』「渋谷事変」のEDテーマ『more than words』をつむいでいく。いつもはギターを鳴らしながら放つ歌声も、この日はハンドマイクで身振り手振りを交えながら表現力豊かに響かせる。パーカッシブなサウンドに絡むハイトーンボーカル、オーラのある佇まいに強い眼差し。フロントマンたる存在感ですっかりオーディエンスを魅了すると、MCでは笑顔で手を振りながらチャーミングな姿を見せる。

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「去年『MUSIC FREAKS』を聴いてくれた人もいるのかな?」と問うと、客席から大きな拍手が返ってくる。「(番組を担当した)1年間を通して大阪がホームのようになって、本当に貴重な体験をさせていただきました」と述べて、2020年12月度邦楽ヘビーローテーションの『あいまいでいいよ』を披露。客席からはクラップが自然発生し、サビでは一緒に手を挙げてシンガロング。塩塚は楽しそうにステージを歩きながらパワフルに歌い上げ、最後は気持ち良さそうにジャンプで元気に締め括った。

【石原慎也(Saucy Dog)】

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DJの樋口大喜からその歩みを紹介されたのは、Saucy Dogの石原慎也。まずはピンスポに照らされながら代表曲『シンデレラボーイ』を優しく歌い始める。サビでストリングスが入ると一気に音圧がアップし、豊かなサウンドスケープの中に切なさと力強さを感じる歌声が染み渡っていった。最後はお茶目にかめはめ波のポーズでキメると、両親に向けて歌った楽曲で、2018年5月度の邦楽ヘビーローテーションになった『真昼の月』を疾走感たっぷりにプレイ。

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石原はステージを右へ左へと動き回り、普段のSaucy Dogのライブのようにフロアとの距離を近づけて、力強くメッセージを放つ。「最後は皆で一緒に歌えたらなと思ってこの曲を持ってきました」と『優しさに溢れた世界で』を紹介するとファンからは悲鳴が上がり、会場は瞬く間にクラップに包まれる。サビでは後方までしっかりと手が上がり、素晴らしい一体感で満たしていった。後半はさらに熱量を宿しながらステージの前方でしゃがみこみ、訴えかけるように歌唱。最初から最後まで全力で歌い上げた石原は、晴れやかな笑顔でステージを後にした。

【ビッケブランカ】

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続いては飯室大吾に「稀代のミュージッククリエイター、控えめに言って天才!」と紹介されたビッケブランカ。客席に丁寧に手を振ると、イントロのピアノだけで思わず反応してしまう代表曲『Ca Va?』を緩急つけて披露した。ダイナミックな音楽は魔法のように広がり、その場にいる人の耳と心をあっという間に掴んで会場全体をも巻き込んでいく。「FM802は本当に新しい経験をさせてくれた局。多分大阪という場所も新しいことを始めるのに向いているんですよね。祝えることを誇りに想います」と述べて、『802 BINTANG GARDEN』の対談で槇原敬之が「大好き」だと話していた『Snake』を投下。下っ腹を突き抜けるビートにムーディーなホーン隊、少し辛口なサウンドはダンサブルで、さながらクラブにいるよう。楽曲によって見せる表情の幅、音の使い方、ボーカルの高低差が素晴らしく、見る者を圧倒した。

そして10年前の自主制作CDの収録曲をヘビロに選んでくれたと、802との思い出を語り始める。昔に作った曲であることから「10年前と曲の作り方も違うじゃん。皆も10年前に書いた自分の手紙とか、自分でキショいことあるでしょ。だからだいぶ長いことやらずにいたのね。でも35周年だから久しぶりにやろうと思います」と、気恥ずかしそうに2014年10月度邦楽ヘビーローテーション曲の『秋の香り』を披露。これには会場も大歓喜。美しいハイトーンボーカルと少し切ないメロディーが、豊穣なサウンドに乗せて広がっていく。最新のビッケブランカで思い出の曲をアップデートしつつ、音楽の楽しさや喜びもしっかりと伝えたライブだった。

【清水翔太】

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「ニューヨーク アポロ・シアターに立ち......」という深町絵里の紹介だけで、客席のあちこちから名前を呼ぶ声が聞こえる。続いては昨年デビュー15周年を迎えた、大阪出身の清水翔太。大所帯のバンドを背負う佇まい、フロントマンとしての存在感はさすがの一言。まずは『Baby I love you so』をソウルフルに歌い上げる。一聴して肌で感じる歌唱力の高さに度肝を抜かれる。続いて披露された、デビューシングルで2008年2月度邦楽ヘビーローテーションの『HOME』ではイントロから歓声が上がり、客席ではペンライトが光る。重ねてきたキャリアが裏打ちするボーカル力で地元への愛を歌い、曲の世界に惹き込んでいく。

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クライマックスは客席とのシンガロングでひとつになり、最高のフェイクを響かせて深々とお辞儀した。なんと素晴らしい空間。「802にはデビューの頃からお世話になってて、今デビュー16年目ですけど、今もこうして呼んでいただいて、デビュー曲の『HOME』を皆さんの前で歌えて嬉しく思います」と述べて、2017年に清水が作詞作曲を手がけた春の「ACCESS! キャンペーンソング」の『STAY TUNE』を、なんとライブ初披露! ゲストシンガーとしてビッケブランカと絢香も呼び込まれたこのスペシャル展開に、オーディエンスは大興奮! ラジオから聴こえてきた特別な曲が生で披露される、これこそが『RADIO MAGIC』。3人の素晴らしいハーモニーとライブアレンジは、まさに今日だけのもの。最高に贅沢な時間だった。

【トーク中継1】

前半戦を終え、大抜は「新しいDJ仲間がいるので紹介したいと思います」とFANTASTICSの中島颯太をステージに呼び込む。場内ラジオでは見えなかった姿が露わになり、客席は大歓喜。大の音楽好きの中島は、清水翔太のライブを見て「本当に感動しましたし、勇気をもらいましたね。音源で聴くのと生で聴くのは全然違いますね」と嬉しそうに語っていた。

休憩明け、楽屋エリアからのトーク中継では、DJの加藤真樹子がyama、塩塚、ビッケブランカ、石原、清水とゲストトーク。yamaは「思い入れの詰まっている『くびったけ』を歌えたので嬉しかった」と喜び、塩塚も「『くびったけ』が好きなので今日聴けて嬉しかったです。カッコ良かった」と笑顔。石原とビッケはお互い2019年に『MUSIC FREAKS』を担当していた関係性で、番組を機に仲が深まったそう。"Saucy Dogの『いつか』を歌いたい"と言っていたビッケは、カメラ目線でしっかりその夢を叶える。5人は全員「ACCESS! キャンペーンソング」ボーカリストに選ばれたメンバー。清水は『STAY TUNE』の初披露について、「7年前の歌を初めてライブでやるのは新鮮。(ビッケとは)初めましてで一緒に歌わせてもらって、すごく素敵な思い出になりました」と感想を語り、ビッケも「良い曲。やりきりました」と力強く述べていた。

【クリープハイプ】

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後半戦のトッパーを担ったクリープハイプは、尾崎世界観(vo&gt)、長谷川カオナシ(ba&key)、小川幸慈(gt)、小泉拓(ds)の4人だけのステージ。尾崎はすうっと息を吸って『ナイトオンザプラネット』をアカペラで歌い始める。暗い照明の中で尾崎の詞世界に誘われると、そこから重なる音の波に心地良く飲み込まれていく。4人のアンサンブルはシンプルなようで練り込まれ、4人だからこそ出せるバランスで成り立っていることが感じられる。続く『キケンナアソビ』では、<今日は35周年だからやめといた方がいいと思うよ>と色気たっぷりにセリフを囁く。リードギターとバッキングギターの重なりが小気味良い、長谷川作詞作曲の『月の逆襲』では尾崎と長谷川がツインボーカルを取って魅惑的なアンサンブルを響かせた。

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尾崎は「言いたいことはいっぱいあるんだけど、1曲でも多く曲をやりたいので詰め込んでやりたいと思います」とFM802の年間チャート3位にランクインした『イト』へ。リスナーにとっても馴染みのあるイントロに、客席は夢中になって手を挙げ、最高の一体感を見せた。「大事な節目のイベントに出させてもらって本当に嬉しいし、誇りに思っています。あと1曲心を込めて」と『ex ダーリン』へ。全5曲を演奏して、FM802への愛とお祝いを表現した4人だった。

【ステージトーク】

ステージにはDJの仁井聡子が登場し、ライブを終えたばかりのクリープハイプとしばしトークタイム。現メンバーでの結成15周年を迎える彼らと802の関わりを振り返る中で、話題はメジャーデビュー前の2009年の『MINAMI WHEEL』へ。「東京のバンドも皆ミナホを目標にやっていたので、楽しみにしてたし不安もありました」(尾崎)、「記憶が正しければ、アメ村でチラシをいっぱい配ったなって」(長谷川)、「がむしゃらでした。"良いライブをしなきゃ"という期待と怖さが入り混じっていた感じがします」(小川)、「自分たちがライバル視するバンドとお客さんの数を比べて悔しかったのを覚えていますね」(小泉)とそれぞれ当時を回顧。尾崎は「802はラジオなんですけど、それだけじゃないというか。(802に行くと)自分たちの良い時と悪い時がわかる。ちゃんとぶつかっていける。信用してるというか、ずっと信じています」と述べた。FM802との関係がわかる、とても良い時間だった。

【牧達弥(go!go!vanillas)】

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「彼らの音楽はいつでも未来を照らし、新しい扉を開いていく」と内田絢子に紹介されたgo!go!vanillasの牧達弥は、キャップ&oasisのTシャツ姿でご機嫌で登場。早速2014年11月度の邦楽ヘビーローテーション曲『マジック』で、会場をカラフルかつポップに彩っていく。牧は楽しそうにツーステップを踏み、ノリノリの客席はお馴染みのクラップもバッチリキメる。FM802と同い歳の牧は「僕は802と出会って超ラッキーだったなと思います。こんなに素晴らしい音楽を愛するラジオ局は日本でここしかない!」と想いを語り、トオミの鍵盤とクラップから華やかに『ラッキースター』へ。<それくらい大阪が愛しいぜ!>と歌詞を変えて叫び、勝手に身体が揺れてしまうポップナンバーに802への愛を詰め込む。

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バニラズらしい楽しい空気で満たすが、いつもとは違う編成ゆえに新鮮な一面も。特にコーラスとのパワフルなハーモニーは素晴らしく、歌い終えた牧も「フー! 楽しー!」と充実の表情。「こんなに素晴らしいアーティストの方たちと、僕の曲をやれるとは思わなかったです」とバンドメンバーに拍手を送り、「ここにいる全員の未来がさらに素晴らしいものになるように。俺たちの未来に賭けてみよう!」と想いを込めて、思い切りハッピーに人生賛歌『アメイジングレース』を響かせた。高らかに希望と未来を歌い、「次はロックバンドで会いましょう!」と叫んで大きくジャンプ! とても頼もしく、爽快なステージを見せてくれた。

【絢香】

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大抜卓人は「スタジオの外でじっとDJブースを見守っていたのは学校帰りの彼女だった。僕は"この歌が新たな時代を照らします"と語り、プレイボタンを押した。その後鳴り止まないリクエストメール、FAX。伝説は802から始まった」と絢香を紹介。真っ赤なワンピースとショートブーツでステージに立った彼女は、トオミのピアノ伴奏で『三日月』を披露。生命力溢れるオーラと伸びやかな歌声を全身に浴びて、すっかり聴き入る客席。壮大な演奏が楽曲の世界を押し広げる。MCでは「皆さん、楽しんでますかー!」と元気に挨拶して「35周年本当におめでとうございます!」と祝福。実は絢香は唯一の『RADIO MAGIC』皆勤賞。感謝を述べつつ「私は大阪に生まれ育ったので、小さい頃から当たり前に802が流れていて、歌をやり始めてからは直接関わらせてもらって。デビュー曲『I Believe』が初めて世の中に放たれる瞬間が802だった」と、自身と802の繋がりを語る。

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大抜の紹介にもあったように、当時17~18歳の絢香は、音楽がラジオの電波に乗って届いていく瞬間をブースの外で見守っていたと、懐かしそうに微笑んだ。そしてリリースしたばかりの最新曲『ずっとキミと』を披露。この曲も802が初解禁で、2匹の愛犬に向けて書いた曲だという。明るくて慈しみを感じる歌詞とメロが会場に広がっていき、最後はポップな『Have fun!!』。客席を半分に分けて<オッオオー><イェーイ>でシンガロングし、全員参加型のライブで巻き込んで、とびきりハッピーに締め括った。

【LOVE PSYCHEDELICO】

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トリ前はLOVE PSYCHEDELICO。浅井博章は「最初の音源は2曲入り100円のカセットテープでした。"限りなく洋楽に近い邦楽"と言われたサウンドに触れ、当時のDJやディレクターがかけまくっていたのを覚えています」と紹介。ギターを持って登場したKUMI(vo&gt)とNAOKI(gt&cho)は大歓声で迎えられ、2001年リリースの4thシングル『Free World』からライブをスタート。突き抜けるKUMIの流暢な歌声とヒリつくロックサウンドに、"あのカッコ良い音楽が今、目の前で鳴らされている!"という感動が押し寄せる。

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さらにパワフルな『Shadow Behind』で会場中を踊らせると、KUMIは「今夜は素敵なステージに呼んでくれてどうもありがとう! 802にはいつもたくさんの素敵な縁をいただいているんだけど、今夜も素敵なミュージシャンと演奏するご縁をいただきました。とてもチャーミングな素晴らしいボーカリストです」と塩塚モエカを呼び込む。笑顔でハイタッチをしたふたりは、2000年3月度邦楽ヘビーローテーション曲『LADY MADONNA~憂鬱なるスパイダー~』を一緒に歌唱。石成のギターソロから続くNAOKIのギターソロ、トオミの鍵盤への流れは超絶ロックで、疾走感のあるサウンドが本当にカッコ良かった。いつまでも鳴り止まぬ拍手が、ステージの素晴らしさを証明していた。

【トーク中継2】

ここで大抜卓人と中島颯太が絢香と清水翔太を迎え、全員大阪出身のメンバーでトーク中継。中島は絢香と清水のライブを見て「感動しました。なんでそんなにおふたりとも歌が上手いんですか」と目を輝かせる。中島はLDHのオーディションの一次審査で清水の『My Treasure』をアカペラで歌唱したと感謝を述べると「聴きたいなぁ」という清水のフリに応えて、特別に生歌唱する場面も。また中島にとって絢香は、2006~2007年に『MUSIC FREAKS』を担当したDJの先輩でもある。絢香は中島に「すごく良い経験なので、積極的になんでも楽しんで」とエールを贈っていた。

『STAY TUNE』について清水は「自分が書いた曲を他の方が歌ってくれるのがすごく嬉しい」としみじみ語る。先ほどステージでビッケと3人で『STAY TUNE』を歌った絢香は「良い曲ですよね。皆同世代で、緊張感もあったけど、歌ってみると音楽で繋がれた感じがして嬉しかったです」と笑顔。『HOME』について清水は「ストリングスが入った豪華なバンドアレンジでやることはほぼないので、最高でしたね」と喜んでいた。

【AI】

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大トリはAI。ゴスペルコーラスを2人加えたさらにスペシャルな編成で、1曲目に奏でられたのは『アルデバラン』。あまりにもソウルフルでパワフルな歌声に総立ちの客席は圧倒され、クラップはしつつも目と耳は釘付けに。ものすごい声量と美しいフェイクが全身をビリビリと刺激する。すさまじい余韻を残して歌い終わると、太陽のような明るい笑顔と飾らないお茶目なキャラで挨拶して次の曲へ。「<一人じゃないから>という歌詞があるんですけど、いつもはそんなこと言いながら一人で歌ってるんですけど、今日はこの人が一緒に歌ってくれます!」と絢香を呼び込み、名曲『Story』を熱唱。お互いが歌う姿を愛おしそうに見つめるふたり。サビのハーモニーはもう極上。AIは「ふたりの世界に入っちゃいました。こんな機会をいただいて本当に最高の日です」と感慨深げだった。

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そして「今日はこれだけじゃ終わりませんからね。さらにスペシャルゲストが!」と、映画『ゴジラ × コング 新たなる帝国』の日本版主題歌『RISE TOGETHER』を、ラッパーのOZworldと披露。スペシャルバンドによる『ゴジラのテーマ』は大迫力だし渋すぎる。OZworldは杖を振り回しつつ、見事なラップをフロウ。ダイナミックで壮大なコーラス、分厚い音と躍動感に客席は大興奮でプチョヘンザ! OZworldは「802~ありがとう!」と笑顔を見せ、AIとがっちり肩を組んだ。

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2日間を盛大に飾るラストセッションは「もっとスペシャルに!」とステージに絢香、yama、塩塚、石原、ビッケブランカ、清水、牧、LOVE PSYCHEDELICO、中島を呼び込み、オフィシャルグッズのTシャツを着た802DJ'sも大集合。AIは「こんなにヤバい人たちがいて、いいんですか?!」と恐縮しつつも「皆で一緒にハッピーになって帰りましょう!」と大アンセム『ハピネス』を全員で歌唱。フィナーレにふさわしいグルーヴィなサウンドに、素晴らしいシンガーたちの歌声。なんと贅沢で感動的なのか。客席後方までしっかり手が振られ、まさに音楽を中心にアーティストとリスナーが繋がる瞬間を感じることができた。ビッケブランカは自身のスマホで自撮りする場面も(ビッケの公式SNSでぜひご確認を)。最後の"ジャーン!"はNAOKIがセンターでジャンプ! 素晴らしい多幸感に包まれて、大団円を迎えたのだった。

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記念撮影を経て、FM802開局35周年の祝祭はこれにて終了。とてもハピネスでピースフルで、ラジオと音楽の素晴らしさを実感できる素晴らしい2日間で、アーティストもDJもバンドメンバーもオーディエンスも、皆充実した表情を浮かべていた。次はまた、5年後の開局アニバーサリーで。それまではラジオでFM802と繋がりながら、それぞれの日々を過ごしていこう。

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また、7月15日(月・祝)の18:00~21:00には、ライブの模様たっぷりの3時間スペシャル『FM802 35th ANNIVERSARY "Be FUNKY!!" SPECIAL LIVE RADIO MAGIC LIVE ON AIR』が浅井博章と内田絢子により放送される。こちらも要チェックだ。

取材・文:ERI KUBOTA
写真提供:FM802、撮影:田浦ボン・渡邉一生

DAY1のレポートはこちら




(2024年6月13日更新)


Check

Set List

『FM802 35th ANNIVERSARY
"Be FUNKY!!" SPECIAL LIVE
RADIO MAGIC』
2024.6.1 Sat/6.2 Sun at 大阪城ホール

【DAY2】

yama
1. くびったけ
2. 色彩

塩塚モエカ(羊文学)
1. more than words
2. あいまいでいいよ

石原慎也(Saucy Dog)
1. シンデレラボーイ
2. 真昼の月
3. 優しさに溢れた世界で

ビッケブランカ
1. Ca Va?
2. Snake
3. 秋の香り

清水翔太
1. Baby I love you so
2. HOME
3. STAY TUNE feat.絢香、ビッケブランカ

クリープハイプ
1. ナイトオンザプラネット
2. キケンナアソビ
3. 月の逆襲
4. イト
5. ex ダーリン

牧達弥(go!go!vanillas)
1. マジック
2. ラッキースター
3. アメイジングレース

絢香
1. 三日月
2. ずっとキミと
3. Have fun!!

LOVE PSYCHEDELICO
1. Free World
2. Shadow Behind
3. LADY MADONNA~憂鬱なるスパイダー~ feat.塩塚モエカ(羊文学)

AI
1. アルデバラン
2. Story feat.絢香
3. RISE TOGETHER feat.OZworld

ラストセッション
1. ハピネス

特番情報

FM802 35th ANNIVERSARY
“Be FUNKY!!” SPECIAL LIVE RADIO MAGIC LIVE ON AIR

ライブの模様たっぷりでお届けする3時間スペシャル

ON AIR:7月15日(月・祝) 18:00ー21:00
DJ:浅井博章・内田絢子
https://funky802.com/

Live

『MEET THE WORLD BEAT 2024』出演者の今後の関西公演をピックアップ!
その他の公演は「チケット情報はこちら」から!!

《yama》

『OSAKA GIGANTIC MUSIC FESTIVAL 2024』
チケット発売中 Pコード:268-869
▼7月20日(土) 11:00
舞洲スポーツアイランド特設会場
1日券-11000円 1日券(小学生)-4400円
2日券-20000円 2日券(小学生)-8800円
[出演]imase/おいしくるメロンパン/Omoinotake/カネヨリマサル/キタニタツヤ/クリープハイプ/ケプラ/サバシスター/ずっと真夜中でいいのに。/This is LAST/ねぐせ。/Novelbright/日向坂46/ブランデー戦記/FRUITS ZIPPER/ベリーグッドマン/Penthouse/MAZZEL/マルシィ/moon drop/muque/yama/ヤングスキニー/優里/yutori/リアクション ザ ブッタ/緑黄色社会/レトロリロン
[オープニングアクト]pachae
※雨天決行・荒天中止。
※小学生以上チケット必要、未就学児入場無料。小学生以下の入場は保護者同伴のみ入場可能。
※出演アーティストは都合によりキャンセル・変更となる場合があります。その際チケット代金の払い戻しは行いません。予めご了承ください。
※チケット購入後のキャンセル・変更は一切出来ません。
※詳細はオフィシャルホームページ www.giga-osaka.com にてご確認ください。
※販売期間中はインターネット販売のみ。1人1公演6枚まで。チケットの発券は、7/13(土)朝10:00以降となります。
[問]キョードーインフォメーション■0570-200-888

『KOYABU SONIC 2024』
▼9月15日(日) 10:30
インテックス大阪 4号館・5号館
1日券 前売 大人-13500円
1日券 前売 中学生-5000円
1日券 前売 こども-3000円
後半2日通し券 前売 大人-23000円(9/15・16)
後半2日通し券 前売 中学生-8500円(9/15・16)
後半2日通し券 前売 こども-4000円(9/15・16)
1日券 前売 大人-13500円(フォートナイトエリア付き)
1日券 前売 中学生-5000円(フォートナイトエリア付き)
1日券 前売 こども-3000円(フォートナイトエリア付き)
後半2日通し券 前売 大人-23000円(フォートナイトエリア付き、9/15・16)
後半2日通し券 前売 中学生-8500円(フォートナイトエリア付き、9/15・16)
後半2日通し券 前売 こども-4000円(フォートナイトエリア付き、9/15・16)
[出演]EGO-WRAPPIN’/カネコアヤノ/川崎鷹也/ジェニーハイ/yama/カベポスター/かまいたち/くらげ/シシガシラ/千鳥/天竺鼠/中川家/ハリセンボン/藤崎マーケット/ヤーレンズ/ハリウリサ(オープニングアクト)/wickesy(フォートナイトステージ)/くらら(フォートナイトステージ)/カジサック(フォートナイトステージ)/フォートナイト新喜劇メンバー(フォートナイトステージ)/他
※未就学児入場無料。こども料金は小学生が対象。中学生の方は、ご入場の際、学生証要提示
※16歳未満の方は保護者(18歳以上)同伴のみ入場可(同伴者もチケット必要)
※雨天決行(荒天の場合中断、中止の場合あり)
※出演者はキャンセル・変更になる場合あり。変更・払戻不可
※録音・録画・撮影・配信禁止
※会場内では、配信動画撮影が行われる予定です。お客様の映り込みの可能性がございます
※入場制限実施の可能性があります
※車椅子スペースご利用の場合はFANYチケット問合せダイヤル [TEL]0570(550)100(10時~19時/年中無休)にてご予約承ります。車椅子のお客様1名につき、お付添いのお客様1名まで、所定のスペースにてご覧頂けます。
[問]FANYチケット問合せダイヤル■0570-550-100

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《塩塚モエカ(羊文学)》

『SUMMER SONIC 2024 OSAKA』
▼8月17日(土) 11:00
万博記念公園
プラチナチケット-28000円(1DAYチケット+プラチナ特典)
1DAYチケット-16500円
[出演]BRING ME THE HORIZON/CHRISTINA AGUILERA/GRETA VAN FLEET/ATEEZ/Creepy Nuts/IVE/WEST./BE:FIRST/PINKPANTHERESS/TYLA/新しい学校のリーダーズ/JO1/INI/ZEROBASEONE/AURORA/羊文学/AJR/OLIVIA DEAN/HENRY MOODIE/LOVEJOY/Tele/HOOBASTANK/YVES TUMOR/ORANGE RANGE/水曜日のカンパネラ/Enfants/花冷え。/サバシスター/Chevon/他
※平井大の出演日が8/18(日)出演へ変更になりました。★【2DAYチケット】は、Pコード:781-341にて販売。
※大阪府青少年健全育成条例により、16歳未満の方は午後7時(保護者が同伴する場合その他規則で定める場合にあっては、午後10時)から翌日の午前5時まで、16歳以上18歳未満の方は午後10時から翌日の午前5時まで立ち入り禁止となります。サマソニ大阪会場にご来場の方は速やかにご
※雨天決行(天災等を除く)。チケット代に万博記念公園入園料を含みます。未就学児は保護者1名につき1名まで無料。小学生以上チケット必要。プラチナチケットは未就学児入場不可。東京・大阪で出演者が異なる場合がございます。出演アーティスト変更による払戻しは致しません。アーティストの出演日、及び出演ステージが変更になる場合がございます。各会場の入場制限を行うことがあります。オフィシャルHP(http://www.summersonic.com)内の「注意事項」を必ず確認、了承の上、チケットをご購入下さい。
[問]キョードーインフォメーション■0570-200-888

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《石原慎也(Saucy Dog)》

「東京スカパラダイスオーケストラ」
▼11月16日(土) 16:00
阪神甲子園球場
パラダイスシート-16500円(指定、パラダイスシートスペシャル記念グッズ(非売品)付)
指定席 一般-8800円
指定席 学生-5500円
ファミリー席(着席指定席) 一般-8800円
ファミリー席(着席指定席) 学生-5500円
[ゲスト]奥田民生/TAKUMA(10-FEET)/石原慎也(Saucy Dog)/aiko
※4歳以上チケット必要(3歳以下のお子様は保護者膝上に限り無料。お席が必要な場合はチケット必要)。
※学生は公演日に高校生以下の方が対象。ご入場時、学生証、もしくは年齢の確認できる身分証明書をご提示いただく場合がございます。
※ファミリー席(着席指定席)は、高校生以下(公演日に高校生以下の方対象)のお子様連れのご家族で、皆さま座ってご観覧いただくエリアのお席となります。大人のみ、お子様のみでのご入場は出来ません。
[問]キョードーインフォメーション■0570-200-888

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《ビッケブランカ》

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《清水翔太》

チケット発売中 Pコード:272-631
▼6月23日(日) 18:00
神戸国際会館こくさいホール
全席指定-8500円
※未就学児童は入場不可。客席を含む会場内の映像・写真が公開されることがあります。
※販売期間中はインターネット販売のみ。1人4枚まで。チケットの発券は6/18(火)10:00以降となります。
[問]キョードーインフォメーション■0570-200-888

チケット発売中 Pコード:272-631
▼7月25日(木) 19:00
ロームシアター京都 メインホール
全席指定-8500円
※未就学児童は入場不可。客席を含む会場内の映像・写真が公開されることがあります。
※販売期間中はインターネット販売のみ。1人4枚まで。チケットの発券は7/20(土)10:00以降となります。
[問]キョードーインフォメーション■0570-200-888

チケット発売中 Pコード:272-631
▼8月20日(火)・21日(水) 19:00
フェスティバルホール
全席指定-8500円
※未就学児童は入場不可。客席を含む会場内の映像・写真が公開されることがあります。
※販売期間中はインターネット販売のみ。1人4枚まで。チケットの発券は8/15(木)10:00以降となります。
[問]キョードーインフォメーション■0570-200-888

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《クリープハイプ》

『OSAKA GIGANTIC MUSIC FESTIVAL 2024』
チケット発売中 Pコード:268-869
▼7月20日(土) 11:00
舞洲スポーツアイランド特設会場
1日券-11000円 1日券(小学生)-4400円
2日券-20000円 2日券(小学生)-8800円
[出演]imase/おいしくるメロンパン/Omoinotake/カネヨリマサル/キタニタツヤ/クリープハイプ/ケプラ/サバシスター/ずっと真夜中でいいのに。/This is LAST/ねぐせ。/Novelbright/日向坂46/ブランデー戦記/FRUITS ZIPPER/ベリーグッドマン/Penthouse/MAZZEL/マルシィ/moon drop/muque/yama/ヤングスキニー/優里/yutori/リアクション ザ ブッタ/緑黄色社会/レトロリロン
[オープニングアクト]pachae
※雨天決行・荒天中止。
※小学生以上チケット必要、未就学児入場無料。小学生以下の入場は保護者同伴のみ入場可能。
※出演アーティストは都合によりキャンセル・変更となる場合があります。その際チケット代金の払い戻しは行いません。予めご了承ください。
※チケット購入後のキャンセル・変更は一切出来ません。
※詳細はオフィシャルホームページ www.giga-osaka.com にてご確認ください。
※販売期間中はインターネット販売のみ。1人1公演6枚まで。チケットの発券は、7/13(土)朝10:00以降となります。
[問]キョードーインフォメーション■0570-200-888

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《牧達弥(go!go!vanillas)》

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《絢香》

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《LOVE PSYCHEDELICO》

▼8月30日(金) 19:00
BIGCAT
オールスタンディング-6900円(整理番号付、ドリンク代別途要)
[共演]深沼元昭(g)/高桑圭(b)/松本圭司(key)/伊藤大地(ds)
※未就学児童は入場不可。
[問]夢番地■06-6341-3525

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《AI》

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