すべての音楽は垣根の無い世界でつながっている！現代の交響曲の在り方を示す岸田繁「交響曲第二番」広上淳一＆京都市交響楽団により世界初演

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すべての音楽は垣根の無い世界でつながっている！
現代の交響曲の在り方を示す岸田繁「交響曲第二番」
広上淳一＆京都市交響楽団により世界初演

　「最初の第1歩を経て、2作目を書くということは、私にとって1歩目よりも重要なことのように思えます。『交響曲第一番』は私があの時やりたかったことをすべて詰め込んだ作品になりましたが、今回はそこから一皮剝けたいし、プレッシャーみたいなものを軽々と飛び越えていきたい。少し肩の力を抜いて広上先生に背中を押してもらったりしながらできる限り音楽に向き合うことで、1作目よりもソリッドで、よりパーソナルな表現ができたのではないかな、と思っています」記者会見の冒頭、岸田繁はそのように語った。

　京都出身のロックバンド、くるりのフロントマン、岸田繁が手がける『交響曲第二番』の世界初演が12月2日(日)、京都コンサートホールで行われる。指揮・演奏は広上淳一と京都市交響楽団。音楽界に新鮮な衝撃を与えた『交響曲第一番』に続く、交響曲作家、岸田繁としての第2作である。

　2016年12月4日、ロームシアター京都メインホールで世界初演が行われた『交響曲第一番』は、京都市交響楽団が他ジャンルの音楽家等と向き合い、オーケストラの新しい可能性を提供する「京響プレミアム」の一環として、岸田に委嘱されたもの。全5楽章、演奏時間50分に及ぶ作品が1年半の創作期間を経て誕生した。そこには作曲家としての岸田の豊かな楽想が息づき、ポップフィールドから持ち込まれた繊細な歌心とクラシック音楽への敬意が結実した、現代感覚に溢れた交響曲が完成していた。2017年5月にはこの日の演奏を収めたＣＤがリリースされ、今年8月にはレンタル楽譜の出版も行われるなど、同時代の交響曲として現在進行形の評価を獲得しつつある。

　こうした中に発表される『交響曲第二番』。それは岸田繁の新たな世界を拓くとともに、現代の交響曲の在り方を示す記念碑的な作品となることだろう。岸田とともに記者会見に臨んだ広上淳一は「私は岸田繁という音楽家がおそらく血の滲むような思いで完成させた『第一番』のあと、少し肩の力を抜いてより洗練された形で書き進めている『第二番』のスケッチを見ました。そして岸田繁の世界がこんなにも多くの色彩で描かれているということに驚かされています。心を込めて彼の作品を演奏したいと思っています。と同時に、音楽はロックも演歌も歌謡曲もそしてクラシックの世界も、実は全然垣根の無いところでつながっていて、作品に息を吹き込むわれわれオーケストラの仕事が、それらを何ひとつ隔てるものではないのだということを今回の演奏で証明したいと思っています」と語った。

（2018年10月 3日更新）

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【指揮】広上淳一　　　　　　　　　　　　　【作曲】岸田繁

京響プレミアム岸田繁｢交響曲第二番｣初演

●12月2日(日)16:00
京都コンサートホール大ホール
全席指定-6500円　
Pコード 125-072　チケット発売中
【曲目】岸田繁：交響曲第二番

【作曲】岸田繁〔作曲家/くるり/京都精華大学特任教授〕
【指揮】広上淳一〔常任指揮者兼ミュージックアドヴァイザー〕
【管弦楽】京都市交響楽団

【問い合わせ】夢番地■06-6341-3525