「結構ピュアな気持ちでやれてて、しかも同じぐらい楽しい。演奏する人が関ジャニ∞さんなのか、俺なのか、または新人の女の子なのか、または超ゴリゴリのロックバンドのLarge House Satisfactionなのか、みたいな(笑)。ちょっと俯瞰して、俺というミュージシャンにこういう歌詞は合わない、年齢がちょっと低過ぎるとか、もしくはちょっと達観し過ぎてるとか思うのと同じで。音域とかもそうだし」
――器用なんだか不器用なんだか分かんないですね(笑)。
「アハハ!(笑) そうそう。そうなんですよね」
――Large House Satisfaction以外にもプロデュースはやってきてるんですか?
「SKA SKA CLUBもROCK’A’TRENCHも、たまにプロデユーサーに入ってもらう以外はセルフでやってたし、やる場合はほぼ俺がプロデュースしてるようなもんでしたね。関ジャニ∞さんも最近提供した曲はプロデュースもして、その流れでありがたいことに“Large House Satisfactionっていうバンドがいるんだけど、山森に向いてるんじゃない? ”って紹介していただいて」
――Large House Satisfactionのインタビューも読んでみたら、山森さんがまあまあちゃんとプロデューサーなんだなって、意外だったんですよ(笑)。やっぱりステージに立って歌う人の印象がすごくあるので。
「ソロになって本当に1人で全部やるようになって、今までは“ああいう感じで”ってメンバーに言えば“はいはい”ってやってくれてたのがなくなったから、それを自分で全部言語化出来るようになったのはデカいですね。その自信が付いたからこそ、プロデュースみたいな話も受けるようになったかもしれない。Large House Satisfactionとの制作はめちゃ楽しかったですね。そして、俺にとってラッキーだったのは、めちゃいいヤツらだったんですよ(笑)。とんがってるところはもちろんあるんだけど、人としても超真っ直ぐで、裏表がなくて、イヤなことは遠慮がちに“これはイヤなんです…”ってちゃんと言ってくる(笑)。だから、俺も誠実に向き合うことが出来たし。本当に根性があるヤツらで、40曲ぐらい曲の種を上げてきて、歌詞もがっつりディレクションしたんだけど、ヘコたれることなく次にもっといいものを上げてきてくれたから。本当にプロデューサー冥利に尽きる子たちだったなぁと」
「去年、ケガから復活して、またライブをちょいちょいやり始めて、Large House Satisfactionのプロデュースをして、年が明けて、制作もしつつ…なるほど! 今、スケジュールを改めて見て分かったのは、極めて健全なミュージシャン活動をしてましたね。暇なこともなかったし、常に音楽をやり続けてた。何もない日でも家にこもってずーっと曲を作ってたから、結構な数の曲を作った年ですね。人の曲もコラボ曲も。自分1人でやってるスタイルのおかげで、自分で言うのもなんだけど書くのが早くて(笑)、幸いなことに2つ返事で“いいね、やりましょう!”みたいな感じで言ってもらえてるから、それでまたスキルが上がって、それが次の活動に活きてるなって」
やまもり・だいすけ…’78年、沖縄生まれ。東京、ニューヨークで育つ。日英のバイリンガル。東京大学法学部を卒業し、司法試験にも合格している。現在は一児の父。3歳からピアノを習い始め、 高校からバンド活動をスタート。ギター、ベース、ピアノなど多彩な楽器を演奏し、プログラミングも自身でこなす。ROCK'A'TRENCHとSKA SKA CLUBのボーカルとして活動。SKA SKA CLUBではインディーズながら15万枚のセールスを記録する。 またROCK'A'TRENCHではドラマ『メイちゃんの執事』の主題歌を始め、数々の映画、 CM曲を手がけ大きな反響を得るが’11年末に活動休止。’12年よりソロ活動を開始。’13年には1stアルバム『Wonderful World』を、’15年9月30日には2ndアルバム『REAL EMOTIONS』をリリース。愛と心の歌を奏でるシンガーソングライター。