『我ら宇宙の塵』のイギリス・ロンドン版
『Our Cosmic Dust』がPark Theatreにて開幕！
『我ら宇宙の塵』日本ツアーも開催決定!!

2023年に上演された『我ら宇宙の塵』がイギリス・ロンドン版『Our Cosmic Dust』として生まれ変わり、6月7日にPark Theatreで開幕した。小沢道成が作・演出・美術をつとめる本作は、第31回読売演劇大賞「優秀作品賞」「優秀演出家賞」「最優秀女優賞」の三部門を受賞した話題作『我ら宇宙の塵』を、ロンドン版として英語に翻訳し現地キャストで上演、さらに日本スタッフと英国スタッフが入り交じって創作するという日英共同プロジェクトだ。2023年に東京・新宿シアタートップスで上演された日本の小劇場作品が海を越え、小沢の「ロンドンで上演したい」というかねてからの夢が実現することとなった。

開幕に先駆けて行われた4日間のプレビュー公演は連日満員で、イギリス国内のみならず、日本やアジア各地から本作を観ようと駆けつけた観客で盛り上がった。6月6日に行われたプレスナイトにも多くの劇評家や舞台関係者が参加し、現地においても注目度の高さが伺える。

出演者5名と1体のパペットがその体いっぱいに届けるのは、宇宙と生命の物語。死んだ父の行方を探す少年と、その少年の行方を探す母の旅を通じて街の人たちをゆるやかに巻き込んでいくストーリー。「人は死んだらどこに行くのか」という世界共通の普遍的な問いをテーマに、パペットという古典的な演劇技法と、新鋭的な映像テクノロジーを掛け合わせるという小沢の手腕により、観客を感動の物語へと導く。

出演者はオーディションによって選ばれたヒロキ（寛貴）・ベレクロス、ニーナ・バワーズ、イアン・ハラード、ミリイ・ヒカサ、ハリー・マキノンの5名。日本初演版からのスタッフとして映像デザイナーの新保瑛加、音楽のオレノグラフィティ、音響デザイナーの鏑木知宏、プロデューサーの半田桃子が参加。また翻案・翻訳にスーザン・もも子・ヒングリー、アソシエイトディレクターにアレクサンドラ・ラター、パペットディレクター＆デザイナーのミケイラ・テオドーロをはじめとする英国のクリエイティブチームが集結した。小沢にとっては初めての日英共同プロジェクトになるが、創作現場では「作品をより良いものにしよう」とさまざまな意見やアイデアが飛び交い、それを受け入れ練り直す作業が続いた。その成果もあり異国の地においても共感度が高く、また求心力のある作品へと仕上がった。

『Our Cosmic Dust』の上演期間は7月5日(土)まで。1カ月にわたるロングラン公演となる。

さらに、『我ら宇宙の塵』再演の国内ツアー日程と会場も発表された。10月19日(日)から11月3日(月・祝)の東京・新宿シアタートップスでの上演を皮切りに、11月6日(木)から10日(月)まで大阪・扇町ミュージアムキューブ、11月14日(金)から16日(日)まで福岡・J:COM北九州芸術劇場、11月21日(金)から24日(月・祝)まで石川・金沢21世紀美術館 シアター21の4都市を巡るEPOCH MAN初となるツアー公演となる。

『Our Cosmic Dust』©Pamela Raith

＜プレスナイトレビュー＞
「長く記憶に残る、新鮮で心温まる作品」
（The Review Hub/★★★★★）
「全編を通して心温まるユーモラスな瞬間が満載」
（All That Dazzles/★★★★）
「忍耐強く、好奇心を掻き立てる演出」
（Liam O'Dell/★★★★）

（2025年6月11日更新）