ホーム > インタビュー&レポート > 5年ぶりのオリジナルアルバム『CITY DIVE』と 80s邦楽カバーアルバム『YOUR TIME Route1』で魅せた 一十三十一(ひとみとい)のニューモードは“シティポップ”! ビルボード大阪初登場目前インタビュー&動画コメント
2012年6月にビルボード・レコーズよりリリースされた5年ぶりのオリジナルフルアルバム『CITY DIVE』も好調な中、11月には80年代前半のジャパニーズ・ポップスのヒット曲が収録された邦楽カバーアルバム『YOUR TIME Route1』をリリース。5年のブランクも何のその、“シティポップ”という新たなフィールドで、そのコケティッシュで甘い“媚薬ヴォイス”を存分に発揮し、昨年はハイクオリティなポップスを次々に届けてくれたシンガー、一十三十一(ひとみとい)。彼女はこの5年間をこう振り返る。
「’08年にポリープの手術をしたんですけど、そのときに妊娠が分かったりもして。全体的にいろんなことがお休みになって、出産、結婚、ちょっと育児もあって、そしたら軽く3~4年の月日が流れ(笑)。子育ても落ち着いたし、そろそろ作品を出したいなと思っていた頃に、知り合いを介してビルボード・レコードに出会ったんです。それで制作を始めて出来上がったら、気付けば5年ぶりだったっていう(笑)。関東ではライブもちょいちょいして、コラボとかもしてたんですけど、地方では全然してなかったので、世の中的な流れではかなりマイペースっぽいですけど(笑)。一応、アーティスト活動というよりも、“女”活動というか人間活動が多かった5年間でしたね」
昨年6月にリリースされた、実に5 年ぶりとなるオリジナルアルバム『CITY DIVE』は、プロデュースにレコード蒐集家/ DJとしても知られる“流線形”のクニモンド瀧口を迎え、自身のルーツでもある70~80 年代のシティポップを背景に、まるでクラブ仲間と遊ぶように作り上げられたという。
「“横浜から東京へと向かうドライブ・ミュージック”、“80年代のシティポップス”のイメージで作っていって。コンセプトがしっかりあったので、映画を作るように歌詞も書いて。ホントに溢れるようにスラスラ書けましたね」
折りしも現在、あのかせきさいだぁをはじめ、鼻の利くクリエイターたちも改めて傾倒するテーマ“シティポップ”。音楽がキラキラしていた時代、音楽が持ってる幸福感に溢れたあの時代の夜の匂いやざわめきを、2010 年代にアップデートした『CITY DIVE』は、“媚薬ヴォイス”と称される彼女の歌声と、最高のマッチングを見せている1枚だ。そして、その『CITY DIVE』と対をなす姉妹盤であり、ビルボード・レコードの人気洋楽カバーシリーズ『Choice』に続く、邦楽カバーシリーズ『YOUR TIME』第1弾となるのが、昨年11月にリリースされた『YOUR TIME Route1』。『CITY DIVE』に引き続き、クニモンド瀧口と挑んだカバーアルバムを、彼女はこう語る。
「最初にカラオケで選曲会議したんですけど(笑)、選曲のポイントは『CITY DIVE』と対を成す姉妹アルバムということで、候補曲はいろいろあったんですけど結構サクサク選べて。80年代の楽曲を中心に選んでるんですけど、シティポップじゃないものでも、クニモンドがトラックを作って私が歌うことにより、シティポップに着地出来るオモシロさもありましたね」
気になる収録曲は、ユーミンの名盤『昨晩お会いしましょう』(‘81)収録の『手のひらの東京タワー』(M-8)、山下達郎作詞作曲による竹内まりやの『夏の恋人』(M-3)をはじめ、『オレたちひょうきん族』エンディングテーマだったEPO の『土曜の夜はパラダイス』(M-9)や、ドラマ『男女7人夏物語』主題歌だった石井明美の『CHA CHA CHA』(M-1)etc。痒いところに手が届く絶妙の選曲で、シティポップの黄金時代が新たな装いで見事に蘇っている。そして、この2枚を携え、1月12日(土)には初登場となるビルボードライブ大阪でライブも。気心知れた凄腕のメンバーたちと共に贈る、音楽の幸福にどっぷりと浸れること間違いなしの一夜。是非この機会に、彼女が手に入れた新たな可能性に触れて欲しい。
「一応、去年活動10周年だったんです。5年間作品を出してなかったから、よく分かんない感じなんですけど(笑)。また、今年もオリジナルアルバム出そうと思っていて。世の中的にはしばらく冬眠してましたけど、これからはバンバンいこうかな」
新作2枚を網羅したセットリストで贈る、これぞ現在進行形の一十三十一!
【LIVE DATA】
『一十三十一 feat. Dorian & Kashif(PPP) PLAYING 「CITY DIVE」&「YOUR TIME」』
▼1月12日(土)16:30/19:30
ビルボードライブ大阪
自由席6500円
【メンバー】一十三十一(vo)/ドリアン(key)/カシーフ(vo)/奥田健介(g)/南條レオ(b)/
冨田謙(key)/ヤマカミヒトミ(sax, fl)/朝倉真司(ds)
当日券その他のお問い合わせは…
ビルボードライブ大阪■06(6342)7722
※カジュアル エリアは取り扱いなし。未就学児童は入場不可。18歳未満は成人の同伴が必要。
(2013年1月11日更新)
Album
『CITY DIVE』
発売中 2600円
Billboard Records
HBRJ-1004
<収録曲>
01. DIVE
02. ギャラクティックにさせて
03. 恋は思いのまま
04. ハーバーライト
05. 人魚になりたい
06. サマーブリーズ '86
07. サマータイムにくちづけて
08. 摩天楼の恋人
09. RAINBOW
10. グラスに浮かべたノンシャラン
Cover Album
『YOUR TIME Route1』
発売中 2200円
Billboard Records
HBRJ-1007
<収録曲>
01. CHA CHA CHA
… 石井明美
02. チャンス
… 大貫妙子
03. 夏の恋人
… 竹内まりや
04. 唇よ、熱く君を語れ
… 渡辺真知子
05. ブラック・ムーン
… RAJIE
06. すみれ September Love
… 一風堂
07. SILVER RAIN
… 宮本典子
08. 手のひらの東京タワー
… 松任谷由実
09. 土曜の夜はパラダイス
… EPO
ひとみとい…札幌出身。幼少時代よりスパイシーな家族とともに世界諸国を旅して廻る。’02 年に『煙色の恋人達』でCDデビュー。“媚薬系”とも評されるエアリーでコケティッシュなボーカルで、アーバンでエキゾな独自のポップスを展開。’07 年にはディスニーアニメ『リロイ& スティッチ』のエンディングテーマを歌う『JINTANA&EMERALDS』はじめ、別名義でのプロジェクトにも多数参加し、CM音楽やナレーションなど様々なフィールドで活躍。’11 年初夏には、初の主演映画『百合子、ダスヴィダーニャ』が公開。そして、’12 年6月、5年ぶりとなるオリジナル・アルバム『CITY DIVE』をBillboard Records よりリリース。
一十三十一 オフィシャルサイト
http://www.hitomitoi.jp/