ホーム > NEWS > 久本雅美×松竹新喜劇、 お正月イベント満載で初笑い!
八坂神社へ初詣に向かう人々の波が、京の街を彩る華やかな1年の幕開け。2026年も南座でお正月恒例の松竹新喜劇が開催される。藤山扇治郎、渋谷天笑、曽我廼家一蝶、曽我廼家桃太郎ら劇団員に、南座は10回目となる久本雅美がゲストで出演。演目は、Aプロに親孝行がテーマの名作人情喜劇『まず健康』。これまで藤山寛美が演じた父・松太郎を母親に変え、南座で62年ぶりの上演だ。Bプロは淡路島を舞台に描く心温まる兄妹の物語『淡路島 ふる里の橋』。A・Bプロ共に終演後は"新春ご挨拶"と観客席への手ぬぐい撒きを実施。またロビーでは、淡路島観光協会の後援により名産品販売などのお楽しみもある。5人が作品への意気込みや来年の抱負を語った。
冒頭に、"来年、情熱を持って取り組みたいこと"を、無病息災の意味を持つ羽子板型パネルで回答した。扇治郎は「お客様に喜んでいただいて、無事に公演が千穐楽を迎えられるように。1年の無病息災の意味も込めて"大団円"」。天笑は"子育て"。一蝶は「我々のホームである松竹座が閉館するので、今後は僕らの方から地方巡業に出るとか、いろいろなところと松竹新喜劇を結べたらという思いを込めて"架け橋"」。桃太郎は"引っ越し"。久本は「いつまでも元気いっぱい、皆さんの前で暴れ回りたいので、筋トレ、ボイトレ、整体すべてを全力で、情熱を持って"老化防止"」。

次に役柄と作品への思いをそれぞれが語る。久本はAプロ『まず健康』に出演、二人の息子の間で翻弄される母・松子を演じる。「兄弟それぞれのお母さんを思いやる心が違っていて、おもしろい。3人でワチャワチャ暴れながら、芯が強くて温かく、おもしろいお母さんを演じたい」。母を巡り兄弟げんかする弟・健次役の扇治郎は「久本さんは、ほんまの母親みたいな感じでうれしい」と言い、久本に「せめてお姉さんや!」と突っ込まれつつ「普段からの感謝を込めた気持ちを出せたら」。兄・信一を演じる天笑は「久本さんとガッツリ絡ませていただくので、すごく楽しみ。フラットに楽しんでいただける作品です」。
淡路島ならではの演出も加えたBプロ『淡路島 ふる里の橋』では、長く藤山寛美が演じた店主・修一役に一蝶。「故郷の兄妹思い、家族思いを描く、すごく温かい物語で、ちょっとしんみりくるお話です。好きな作品ですが、演じるのが難しい」。扇治郎は初めての警官役、淡路島出身の戸田ルナが行方不明の妹役で出演する。桃太郎は「Aプロでは『言ったらアカンよ』と言われることを、すぐにしゃべってしまう役柄。Bプロでは、好きな子に振られてころっと態度を変える役柄。AもBも等身大でやりやすく、ありがたい!(笑)」。
今後の目標を扇治郎は「新しい若い方に松竹新喜劇に入団してもらいたいので、そんな劇団にしていかなければと。また、大阪が拠点の劇団なので毎年1回は大阪で公演を、そして巡業もさせていただき、先輩たちがやってこられた作品を今の時代に上演していきたいと思っています」と劇団員の総意を語る。南座へ出演10回を重ねる久本は「最初は、小さい頃から観ていた伝統のある劇団に、思い切って震えながらトライさせていただきました。この10回、全作品違うお役で自分の宝や財産になる力をいただき、役者人生の幅と歴史が刻まれていったと思います。感謝しかないです。松竹新喜劇のおもしろさ、いいお芝居を崩すことなく、私自身がアップデートしながら何年も呼んでいただけるような存在であり続けたい」と思いを語った。劇団に対しても「若い力とみんなのアイデアでアップデートしていくことが、挑戦であり、戦いであり、私らの使命。みんなの力を結集して、松竹新喜劇をなおのことおもしろくしていくように、しっかりやっていきたい。私、座長か?(笑)」。
公演中は盛りだくさんの新春イベントも見逃がせない。1月2日・3日のA・Bプロ開演前には、新年を寿ぐ館前特別行事「しころ太鼓」の披露。4日・5日のBプロ開演前には、淡路人形座のおめでたい演目『戎舞』を舞台上で(約15分)。6日のBプロ終演後には、スペシャルアフタートーク「淡路島の魅力」を淡路島にゆかりのあるゲストを迎えて贈る。また、どちらかの舞台を観劇後、チケットの半券を南座切符売場で提示すれば、A・Bプロすべての席種を半額で購入できる特典付き。
取材・文/高橋晴代
(2025年12月26日更新)
チケット発売中 Pコード:537-068
▼1月2日(金)12:30(A)/15:30(B)
▼1月3日(土)12:30(A)/15:30(B)
▼1月4日(日)11:00(A)/14:00(B)
▼1月5日(月)11:00(A)/14:00(B)
▼1月6日(火)11:00(A)/14:00(B)
▼1月7日(水)11:00(A)/14:00(B)
南座
一等席-8000円 二等席-4000円 三等席-3000円
[出演]藤山扇治郎/渋谷天笑/曽我廼家一蝶/曽我廼家桃太郎/松竹新喜劇劇団員
[ゲスト]久本雅美(Aプロのみ)
※Aプロ、Bプロは出演者が異なります。
※日時により取り扱いのない場合あり。4歳以上は有料。本公演チケットを「チケット不正転売禁止法」の対象となる「特定興行入場券」として販売いたします。興行主の同意のない有償譲渡は禁止いたします。
[問]南座■075-561-1155