「みんなの“きっかけ”になりたい」
PELICAN FANCLUBが描いたあの日の未来の設計図
レトロフューチャーでハイブリッドな初アルバムにして最高傑作
『Home Electronics』全員インタビュー&動画コメント
時々思う。20歳を過ぎてから出会う音楽は、時に自分を支えてくれるし、日々を有意義なものにしてくれる。でも、人生をバカみたいに変えることはないんじゃないかって。人格や嗜好すらもガラリと変えられてしまうような余白だらけのあの頃の自分が、初めて買った“あのCD”、ルーツと言って思い出す“あのバンド”、忘れられない“あのライブ”…そんな思春期の“あの1枚”に名乗りを上げるべく、PELICAN FANCLUBが全精力を注いだ初のフルアルバム『Home Electronics』が届いた。どこか懐かしくも新しいレトロフューチャーで洋邦ハイブリッドなサウンドは、12曲全てのシチュエーションに4人全員がパートを超えて徹底的に監修。前作『OK BALLADE』(‘16)で覚醒したエンドウアンリ(vo&g)の内面を綴った詞世界は見え隠れする狂気と怒りとしてバックグラウンドで起動しながら、リスナー/オーディエンスとの接点に注視した緻密なバランスで再構築。音で、言葉で、PELICAN FANCLUBが人生を変える未知なる力を持った“あのバンド”であることを証明している。“この楽曲達が誰かのなくてはならない不思議な物としてありたいと心から願っている”。リリースに際しエンドウが寄せたこの言葉が、街の灯の1つ1つに届く未来を願う、PELICAN FANCLUB全員インタビュー。
いろいろ冒険しても、最終的にPELICAN FANCLUBとして還元できる
――いや~ヒゲを剃ったら人って変わるね、ビジュアルが(笑)。
(一同笑)
クルマダ(g)「だいぶ変わりました(笑)。みんなと出会ったときはこの状態で、伸ばし始めてまた剃ってみたいな」
エンドウ(vo&g)「でも、ヒゲがない分、昔は髪がすごく長かったですね。何で長かったん?」
クルマダ「切るのが面倒くさいっていう」
カミヤマ(b)「ズボラなだけだった(笑)」
――前作『OK BALLADE』(‘16)からそういうビジュアルの変化もありまして(笑)。あのミニアルバムもすごくよかったし、3Dメガネを使用したワンマンライブの演出にしても、クリエイティブな部分が昇華した’16年だったと思いますけど、『OK BALLADE』以降の自分たちの活動で気付きとか、変わった点はありましたか?
エンドウ「すごいありましたね。『OK BALLADE』までは“自分たちって何なんだろう?”って探る部分がすごく多くて。この4人になってから2年経つんですけど、何をもってPELICAN FANCLUBだと言えるのか? 当時は“ミュージックラバーなところ”とかそういうことで自分たちを説明してたんですけど、この半年ぐらいの期間で、それがようやく見付かった気がして。その上で今作に取り組めたんですよね。それがすごく大きい気付きでした」
――その見付かったものとは?
エンドウ「それこそ一番鍵になったのは、“そもそも何でバンドをやってるのか?”みたいなところに行き着いたんですね。ただ好きな音楽をやるのももちろんあるんですけど、何かに憧れてバンドを始めたわけで。僕とカミヤマくんは中学生の頃よく学校の帰りとかに、バンドでどうなりたいかを話してたんですね。そのときよく聴いていたバンドが自分たちの中でのきっかけでもあったし、ものすごく大きかったんですよ。それが根本にあって、バンドを始めて、いろんな音楽を知って、音楽的な追求をいろいろしていったんですけど、今作では自分たちがそういった多感な少年少女みんなの“きっかけ”になりたいと思ったんですよ。そこにすごいフォーカスを当てましたね」
カミヤマ「『OK BALLADE』からガラッと制作の仕方を変えて、僕的にはそこでいろいろ掴めた部分が大きくて。いろいろ冒険しても、最終的にPELICAN FANCLUBとして還元できると気付けたから、今回の『Home Electronics』にも結構それは反映されてますね。『OK BALLADE』のよさもあるし、それ以前の『ANALOG』(‘15)と『PELICAN FANCLUB』(‘15)っていうミニアルバムも全部踏襲した感じで作れたかなと思いますね」
シミズ(ds)「それぞれのルーツだったり好みのフレーズも、曲にちゃんと落とし込めたのは結構デカいなぁと」
――結果的にできた、じゃなくて、ちゃんと設計図を描いて作れたという。
クルマダ「あと、今作はイメージの共有を前回以上にできていて。例えば、『深呼吸』(M-1)であれば、壮大な草原みたいなものをイメージして、みんなが同じ景色を観ながら作れたところがよかったなって」
――前作でエンドウくんが自分をさらけ出して、さらけ出したことによってバンドが1つになってっていうところも、今作に向かう起点になっている感じがしますね。
エンドウ「そうですね。さらけ出すことができたからこそ、イメージの共有を求めるようになりましたし、うん」
全員が同じ曲に同じ時間を掛けることができたんで
みんながそれぞれの曲に対して熱意がある状態になった
――となると、今作は最初からバンド感が格段に上がった状態で向かえた作品ですね。
エンドウ「そういった意味でも本当にスムーズに制作できました。今回は合宿をして制作を行ったんですけど、メンバーのみんながこういう生活リズムで、こういう楽曲制作の仕方なんだとか、お互いの知らない一面が見えて、よりやりやすくなったし」
――それはどこ? 山中湖とか?
カミヤマ「いや、横浜です(笑)」
(一同笑)
シミズ「普通に都会っす(笑)」
――何それ? 一軒家?
クルマダ「そうですね」
カミヤマ&シミズ「いやいや、マンションでしょ!」
エンドウ「そうですね、じゃないよ!」
(一同爆笑)
――適当か!(笑) 言わば、Airbnbみたいな感じで一部屋借りて、そこで1週間共同生活してみると。
エンドウ「しましたねぇ。今までは1曲に対する時間の掛け方がそれぞれだったんですよ。今回は合宿で全員が同じ曲に同じ時間を掛けることができたんで、それ以降の制作でもそれを踏襲した感じになって、みんながそれぞれの曲に対して熱意がある状態になって」
カミヤマ「一緒に生活してると、曲作り以外にもどういう作品にしたいかを話し合うことが自然とできてくるから、それ以降の考えが自ずとまとまって」
シミズ「遠征で同じ屋根の下で寝ることは多かったんですけど、共同生活するのは初めてだったんで。そこから本当に作業がスムーズになって、結局70曲ぐらいできて(笑)」
――楽曲がなくて合宿したということなのに、極端過ぎるわ!(笑) でも、1つ屋根の下に住んでみないと分からないことがあるんやね。やっぱり結婚する前に同棲しなきゃダメだね(笑)。前作のインタビューでも話を聞いていて青春だなって思ったけど、それが続いてる感じがしますね。
エンドウ「今作は特にそれが出てると思います。みんなで横浜の市街地に出歩いて散歩したりして、いろいろ息抜きで話したりしたんですけど、本当にくだらない話ばっかりで」
――この後、売れてギスギスして楽屋が別とかになったら、この日のことを思い出してほしいね(笑)。
(一同爆笑)
エンドウ「でも、それこそ共同生活をしたからこそ、お互いの距離感が上手い具合に取れるようになったのはあります。だからこそ、いい関係がずっと保ててる気がしますね」
聴いてくれた人が主人公になれるような曲が、思春期にはやっぱり強い
――前作では自分をぼかさずに歌って、今作では思春期のみんなのきっかけのバンドになるために、“君と僕”をテーマにして。自分のことを歌うだけじゃなく、聴いてくれた人が想いを重ねられるように。
エンドウ「まさにそうですね。聴いてくれた人が主人公になれるような曲が、思春期にはやっぱり強いじゃないですか。今までの書き方だと、僕が一方的に怒りだったり想いを表現してたので、さらけ出したとは言え本当の意味は僕にしか分からない。今まではそういう一方通行だったのが、今回はメンバー全員の意見も含めての作詞ができたんで、みんなのものになれる曲ができたなぁという感じですね」
――それは同時に、そのさじ加減をちゃんとしないと、言ってしまえば言葉が薄くなる可能性もあって。
エンドウ「そこはもう完全に自分の歌詞に対して自信があったので。どういう表現をすれば自分が出て、薄まることもなく、むしろ“エンドウの詞だ”と分かるのかっていうのは」
――なるほどね。あと、今作には1曲1曲にそれぞれ役割があるとのことで。
エンドウ「そうですね。例えば、1曲目はこういう曲、最後はこういう曲、リードがここにくるからそのリードを活かすためにこういう曲、というふうに70曲から選抜したんで。だからこそ、1曲目に『深呼吸』を持ってきて、1曲目なりのアレンジをしようっていう。それぞれの曲順だからこそできたアレンジだったり詞ではありますね。それって結局、メンバー全員が同じビジョンを見てないとできないことだと思うんですよね」
クルマダ「あと、“もっとこうした方がいいんじゃないか?”っていうそれぞれの意見があって歌詞が変わって、それによって演奏も変わるんで。その都度それぞれのパートをいじり倒して、イントロも何パターンも出して」
エンドウ「『Trash Trace』(M-9)の最後のサビだけでも、居酒屋で2時間ずーっと話し合うっていう(笑)」
――めっちゃ添削する人がいるから大変(笑)。言わば4人全員がハンコを押さないとOKにならないと。
エンドウ「今回は満場一致でハンコを押せなかったら採用しないようにしたんで。みんながハンコを押したからこそ、このアルバムはメンバー全員がそれぞれの角度から傑作だ!って思えるんですよ」
――俺は歌詞のことは分からないけどギターは頑張ります、とかじゃないもんね。全員の審査を通ってるわけで。
カミヤマ「歌詞もそうですけど、ギターリフとかも4人全員が納得しなかったらボツ!みたいな」
――関係性がいいからできるけど、悪かったらケンカになるな(笑)。“じゃあお前がやれや!”みたいな(笑)。
エンドウ「でも、僕らの場合は“考えてみる”って(笑)」
シミズ「『Black Beauty』(M-4)なんかは俺がリフを考えたりもしましたし」
――そんな『Black Beauty』も、当初はこういうエンドウ節は今作では出さないでおこうという予定が。
エンドウ「そうなんです。それこそ“役割”として」
――そういうドロドロが見え隠れした方がリアルだし、前作と地続きな感じがするという。冒頭3曲の後にこういうダークな曲がガツン!と入って、その後にキラキラした『You’re my sunshine』(M-5)が始まる、みたいな。
カミヤマ「曲順的にもそれが一番映えるんですよね」
クルマダ「『You’re my sunshine』がそこにある効果がすごい」
エンドウ「ここで関西人だったら絶対にツッコむじゃないですか? “何でやねん!”って(笑)」
(一同笑)
――確かにダークでシアトリカルな『Black Beauty』と、ドリーミーでネオアコな『You’re my sunshine』の間には“何でやねん!”が入る(笑)。それか吉本新喜劇の一斉にコケるやつが入る(笑)。
(一同爆笑)
――『Night Diver』(M-2)『Trash Trace』『Esper』(M-12)とか、ライブとの親和性の高さが伺えるシンガロングできる楽曲も増えてますね。
エンドウ「それこそ前作の『OK BALLADE』でさらけ出して、ライブにおけるフロアとの一体感というか、お互いを受け入れ合うよさを意識した結果、楽曲の中にもそういう要素が入ってきた感じですね」
――『夜の高速』(M-6)とかは、“大喜利セッション”的にお題を掲げて、みんながイメージするフレーズを弾いていったと。こういう試みは初めて?
カミヤマ「オケをセッションで作って、みたいなことは結構昔からやってたんですけど、歌詞も同時は初めてで」
エンドウ「今回は『夜の高速』というお題を投げて、それを分かりやすく歌詞にするために歌い出しも“夜の高速”にして。僕は運転をしないんで、最初は助手席から見たストーリーだったんですけど、即興で歌い終わって歌詞をメモして。曲調にストーリー性を持たせようと、途中でパーキングに入るみたいな展開も入れて。それを“外の空気とブラックコーヒーを片手にひと息つこうよ”っていう歌詞と連動させたり、シチュエーションはすごく大事にしましたね」
――もう曲の作り方というか、アルバムの作り方がPELICAN FANCLUBという映画のサウンドトラックみたいやね。
テーマを“君と僕”にして入り込めるような歌詞を書いても
絶対にエンドウのエッセンスは出てくる
――『花束』(M-10)自体は3年ぐらい前からあった曲だと。
エンドウ「そうですね。元々はサビがずっとシャウトだったんですけど」
――今の状態を聴くと想像がつかないね。こんなにも爽やかな曲なのに(笑)。
カミヤマ「シャウトバージョンも、ちょっとカッコいいんですよ」
エンドウ「“届けたい言葉を束ねた愛情を”の、“愛情を”っていうところが、“あ゛い゛!! じょう゛お゛ぉ゛~っ!!!!”って。これ、記事じゃ伝わんねぇな(笑)」
(一同爆笑)
エンドウ「元々Aメロは出来上がってて、言いたいこともある程度は変わってないんですけど、もうちょっと優しい感じに書き換えました」
――元々はエンドウくんの怒りの感情から生まれた曲が、一方的にそうは感じさせないところに着地して。
エンドウ「だからこそ、花言葉にアザミを選んで」
――花言葉って、ちょっと調べてみてもこんなにいっぱいあるんだね。アザミの花言葉は“独立、報復、厳格、触れないで、権威、満足、安心…”ってちょっとは統一しろやって(笑)。
(一同笑)
エンドウ「だから信用ならないんですよね。花束をもらったとして、花言葉を調べると“え?どれ!?”って(笑)」
――ただ、この曲を聴いたとき、ちょっと“売れそう”と思ったというか(笑)、音楽ファンのみが知るとかで終わらない、“みんなのバンド”になれそうな予感があった曲ですね。
エンドウ「嬉しいです、本当に。ありがとうございます。そうなんですよねぇ~(笑)」
――あと、個人的に好きなのは『許されない冗談』(M-8)で、アヴァンギャルドでクール!
クルマダ「元々は合宿をする前にエンドウがデモとして上げてたんですけど、そのときはみんなにスルーされがちだったというか(笑)。合宿後にデモを改めて聴いてたとき、この曲はもっとカッコよくできそうだなと思って勝手にアレンジを始めて、みんなに投げてみたら“いいね!”っていう話なって」
カミヤマ「それこそ“役割”というか、ちょうど中盤がすっぽり空いてて、曲調的にもそこにピッタリハマって」
――このメロディと言葉の乗せ方はPELICAN FANCLUBならではで。サビの後にサビみたいな二段階の構成とか。
クルマダ「サビ前のハードなリフみたいなものは最初は入ってなかったんですよ。そういうのもアレンジして入れてみようと。今までにない感じもありますね」
――ホントいろんな曲があるなぁ。『ダダガー・ダンダント』(M-7)なんかは…(笑)。
エンドウ「何でちょっと笑ったんですか?(笑)」
(一同笑)
――これMCで噛みそうやなぁ~。“聴いてください、『ダダガー・ダンダント』”って言えるかなぁ~って(笑)。これはSFっぽいモチーフの曲ですね。
カミヤマ「エンドウらしさがしっかり出てる曲というか。テーマを“君と僕”にして入り込めるような歌詞を書いても、絶対にエンドウのエッセンスは出てくるんですよ。そこが魅力だなと思うし、この曲はそれが特に出たかな」
演奏中に鳥肌が止まらなくなって
それぐらい“何だ!? この空気感は”っていう感覚があった
――他にレコーディング中に何か印象的なエピソードはありました?
エンドウ「基本はベースとドラムを先に録ってそこにギターを乗せるんですけど、『Night Diver』は最初から僕、カミヤマくん、シミズくんの3人で録って、演奏中に鳥肌が止まらなくなって。それぐらい“何だ!? この空気感は”っていう感覚があって、そのテイクが一発OKになった。僕も演奏中に“これがリード曲だな”って確信しましたし」
クルマダ「逆に僕はミックスルームにいて聴いてましたけど、エンジニアさんとかマネージャーもみんな、“おぉ…”って(笑)。今の空気感はすごかったなって。あとは、だいたい歌録りのときエンドウの目の前に僕がいて、録ってるのをただ見てたり、お客さんのように踊ったり(笑)」
エンドウ「エアギターをしてくれたり(笑)。僕が1人で歌ってると“誰かに歌ってる”意識がなくなって届かなくなってくるんですよね。クルちゃんがいるとちゃんとライブ感が出るというか、誰かに歌ってるテイクになるんですよ」
シミズ「全然違うよね? 声質が全く違って面白いですね」
カミヤマ「『PELICAN FANCLUB』(‘15)の頃から毎回やってるんですけど、歌が本当によくなるんで(笑)」
エンドウ「当時、僕も行き詰まって負のスパイラルに入ってたんですけど、クルちゃんを呼んで歌ってみたら“今のめっちゃよかったじゃん!”って言われて。一度この味を知ってしまったら戻れなくなった感じはありますね(笑)」
――ちなみに、アルバムタイトルは完成した後に付けたの?
エンドウ「完成した後ですね。100以上のタイトルを考えた中で…」
カミヤマ「でも、さっきの話じゃないですけど、満場一致がなかったんですよ。そのときに“家電”っていう単語をエンドウが出してきて、“家電にはそれぞれ役割があって…”みたいな話をしたら、全員で“それじゃん!”みたいな」
クルマダ「でも、そのまま『家電』っていうアルバムを出すのはどうなんだろうって。カミちゃんは“俺、『家電』でいいよ”って言ってたんですけど(笑)」
エンドウ「僕も“家電”っていう単語自体はあんまりカッコいいとは思ってなくて(笑)。英単語だと少し長くて分かりづらかったので、もっと簡単にそう分かるようにできないかと思って、『Home Electronics』にしました。例えば、レンジだったら食べ物を温めたり、洗濯機だったら服を洗ったり、1つ1つ役割を持っていて。だから、怒りの感情を音楽にぶつけるときは『許されない冗談』を聴いたり、朝起きて素敵な気持ちになりたいときは『朝の次へ』(M-11)を聴いたり、そういった役割が12曲それぞれにある=家電だなって思ったりするんですよね」
――このレトロフューチャーな感じがバンドのイメージともマッチしてますね。
エンドウ「『Night Diver』のMVも田舎の大草原と都会の夜の映像が行ったり来たりして、シュールというかミスマッチというか」
――MVで最初にクルマダくんのピンのカットが出てきたとき、“えっ!? 今回クルマダくんだけ抜きあんの?”って思ったけど、違ったよね(笑)。
(一同爆笑)
シミズ「あのカットはめちゃくちゃカッコいいよね(笑)」
――みんなのカットより何かタメがあるよね?(笑) ちょっとイケメン感も出てて。
クルマダ「盛られ過ぎみたいな(笑)。メンバーが変わったかと思った、って言われました(笑)」
みんなともっと大きい景色を観られたら
――ツアーの規模もちょっとずつ大きくなって。面白いのが、最初に東名阪でワンマンをやって、その後が対バンツアーになっていくという…普通逆やろ!(笑)
(一同爆笑)
カミヤマ「結成が千葉なんで、ファイナルが千葉なのは嬉しいなと思いますけどね(笑)」
――千葉LOOKやったらキャパ的にもワンマンできそうやのに。
エンドウ「そうなんですよね。なんですけど、対バンツアーです(笑)」
カミヤマ「中盤以降の対バンツアーは、この1年ぐらいで出会った、純粋に僕らが好きだから誘ったバンドが結構いて。そういうところでも、この1年間の活動の集大成じゃないですけど、まとめとしても観られるなって」
――ツアーも遂に始まりましたが、最後に今後のビジョンというか、それぞれが今思うところを聞きたいなと。
シミズ「『Home Electronics』が完成して、これからこの曲たちが自分たちのものだけじゃなくて、お客さんの曲になってほしいなと思ってて。その曲たちと一緒に成長して、みんなともっと大きい景色を観られたらなと」
カミヤマ「僕は本当に今回の制作で自信が付いたというか確信があったので、いろんな人に聴いてほしい想いが特に強かった。今後の僕らに期待してほしいですね」
クルマダ「今作で色濃く作り出せた4人の素晴らしい部分を、本当にたくさんの人に聴いてもらいたいなって。毎回ワンマンを観てる人は知ってると思うんですけど、ツアーではその魅せ方も考えてますんで、そこも楽しみに是非ライブに来てください!」
エンドウ「バンドもやっぱりみんなと一緒で生き物だと思っていて、それがどう変わっていくのか。PELICAN FANCLUBの今現在の集大成ができて、これが今後のPELICAN FANCLUBの基盤にもなると思うので、連れて行くから着いてきてほしいなと心から思いますね」
Text by 奥“ボウイ”昌史
(2017年6月16日更新)
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