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ユーモラスな関西弁で
笑わせながらも涙を誘う朗読劇が今年も上演!

ある家族の物語を描いた明石在住の画家・絵本作家のたなかしんによる『一富士茄子牛焦げルギー』。第53回日本児童文学者協会新人賞を受賞した名作をリーディングアクトとして舞台化、3人の俳優が"ぼく"と"おとん"と"おかん"を演じ、時に"語り部"や"ぼくの親友"になりながら物語を紡いでいく。4度目となる2024年上演版では、昨年に続き"ぼく"をLil かんさいの岡﨑彪太郎、"おかん"を羽野晶紀が演じ、"おとん"には山西惇を迎え、新たな家族像を作り上げていく。

大阪市内で取材会が行われ、岡﨑彪太郎、羽野晶紀、山西惇の"家族全員"が集合。それぞれに作品に込める思いなどを語った。

初めての再演となる岡﨑は「前回と同じお話、同じ役をやることに、とても難しく感じています。前回よりも確実にレベルアップしないといけないというところにもプレッシャーを感じていますが、前回演じた分、あまり緊張せずできるのかなとも思っています。頑張ります」と笑顔で挨拶。

再演の第一報を聞き、両手を挙げて大喜びしたという羽野は、3回目のおかん役。「本当に愛着のある役になりました。またやらせていただけることに大変喜んでいます」と柔和な表情を浮かべる。

そして初登場の山西は次のように語る。「初演のおとん役は生瀬勝久さんで、昨年は橋本さとしさんでしたが、どちらも拝見していないので、新鮮な気持ちで取り組めるのかなと思いますし、お二人とは全然違うアプローチでできるのではないかなと思いました。原作と台本を読ませていただいて、とても心にしみるお話だなと。関西弁のリズムも心地よく、最近は関西弁でお芝居させてもらう機会も少なかったので、これはすごく楽しいことになるのではないかなと思ってお受けいたしました」。

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中学生のぼくという役の印象を尋ねると、「前半は、悲しい気持ちがあっても明るく振る舞うという大人びた部分もありながら、後半は自分の感情をむき出しにして子どもっぽさを出していきます。感情が分かりやすいキャラクターかなと思います」と岡﨑。昨年は演出の河原雅彦に「もっと大げさにやってもいい」というアドバイスをもらい、本番でも感情豊かにぼくを演じきった。Lil かんさいのメンバーの中ではおとなしい印象のある岡﨑だけにその姿は新鮮で、多くの反響を呼んだ。そして観劇したメンバーの當間琉巧からは「あんなにはっちゃけられるんや」とのリアクションもあったという。

その経験はアイドル活動にも生かされていると続ける。「曲中の表情とかもそうですが、MCで話しているときとか、言葉だけじゃなくて体を使って、たとえば困っているときだったら頭を抱えるとか、落ち込んでいたら下を向くとか、わかりやすく体でも表現することの大事さをこの舞台で学ばせていただきました。それはアイドル活動にも参考になっています」。

おとんとぼくによる漫才のようなボケとツッコミの応酬も見どころだ。「僕、どんなボケでも何かしら返すので、アドリブどんと来いで頑張ります!」と気合を入れる岡﨑。稽古場でいろいろ試してみたいと山西も意気込み、「"ここは日替わりで"と稽古で決まると、本当に日替わりにするよ、俺は。40ステージあったら40ネタ考えたい人やから!」と宣戦布告!? 岡﨑は「それも受け止めます!」と頼もしい一面を見せた。

「前回はこたちゃんのファンの女の子が多くて、そんな中に"場違いかな"とか言いながら私たちの年齢層の方もいらしてくださって。この作品は、年齢とか、環境が違う方がご覧になっても、どこか自分の思い当たる節とか、感じる部分があって、皆さんが感動して帰ってくださいました。今回もいろんな世代の方に見ていただきたいと思います」と羽野、その思いをぜひ口コミで広げてほしいと加えた。

岡﨑は次のように願う。「誰もが共感できるお話だと思うので、舞台を観て心が温かくなって、お家に帰ったら『一富士茄子牛焦げルギー』のことをお話しして、家族や友達を大事にしてほしいと思います」。

「最初に原作を読ませていただいた時、何じゃこのタイトルと思ってね。でも、タイトルの秘密が分かっていくに従って、心にグーッと刺さってくる。軽妙にして重いテーマを抱えている素敵な作品だと思いました。"笑って泣けるお芝居"というのは芝居の常套句ですが、この作品は本当に笑って泣ける良い作品になると思います」と山西。

3人は「たくさんの方に足を運んでほしい」と声を揃え、劇場へといざなった。

取材・文/岩本




(2024年9月27日更新)


Check
左より)山西惇、岡﨑彪太郎、羽野晶紀

リーディングアクト「一富士茄子牛焦げルギー」2024年上演版

Pick Up!!

【大阪公演】

9月28日(土)一般発売 Pコード:529-147
▼11月7日(木)18:30
▼11月8日(金)18:30
▼11月9日(土)12:00/16:00
▼11月10日(日)12:00
松下IMPホール
全席指定-7500円 
[原作]たなかしん [演出]河原雅彦
[脚本]野上絹代 [音楽]瓜生明希葉
[出演]岡崎彪太郎/羽野晶紀/山西惇
※未就学児童は入場不可。車いす席をご利用のお客様はチケットをご購入の上、事前にお問い合わせ先にご連絡ください。公演中止の場合を除き、チケットの払い戻しはいたしません。ご来場前に必ずオフィシャルサイトにてご観劇前に際してのお願いをご確認ください。
※販売期間中はインターネットにて販売。店頭での直接販売はなし。1人1公演4枚まで。チケットは10/24(木)10:00より引き取りが可能となります。
[問]キョードーインフォメーション■0570-200-888

【愛知公演】

▼11月12日(火)
穂の国とよはし芸術劇場PLAT 主ホール


【東京公演】

▼11月19日(火)~21日(木)
ヒューリックホール東京

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