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藤山直美と高島礼子が火花を散らす!? 
喜劇の名作『かたき同志』が
12年ぶり新歌舞伎座に登場!

橋田壽賀子脚本×石井ふく子演出による舞台『かたき同志』が、12年ぶりに大阪・新歌舞伎座に帰ってくる。1978年の初演以来、何度も再演を重ねた傑作芝居で、新歌舞伎座では2013年に藤山直美と三田佳子の顔合わせで上演。体を張った喜劇や親子の情愛、家族のドラマなどが好評を博した。

江戸下町の飲み屋の女将・かめと、呉服問屋を切り盛りする女主人・お鶴。育った環境も気質もことごとく異なるふたりの肝っ玉母さんが、息子と娘の結婚をめぐって大ゲンカ。2025年は前回に続いてかめ役に藤山直美、そしてお鶴役に新たに高島礼子を迎え、このふたりだからこそのバトルを繰り広げる。

7月に大阪市内で行われた記者会見では、石井ふく子、藤山直美、高島礼子、そして熊谷真実、金子昇、木戸邑弥、込山榛香が登壇し、本公演への意気込みを語った。

「石井ふく子 白寿記念公演」と銘打つ本公演。石井は、「素敵な方たちとご一緒できて本当に嬉しいです。この座組がお客様にどんなお芝居を見せてくださるか、私自身もとても楽しみにしております。どうぞよろしくお願いいたします」と、はつらつと挨拶した。

藤山は石井の演出方法を紹介し、次のように意気込んだ。「石井先生は演出だけではなく、武士、お手伝いさん、女将さん、飲み屋の女主人、子役さんまですべて自分が演技をして、教えてくれはるんです。ひとりで全部できるんやったら、先生がやりはったらええのにと思うんですけども(笑)、橋田先生のセリフも長くて、ものすごく動かなあかん。体力勝負です。約1ヵ月間、お客様に喜んでいただくお芝居を、そして全員で先生の白寿のお祝いの公演となるように心して務めさせていただきます」。

以前、藤山直美と三田佳子による『かたき同志』を東京・明治座で観たという高島礼子。「その時、今、舞台上で何をやっているんだろうと思うぐらい、主役のおふたりがケンカして、罵声を浴びせ合って、それぞれの子供たちもバタバタしていて。ものすごくパワフルな作品でした。三田佳子さんといえば、かっこいい女性のイメージだったのですが、強力なパワーで直美さんと戦っている姿に嫉妬しました。こんな役を私もいつかやってみたいと思っていたら、約10年後にお鶴を務めさせていただけることになりました。正直、今から緊張しておりますが、楽しみでもあり、どこまでできるか自分自身の挑戦だと思っています」と、心境を明かした。

熊谷真実はお鶴が切り盛りする呉服問屋の女番頭を演じる。熊谷は、この役を「勝ち取った」と表現した。「どんな役でもいいですから熊谷真実を出させてください、もちろん通行人でも構いませんと石井ふく子先生に言ったら、そうはいかないわよと先生がおっしゃって、この役をくださいました。私自身はおっちょこちょいなのですが、しっかり者を演じられたらいいなと思っております。また、ムードメーカーとなり、お稽古場から本番と楽しくできればいいなと思います」。

旗本三男坊の松下源之介を演じる金子昇は、石井演出作には9年ぶりの出演。「石井先生の白寿の記念公演に直美さん、礼子さんとご一緒できることはとても感慨深いです。礼子さんと同様、僕も直美さん、三田さんが出演された『かたき同志』を観にいきました。僕もこの作品に出られるんだと、とても幸せに思っています。稽古場から一挙手一投足、先生の演出を味わって楽しみたいと思います」。

かめの一人息子・清太郎を演じる木戸邑弥は、石井作品は初登場。「台本を読んで、とてもパワフルな作品だと思いました。僕はひとりっ子なのですが、この作品は自分の母親を見ているようでした。実際に僕の母親も僕に好きな人ができるとすごくやきもちをやいていました。そういう経験をうまく生かせたらと思っております。そして、藤山直美さんのパワーに負けないように僕も精一杯、演じていけたらと思います」とフレッシュに挨拶。

お鶴の一人娘、お袖を演じる込山榛香も石井作品初登場だ。「台本を読んで、反抗しながらも親を大切に思う年頃の女の子の気持ちが繊細に描かれていると思いました。私はAKB48でアイドルとして活動していたので、恋愛から少し離れた場所で生きてきました。そんな自分とお袖を重ねた時、お母さんよりも大切な男性がお袖にできるということは、それも彼女にとっての成長なのだなと思いました。大先輩の皆様とご一緒できることをとても嬉しく思います。精一杯頑張りたいと思います」と笑顔を見せた。

かめとお鶴の丁々発止が見どころの本作。「直美姉さんにしっかりついていき、わざわざ足を運んで、お金を払って観に来てくださる皆様に楽しんでいただくために一生懸命、体を張って頑張ります! よろしくお願いいたします!」と高島。

藤山も「今、大阪・関西万博が大盛況で、行った方が"もう一回行きたい"、"素晴らしかった"と。やっぱり人の心を掴むには偽物はあかん、本物やないとあかんとすごく思います。私たちも万博に負けないよう、"『かたき同志』パビリオン"といたしましては、館長の石井先生を先頭に、お客様に喜んでいただくために頑張ります。よろしくお願いいたします!」といざなった。

取材・文/岩本




(2025年8月 5日更新)


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石井ふく子 白寿記念公演『かたき同志』

チケット発売中 Pコード:532-164
▼8月30日(土)~9月21日(日)
新歌舞伎座
1階席-13000円 2階席-7000円 
3階席-3500円 特別席-14000円 
[作]橋田壽賀子 [演出]石井ふく子
[出演]藤山直美/熊谷真実/金子昇/木戸邑弥/込山榛香/高島礼子
※公演スケジュールの詳細は公式サイトをご確認ください。
※未就学児童は入場不可。席種によっては取り扱いのない場合あり。3階1列目は転落防止柵により見えづらいところが出る可能性があります。1階1列~19列7番~10番は、花道を使用しない時に設置するお席で椅子の種類が異なります。やむを得ぬ事情により出演者、曲目などを変更する場合がございます。予めご了承ください。ご購入時・ご来場前には、必ず新歌舞伎座ホ-ムペ-ジをご確認下さい。車椅子の方はチケット購入前にお早目にお問合せ下さい。
[問]新歌舞伎座■06-7730-2222(10時~16時)

公式サイト
https://www.shinkabukiza.co.jp/perf_info/20250830.html

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