ホーム > NEWS > 召しませ、ヴィオラ音楽のフルコース。 世界の“Nobuko”と若い仲間たちが贈る極上のメニュー
ヴィオラ奏者として国際的な活躍を続ける今井信子(写真左)。今や小沢征爾らと並ぶ、日本が誇る演奏家のひとりである。
その今井信子と、彼女が教授を勤めるジュネーブ音楽院の卒業生を中心に、ヴィオラ音楽の可能性を追求しようと結成されたグループ「ヴォワラ・ヴィオラ!」が、8月30日、大阪、ザ・フェニックスホールでコンサートを行なう。
今井信子の薫陶を受けたメンバーたちの出身地は、ドイツ、アメリカ、ハンガリー、台湾、日本など実に多彩。ソロ、トリオ、アンサンブルなど自在な編成で、ヴィオラという楽器の持つ魅力を伝えてくれる。
今井が手がけるコンサートシリーズとしては「ヴィオラスペース」がすでに知られているが、世界的な名手たちが研ぎ澄まされた演奏を繰り広げる「ヴィオラスペース」に較べると、こちらはより、親しみやすい内容と言えるかも知れない。バッハやヘンデルらの作品とともに、「サウンド・オブ・ミュージック」や「ゴッドファーザー」からのポピュラーな映画音楽も織り交ぜ、魅力的なヴィオラの響きを聴かせてくれる。とは言え、若い演奏者たちの技術と音楽性は折り紙つき。作曲家、西村朗の新作やヴィオリスト、ガース・ノックスが「ヴィオラスペース」のメンバーに献呈した作品など、挑戦的な試みもたっぷりだ。武満徹が今井信子に献呈した「鳥が道に降りてきた」は、もちろん今井の独奏で。
「ヴォワラ・ヴィオラ!」とはフランス語で「ヴィオラをどうぞ!」という意味。とすればバラエティに富んだこのコンサートはヴィオラ音楽のフルコースとも言えそうだ。シェフ“Nobuko”と若い演奏者たちが届けてくれる極上の音楽をぜひ。デザートまで、飽きさせません!
アンサンブル・ア・ラ・カルト49
今井信子presents
今井信子とヴォワラ・ヴィオラ!
●8月30日(火)19:00
ザ・フェニックスホール
【ヴィオラ】 |
今井信子 原麻理子 ウルリヒ・アイヒェナウアー 笠川恵 アメリー・ルグラン タマーシュ・ロジュシュ ナタン・セルマン ウェイティン・クオ |
【ピアノ】 | 飯村智子 |
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【プログラム】
■第1部
ヘンデル/フォーブス:シバの女王の入場
ノックス:VIOLA SPACEより
ロジャーズ:映画「サウンド・オブ・ミュージック」よりエーデルワイス
ロータ:映画「ゴッドファーザー」より愛のテーマ
シューマン:幻想小曲集 作品73
バルトーク:44の二重奏曲 Sz98から
第26番「からかいの歌」
第21番「新年の歌」
第42番「アラブの歌」
第43番「ピツィカート」
第44番「トランシルヴァニアの踊り」
■第2部
武満徹:鳥が道に降りてきた
西村朗:8つのヴィオラのための〈桜〉(2011年新作)
バッハ:ブランデンブルク協奏曲第6番 変ロ長調
【お問い合わせ】ザ・フェニックスホールチケットセンター■06-6363-7999
(2011年7月 8日更新)