「ノーナ以上に楽しいこと、音楽以上に楽しいことなんて他にない」 時代が追いつく不惑で無敵のポップマイスター NONA REEVESの『BLACKBERRY JAM』を再考する 西寺郷太(vo)インタビュー&動画コメント
ビンテージ感溢れるソウルやディスコ、メロウなファンクなど、NONA REEVES が最も得意とするジャンルをギュッと、まさにジャムのように1枚のレコードに詰め込んだ『BLACKBERRY JAM』の心地よさがいまだに止まらない。『アップタウン・ファンク』(‘14)が全米チャートで14週連続1位を記録し、今年のグラミー賞で最優秀レコード賞に輝いたマーク・ロンソンや、一昨年に14年ぶりのニューアルバム『ブラック・メサイア』(‘14)で世界中を沸かせたディアンジェロら、海の向こうの同世代のアーティストともリンクする音楽性を余すことなく発揮したこの新作について、フロントマンの西寺郷太(vo)にじっくりと語ってもらった。結成から20年を超えてなお、フレッシュで永遠に色褪せないメロディを紡ぎながら、メンバー全員が人生の折り返し地点である40代という年齢相応の芳醇さが息づく歌を聴かせてくれるクリティカルヒットと言えるこのアルバムと共に、インタビューをお楽しみください。
古き良きディスコとかグッドミュージックを今の感覚で鳴らして
生のグルーヴ感と融合させる。それって、これまでにも
自分たちがこれまでやってきたことのバリエーションでもある
――『BLACKBERRY JAM』が発売されてからしばらく経ちますが、反響はいかがですか?
「いつにも増していいですね。今回は特にセルフプロデュースになったことで、“昔のノーナっぽさもある”という声もあったりして。これまでもセルフプロデュースはしていたけど、曲によって筒美京平さんや門倉聡さんにプロデュースしていただいたりして、アルバム全編を自分たちだけでやるのは今回が初めてで。僕らは’97年にメジャーデビューしたんですけど、最初にレーベルと契約するときに条件を2つ出したんです。1つは“プロデューサーをつけない”、もう1つは“ライブをやらない”ということだったんですね。あの頃はベックとかローファイなアーティストが流行っていたり、自分がスティーリー・ダンとかレコーディングばかりしているアーティストを聴いていた影響もあって。けど、すぐにライブもやったし、プロデューサーも1stアルバムの『ANIMATION』(‘99)から冨田恵一さんにやってもらっていて(笑)。ライブに関しては、例えば47都道府県を全部廻るみたいなバンドの美学はそもそもノーナにはなくて、そこは今でも変わらないんですよね。ただ、曲作りに関しては早い段階から、プロデューサーがいた方がいいな、という考え方に変わりましたね」
――『BLACKBERRY JAM』で聴けるディスコポップやファンク、メロウなソウルミュージックは、今世界的にもトレンドで、ディアンジェロや、メイヤー・ホーソーンと彼のユニットであるタキシードとか、デイム・ファンクらの作品と共通する流れを感じます。
「うん。それが最大のポイントだったような気がしますね。最初のアイディアはディレクターからもらったんですけど、僕らもこれまでに何枚もアルバムを作ってきて、自分のソロは自分なりにやりたいことをやるんですけど、ノーナに関しては、僕も奥田(健介・g)も小松(シゲル・ds)もそのレベルはとっくに超えていて。タキシードもメイヤーの来日も観てるし、ベニー・シングスとか、ダフトパンク、ファレル・ウィリアムス辺りの古き良きディスコとかグッドミュージックを今の感覚で鳴らして、生のグルーヴ感と融合させる。それって、これまでにも『アルファベット・ボーイ』(‘02)とか『GIMME GIMME』(‘02)とか、自分たちがこれまでやってきたことのバリエーションでもあるし、前作『FOREVER FOREVER』(‘14)で言うと『ガガーリン』のメロウでファンキーな感じ、ガツンと盛り上がることもないけど盛り下がりもせず、でも心地いいっていう絶妙な温度感(笑)。それが今回のテーマでしたね。最初に3人で話していたのは、例えばミドルテンポの曲を奥田と俺が3曲ずつ持ってきたらそれだけで6曲になるけど、アルバムの中で早い曲と遅い曲と、真ん中ぐらいの曲を揃えてバランスを取るんじゃなく、ミドルテンポの曲だけでもいいんじゃないかと。それはタキシードのアルバム(『タキシード』(‘15))が1つの軸になっていたかもしれませんね。僕らの場合、90年代の頃から“あの時代に何で?”と思うぐらいAORなことをやっていて(笑)、洋楽のトレンドと完全に一致しなくてもいいんですけど、俺とか奥田が普通に曲を作るとタキシードっぽいものが出来てくるっていうのもあるし。言ってしまえば僕らの方が先にやってたし(笑)。00年代半ばぐらいは、自分たちのやっている音楽にオールドスクールな匂いを感じたりもしていましたけど、今はこれが1つのトレンドになってて、一時に比べたら追い風に思う節もありますよね」
――確かにノーナにはそういうテイストがずっとありましたし、海外でも“懐かしい”というより、これが今の音として受け入れられているんですよね。
「たまたまですけど、ディアンジェロもファレルも僕と同い年で。僕はマセた子供で割と早くから洋楽を浴びるように聴いていたこともあって、彼らとは国籍や人種が違うから表現の仕方は違いますけど、思いつくこととか感覚が似ているような気がする。小学校4年生のときにマイケル・ジャクソンの『スリラー』(‘82)を聴いて、テレビの前であのミュージックビデオを観てビックリした世代。そういう同時代感みたいなものが滲み出ているのかなと」
――『HARMONY』(M-1)の“新しい車で繰り出すよ 座席も増えたし皆乗れるよ”の辺りは、世代や好みを問わず、あらゆる聴き手に対して“一緒に楽しもう”と呼び掛けているように聴こえます。
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「僕の好きなホール&オーツやフリートウッド・マック、アイズレー・ブラザーズもそうだし、マイケルなんてまさにそうですけど、ジャクソン5でデビューした頃から知っているリスナーもいれば、『スリラー』で知った人も、『デンジャラス』(‘91)で好きになった人もいて、何十年も音楽を続けるということは、その時々でちょっとずつ新しいリスナーにアピールしていって成り立っているわけですよね。僕らはいわゆるアイドルバンドじゃないし、これまでカバーも含めたら20枚近くのアルバムを出してきているんですけど、40代の今はまた新しい状況で、愛される理由のある音楽を作れているんじゃないかなって思いますね」
40代になった今だから歌えた
――『スパイシー』(M-3)の郷太さんのファルセットは、ちょっとヤバいぐらい気持ちいいですね。
「あの曲は最後にレコーディングしたんですけど、実は裏話があって。今年の1月に上演した、少年隊の錦織一清さん演出のミュージカル『JAM TOWN』の音楽をやらせてもらったんですけど、その仕事が終わってから夜中にレコーディングしていて。英語詞の部分は喉の調子のいいときに先にレコーディングしていたんですけど、日本語詞の部分は割と体力的にも苦しいときに夜中に録ったんですよ。それが功を奏して、結果的にロックっぽく歪んで聴こえて、ケンカを売ってる感じになっていて(笑)。まさにスパイシーな感じになったなって」
――“I feel for you”や“Die 4 U”など、プリンスのオマージュも歌詞に散りばめられていますね。
「“KISS”とかね。かせきさいだぁが参加した『今夜はレッツ・ダンス!』(M-2)は、彼とタキシードのライブを観たときに“『Do it』とか、結構しょーもないことを歌ってるなぁ”とか、“俺ら難しいことを歌い過ぎちゃうか?”っていう話になって(笑)。それで、“9月のセプテンバー”とか“レッツ・ダンス”とか、アース・ウィンド・アンド・ファイアーやデヴィッド・ボウイのオマージュみたいな感じでやっていたら、ボウイが1月に亡くなり、モーリス・ホワイトが2月に亡くなり。プリンスまで亡くなるとは…。何か、不思議なタイミングが重なりましたね」
――松尾潔さんが作詞された『You’re a big boy now~お兄ちゃんになるまえに~』(M-6)も、これまでのノーナにはなかった世界観の歌詞ですね。スティーヴィー・ワンダーの『可愛いアイシャ』(‘76)を彷彿とさせる、生まれてくる子供のことを歌われた曲ですが、そもそもノーナ・リーヴスというバンド名の“ノーナ”は、マーヴィン・ゲイの愛娘のノーナ・ゲイからとられているし、とてもしっくりきました。
「そうそう。松尾さんは早稲田の先輩だし、半年に1回ぐらいの割合で呑む機会があるんですけど、当時“今度2人目の子供が生まれるんですよ”っていう話をよくしていたんです。松尾さん自身、ノーナにずっと一目置いてくれていたんですけど、僕が去年小西康陽さん(PIZZICATO ONE)の『わたくしの二十世紀』(‘15)で3曲歌わせていただいたのを聴いてくださって、めちゃめちゃ評価してくれて。ノーナでは自分で作詞作曲していますけど、小西康陽さんという天才作家の歌を歌っているのを聴いて、“シンガーとしての郷太君の魅力を再認識した”と。その流れがあって、最初は奥田が書いた『Crybaby』(M-10)の歌詞をお願いしたら、“このバラードだと自分の得意分野だから、他に元気な感じの曲はある?”って聞かれて、『You’re a big boy now』の音を渡したら、“お兄ちゃんになるまえに”というサブタイトルが付け加えられて届いたんで、僕もビックリしたんですよね。歌詞には“パパ”とか“ママのお腹にベイビーがいる”とか、今までそんなことを歌ったことはなかったし、“松尾さん、すげーのブッ込んできたな”って(笑)。それこそ最初は、子供に“生まれてくれてありがとう”っていう『可愛いアイシャ』みたいな歌かと思ったら、“次の子が生まれても、君を大事に思う気持ちは変わらない”っていう上の子に対する歌で、しかもすごく優しい歌で。音楽シーンを見渡しても、こういう歌はこれまでになかったんじゃないかなぁ」
――しかも、ノーナ・リーヴスの歌としてアルバムの中に何の違和感もなく収まっていて。すごく素敵だなと思ったのが“パパだって すこし不安なんだ”というところです。年齢相応のリアリティも感じられて、これは誰にでも歌えるものではないでしょうね。
「デビュー当時は、ラジコンとかして遊んでるミュージックビデオを作ってたぐらい若かった僕らが、ねぇ?(笑) 松尾さんが言っていたのは、自分が好きになって結婚した奥さんも、子供が生まれたら夫だけじゃなく子供にも愛情を分割して注いでやらなきゃいけなくなるし、子育ても忙しいしで、夫としては“子供にママを取られる”と感じるときもあると。そういう気持ちも込めてるんだって。ありがたいなと思ったのは、僕がこれをリアルに自分で書いたとしたら、あまりにも実話過ぎて自分と歌と距離がなさ過ぎていたと思うんですけど、稀代の作詞家でレコード大賞にも輝いている松尾潔が書いているおかげで、フィクションとして聴ける。ファンの方の中にはお母さんになっている人もたくさんいて、そういう方にもすごく受けがいいんですよね」
――そうでしょうね。
「この前、岡村(靖幸)さんに久しぶりに会ったんですけど、岡村さんが僕に言ったのが、“郷太くんと僕には最大の違いがあって、僕には奥さんはいないけど、君には奥さんも子供もいる”って。岡村さんは常にすごく刺激的にいろんな人と交流していて、僕も結構いろんな方と交流していますけど、20~30代の頃ほどは動けないし、子育ても好きだからそこに時間も割きたいんですよね。でもそれは、岡村さんと僕のどっちが偉いとかじゃなくて、1人の岡村靖幸として成長し続けるのも美学だし、僕はたまたま今のような人生になったというだけなんですよね。松尾さんが常々、“世の中にラブミュージックは多いけど、ライフミュージックが少ない”と言っていて。日本のソウルミュージックにはそれが欠けているって。確かに、失恋したり誰かに恋したりしたことを歌うラブソングは多いけど、子育てとかも含めて毎日のことを歌う歌はそんなにないですよね? それを、ウェットな感じじゃなく表現できるのは、ノーナ以外にはいないんじゃないかと言ってくれて。多分10年前の、33歳ぐらいの僕らだったら出来なかっただろうし、40代になった今だから歌えたんでしょうね。“小松みたいなドラムを叩いてくれ”と、急に言ったところで誰も叩けないし、バンドとして20年ぐらいかけてそういうところまで来れたのかなって。まだまだ途中ですけどね」
――日頃、様々なメディアで今の音楽業界に関する話を見たり聞いたりしますが、憂えているのは圧倒的に、ミュージシャンじゃなくてその周りにいる人たちなんですよね。
「Facebookとかで“音楽業界のシェアが半減”とかの記事がシェアされてきたりしますけど、“どうでもええやん”って思うんですよ(笑)。例えば、僕らがお煎餅とかお団子を作っていたとして、ラーメン屋でもカレー屋でもいいですが、ともかく食べ物を売っていたとして、“外食産業の売り上げが減った”というニュースが出たとする。でもね、外食産業って言っても山ほどあるわけじゃないですか。“食品産業の売り上げが減った”と言っても自分のところのシェアが上がっていればいいし、自分の好きなお店が潰れなかったらいい。世の中の食品産業の中で、ムダに廃棄されている食材もいっぱいありますよね?それも1つの産業だし、もしかしたらそのロスが減っている可能性もある。音楽にもいろんな歴史があって、CDとかレコードが売れるのもある一時の文化であって、なくなっていくメディアもあるし、大事なのはそういう形よりも、中身とか、それに触れた人がどう思ったか、ですよね。今年のマドンナの来日公演で僕も2時間待たされたし、大きなニュースにもなっていましたけど、あれだってライブだからこそのハプニングみたいなもので。いいことではないけど、“あのマドンナに待たされた”ことが1つのネタになるし、昔、ローリング・ストーンズのステージに乱入したファンをキース・リチャーズがギターで殴ったこととかも、それを観た人はいつまでも語りますよね。それと同じで、この先マドンナが亡くなってからも今年の来日公演の話が話題に上る機会は多いと思う。ジェームス・ブラウンやマイケル・ジャクソンや、今は亡くなった方のライブを僕もたくさん観ましたけど、そのとき払ったチケット代には代えられらないぐらいのものを彼らは遺してくれているし、僕がプロデュースしているいろんなアーティストの作品も、奥田や小松がサポートしているものも全部、“残る”ものをやっていると思ってる。だから、業界全体の規模とかは、あんまり関係ないんですよね」
――うんうん。そうなりますね。
「自分の好きなミュージシャンが食えていないとか、音楽を続けられないとなったら悲しいけど、実際に俺の周りではそういうミュージシャンはいないし、残ってほしいと思う人はそれなりにサバイバルしている。そこは淘汰されるべきだろうと思っています。20年前に比べたら、tofubeatsくんのような才能がネットを駆使して世に出てきたり、チャンスも増えたわけですよね。いろんな意味でいいことも悪いことも同時に起こっているから、悪いところだけを見たり取り上げるのは、フェアじゃないなと思います」
“俺ら、こういう曲を一生やっていけばええんちゃう?”って(笑)
――タイトル曲の『ブラックベリー・ジャム』(M-11)は、穏やかな曲調の中にもそういうスパイスの効いたメッセージも感じます。それと共にアルバム全体を見渡すと、多分この先いつまでも心地よく聴ける1枚なんだろうなぁと思いました。これこそがエバーグリーンなんでしょうね。
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「『ブラックベリー・ジャム』の歌詞の話で言えば、ちょっとファンタジックというか、不思議の国のアリス的なパラレルワールドに入ってしまったという比喩で。僕らは音楽のプロになって音楽の世界を知ってしまったから、知らなかった頃にはもう戻れない。そこに溺れていくおもしろさとか怖さもありつつ、僕らにとってノーナ以上の楽しいことや、音楽以上の楽しいことなんて他にはない。それが“甘酸っぱい果汁を愛する世界 今、断層に触れて 帰れはしない”なんですよね。喜びと悲しみは紙一重、みたいな。『アルマゲドン』(M-9)とかは、初期のケミカル・ブラザーズとか90年代のプライマル・スクリーム辺りがやっていた、何だかよく分からないけど気持ちいいノリを追求してみて。それはこれまでノーナではやってきていなかったことなんですけど、結果的にこの曲は“すごく攻めてる”って言われたりもして(笑)。アルバムのタイトルは言葉の響きで選んだんですけど、ちょうど去年プリンスの本(『プリンス論』)を書いていたこともあって、プリンスの『ラズベリー・ベレー』(‘85)や、僕のソロに『BLUEBERRY BAG』(‘14)という曲があるんでそこからの連想もあるし、舞台『JAM TOWN』をやっていたこともつながってるのかな。ジャムっていう言葉には、“いろんなものが混ざる”とか、“愉快”とかの意味もあるし、奥田、西寺、小松の3人がジャムしたという考え方も出来るし、“ブラックベリー”って単に甘いだけじゃなく甘酸っぱかったり苦かったりして。“黒いちご”って言うだけあって色も紫と黒が混ざったような色。それって、10代や20代の明るかったり華やかだったりする感じとはまた違った、悲しみと喜びが混ざったような色とも言えるんじゃないかなって。元々は言葉の響きで選んだタイトルですけど、結果的に僕らにピッタリのタイトルになりましたね」
――毎度、ノーナは一番新しいアルバムが最高だなと思いますが、20年を超えてこのフレッシュさ、バンドの最も得意とする分野だからこその極上のグッドミュージックを聴かせてもらえたことに、改めて感じるものがありました。
「奥田とも言っていたんですけど“俺ら、こういう曲を一生やっていけばええんちゃう?”って(笑)。ストーンズとかはまさにそうじゃないですか? 僕らにとってニューソウルとかディスコ、AORとかは絶対に飽きないし、グルーヴィーなドラムとベースラインがあって、ファンキーなギターのカッティングがあって、鍵盤が乗ってくる…それが気持ちいいし楽しいし好きなんですよね。“好きな食べ物はカレーです”っていうのと似たような感じ…いや、ちょっとニュアンスは変わるけど(笑)、僕らにとってミディアムテンポのグルーヴィーなファンクは、そういう位置付けなんですよね。その時々の空気も感じながらも、それはこの先音楽を作っていく上でも、ずっと変わらないと思います」
Text by 梶原有紀子
(2016年6月17日更新)
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仲良しノーナのカレーグルーヴ他(笑) 西寺郷太(vo)からの動画コメント!
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Release
毎度恐るべきクオリティとポップネス 初の全編セルフプロデュースの最新作
Album 『BLACKBERRY JAM』 発売中 2650円(税別) Billboard Records HBRJ-1022 <収録曲> 01. HARMONY 02. 今夜はレッツ・ダンス! feat. かせきさいだぁ 03. スパイシー 04. LAST ROMANCE 05. MAGIC EYES feat. サイプレス上野 06. You're a big boy now ~お兄ちゃんになるまえに~ 07. Survive Your Life 08. ホノルル・ガール 09. アルマゲドン 10. Crybaby 11. ブラックベリー・ジャム
Profile
ノーナ・リーヴス…写真左より、奥田健介(g)、西寺郷太(vo)、小松シゲル(ds)。早稲田大学でそれぞれ別のバンドで活動していた3人が、西寺が作ったデモテープを機に’95年に結成。バンド名は、西寺がデモテープを作成した際に敬愛するソウルシンガー、マーヴィン・ゲイの愛娘ノーナと、伝説の女性シンガー、マーサ・リーヴスの名を組み合わせて出来たもの。’96年にインディーズより1stアルバム『SIDECAR』を発売し、’97年に『GOLF EP』でメジャーデビュー。以降、学生時代に西寺が志向した“メロウでグル―ヴィーなソウルミュージックを、ラウドなギターバンドのスタイルで演奏する”ことに重きを置きながら、’99年の2ndアルバム『FRIDAY NIGHT』では全編日本語詞に加え、AORやソウル色豊かな音作りへシフト。’00年には筒美京平プロデュースによるシングル『LOVE TOGETHER』『DJ!DJ!~とどかぬ想い~』を立て続けに発売。以降、西寺が少年隊の舞台のテーマ曲やシティボーイズ、ラーメンズの舞台音楽を、小松が佐野元春や中田裕二、奥田がレキシや堂島孝平のサポートを務めるなど、ソロワークも活発化。’11年にBillboard Records第1弾リリースとして初のカバーアルバム『“CHOICE”BY NONA REEVES』を発売(同シリーズはこれまでに’12年に第2弾、’14年に第3弾を発売)。’13年には4年ぶりのオリジナルアルバム『POP STATION』をリリース。’14年に西寺が初のソロアルバム『TEMPLE ST. テンプル・ストリート』をリリースしたのに続き、同年6月にはオリジナルアルバム『FOREVER FOREVER』を発表。そして、今年の3月23日には、最新作『BLACKBERRY JAM』をリリース、直後の4~5月にかけて全国5ヵ所6公演のツアーも開催した。なお、西寺は執筆家としても活躍し、’09年に『新しい「マイケル・ジャクソン」の教科書』を発刊したのを筆頭に、初の小説『噂のメロディ・メイカー』や『プリンス論』などの著書を発表している。NONA REEVES オフィシャルサイト http://www.nonareeves.com/
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ライター梶原有紀子さんからの オススメコメントはこちら!
「『GOLF EP』を初めて聴いた’97年から、随分長い年月をNONA REEVESの音楽と共に過ごしてきました。1曲目の『フォーティ・パイ』のシャランと鳴るアコギに乗せて軽やかに歌い始めた郷太くんの歌声が、スピーカーを通して自室に広がったときのことはいまだに憶えていて、見慣れた部屋にキラキラとまぶしい光が差し込んだようでした。数え上げたらキリがないぐらいたくさんのグッドノーナミュージック、グッドノーナメロディの中でも、『ワーナー・ミュージック』(‘98)や『パーティは何処に?』(‘00)、『ザ・スフィンクス』(‘04)、『高層ビル』(‘14)など、20代、30代、40代その時々の自分の感覚にピタリと合致する曲に幾つも出会えたことは、リスナーとして幸福。ノーナが止まらない限り、これからも期待以上の出会いが待っていることを想像するだけで嬉しい」