ホーム > NEWS > 「コメディには縁がなかった」 加藤和樹がニール・サイモンの戯曲で再登場
加藤和樹主演の『裸足で散歩』が2年ぶりに再演される。加藤が初演での体験や再演に向けて思いを語った。
「前回出演した後、すぐにプロデューサーから再演したいと言われたんです。どの作品でも"まだできる"という気持ちで終わって、完全に満足することはありません。そういう意味では再演はうれしいですし、さらにブラッシュアップした作品になるように頑張ります」と意気込む。
『裸足で散歩』はアメリカの喜劇王、ニール・サイモンの初期の作品で、日本を含め世界中で上演されてきた。古いアパートメントの最上階に引っ越してきた新米弁護士のポール(加藤)とコリー(高田夏帆)の新婚カップルが繰り広げるコメディだ。「台本を読むだけでクスクス笑えて、突拍子もないというよりは日常の延長線上で起こり得る心温まる話。サイモンのただでさえ秀逸な脚本に、さらにスパイスを入れて面白く魅力的にしたいですね」。
演じるポールについては、「非常にまじめで冗談が通じない、ジョークが言えない人。まじめなところは僕と似ていますが、彼ほど神経質でノリが悪いわけではないです」と笑う。「妻のコリーはノリだけで生きている人なので、どうして彼女と結婚したのかなと思いますが、コリーの型破りな面に惹かれたのだろうと。ポールは女性から見るとかわいくて、母性本能をくすぐるタイプ」だと解釈する。
今年は『裸足で散歩』をはじめ、『ラブ・ネバー・ダイ』『フランケンシュタイン』と出演が続き、演劇界で引っ張りだこの加藤。しかし、今までの出演作からして、コメディをやるといったイメージはない。そう質問すると「ですよね(笑)? 何分、そういうところに縁がなかったんです。正直、初演ではお客さんが笑わなかったらどうしようという不安はありました。でも、コメディとはいえ、役者が笑いを欲しがってはいけないということは大前提だと。特にポールは笑わせるというポジションではなく、しぐさや表情や、周りに巻き込まれてかわいそうだと思って笑っていただけたら。笑いのパートは共演者の戸田恵子さんと松尾貴史さんにお任せしたいと思います(笑)」と言う。
それでも、芝居で人を笑わせるのは難しくて怖いと実感しているそうだ。前回は、松尾がアドリブを仕掛けてきたといい、「僕もアドリブで対応するしかなくて。基本的にはどんな作品でも自分からアドリブを仕掛けることはなく、余裕もありません(笑)。でも、今回は松尾さんのアドリブに対する心構えはできています」と頼もしい。コメディは今後も「率先してではありませんが(笑)、需要があればやりたい」と言う。そんなレアな加藤の姿を見逃さないでほしい。
取材・文/米満ゆう子
(2024年9月24日更新)
チケット発売中 Pコード:526-833
▼9月27日(金)18:30
全席指定-8000円
▼9月28日(土)・29日(日)13:00
全席指定-9500円
サンケイホールブリーゼ
[作]ニール・サイモン [翻訳]福田響志 [演出]元吉庸泰
[出演]加藤和樹/高田夏帆/福本伸一/松尾貴史/戸田恵子
※未就学児童は入場不可。公演中止の場合を除き、払い戻し・他公演への振替はいたしかねます。
[問]ブリーゼチケットセンター■06-6341-8888
【茨城公演】
▼10月1日(火)
水戸市民会館 グロービスホール
【神奈川公演】
▼10月3日(木)
湘南台文化センター市民シアター
【静岡公演】
▼10月5日(土)
富士市文化会館 ロゼシアター
【東京プレビュー公演】
▼10月10日(木)
曳舟文化センター
▼10月13日(日)
タクトホームこもれびGRAFAREホール
【北海道公演】
▼10月16日(水)
幕別町百年記念ホール 大ホール
▼10月18日(金)
あさひサンライズホール
▼10月20日(日)
中標津町総合文化会館 しるべっとホール
▼10月22日(火)・23日(水)
札幌市教育文化会館 大ホール
▼10月25日(金)
大空町教育文化会館 教育ホール
【宮崎公演】
▼10月31日(木)
都城市総合文化ホール 中ホール
【大分公演】
▼11月2日(土)
中津文化会館 大ホール
【宮城公演】
▼11月5日(火)
えずこホール(仙南芸術文化センター)大ホール
【東京公演】
▼11月8日(金)~19日(火)
銀座 博品館劇場
【愛知公演】
▼11月21日(木)
ウインクあいち 大ホール
【香川公演】
▼11月23日(土・祝)
サンポートホール高松 大ホール