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バンドのマジック、音楽のハッピー、そして東京――
無敵状態のQUATTROの新作『Capital』が早くも到着!
黄金期を迎えたバンドのレコーディング秘話とダンディズムを語る
岩本岳士(vo&g)インタビュー&動画コメント

 オリジナルメンバーの潮田雄一(g&vo)、元riddim saunterの濱田将充(b)の加入を経て、度重なるメンバー脱退の瀕死の状態から過去最強のバンドアンサブルを手に入れ蘇ったQUATTRO。今年3月に2年ぶりのアルバム『4』リリースした彼らが、前作から7ヵ月という短いスパンでミニアルバム『Capital』を10月24日にリリースした。フィールド・レコーディングを敢行した雑踏や生活音を巧みな隠し味に、「QUATTROというバンドにおいては、完璧なメンバーが揃った」と自負する抜群のケミストリーで化学反応を起こしまくる新作は、QUATTROの過去と現在がクロスフェードし、日々に溶け込みながらもどこか幻想的な世界観を構築。彼らがバンドとして脂の乗った状態だと感じさせる1枚に仕上がっている。そこでバンドのフロントマン岩本岳士(vo&g)に、新作の制作秘話をインタビュー。今作のキーワードである“ダンディズム”に傾倒する所以と、音楽を鳴らす上で最上のモチーフの1つと言える“東京=Capital”への想いを語ってもらった。

岩本(vo&g)のダンディズム動画 in the cafe!

――前作『4』は2年ぶりの音源だったのにも関わらず、今回の『Capital』は僅か7ヵ月でのリリースということで。QUATTROは音源に関してハイペースなイメージがないので、ちょっとビックリしたというか、“え、こないだインタビューしなかったっけ?”みたいな(笑)。やっぱりQUATTROはじっくり作品を作って、1年2年ライブを重ねて、みたいなイメージが。

 
「そうですね。今までのペースだとそれが普通でしたね」
 
――それこそ9月の『RUSH BALL 2012』のライブとかを観ていても、今バンドがいい状態なんだなっていうのはすごく分かったんで。これだけ早く出るってことは、要はそのムードが創作にも跳ね返ってるってことですよね。
 
「そこはデカいですね。今は曲を書いてても面白いので。ツアー中も車でいろいろ話して、音楽を聴きながら“このバンドのこの曲いいよね、こういう感じのイントロあったらいいよね”とか話してて。チェックインした先で1人で部屋で曲を書いてみて、それを携帯で録って“こんなんどう?”って聴かせるのが自分的に面白かったり。結構メンバーみんながそういう状態で、それぞれ曲を聴かせ合ってツアーを回ってたんで、作業は早かったですね」
 
――それは今まではなかったことなんですか?
 
「なかったですね。でも、曲が全然書けなくて大変っていうタイプじゃなくて、いっぱい書いてボツにしていくパターンが多くて。今までは、自分が1人でイメージを組み立てるのに時間がかかって、リリースのタイミングがそうなっていった感じです(笑)」
 
――今は逆にそこまで作り込まなくても、曲の欠片をみんなに投げたらどうなるか、っていうことになってきたと。
 
「そうですね。他のメンバーが曲を書いてくることも増えてきたので、自分がやることに集中出来る=単純に速度的にも速くなりますし、今までとは違う客観的な視点で見れたりもするし」
 
――自分の曲は作り込みたい、っていうことでも今はない?
 
「何曲かは“これは俺に任せてくれないか”みたいな曲はあるんですけど、前はそれが12曲くらいあるっていう(笑)」
 
――ハハハ、全部やん!(笑)
 
「そうそう(笑)。今は1~2曲なので、譲りたくないところはちゃんと自分で全部目をかけられる」
 
――それだけメンバーを信頼してるし、ある意味肩の荷が下りるというかね。やっぱりそういうのってライブにも音源にも出ますよね。それこそ前回は衝撃のインタビューがありましたが(笑)。
 
「衝撃のね(笑)。メンバーの誰もリツイート出来ないっていう(笑)」
 
――ハハハハハ!(笑) あの危機を乗り越えたからこそ、あの顛末を言い合える仲だからこそっていうのはやっぱり思いますし。そうやってツアー中でもぽろぽろ曲が出来ていって。でも別にそれはリリースが決まっていて、そこに向けて書いてるわけじゃないですよね。実際にこの早いタイミングで形にしようとなったのはどうしてなんですか?
 
「結構前から、リリースのペースが遅かった頃からも、自分が曲を書くペースとしては、年1枚アルバムを出すというか、1つ形となるものを出せるのが理想だったんで。1曲出すでもいいし」
 
――バンドとしてアウトプットすると。
 
「それがスムーズにいったんで、じゃあミニアルバムにしようかっていう話になって。結局作っている間にだんだん曲が増えてって、“あれ? これだったらアルバム出来るじゃねぇか”ぐらいになってましたけど(笑)。下手したら年間2枚アルバムが作れるペースでみんなが曲を書いてるんで、本当に昔とは全く違う動きだと」
 
――ある程度キャリアのあるバンドでも、そんな変化があるんですね。
 
「結構驚きですけどね。今まで自分たちはやりたくても出来ないならしょうがない、納得いく形にならないなら、やる必要もないと思ってたんで。今までに何度もメンバーが変わったりいろいろありましたけど、今はすごくしっくりきてると言うか…今QUATTROというバンドにおいては、完璧なメンバーが揃ったのかなと」
 
――そこまで言い切れることはなかなかないですよね。そう考えたらメインで曲を書く人間は変わってないわけだから、やっぱり周りの人間が変わると、バンドは変わる。
 
「そう思います。1人で曲を書く密室感も好きなんですけど」
 
――以前のインタビューでも言ってましたよね。QUATTROの持つ緻密さというか。
 
「他者と作業するプロセスが結構好きだったりするので、それがちゃんと形に出来る人たちと巡り合えたのは、曲を書く人間としてもすごく幸せで」
 
――順調過ぎるくらいですね。何かアクシデント起きて欲しくなっちゃうなぁ(笑)。ドラマが欲しくなっちゃう。
 
「そうですよね(笑)。ここまでがドラマでしたから。昼ドラみたいでしたからね(笑)」
 
――アハハハハ!(笑) あんな音楽鳴らしてたのに、中身は昼ドラっていう(笑)。今はようやく月9になってきたと。
 
「アハハハハ! そうですね(笑)」
 
 
“男の背中”を感じさせるものを、俺らなりに作れたらいいなって
 
 
――今回ミニアルバムの曲を書きためていく中で、ある程度の方向性はありましたか?
 
「みんなの聴いている音楽が、全員“ダンディズム”というか…」
 
――あぁ! それも以前話に出たキーワード。
 
前回のインタビューくらいから、すげぇ熱が上がっていって、そういう音楽ばっかり聴き始めて。何か“男の背中”を感じさせるものを、俺らなりに作れたらいいなって。それがちょうどツアー帰りに機材車から見る、夜の首都高とかビルの景色とすごくマッチしたんです。ビジュアル的にも“こういうイメージってカッコイイよね”みたいな感覚をバンドで共有してて、それがあった上でみんなで曲を書き始めたんで。全然バラバラの曲をみんな書いてるんですけど、どこかその根っこを張ってるところがあったから、今回のミニアルバムの雰囲気にまとまったというか」
 
――首都高は、あの風景は、ある意味芸術的ですらあるというか…東京に行ったときにいつも思ってました。あの何とも言えない魅力は何なんですかね?
 
「俺も都心の出身じゃなくて、ちょっと離れたところに住んでるんですけど、やっぱり首都高とか東京タワーって、さっき言ったような男の背中感というか、ダンディズムがすごいあるんですよね。柴田恭平みたいな(笑)」
 
――ハハハハハ!(笑) ダンディズム=柴田恭平の図式(笑)。
 
「“関係ないね”感が(笑)、すごいあるんですよね。ストーリーが見えてくるというか」
 
――さっきからダンディズムと聞いて思ったのが、俺はダンディズム=ロマンでもあると思うんですよね。それこそ今のQUATTROがダンディズムに傾倒していくのって、今のメンバーになってロマンを追い求められているというか。言い換えればそれは“夢”なのかもしれない。そういう形があるようでないような、でも理想的なものを追い求めるテンションに、バンドがなれている感じがしますよね。
 
「あぁ~そうかもしれないですね。確かに」
 
――大の男がロマンを追い求めるのって美しい姿だと思うし、その美しさは、いろんなものがごちゃごちゃにあってカオスな場所だけど、時に寂しげだけど美しい顔を見せる首都高ともリンクするというか。それで言うと、今回のアー写もらしい感じでいいですよね。やっぱりダンディズムと言えばサスペンダーだと(笑)。
 
「必要ですよね(笑)」
 
 
ふわっとしたあのまどろみの、夢の中にいるようなアンニュイさ
小さい頃に感じていたイメージの方が幻想的なんですけど、具体的なんですよ
 
 
――アルバムの冒頭の『In The City』(M-1)と最後の『The Man Who Knew Too Little』(M-7)にはフィールド・レコーディングされた音が入ってますが、それもすごくいい空気を作ってますよね。このアイディアはどこから?
 
「最初の雑踏の音は新宿なんですけど、あの場所自体は人の声がすごいしてるし車も走ってる。そんな人がいっぱいいる状況なんですけど、あの音を入れることによって逆に孤独感が増すというか、ダンディさが増してくる(笑)」
 
――孤独=ダンディズム(笑)。雑踏の音って普段聞こえないじゃないですか。でもあの音に耳がいくときって、きっと孤独ですよね。何だか現実と自分が乖離されているというか。このアルバムを聴き始めるときにあの音が鳴ることによって、そういう感覚でアルバムに入っていける。これはカディオ(ds)が新宿で録音したということで。
 
「そうです。捕まんなかったのが奇跡なくらいですよね(笑)」
 
――本当に、今からでも通報しようかなっていう(笑)。
 
「ハハハ! あいつがテレコ持ってウロウロしてたら怪し過ぎですよね(笑)」
 
――デモの段階でも雑踏の音はあったということですから、敢えて改めて録ったんですね。
 
「夏場にレコーディングしたんですけど、あいつに暑い中を歩かせたかったっていうのはあります(笑)」
 
――アハハハハ! でもそれがね、本当にアルバムにいい空気を出して。
 
「1曲目は導入みたいな感じにしたかったんですけど、30秒とかのイントロを入れるのはつまんねぇなと。イントロっていうノリで5分くらいダラダラやった方が絶対に面白いと思って。それこそ『In The City』が一番長いくらいなんですけど、そこで1回スイッチを入れてもらって、2曲目に入る流れを作りたくて」
 
――『In The City』はある種BGMの要素もあるし不思議な立ち位置の曲で。この長尺はQUATTROらしさがありますよね。そして前作に引き続き、最近の定番のアルバムの2曲目がリード曲的な。
 
「はいはいはい(笑)。定番のやつですね」
 
――それこそこの『Loyal Isolation』(M-2)『Tiny Step』(M-4)とかは前作くらいから如実に出てきたQUATTROの洗練された部分というか、シャレオツラインというか(笑)。今作を聴いていて感じたのは、過去と現在が共存してるというか、この5人になってからのQUATTROと今までのQUATTROが、いい按配で見え隠れする。逆に言うとこの5人でも、今まで培ってきたQUATTRO節、ああいうフレイバーを醸し出してるのが面白いなと。
 
「前作の『4』はモードが切り替わった感じがすごく出たと思うんですけど、今作の『Capital』は今までやってきたことと前作の『4』で新たにやったことの足し算的な感覚で、いろいろやっていったんですよね」
 
――1回新しくなって、レイドバックする。ある意味QUATTROの中でも不思議な時系列のアルバムで、それが白昼夢じゃないですけどトリップ感とかロマンを醸し出す要因でもある気がして。でも、オフィシャルのインタビューにもありましたが、各曲の仮タイトルはなぜかファミレスの名前だったっていう(笑)。
 
「『BIG BOY』(M-6)っていう曲から始まったんですけど、じゃあ他の曲をファミレスで例えると何っぽいかな?ってタイトルを付けていって。ガストで考えたんですけど、ガストだけないんですけどね(笑)」
 
――先ほども触れた最後の『The Man Who Knew Too Little』も、すごく生々しい生活音が入ってて。
 
「元々は雑踏で始まり雑踏で終わって、儚さを残しつつ繰り返し聴けるような作りにしようと思ってたんですけど、作っていく内にどこかアンニュイな感じで終わらせる方法はないかなって。そのときに思ったのは、自分が小っちゃい頃の経験として、遊びに行ったり塾に行ったりして家に帰ってきて、母ちゃんが食事を作っているときにソファでウトウト寝そうになっちゃってるけどちょっと意識はある状態で、テレビの音と食卓の音が聞こえてくるような…ふわっとしたあのまどろみの、夢の中にいるようなアンニュイさ。あの感覚を表現して終われたらいいなと」
 
――これが雑踏~雑踏だったら、トンネルみたいに入口から入って出口から抜けるみたいになると思うんですけど、最後が生活音になっていることで、川から海に広がっていくような、日々に溶け込んでいく感覚がすごくしましたね。この生活音のRECはどうやって?
 
「個々にワンテイクずつ録っていってデモみたいな感じで音源を作って、それをテレビのスピーカーから出力して、それを部屋に立てたマイクで食事しながら録りました」
 
――そうなんや! リビングにいるようなこの生々しさはだからか。
 
「テレビ独特の音がどう頑張ってもミックスで作り出せなくて。夢心地みたいなところにどうしても持っていけなかったので、実際にやっちゃうしかないなと」
 
――なるほどな~。この試みは大成功ですね。そしてこの曲は初の濱田(b)曲で。
 
「初の濱田曲を俺が遊び過ぎたんじゃないかっていう説はあるんですけど(笑)」
 
――濱田曲の中身の話より、今の生活音の話で全然お腹いっぱいになってる(笑)。そういう風にメンバーの曲も入ってきて、自分が歌わない曲もあって、前作から動き始めたQUATTROのいいところもちゃんとありますね。
 
「RECにおいては自分が録りだったりミックスにすごい集中するので、役割としてはバンドのメンバーというより、どっちかって言うとプロデュースの方にウエイトが置かれてて。『4』くらいから役割は完全に分担制になってますね。それが出来始めてから、自分が歌わない曲やメンバーが作った曲をアレンジすることにもすごい寛容になっていって、そのおかげで自分の曲も客観的に見られるようになれましたね」
 
――もう、いいことしかないね。
 
「なんかダメなとこ出しましょうか(笑)」
 
――リツイートしにくいことないかな~(笑)。まぁ今バンドの状態がすごくいいんでしょうね。
 
「そうですね。本当に」
 
――そして『Capital』というタイトルの意味は、それこそ“首都”とか“中央”で。さっき言ったように都会のド真ん中じゃなくて、ちょっと郊外から見た東京。でもそれ故のロマンがありますよね。
 
「そうなんですよね。ガッツリ都会に自分の生活があるんじゃなくて、親父が仕事に行ってる場所、大人の世界というか。俺の住んでる府中市は、小っちゃい頃は家の周りに結構畑もあって、あんまり高い建物もなくて。そういうところにいながら、親父が働いているところは高層ビルがバンバン建ってて、テレビの中に映ってるああいう世界で」
 
――言ったら同じ東京なんだけど、ちょっと違う世界というか。
 
「『あぶない刑事』みたいなところで働いてるんだろうなって(笑)」
 
――ハハハハハ! 『あぶデカ』推すね(笑)。そう考えたらちょっと憧れも混じりつつ、子どもの頃に感じた得も知れない感覚にふと戻れるのは、音楽の効用ですよね。
 
「そこは作っていても本当に楽しみの1つですし、やっぱり小さい頃に感じていたイメージの方が幻想的なんですけど、具体的なんですよね。なので、モチーフにしやすい。そこを思い出せると曲作りがしやすかったりします」
 
――それこそ『4』と地続きな感じだとは思いますけど、ツアーはどうですか?
 
「今作の曲がいいアクセントになってますね。ツアーが終わるまでにどこまで完成度を高められるか、ちょっとワクワクしてます」
 
――楽しみですね、これからQUATTROがどう変わっていくかね。本日はありがとうございました!
 
「ありがとうございました!」
 
 
Text by 奥“ボウイ”昌史
 



(2012年11月14日更新)


Check

Release

生活に潜むファンタジーに心躍る
音楽の魔法溢れる充実の新作!

MINI ALBUM
『Capital』
発売中 1995円
Niw! Records
NIW-81

<収録曲>
1. In The City
2. Loyal Isolation
3. ボーダーライン
4. Tiny Step
5. Good Night Sweet Amanda
6. BIG BOY
7. The Man Who Knew Too Little

※初回盤ボーナストラック
8. Loyal Isolation
-CHABE'S MIXX BEAUTY MIX-

Profile

クアトロ…写真左より潮田雄一(g&vo)、カディオ・デルロザリオ(ds)、岩本岳士(vo&g)、濱田将充(b)、松坂勇介(g)。’04年結成、『FUJI ROCK FESTIVAL '05』のROOKIE A GO-GOステージに出演、話題を集める。以降はメンバーチェンジを繰り返し、’10年の3rdアルバム『WHERE IS THE COCONUTS?...HA?』リリース時に中島慶三(b)、佐藤真彦(key)が脱退するものの、オリジナルメンバーである潮田が再加入。そして、今年に入りサポートを経て元riddim saunterの濱田が加入、現編成に。3月に4thアルバム『4』をリリース。あのオアシスをはじめ、フィーダー、ザ・クークス、ベン・クウェラーetc、海外アーティストのオープニング&サポートアクトを務める、実力派ロックバンド。

QUATTRO オフィシャルサイト
http://www.quattrotheband.jp/


Live

今のバンドの無敵状態を味わえる
『Capital』を引っ提げた京阪神ライブ

『CITY OF F.O.U.R Tour』
チケット発売中 Pコード181-106
▼11月15日(木)19:00
梅田Shangri-La
※ワンマン
▼11月21日(水)19:00
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▼11月22日(木)19:00
京都MOJO
[ゲスト]Keishi Tanaka
各オールスタンディング3000円
GREENS■06(6882)1224

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