安藤サクラ、山田涼介、原田眞人監督が
映画の舞台になった大阪へ凱旋！
『BAD LANDS　バッド・ランズ』公開直前
プレミアイベント in 大阪・てんしばレポート

「破門」で直木賞を受賞した作家・黒川博行の「勁草」を『ヘルドッグス』の原田眞人監督が映画化したクライムサスペンス『BAD LANDS　バッド・ランズ』が、9月29日(金)より、T・ジョイ梅田ほか全国にて公開される。大阪を舞台に、特殊詐欺に加担している姉と弟が、思いがけず手に入れた大金をきっかけに、巨悪に追われる様をスリリングに描く。

安藤サクラが主人公のネリを、山田涼介がネリの弟・ジョーを演じ、宇崎竜童、生瀬勝久、吉原光夫、天童よしみらが共演する話題作だ。そんな本作の公開を前に、9月22日(金)、ロケが敢行された大阪・天王寺のてんしばにて、姉・ネリ役の安藤サクラと弟・ジョー役の山田涼介、そして原田眞人監督が公開直前プレミアイベントを行った。

小雨が降りしきる中、レッドカーペットを歩いて3人が登場すると、観客からは悲鳴のような歓声が上がった。安藤が開口一番、「小雨降って辛くないですか？大丈夫ですか？」と観客を思いやり、「たくさんお集まりいただきとても嬉しいです」と言うと、山田も「お足元の悪い中、こんなにたくさんの方に来ていただいて嬉しく思ってます。めちゃくちゃ面白い映画が出来上がりましたので、皆さん絶対に観てください」と挨拶。

監督が「阪神タイガース優勝おめでとうございます。オリックスも優勝おめでとうございます」と言うと、観客からは大きな拍手が。続いて、「映画の中にもタイガースとオリックスが出てきます。是非、じっくりと『BAD LANDS』観てください」と作品をアピール。

大勢の観客を目の前にした安藤が「すぐそこで撮影してたんです。そこのカフェにも行きました」と明かすと、観客からは驚きの声が。「だから戻ってきたな〜と思って嬉しいです」と心情を吐露し、「ただいま〜」と言うと、観客から「おかえり〜」と返され、笑顔を浮かべていた。

一方、山田は「この辺には初めて来た」と言うものの、「撮影では来れませんでしたが、改めてここに来れたこと嬉しく思ってます」と言った後、「風邪だけひかないようにしてください。雨だから」と言うと、観客からは歓声が上がっていた。

そして、監督が「そこの道でも撮影しましたし、そこで警察の目を気にしながら盗み撮りをした記憶があります」と明かすと、安藤は「え？」と初耳だったようで、「なんか悪いことに加担したような気に...」と苦笑い。山田が「『BAD LANDS』ですから(笑)」とフォローする場面も。

全編関西弁で繰り広げられている本作。関西弁について聞かれ、山田が「大変でしたよ～」と言うと、安藤も「超大変だった。頑張りました」と言うと拍手が起こっていた。続けて山田は「今日、朝からテレビに出させてもらいましたが、大阪出身の方が「違和感ない」と言ってくれた」、安藤も「めっちゃ褒めてもらいました」と胸を張っていた。

また、朝からテレビに出ずっぱりだったふたりに大阪のテレビについて聞いてみると、山田は「「おはよう朝日です」はすごかったですね。大阪来たなって感じがしました。東京にはなかなかないノリですね。なかなか情報番組であのテンションになることはない」と言い、安藤も「めっちゃ早朝だったのに」と同意。そう言いながらも山田は「めっちゃ元気をもらいました」、安藤も「最高でした」と振り返っていた。

和気あいあいとした雰囲気のふたり。そんなふたりのケミストリーについて監督は「素晴らしかったです」と絶賛。「ふたりを見ていると、俺はこの現場にいなくてもいいな、と。映画が成立しているんです。それは監督冥利につきるなと。無茶なことを言っても彼らは応えてくれるので、それが楽しかったです」とふたりを称賛していた。

さらに、関西弁での演技をこなした安藤と山田に好きな言葉を聞いてみると、安藤は「ちょっと大きい声出しますよ」と断った上で、「こら～っ」とどすの効いた巻き舌を披露。「西成に言った時に、リアルにこういう声が飛び交ってるんだと思ったんですが、この時しか出せないと思って、精一杯「こら～っ」と言ってました」と振り返っていた。一方、山田は「僕は「金貸して」」と自然な関西弁を披露すると会場からは笑い声が上がっていた。

最後に監督が「今日のふたりを見てわかってもらえたと思います。この雰囲気が全編を通して貫かれています。ぜひ劇場で観てください」、山田が「舞台は大阪ですが、全国どこに居ても誰が観てもかっこいい楽しい映画になっています。ネリとジョー、影の中で不器用に生きるふたりの生き様をぜひ劇場でご覧ください」、安藤が「大阪、関西の皆さんのお力添えをいただいて、めっちゃ面白い作品が出来上がりました。今日、同じように雨にうたれましたし、皆さんは共犯者です。ぜひこの映画をたくさんの人に伝えていただけたら嬉しいです。宣伝してや～」と作品をPRし、イベントは終了した。

取材・文／華崎陽子

（2023年9月22日更新）