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井上ひさし×長塚圭史の『十一ぴきのネコ』
3年ぶりの再演でシアターBRAVA!に登場!

2012年に長塚圭史の手によって上演された井上ひさし作『十一ぴきのネコ』が、10月24日(土)・25日(日)にシアターBRAVA!にて再演される。十一ぴきのネコを演じるメンバーは、菅原永二と金子岳憲が今回初参加。他9人は前作に引き続いての登板となる。

腹を空かせた十一ぴきのネコたちが、「あの星の下に大きな湖があって、そこには途方もない大きな魚がいるそうな」とユートピアを求めて冒険の旅に出る。言葉遊びも耳に心地よく、ユニークなネコたちの発想や行動が笑いを誘いつつも、辛らつなメッセージも投げかける深みのある物語だ。

再演に向けて長塚は、「初演の感触がよかったので、再演できるのは嬉しいですね。聞いた話では井上先生が僕に何か作品を任せてくださるという言葉を遺してくださって、『十一ぴきのネコ』をやらせていただくことになりました。初演では、もちろん課題も残りましたが、割と自分が思っていたイメージ通りのプロセスを踏めましたし、結果を導き出せたと思います。その上で改めて、井上ひさしさんの戯曲の強さを実感しました。それも面白かったです」と振り返る。

副題に「子どもとその付添いのためのミュージカル」とある。長塚も「子どもと一緒に見ることに意義がある作品だと思います」と語る。「初演でも、子どもたちはシンプルな言葉遊びに笑っていて。でも、楽しそうにしている子どもの隣で、大人が非常に複雑な気持ちになっていくという。最初の方は子どもたちも楽しんで観ているかもしれないけど、やがて“子どもに見せていいのかな”って思われるかもしれない。この作品は、そういう仕掛けになっているんです。だから“子どもとその付添い”とありますが、おそらく試されるのは大人たちの方でしょうね。“あれは何で、ああいうふうになるの?”って、観劇後の子どもには疑問が生じると思うんですけど、子どもとその付添いが大きな視野で対話できる作品になっている。これは間違いないですね」。

十一ぴきのネコたちが、野良らしい無骨さで自由に歌いながら、ユートピアを目指す音楽劇。荻野清子の軽やかなピアノも彩りを添える。

「基本的には親子で来てほしいですね。この劇は大人が介在しないといけない。そして、観終わった後には、大人と子どもの間にちょっとした緊張関係をはらんで劇場を出てほしいと思います(笑)。もちろん、あれ知ってる? これ知ってる? あれ何? あれ、どういうこと?って聞かれることもあるだろうし、どの歌が好きだったとか、どの猫が好きだったっていうのもあると思う。歌いながら帰る子も多いですよ」。

衣裳やメイクも、いわゆるネコらしくはしていない。だが、舞台上のネコたちが一言「にゃあ」と発すればネコに見えてくる不思議。そこからは、ああでもない、こうでもないと言いながら大きな魚を求めるネコたちについていくだけ。大人と子ども、それぞれに見えてくる風景を楽しめる作品だ。



★長塚圭史のコメント動画はこちら★
 

(2015年10月23日更新)


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長塚圭史

こまつ座「十一ぴきのネコ」

▼10月24日(土)13:00
▼10月24日(土)18:00
▼10月25日(日)13:00

シアターBRAVA!

一般-7800円(指定)
学生席(高校生以下)-4800円(指定)

[作]井上ひさし

[演出]長塚圭史

[出演]北村有起哉/中村まこと/市川しんぺー/菅原永二/金子岳憲/福田転球/大堀こういち/木村靖司/辰巳智秋/田鍋謙一郎/山内圭哉/勝部演之

※10/24(土)18:00公演は、公演終了後、バックステージツアーあり。対象:3歳~中学生。本チケットをお持ちの対象者はどなたでも参加可。但し、希望者多数の場合は参加人数を制限させて頂く場合があります。
※3歳未満は入場不可。学生席は、要学生証(小学生以下除く)。

[問]シアターBRAVA!
[TEL]06-6946-2260

シアターBRAVA!
http://theaterbrava.com/

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