ホーム > NEWS > 世界とつながる神戸の夏。 オープニングにエマニュエル・パユを迎えて KOBE国際音楽祭2025開催!
今や世界的なフルーティストの登竜門となった神戸国際フルートコンクール。4年に一度行われるこのコンクールの第11回大会に合わせ、今年、神戸市全域を舞台に初めての「KOBE国際音楽祭2025」が開催される。7月12日から9月14日まで、会場となるのは神戸文化ホールなどの公共ホールをはじめ、市役所ロビーや異人館、神戸空港など50か所以上。神戸市室内管弦楽団や神戸市混声合唱団といった地元の団体ほか、フルートコンクールの出場者や審査員を務める演奏家、その他のプロやアマチュアも参加して約100公演が行われる。まず聴き逃せないのがベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の首席フルート奏者エマニュエル・パユのプロデュースで行われるオープニング・コンサート。神戸市室内管弦楽団の共演のもとソリストはパユ、指揮には同じくベルリン・フィルの首席クラリネット奏者から指揮活動に転じたアンドレアス・オッテンザマーを迎えるという豪華版だ。パユ自身が第2回神戸国際フルートコンクールの優勝者でもあることから、これまでのコンクールの日本人入賞者の演奏を紹介するコーナーなども設けられるなど、そのオリジナリティと神戸への愛がぎっしりと詰まった内容になっている。
このコンサートを皮切りに、フルートの工藤重典とクラシックギターの荘村清志によるデュオリサイタル、延原武春率いるテレマン室内オーケストラによるJ.Sバッハ『ブランデンブルク協奏曲』全曲演奏会、神戸国際フルートコンクールの審査員を務める世界で指折りのフルート奏者たちが出演するガラ・コンサートなど、フルートを中心とした神戸ならではの演奏会が次々と登場。また神戸市出身のソプラノ、鈴木美登里率いる声楽アンサンブル、ラ・フォンテヴェルデによる17世紀イタリアの音楽風刺劇『オスペダーレ』の上演には早くも全国からの注目が集まっている。さらにプロ、アマを問わず500人規模のアンサンブルでフルートの街、神戸を盛り上げる市民参加のコンサートや、子どもも障害を持つ人も安心して楽しめるバリアフリーのコンサートなど幅広い企画が充実。さまざまな音楽を通して世界とつながるKOBEの夏を、ぜひ間近で体感してほしい。
神戸は私がキャリアの第1歩を踏み出した街
-エマニュエル・パユ KOBE国際音楽祭2025のオープニング・コンサートをプロデュースするに当たり、まず思ったのはこの音楽祭がジュネーブやミュンヘンと並ぶ世界的なコンクールを核とした音楽祭であるということです。何か祝祭的な要素も必要だろうと考えて、私のかつての同僚であるアンドレアス・オッテンザマーに指揮を依頼しました。現在スター・コンダクターとしての道を歩み始めた彼と神戸で共演できることを非常にうれしく思っています。そして、私自身も神戸市室内管弦楽団と一緒にモーツァルトやイベールを演奏します。特にイベールの協奏曲はフルートの世界では金字塔とも言える作品であり、こうした私の出身地フランスの音楽も織り込みながら出演者たちがそれぞれの最も輝く部分を表現できるコンサートにしたいと考えています。1989年に神戸国際フルートコンクールに出場した時、私はまだ19歳の何も持たない若者でした。つまり私は神戸でキャリアの第1歩を踏み出したのです。この街で初めて開かれる音楽祭に貢献できることを、何よりの喜びだと感じています。(2025年3月12日 大阪にて)
取材/文:逢坂聖也
(2025年5月22日更新)
7月12日(土)15:00 神戸文化ホール 大ホール
全席指定:S席-6,000円、A席-5,000円
チケット発売中 Pコード 294-978
【指揮】アンドレアス・オッテンザマー
【企画・ソリスト】エマニュエル・パユ(フルート)★
【管弦楽】神戸市室内管弦楽団
【共演】石井希衣(第10回神戸国際フルートコンクール第3位)*
竹山愛(第8回神戸国際フルートコンクール第3位)**
【プログラム】
ラヴェル:クープランの墓 M.68aより第4曲「リゴードン」
モーツァルト:フルート四重奏曲第4番 イ長調 K.298 (**)
イベール:フルート協奏曲 (★)
モーツァルト:アンダンテ ハ長調 K.315(★)
モーツァルト:ロンド ハ長調 K.373 (フルート版)(★)
ベリオ:セクエンツァ(*)
モーツァルト:交響曲第41番 ハ長調 K.551 「ジュピター」
7月17日(木)14:00 西神中央ホール
全席指定:一般-3,000円
チケット発売中 Pコード 294-980
【出演】荘村清志(ギター)◆ギターソロ
工藤重典(フルート)
【プログラム】
ヘンデル:ソナタイ短調 HWV 362
ソル:モーツァルトの「魔笛」の主題による変奏曲 Op.9◆
ジュリアーニ:大ソナタ Op.85
メンデルスゾーン:歌の翼に Op.34-2
ドップラー:ハンガリー田園幻想曲 Op.26
ビゼー:「アルルの女」よりメヌエット Op.23-2
タレガ:アルハンブラの思い出◆
グラナドス:アンダルーサ Op.37-5
イベール:間奏曲
7月19日(土)14:00 神戸朝日ホール
全席指定: 一般-4,000円
チケット発売中 Pコード 294-986
【指揮】延原武春
【管弦楽】テレマン室内オーケストラ
【プログラム】
J.S.バッハ:ブランデンブルク協奏曲 全曲
7月26日(土)14:00 神戸新聞松方ホール
全席指定:一般-5,000円
チケット発売中 Pコード 294-988
【プログラム】
・お話「医者なんか大嫌い
~『オスペダーレ』の見どころ聴きどころ
(松本直美/楽譜校訂、翻訳)
・作者不詳:音楽風刺劇『オスペダーレ』
(関西初演/イタリア語上演・字幕付き)
【出演】
ラ・フォンテヴェルデ(声楽アンサンブル)
恋わずらい:染谷熱子
官吏:中嶋克彦
お馬鹿さん:上杉清仁
貧者:谷口洋介
外国人:鈴木美登里
医者:小笠原美敬
バロック・ハープ:伊藤美恵
チェロ:鈴木秀美
チェンバロ:上尾直毅
口上役:新太シュン
【字幕・照明】大平久美 (K productions)
【楽譜発見/校訂・翻訳・解説】松本直美
9月5日(金)19:00 神戸文化ホール 大ホール
全席指定:S席-3,500円 A席-2,500円
チケット発売中 Pコード 294-989
【出演】(フルート)
酒井 秀明
シルヴィア・カレッドゥ
ミヒャエル・ファウスト
レナーテ・グライス=アルミン
ティモシー・ハッチンス
アンドレア・リーバークネヒト
アンドレア・オリバ
朴 美香
佐久間 由美子
神田寛明