関西最大のライブサーキット
『MINAMI WHEEL 2012』の出演者の中から
独断と偏見と愛をもってススめる
ラインナップ“推しメン”企画リターンズ・第6弾！

　大阪ミナミ一帯のライブハウス20ヵ所以上を舞台に繰り広げられる、関西音楽シーンの秋の名物イベント『MINAMI WHEEL』。パス1枚で１日ライブ見放題のスタイルで、これからの音楽シーンを担う注目新人を中心に、今年もジャンルレスに300 組以上が出演する同イベント。ぴあ関西版WEBでは、昨年好評を博したカウントダウン企画として、関係各者が選んだオススメアーティストをピックアップする『MINAMI WHEEL 2012 “俺の推しメン” リターンズ』を今年も始動。遂に開催当日を迎えた第6回目は、メジャーからインディーまで、いろんな意味で広い顔と守備範囲でフォローする、FM802DJ：飯室大吾さんがレコメンド！

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拝啓、Panasonic様。

　今年ほど豊作の秋、収穫のミナホな年はございません。つまり今年ほど体が一つでは足りないミナホはないのでございます。わたくしは、コピーロボットを作って頂きたいと懇願するものでございます。飯室大吾と申します。

　さて、どのアーティストで今年のミナホの幕開けを飾ろうか。大阪サウスエリアから今や全国に向けて活動しているさよなら洋楽コンプレックスバンド、キドリキドリ。根はめちゃくちゃ人懐っこいええ奴なのに、ステージに上がるとちゃんとカッコつけるあたりがロックに必要な要素を分かっているんじゃないかな。四畳半フォークmeets立川談志なライブで初日を締めくくりたいなら井乃頭蓄音団。その日のライブが、笑い→泣きになるか泣き→笑いになるか笑いっぱなしになるかは、誰にも分かりません。

　さて2日目に入ってこの広大な山々の中からどうやって松茸を見付け出せばええんじゃい。わたくしもまだ観たことがないバンド、黒木渚。マリリンマンソンという人が在籍するバンドがマリリンマンソン。黒木渚という女性voが在籍するのがこの黒木渚というバンド。from博多。これまでいろんな女性voの若手ロックが出てきたけど、またひと味違う隠し調味料がいったい何なのか。これは食してみる必要がありそうです。2日目からもう1つ。from大阪、KANA-BOON。ダンスっぽいビートでわかりやすく踊らせるバンドは数あれど、巧妙なギターリフや思わず耳を引かれる言葉。鮪くん(vo)の前髪の短さ。さあどうぞ楽しんで。

　疲れてきました。書きながら。脳内ホイールだけでもエネルギーを消費していくこのモンスターサーキットイベント。最終日はもう、オススメ不可能なぐらい良質音楽の連続。ウニちゃんはっちゃんの奇跡の歌声。この2人が出会ってくれたことに感謝、蜜。天才って自分が天才とは気付かないもの、KAMAMOTOMIKA。暴れるベースを手なずけることなくぶちまける、MAMADRIVE。70’Sブリティッシュロックと時計仕掛けのオレンジをミックスジュースにしたら刺激的な味になりました、THE BOHEMIANS。一方、程よく炭酸が抜けたサイダーが列車に揺られながら喉を通り抜けていくようなポップ、nicoten。スピッツのようなポップセンスを女性voで継承する、ピロカルピン。爆音の裏に隠した太刀が突然振り下ろされる、THE★米騒動。

　いいっすよ。まだまだ書けますよ。でもね、もーーーー無理！　書き切れない！　早くホイールしたい！　てことで、あとはミナミという大海原に浮かぶ宝船をあなたの羅針盤で見付けてください。ばいちゃ。

（2012年10月12日更新）