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舞台『SERI』で山口乃々華×奥村佳恵×和田琢磨が会見

生まれつき両目がなく、知的障害がある女の子・千璃とその家族を描いたミュージカル『SERI~ひとつのいのち』が上演される。家族を演じる山口乃々華、奥村佳恵、和田琢磨が大阪市内で開かれた取材会で、それぞれの思いを実体験も交えて語った。
 
同作はニューヨークで会社を経営する倉本美香氏の手記『未完の贈り物』を元にミュージカル化。両眼性無眼球症で知的障害を抱え、言葉が話せない千璃(山口)を、母親の美香(奥村)と父親の丈晴(和田)が悩み苦悩しながらも育て、家族が再生していく姿を綴る。

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実在人物を演じることについて山口は、「責任もあるし、嘘のないように演じたい。誕生から主に6歳までの千璃ちゃんを、魂と実体に分けて歌やダンスで表現しますが、彼女のピュアで豊かな感情を目一杯表せたらと思います」と話す。奥村は「実在人物を演じるのは圧ではありませんが、ドキドキします。作品には家族の苦悩や喜びが描かれていて、私の役割は私の声や体を使ってそれをお届けすること。たくさんある素敵な要素も皆で見つけて表現していきたいです」と語る。和田も「ご本人たちとお会いしたわけではないですが、台本を信じて真摯に向き合うことが役者の務め。いい作品にしたいという出演者の思いがご家族に届いて、観客にも何か与えられると信じて頑張ります」と意気込んだ。

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障害と共にどう生きるかが物語のテーマ。「普段、生活していても分からない、目に見えない障害もある。障害がある人は、こういう場合はしんどいんだとか、自分の中に持っていなかった新たな視点が生まれ、他人事ではないと感じてもらえれば」と奥村。山口は「もう亡くなりましたが、私の祖父は目が見えなくて障害は身近でした。でも、身近すぎて、祖父が何を感じているのか聞いたことがなかったんです。足音で私が来たことがいつも分かり、『なんで分かるの?』ということすら当たり前すぎて聞けなかった。今回は、障害と生きていくのがどういうことかを向き合って学べる機会だと。より深く知り発信することでつながっていきたいです」と打ち明ける。和田は「今はひとりで生活できるぐらいに回復したんですけど、4年前に僕の父親が100万人に一人という脳の病気になって働けなくなった。『和田さん一家は美男美女でうらやましいね』と言っていた周りが急にコロッと変わったり、家族とも距離ができたりして、状況が急変することを実感しました。『SERI』は家族や周りの人間に対して、思ってはいたけれど言葉にできなかったことを話す勇気を与える作品。お客様にもそのきっかけになればいいなと思います」と力を込めた。

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公演は10月6日(木)から16日(日)まで東京・博品館劇場、10月22日(土)・23日(日)大阪・松下IMPホールにて。チケットは8月27日(土)一般発売開始。

取材・文:米満ゆう子
撮影:福家信哉



(2022年8月24日更新)


Check

『conSept Musical Drama ♯7 SERI
 ~ひとつのいのち』

【東京公演】
▼10月6日(木)~16日(日)
博品館劇場

Pick Up!!

【大阪公演】

8月27日(土)一般発売 Pコード:513-004
▼10月22日(土)・23日(日) (土)15:00 (日)13:00
松下IMPホール
SS席-11500円 SA席-10500円 A席-9000円 C席-7000円
[原案・原作]倉本美香
[劇作・脚本][作詞]高橋亜子
[作曲]桑原まこ(音楽監督)
[振付]下司尚実
[出演]山口乃々華/奥村佳恵/和田琢磨/植本純米/小林タカ鹿/樋口麻美/辰巳智秋/内田靖子/長尾純子/小早川俊輔
※未就学児は入場不可。出演者が変更となる場合がございます。開演後は本来のお席にご案内できない場合がございます。公演中止など、主催者がやむを得ないと判断する場合以外のキャンセル・変更・払い戻しはいたしかねます。車椅子席ご希望の方は事前に必ずお問合せ先までご連絡ください。【お問合せ】info@consept-s.com

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