新監督を迎えた京都サンガF.C.が
クラブ方針発表・新体制発表会を開催
今年、クラブ設立25周年を迎える京都サンガ。先日、ファン・サポーターを招いての「クラブ方針発表・新体制発表会」を開催した。
昨シーズンはJ2で22チーム中19位と低迷。J3降格は回避したが、過去最低順位を記録。布部陽功監督に代わり、2018年5月から指揮を執ったボスコ・ジュロヴスキー監督をはじめ、小島 卓強化部長が退任し、山中大輔代表取締役社長が辞任する事態となった。「昨年は残念ながら19位という非常に低迷した1年になりました。クラブはこれを重く受け止め、それを大きく変えるために今回、監督、コーチングスタッフを大きく見直しました」(野見山秀樹スポーツダイレクター)という中で、新たな指揮官として元Jリーガーであり、東海社会人リーグ1部のFC.ISE-SHIMAの総監督だった中田一三監督を招聘。Jクラブの監督を務めるのはこれが初となるが、「中田監督には(サンガの)フットボールフィロソフィ(攻守に主導権を握り、全員攻撃全員守備の攻撃サッカーを実現する)を体現するために来て頂いたわけですが、私として非常に期待していることは選手のスキルを高める、能力を開発するという思考をもっていて、それを現場で落とし込むために充実したコーチングスタッフを揃えました」(野見山スポーツダイレクター)。そう話したように、かつて京都サンガを天皇杯優勝に導いた経験を持つゲルト エンゲルスをはじめ、元ガンバ大阪U-23監督の實好礼忠、FC東京U-18監督兼U-23コーチだった佐藤一樹らがコーチングスタッフに加わっている。
一方、選手の編成に関しては、「競争環境を確立したいと考えています。個々の力でいうと、非常にスキルの高い選手がそろっている。それを伸ばしきれたのかを考えるとまだ不十分でした。その中で、それぞれのポジションでまず非常に激しい競争をやる過程で選手は成長するだろうと考えていまして、そういった競争に値する選手を補強しました」(野見山スポーツダイレクター)。FWでは完全移籍で4年ぶりの復帰となる宮吉拓実、期限付き移籍の一美和成、中盤ではブラジル人MFレナン モッタ、守備面ではGK加藤順大、6年ぶりの復帰となるDF安藤 淳が加わったほか、2種登録だった昨シーズンにトップレビューを果たしているMF福岡慎平、MF上月壮一郎ら昇格組、大卒ルーキー3人を獲得している。
今年は『闘紫を胸に、感動を共に。』というスローガンを掲げ、シーズン目標を『昇格争い』とした京都サンガ。「(目標の)数字はあるんですが、ここで皆さんに伝えることでポジティブに働くことは考えられないので、その中でポジティブに言える数字としては、開幕戦2万人の方に来て頂きたい。その中でしっかりと勝利する、と。言えることは、目の前の試合、毎週勝点3を積み重ねる、最低でも勝点1を積み重ねるっていうことです」(中田監督)。指揮官から具体的な数字は出なかったが、「1戦1戦、昇格を目指しながら一致団結して戦っていきたいと思います」(安藤)、「J1昇格に導くことが恩返しだと思っているので、チームの勝利に貢献できるように頑張りたいと思います」(DF下畠翔吾)と選手たちがトークイベントで話すなど、目指す先は明確だ。
「後ろからしっかりと組み立てて攻撃していくことをやっている監督なので、ディフェンダーとしてはけっこうやりがいがあるかなと思っています」(下畠)という中田監督のサッカー。初めてJクラブを率いる新監督がどんな手腕を見せるのか。まずは2月24日(日)に行われるホームでのJ2開幕戦に足を運び、チェックして欲しい。
取材・文:金子裕希
チケット購入はコチラ!
試合日程
『J2リーグ戦』
2月4日(月)一般発売 Pコード592-140
▼2月24日(日)14:00
〈vs アルビレックス新潟〉
2月8日(金)一般発売 Pコード592-140
▼3月2日(土)14:00
〈vs 鹿児島ユナイテッドFC〉
西京極総合運動公園陸上競技場
(2019年1月28日更新)
Check
(左)GK加藤順大
「GK陣3人で常に話をしているんですけど、『GKが良ければ絶対に勝てるから』と。みんなで切磋琢磨して、いい雰囲気でチームを盛り上げていこうという話をしています。結果が出るように、しっかり練習もしていますし、ぜひ期待してください」
(右)DF安藤 淳
「魅力のあるチームにしていきたいですし、選手はそろっていると思うので、1戦1戦昇格を目指しながら一致団結して戦っていきたいと思います」
(左)FW一美和成
「J1昇格に向けて自分の力を出し切って、貢献できるように頑張っていきます」
(右)DF上夷克典
「高さを生かしたヘディング、スピードを活かしたカバーリングを見てほしいです」
(左)DF冨田康平
「スピードが本当に持ち味なので、勢いよく駆け上がっている姿を見て欲しいと思います」
(右)MF中野克哉
「点を取ることが得意なので、今年1点でも多く点を取れるように頑張りたいのでそこを見てください」
(左)MF福岡慎平
「ゴールに絡むプレーだったり、球際で戦う闘争心あふれるプレーを見てくれたらありがたいです」
(右)FW服部航平
「相手のDFの裏に抜け出してゴールを決めきるところと、クロスへの入り方が持ち味だと思っているので、そこに注目して見て頂きたいです」
(左)DF江川慶城
「声を活かしたコーチングと、予測を活かしたディフェンスを見て頂きたいです」
(右)中田新監督
宮吉拓実、上月壮一郎は欠席となったが、新体制発表会では新卒加入選手トークショー、移籍組と既存選手によるクロストークなども行われ、意気込みや見て欲しいポイントなどが語られた。
京都サンガF.C. オフィシャルサイト
2019新加入選手
FW宮吉拓実(北海道コンサドーレ札幌)/FW一美和成(ガンバ大阪)※期限付き移籍/MFレナン モッタ(フィゲイレンセFC)/DF安藤 淳(愛媛FC)/GK加藤順大(大宮アルディージャ)/MF中野克哉(関西学院大学)/DF上夷克典(明治大学)/DF冨田康平(早稲田大学)/FW服部航平(京都サンガF.C.U-18)/MF福岡慎平(京都サンガF.C.U-18)/MF上月壮一郎(京都サンガF.C.U-18)/DF江川慶城(京都サンガF.C.U-18)