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野々すみ花、チャップリンの名作で本格バレエも!

チャールズ・チャップリン晩年の傑作映画『ライムライト』が、世界で初めて舞台化される。往年の名喜劇役者・カルヴェロが若きバレリーナ・テリーと出会い、生きる意味や本物の愛を知ってゆく感動の物語。7月5日(日)の初日に向け稽古に励む、テリー役の元宝塚歌劇団宙組トップ娘役・野々すみ花に話を聞いた。

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チャップリンの原作小説『フットライト』もベースに、日本チャップリン協会会長の大野裕之が上演台本を執筆。有名な名曲『エターナリー』などの他に、荻野清子の楽曲も盛り込み、新たなオリジナル音楽劇に仕上がっているという。「映画のファンの方も『こうなったのね!』と驚かれると思います。舞台の上では“音楽隊”が生演奏をする予定。演出家・荻田浩一先生の甘美で繊細な世界観が、作品ととてもマッチしているんですよ。映画の良さを感じながら、舞台ならではの立体的に迫ってくる感動を味わって頂けると思います」。
 
「こんなに普遍的で美しい物語があるなんて!」と映画を観て驚いたという野々。チャップリンの哲学的な台詞にも勇気を与えてもらった。「好きな台詞は…たくさんありすぎて選べないです(笑)。英語と日本語で微妙にニュアンスが違うので、稽古場では大野さんや荻田先生、キャストのみんなでひとつの台詞について話し合ったりもします」。出演者は8人、少人数で丁寧にチャップリンの世界を紡いでゆく。そんな中でカルヴェロを演じる石丸幹二が、「大スターさんなのにどんどん愛くるしく、役とリンクして見えてきます」と微笑む。

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野々演じるテリーは失意の中、ガス自殺を図るが、偶然通りかかったカルヴェロに助けられる。彼もまた世間から忘れられた喜劇役者として苦しんでいた。「年の離れたふたりだけど、孤独な者同士が出会い共感し、勇気をもって人生の一歩を進めたことが“愛”という形につながったんだと思います。テリーは夢があるからこそ勢い余った行動もする、生命力ある女性として作っていきたいです。チャップリンの自伝に書かれている慈愛に満ちた母親にも通じるところがあります」。また映画でも印象的な音楽を使ったバレエシーンも大きな見せ場に。「かなり本格的に踊るんです。高いリフトのシーンも! トゥシューズを履いて踊るのは10年ぶりなのでとても不安です。この半年、時間の許す限りレッスンに通いました。バレエは大好きですが…新たな挑戦です」。
 
宝塚時代から演技派として知られ、退団後は舞台はもちろんドラマや『世界ふしぎ発見!』(TBS)のミステリーハンターなど、幅広く活躍してきた。「いまだに日常でも役との切り替えができなくて、自分にあきれます(笑)。そんな中でミステリーハンターのお仕事は自らの言葉で表現するという新しい経験で、とても鍛えられました」。何でも柔軟に対応し、長く今の仕事を続けたいという野々が、伸び伸びと舞台の上でテリーを演じる日は近い。

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公演は7月5日(日)から15日(水)まで東京・シアタークリエ、7月18日(土)から20日(月・祝)まで大阪・梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ、その後、福岡、佐世保、鹿児島、名古屋、富山、長野でも上演。チケットは発売中。

取材・文:小野寺亜紀
撮影: 宮家秀明



(2015年7月 3日更新)


Check
野々すみ花

音楽劇『ライムライト』

【東京公演】7月5日(日)~15日(水) シアタークリエ

Pick Up!!

【大阪公演】

発売中 Pコード:442-787

▼7月18日(土)12:30/17:30
▼7月19日(日)13:00
▼7月20日(月・祝)13:00

梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ

全席指定-10500円

[原案・原作]チャールズ・チャップリン(映画「ライムライト」)
[演出]荻田浩一
[劇作・脚本]大野裕之(上演台本)
[出演]石丸幹二/野々すみ花/良知真次/吉野圭吾/植本潤/
佐藤洋介/舞城のどか/保坂知寿
※未就学児童は入場不可。

[問]梅田芸術劇場■06-6377-3888

【福岡公演】7月23日(木) 福岡市民会館 大ホール
【長崎公演】7月24日(金) アルカスSASEBO 大ホール
【鹿児島公演】7月26日(日) 宝山ホール
【愛知公演】7月28日(火)・29日(水) 愛知県芸術劇場 大ホール
【富山公演】7月31日(金) 富山県民会館 ホール
【長野公演】8月1日(土) ホクト文化ホール 中ホール

チケット情報はこちら


音楽劇『ライムライト』 公式サイト