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シガー・ロス、ベック、レッチリ…!
記念すべき20回目のアニバーサリーを迎えた
『FUJI ROCK FESTIVAL '16』
ダイジェストレポートが到着

 今年で20回目となった日本最大級の野外フェスティバル『FUJI ROCK FESTIVAL '16』が、7月22~24日、新潟県・苗場スキー場にて開催された。
 
 観客動員は、前夜祭を含め125000人(前夜祭(21日(木)15000人/22日(金)30000人/23日(土)40000人/24日(日)40000人)。天候にも恵まれ土日はソールドアウトに。総入場者数ものべ200万人を突破と、アニバーサリーイヤーにふさわしい記録を打ち立てた。
 
 例年以上に豪華かつ縁のアーティストが世界中から集った3日間の幕開けが、BOREDOMSの大地を揺るがすリズムが苗場に轟くカオティックなステージというのも何とも痛快。4年前のWHITE STAGEでセンセーショナルな初登場を果たしたジェイムス・ブレイクは、GREEN STAGEにてその深化を見せつけ、毎年恒例の豪華ユニオンROUTE 17 Rock’n’Roll ORCHESTRAは、デヴィッド・ボウイ、プリンスといった巨星を追悼しつつ、今年は奥田民生、トータス松本らおなじみのボーカル陣に八代亜紀を迎えてきっちりフックアップ。WHITE STAGEにはKOHH、Suchmosらシーンの寵児に、RADWIMPS野田洋次郎のソロプロジェクトillionの逆輸入日本初ステージなど、邦楽勢でも鋭利なラインナップで魅せ、17年ぶりに復活した伝説のジャズ/スカバンド、ジャンプ・ウィズ・ジョーイ→生きる伝説にしてレゲエの神様リー“スクラッチ”ペリー→銀河系最高のファンクバンド、ザ・ニュー・マスターサウンズという濃厚極まりない流れのFIELD OF HEAVENも真骨頂。ヘッドライナーのシガー・ロスによる美しい轟音が広大な山々に響き渡るファンタジックなエンディングまで、初日から祝福と気合を感じる1日だった。
 
 2日目は、’07年のROOKIE A GO-GOから9年の時を超えフジロックに帰ってきたRED MARQUEEハマりまくりavengers in sci-fi、デビュー20周年×フジロック20回の今年、名曲連発でオーディエンスを歓喜させたクーラ・シェイカーや、WHITE STAGEではトータス→スクエアプッシャーの強烈なクライマックスにノックアウト状態。初登場にてGREEN STAGEという大物ぶりを見せつけたWANIMAも話題を呼んだが、何と言ってもトラヴィス→ウィルコ→ベックという至福の時間にして3日間のハイライトと言ってもいいグッドミュージックなセクションに、心底酔いしれたフジロッカーズも多かったことだろう。ジェイソン・フォークナーやロジャー・マニングら元ジェリーフィッシュ組をバックに従えたベックは、とにかく華があるゴージャスなステージで観客を魅了していた。
 
 BABYMETAL、ヘッドライナーのレッド・ホット・チリ・ペッパーズと人気アーティストが揃った最終日は、アニバーサリーを締めくくる熱気に溢れた1日で、GREEN STAGEを2本のチェロによるナイスセレクトなカバー曲で思いのほか盛り上げたトゥー・チェロスや、とにかく美しいメロディの数々を貫禄と円熟のステージで魅せたステレオフォニックス、最高のヴァイブスとグッドサウンドを苗場に持ち込んだベン・ハーパーとジリジリとピークに向かうさ中、WHITE STAGEは通路が見えなくなるほどの過去最多と言っていい観客で埋め尽くされ、そんなオーディエンスを前にしても余裕のパフォ-マンスを披露したロバート・グラスパー・エクスペリメントを経て、ついに降臨したBABYMETALに会場は異様なボルテージに。世界的な人気を誇るアーティストたる所以をしっかりと苗場に刻み付けた光景だった。後に同じステージに立ったトリのバトルズもミニマムかつ最高にクールなパフォーマンスを見せ締めくくる一方、前日にはSEALDsの奥田愛基を招き人だかりができたトークライブ“アトミックカフェ”を3日間にわたって行ってきたGypsy Avalonでは、この日は加藤登紀子 meets 大友良英 with Love Farmersとしてライブも行うなど、様々な表現と山々に囲まれたロケーションでフジロッカーズをチルアウトさせる空間を演出していた。そして、3万人ギッシリの観客が集結した、この3日間の盛大なフィナーレとなったレッチリには歓声と大合唱が随所で巻き起こる! クロージングアクトの電気グルーヴのフジロック愛とユーモアに満ちたエンドロールに至るまで、20回目のフジロックは終始盛り上がりを見せた。
 
 他に特筆すべきは、キャンプサイトの宿泊者以外にも開放されたCandle JUNEプロデュースのPYRAMID GARDENで、ライブはもちろんDJにワークショップにと多岐にわたるアーティストが出演。機材トラブルに悩まされた初出演のROTH BART BARONではあったが、その神秘的で壮大な楽曲が場の雰囲気とベストマッチ。多くの観客を魅了していた。
 
 “天国に一番近いフェス”の、記念すべきアニバーサリーイヤーだった今年。次のディケイドに向けて歩み始めるフジロックに大いに期待したい。
 
 
Text by 奥“ボウイ”昌史



(2016年8月 5日更新)


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『802 BINTANG GARDEN –F.R.F.16’ SPECIAL-』
▼8月7日(日)・14日(日)20:00~21:00
[DJ]竹内琢也
※詳細はコチラから!

『FUJI ROCK FESTIVAL』 オフィシャルサイト