ホーム > NEWS > 主演の綾瀬はるか&大悟&是枝裕和監督が 大阪での舞台挨拶に登壇! 映画『箱の中の羊』大阪舞台挨拶レポート
『万引き家族』の是枝裕和監督が、日本映画では8年ぶりとなるオリジナル脚本を手がけた人間ドラマ『箱の中の羊』が、TOHOシネマズ梅田ほか全国にて上映中。
遠くはない未来を舞台に、息子を亡くして2年もの間、時が止まったように過ごしていた夫婦が、息子の姿をしたヒューマノイドを迎えたことをきっかけに、少しずつ変化していく様を描く。綾瀬はるかと、お笑いコンビ千鳥として活躍する大悟が主演を務め、桑木里夢、清野菜名、余貴美子、田中泯らが共演。
そんな本作の公開を記念し、5月30日(土)、TOHOシネマズ梅田で、夫婦を演じた綾瀬はるかと千鳥の大悟、そして是枝裕和監督が上映後に舞台挨拶を行った。カンヌ国際映画祭でのエスコートぶりも話題だった大悟が、綾瀬をエスコートしながら階段を上がって登場すると、場内からは大きな拍手が。大悟が「紳士な街、大阪ですから」と笑顔を見せると笑い声が起きていた。

綾瀬が「ようやく昨日から映画が公開されたので、多くの方に観ていただけるといいなと胸を躍らせています」、大悟が「今日は土曜日ですから、皆さん「せやねん!」を見終わって、昔「千鳥弁当」を見ていたお客様が映画を観てくれて嬉しいです」、是枝監督が「公開2日目にこんなにたくさんのお客さんに集まっていただいて感激しております」と挨拶し、舞台挨拶は始まった。
大悟は、「僕は大阪の芸人なので、大阪がある意味、芸人・大悟を一番知ってる街なんで。大阪の街の人が笑わなければ大丈夫だと思ってます。劇場に入った印象だと、大悟で笑わなかったよ、と。受け入れてくれたんじゃないかと思ってます」と観客の反応に手ごたえを感じたよう。
そんな大悟を見て綾瀬が「裏でわしが育った街だとおっしゃってたので、あまり笑う要素がなくてガッカリした人がいるかどうか聞いてみたいです」と言うと、大悟は「笑おうと思ってこの映画を観にきた人はいないと思う(笑)。大悟で笑ったらどうしよう?と思ってた人はいたかもしれないけど」と苦笑い。

先日、3人が参加したカンヌ国際映画祭でのスタンディングオベーションについて大悟は「2、3分は拍手を浴びれるものなんです。3、4分経つとどんな顔しとこう?になって、6分超えるとおもろなってくる」と感想を語ると、2度目のカンヌだった綾瀬は「自分が大人になってレッドカーペットを歩かせてもらったので、また違う景色に見えました。大悟さんが緊張しないように優しい目で見守りながら(笑)」と笑顔で話すと、大悟は「そうやったんかい」とツッコミを入れ、綾瀬は「冗談なんですけど(笑)。エスコートしてもらって安心感がありました」と大悟のエスコートを称賛。
大悟のキャスティングについて是枝監督は「決め手は「ヤギと大悟」です。大悟さんをバラエティ番組で拝見していて、人間味のある表情と笑顔が素敵で」と決め手を明かした上で、「今回は綾瀬さんをもう1度撮りたいと思ったところからスタートして、旦那さんをどうしよう?と思って、綾瀬さんの隣に大悟さんがいたら面白い夫婦像になるなと思って、キャスティング会議に僕が名前を出しました」とキャスティング理由を明かした。
オファーを受けた大悟は「びっくりましたし、「大丈夫ですか?僕の嫁が綾瀬はるかで」と聞いたら、監督が真面目な顔で「何を言ってるんですか?大悟さん。普通ですよ」って言ってたのに、最近話を聞くと「その違和感がいいんですよね」と。(違和感)あったんかい、と」とつっこむと、場内からは笑い声が。

大悟と共演した綾瀬は「大悟さんはすごく真面目で。台詞も完璧に覚えてきてらっしゃってて」と笑いをかみ殺しながら話すと、大悟は「そりゃそうやろ。なんで台詞も覚えずに行くん」と笑顔で返すと、綾瀬は「ちーっすみたいな感じなのかな?と思ってた」と明かす場面も。
すると、是枝監督が「綾瀬さんが時々僕のところに来て、「大悟さんが自分のことをパパって言ってます」ってひそひそ声で報告してくれるんです」と暴露すると、大悟も「朝、綾瀬さんに「お酒飲んできました?」って聞かれて。「飲んだ」って答えると「監督に言いますね」って(笑)。撮影していた3か月は、綾瀬さんが監督にチクるから深酒せずにいました(笑)」と裏話を明かす。
綾瀬は「大悟さんが撮影のために禁酒するそうですと聞いてたのに、あれ?禁酒してないなと思って。でも、監督には内緒にしてましたよ」と返すと、大悟は笑いながら「契約書に禁酒しますって書いてないから(笑)。監督からは何も言われてないけど、自主的に撮影の前の日は深酒しないようにしてました」と、息の合ったやり取りを披露すると、場内からは拍手が。
自身が演じた健介について大悟は「いいパパですよね。最初はロボットとして(ヒューマノイドと)接していたけど、人間の親子みたいな瞬間があったりなかったり。うまく演じてましたね、大悟が(笑)」と自画自賛すると場内からは笑い声が。
役作りについては「したんですって言いたいんですが、してないんですよ。シーンの状況は把握してましたが、事前に準備はしなかったです。そういうことをすると絶対におふたりに見抜かれて、こいつ今日やってきたなと思われるのが嫌なんで。監督から特に言われることもなかったので、大悟のままでやればいいんだなと思ってやってました」と振り返った。
初めて完成作を観た印象について大悟は「正直に言うと、1回目は大悟しか見なかった(笑)」と明かすと、場内からは笑い声が。「綾瀬さんは慣れてるだろうけど、わしは初めて主演させてもらって、変なことやってたらどうしよう?と。撮影中も1回もモニターを確認しなかったので、大悟大丈夫かな?とハラハラしながら見てました。2回目は全体を見られるようになって、全員の感想が一致する映画ではないし、色んな意見を交わす映画だな、と。ノブで言うところの「クセがすごい」と思いました」と本音を明かすと場内からは笑い声が。

最後に、大悟が「18の時に大阪へ出てきて。10年ぐらい、この辺でパチンコして負けて酒飲んで転がりまわる20代を過ごして。その街に綺麗な服を着て皆さんの前に帰ってくることができて、しかも映画も観ていただいて、本当に幸せ者です。ありがとうございました」、綾瀬さんが「音々と健介が感じたものを想像しながら受け取っていただけたら嬉しいです」、是枝監督が「2年ちょっとこの作品と一緒に走ってきて、公開を迎えて、作品とともに新しいスタートをきったと思ってます。気に入っていただけたら2度3度と劇場に足を運んでいただけたらと思います」と締めくくり、舞台挨拶は終了した。
取材・文/華崎陽子
(2026年5月30日更新)
▼TOHOシネマズ梅田ほか全国にて上映中
出演:綾瀬はるか 大悟(千鳥)
桑木里夢 清野菜名 寛一郎
柊木陽太 角田晃広 野呂佳代 星野真里 中島歩
余貴美子 田中泯
監督・脚本・編集:是枝裕和
【公式サイト】
https://gaga.ne.jp/hakononakanohitsuji/
【ぴあアプリ】
https://lp.p.pia.jp/event/movie/445260/index.html