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フリーランスライター畠山理仁を追った
ドキュメンタリー映画の先行上映が大阪で開催
『NO 選挙,NO LIFE』大阪イベントレポート

『黙殺~報じられない"無頼系独立候補"たちの戦い~』で第15回開高健ノンフィクション賞に輝いた、フリーランスライター畠山理仁を追ったドキュメンタリー映画『NO 選挙,NO LIFE』が、12月15日(金)より、京都シネマ、16日(土)より、大阪・十三の第七藝術劇場、元町映画館にて公開される。

『なぜ君は総理大臣になれないのか』でプロデューサーを務めた前田亜紀が監督を務め、2022年の参議院選挙で東京選挙区の候補者全員を取材する畠山に密着する。

そんな本作の公開に先立ち、12月8日(金)、大阪のなんばパークスシネマで、大島新プロデューサーが司会に立ち、前田亜紀監督、畠山理仁、そして、スペシャルゲストとして日本中学生新聞の川中だいじが登壇し、上映後に大阪先行上陸イベントを行った。

まずは、監督が「畠山さんの書かれた「黙殺」を読んで、私の全く知らなかった選挙の世界がこんなに豊かなんだと驚いて、「ぜひ肩越しにカメラを置かせてください」とお願いしたことから始まりました」と映画の成り立ちを明かし、畠山は「今日は先行上映なので、選挙と同じで広げていかなきゃいけないんです。だから、今日が選対会議みたいにこの映画が大ヒットするように皆さんにお願いしたい」と挨拶。

川中は「リスペクトする人を取り上げる授業で畠山さんのことを英語で紹介して、学校で『NO 選挙,NO LIFE』のチラシも配りました」と中学生ならではのコメントを披露し、場内も盛り上がりを見せていた。そして、畠山の良いところを聞かれた川中は「畠山さんの選挙マニュアル10か条の中に「良いと思う候補者は批判的に見よ」と書いてあるんですが、そこが本当に素晴らしいと思う。後は心優しいところ」と称賛。

それを受けて畠山は「マニュアルの中に「応援する候補者ほど厳しい目で見るべし」とある」と前置きし、「いろんな候補者を取材すると、今の選挙に出てる人は特殊な人が多い。選挙は勝ち負けを争う競争の社会だけど、実は競争原理が働いてない。それは投票率50%前後で半数の人が参加してないから。そもそも、政治家は私たちの代わりに政治のことを専門にやってくれる代理の人なのに、競争のない社会で批判もないと堕落しかない。だからこそ、応援する候補者ほど厳しい目で見て、応援する人が育ててほしい」と、候補者への思いを熱弁。

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さらに、畠山から見た川中については「僕より情報の感度が高い」と称賛し、「今年の4月ぐらいに、「広島サミットの取材をしたいけど取材許可が降りない」と連絡をもらって、僕はそこで初めて広島でサミットあったと思うぐらいだった(笑)」と笑わせ、取材のアドバイスをしたことを明かし、「取材能力もあるし、完全に記者だと思って、僕は川中だいじ記者と呼んでいます。僕よりアウトプットも上手」と褒めたたえていた。

すると、監督も「川中記者にパンフレットへの寄稿をお願いしたら、締切をピタッと守ってくださった」と川中を称賛した上で、「かたや畠山さんはある雑誌の締切をかなりなぎ倒していた」と明かすと、畠山は「締切を守ることは記者として大切なことですね」と苦笑いしていた。

また、監督が畠山に「この映画を作って皆さんに喜んでもらって、「これじゃ辞められない」と言っていたのに、月日が経つと「やっぱりどうしようかな?」と言う時があるので、ビシッと言ってほしい」と要望すると、川中も「畠山さんが取材しない選挙の現場なんてあるんですか。死ぬ1か月前まで取材に行かないと」と追い打ち。

すると、「この映画を観て、フリーの記者で取材するのって大変だと思いませんでした?」と畠山が逆質問。川中は「大変だと思ったけどフリーでやりたいと思った」と返し、畠山は「皆さんからいろんなアイデアをもらって考えているので、選挙全員取材をしても食べていけるように次の世代に伝えていきたい。それまで待ってください」と思いを伝えていた。

最後に、監督が「この映画は映画にしようかどうか迷った作品でした。お客さんに来てもらえるんだろうかといつも不安になって、難しいかな? と思うたびに大島プロデューサーに背中を押してもらいました。今日が全国へと広がる1歩です。皆さん応援していただけると嬉しいです」と語り、イベントは終了した。




(2023年12月11日更新)


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Movie Data


(C)ネツゲン

『NO 選挙、NO LIFE』

▼12月16日(土)より、第七藝術劇場、元町映画館
監督:前田亜紀
プロデューサー:大島新

【公式サイト】
https://nosenkyo.jp/

【ぴあアプリ】
https://lp.p.pia.jp/event/movie/301367/index.html