笑福亭鶴瓶＆原田知世が大阪での舞台挨拶に登壇！
映画『35年目のラブレター』大阪舞台挨拶レポート

笑福亭鶴瓶、原田知世、重岡大毅、上白石萌音の共演で、読み書きできない夫と幸せを教えてくれた妻が歩んだ人生を描く『35年目のラブレター』が、T・ジョイ梅田ほか全国にて上映中。

笑福亭鶴瓶と原田知世が西畑保・皎子(きょうこ)夫婦を演じ、重岡大毅と上白石萌音が出会った頃の保と皎子に扮した他、江口のりこや安田顕ら豪華キャストが名を連ねた話題作だ。

そんな本作の公開を記念し、3月17日(月)、大阪ステーションシティシネマで、主演の笑福亭鶴瓶＆原田知世、そして塚本連平監督が上映後に舞台挨拶を行った。

まずは、鶴瓶が「昨日、この映画館で最終回を観た」ことを明かし、「いっぱい入ってて嬉しかった」と言い、「試写で観てたから泣けへんわと思てたけど、泣いてしもて。前に座ってた人は僕が来てるの知らへんから立った時に「うおっ」て驚いて。すごくいい映画です。もっとたくさんの人に観てほしいと思ってここに来ました」と挨拶。

原田は「素晴らしい作品に参加できて幸せです。大阪でこうして劇場の舞台に立って挨拶するのは久しぶり。しかも、鶴瓶さんのホームタウンである大阪でご一緒できるなんて嬉しいです。今日で舞台挨拶が終わってしまうので、皆さんに会えて嬉しいですが、少し寂しさもあります」と挨拶。すると鶴瓶は「また呼び出します」と誘っていた。

監督は「泣けて笑える映画を作りたいと思った」と明かし、「大阪は日本一笑いに厳しい街なので...」と話し出すと鶴瓶が「さほどでもおまへんで」と茶々を入れ、監督が「笑っていただけましたか？」と観客に呼び掛けると、場内からは温かな拍手が。

公開して10日ほど経ったが、原田は「いい感想をたくさんいただいて感無量」だと語り、「どの世代の方にも届く作品だと思ってたけど、80代の親戚や大学生の姪っ子まで、本当にどの世代の方も「感動した」と言ってくれる。こういう作品はなかなかないと思うので、今、この作品が公開される大切さを感じました」と思いを語ると、鶴瓶も「どんどん映画館に足を運んでほしい。昨日もよう泣いてはったよ。俺も泣いたけど」と同意。

監督も「SNSでも皆さんの演技を褒めていただいてる」と同意すると、鶴瓶が「重岡も萌音ちゃんもめっちゃ良かった。俺は重岡からバトンをもらうんですが、重岡が俺なんですよね。最初は大丈夫かいなと思ったけど、だんだん重岡に見えてくる(笑)」と言うと、場内からも笑い声が。監督も「そっくりですよね。区別がつかない」と乗っかり、原田も「もはやよくわからない(笑)」と重ねていた。

また、お気に入りのシーンを聞かれると原田は「保さんが皎子さんの寝顔を見て、こそっと出ていくんだけど、皎子さんが気づいて起きて挨拶する冒頭のシーンが好き」と明かし、「ふたりがお互いの目を見て挨拶をするところや、自転車を見送る姿など、このふたりが何十年も同じことを繰り返してきて、ふたりの絆が出来上がってるんだと、そういう関係性が冒頭で見えるのがすごく素敵」だと語っていた。

鶴瓶も「あのシーンが好き」だと言い、「うちの夫婦に似てる」と惚気た上で「よう怒られるけどね」と付け加えていた。さらに、鶴瓶は「途中で大阪弁がわからなくなった」ことがあったそうで、「ラブレターを大阪弁で読む読み方がわからなくて、原田さんに聞いた」そう。現場では「東京が長いから、師匠が関西弁じゃなくなった」と話題になっていたそうで、「嫌になっちゃうなぁ(笑)」と笑わせた。

最後に、監督が「観終わって温かい気持ちになって誰かに「ありがとう」と言える映画を作りたいと思って作りました。ぜひ、周りの方に伝えていただけたら」、原田が「自分の痛みや喜びを自分のことのように感じてくれる人がいる。それだけで生きていく原動力になるし、人生が豊かになる。幸せってこういうことなんだとこの作品が教えてくれたように感じています。いろんな方に作品が届くといいなと思ってます」と作品をPR。

鶴瓶は「ひとり5人ずつ伝えていただいて。ねずみ講のように(笑)。この映画は、関西で人が入らなかったらどうしようと思ってた。たくさんの方に来ていただいて本当に嬉しいです。でも、まだこれからです。まだまだいきます。この劇場を出たら、まず、最初に会った人に「この映画良かったで」と伝えてください」と笑わせ、舞台挨拶は終了した。

取材・文／華崎陽子

（2025年3月17日更新）