――『青春!ヒーロー』(M-11)は最新シングルですけど、がんばれ! Victoryの持っている平成オールドロックの旨味と、今のシーンで求められているキャッチーさとかビートが、うまく合わさった曲だなと。
れな「この曲は初めて男性の方に楽曲提供をしていただいたんですけど、デモを聴いたときも、自分たちの持ち味であるオールドロックとの交わりがすごくいいなと思いましたし、言葉のニュアンスという意味でも、男性に書いてもらうことによって持って行きたいイメージと重なったのはありましたね」
――この配分が、がんばれ! Victoryの突破口な気がしますね。ちゃんとリフとかイントロでは好きなことをやってるけど、サビはいきなりキャッチーな感じがおもしろい。バンドサウンドとしても聴いてて笑っちゃうぐらいタフで、その辺のバンドより全然音としてもガツンッ!とくる。
まゆこ「あぁ~嬉しい。ありがとうございます!」
――しかもそれが14曲、20歳の女の子が何ちゅう音出してんねん!っていう(笑)。
しのぶ「お腹いっぱい!みたいな(笑)」
まゆこ「でも、今回はテンポだったり雰囲気が違う曲が多くて、BPMも100ないものから204までと幅広いんで、胃もたれしそうだけどしない、みたいな」
れな「フルアルバムの制作は初めてだったんですけど、“こういうアルバムが聴きたいな”と思うものができたなって。普段自分の好きな曲をプレイリストにするように、自分たちの理想のプレイリストが実現できたかなっていうのは、すごくありました」
――今の段階でこれがやれてたら、バンドが続けば続くほど、25ぐらいにはもうすごいことになってそう。ライブで絶対勝てる、みたいな。
しのぶ「シングルを出すときもそうなんですけど、今回のアルバムでも今できる限界まで全部詰め込んでるので、次にまたCDを出すときは、それをさらに超えるものがないと聴いてくださる方にも響かないし、常に自分たちでハードルを上げて、そこに必死に食らいついていくっていう(笑)。人から“こうして”って言われるよりは、そのやり方が合ってるのかなと思いますね」
――そう考えたらホンマに、渾身のというか…大変でしたね(笑)。
れな「レコーディング期間も長くて、一番最初に録った曲が去年の夏とかで、最後の方は計算をミスりまして2週間に3曲録って(笑)」
――長い期間をかけたくせに(笑)。
しのぶ「そうなんですよ! 最後の最後で、ヤバい! マスタリングに間に合わない!って(笑)。しかも去年の夏は、“後々どこかで音源として使うためにとりあえず録っとこう”みたいな感じだったので、“録ったけど本当に使ってもらえるのかな?”と思ってたので(笑)、それがちゃんと世に出てよかったなぁって」
れな「曲順とか曲間も自分たちで決めたので、ウキウキしながら作りましたね」
“レコーディングし終わった音を聴いてたんだけど
あんまり弾けてないね”って言われて(笑)
――レコーディングを通じて、何か印象的なエピソードはありました?
れな「1曲目の『WONDER JOURNEY』は録り直しましたね。1回マルッとレコーディングし終わって数週間経った後に、“レコーディングし終わった音を聴いてたんだけど、あんまり弾けてないね”って言われて(笑)」
(一同爆笑)
みなみ「めっちゃ怒られましたよ…」
しのぶ「“いついつ録り直すから!”、“マジですか!?”って。そのときには別の曲のレコーディングもあったので、ヤバい~! 間に合うかなぁ?みたいな(笑)。でも、録り直してよかったと思います」
れな「今聴き比べても思うよね。ゾッとするよね(笑)」
しのぶ「うん! あれが世に出てたらと思うと(笑)」
まゆこ「しかも1曲目やけんね(笑)」
――でも、そのときは一旦はOKが出たんやね。
れな「何かみんな朦朧としてて(笑)」
――アハハハハ!(笑)
しのぶ「スタッフさんもみんな疲れ切ってて、後で聴いたらみんなダメだったっていう(笑)」
――あと、なんと発売日にみなみちゃん作詞作曲の『パレット』(M-8)の収録が発表されましたが、リリース当日まで入ってる曲が分からないってすごい。がんばれ! Victoryは常にこういう仕掛けがあるね。
しのぶ「発売日まで秘密にしておくなんて、私たちもやったことがなかったので、MCさんに“何の曲ですか?”みたいなフリをされると、つい言いそうになるんですよ!(笑) だから私たち自身もちょっとドキドキハラハラして」
みなみ「私も1回ラジオで、“今回のアルバムでは私も曲を書いてるんで”まで言っちゃって、“書いてるのかもしれないですけど”って言い直して(笑)」
――『WONDER JOURNEY』は思いっきりレッド・ツェッペリンのオマージュはじまりだけど(笑)、結構何曲分かのロッククラシックが1曲になってる、みたいな曲が多いよね。
まゆこ「『ボクラノミライ』(M-3)もそうだよね? メタリカ始まりの→アンスラックス→ハイスタ的な感じ(笑)」
しのぶ「非常に忙しい曲(笑)」
まゆこ「あとはホワイト・ストライプスとかスコーピオンズとか」
しのぶ「そうですね。スコーピオンズなんか、あれはもう…」
あやき「まんまやん(笑)」
まゆこ「『ラリラリラ』(M-12)もそれこそMR.BIGだったり」
あやき「『全力!スタート』(M-2)はガンズ(・アンド・ローゼス)と」
しのぶ「その世代の方とかは、“おぉ!?”って喜んでいただけると思います」
シングルも作るのは大変なんですけど
アルバムはそれ以上に大変だったことが分かりました(笑)
――本当に駆け抜けた1年が形になった作品ですけど、完成したときはどう思いました?
れな「もちろんシングルも作るのは大変なんですけど、アルバムはそれ以上に大変だったことが分かりました(笑)。とにかく曲数も多いし、自分たちの判断1つでアルバムの方向性も変わるので不安だったんですけど、形になったときにがんばれ!Victoryらしさもすごく出ていたので嬉しかったですね」
みなみ「何かいろいろ詰まってるなぁって思いました。撮影のときに寒かったり、雪で中止になったりとか、いろいろあったんで(笑)」
しのぶ「自分のことながらすごいがんばったなって」
れな「がんばった!Victory(笑)」
――がんばれ!じゃなくて、がんばったな!Victory(笑)。
まゆこ「このアルバムは朝からフルで聴いちゃうぐらい好きなアルバムになったんで、たくさんの人に聴いてほしいなぁって思いましたね。がんばれ!Victoryの喜怒哀楽が出せてるし、みんなが必死こいてレコーディングした感じが伝われば(笑)すごく嬉しいなぁって」
――ちなみにみんなはもう出会ってどれくらいになるの?
まゆこ「(しのぶを指差し)ここは保育園の頃に会ってるので」
しのぶ「15年ぐらい一緒(笑)」
まゆこ「だから幼なじみなんですけど、お父さん同士も幼なじみだから(笑)」
あやき「うちの父とみぃ(=みなみ)の母も幼なじみで(笑)」
――自分たちどころか、親もみんな知り合いという(笑)。去年は故郷に錦じゃないですけど、ワンマンもやれてね。
しのぶ「嬉しかったですねぇ。何より家族がすごく喜んでくれたんで。なかなか地元でライブをすることがなかったので、佐賀で、しかもワンマンで帰ってくるって言ったときは、“もう絶対観に行く!”って。ちょっとは親孝行できたのかなと思いました」
――がんばれ!Victoryがデカくなったら、佐賀で主催フェスとかね。
まゆこ「それ、すごい言われます。“早く佐賀でフェスやってよ!”みたいな」
――しかも、外タレとか呼んだらおもしろい(笑)。
しのぶ&あやき&みなみ「うわぁ~!!(歓喜)」
まゆこ「ヤバいそれ(笑)。誰呼ぶ?」
しのぶ「英語勉強せな…(笑)」
――それこそオマージュしてた人たちを呼べるようになったら(笑)。
れな「どうしよう怒られたら。何じゃこりゃ!って(笑)」
まゆこ「まずは自分たちがフェスに出演して盛り上げて、いずれ自分たち主催のフェスができたらいいなぁって」
――そして、いろんな失敗も課題も乗り越えてここまで来れたわけやから、リリースツアーはドラマチックなものになりそうですね。ツアーファイナルの東京・代官山UNITも、いっぱいお客さんが入ってたらいいね。
まゆこ「ツアー最大キャパなんで、それは何としてでも頑張りたいなと思います!」
みなみ「グルーヴとか音的にも、どこにも負けないバンドだと私は思ってるので、そこを観てほしいなと思います。ライブでもいろいろ仕込んでおもしろくしたいなって(笑)」
――後は行ってのお楽しみということで!
全員「ありがとうございました~!」
Text by 奥“ボウイ”昌史