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ホーム > NEWS > 滝田洋二郎監督が「中国映画の今がわかる 素晴らしい企画」と推奨 他では観られない 最新の中国映画を上映する《2022 大阪・ 中国映画週間》開幕セレモニーレポート

滝田洋二郎監督が「中国映画の今がわかる
素晴らしい企画」と推奨 他では観られない
最新の中国映画を上映する《2022 大阪・
中国映画週間》開幕セレモニーレポート

日中国交正常化50周年という節目の年を記念し、日中交流の歴史において数々の美談を残し、両国映画交流史上多くの名作の舞台として輝いた代表地・大阪で、11月11日(金)から11月17日(木)の期間、《2022 大阪・中国映画週間》が初開催されることが決定。"大きな軌跡 小さな奇跡"をテーマに、最新の中国映画を計8作品・計11回上映される。

そして、映画の一般上映に先駆け、11月11日(金)にウェスティンホテル大阪で開幕セレモニーが実施された。開幕式には、日本映画史上初のアカデミー賞外国語映画賞を受賞した『おくりびと』が中国で異例の大ヒットを記録している滝田洋二郎監督が登壇した。

中華人民共和国駐大阪総領事の薛剣氏が挨拶に立ち、「1970年代に中国では熱狂的な日本映画ブームが起こり、高倉健さんや山口百恵さんが理想の結婚相手と思われるまでになりました」と日中の映画交流を振り返り、今回の映画週間については「お笑いの聖地・大阪で公開されるということで、中国最高のコメディ映画を上映します。その中の『月で始まるソロライフ』は、中国では630億円を超える興行収入を記録するヒット作です」と大阪という土地柄に絡めた映画を紹介していた。最後に、「最新の中国映画がここ大阪で上映されます。映画を通して新時代中国への理解を深めてほしい」と語り、開会を宣言した。

日中合作映画についての対談に登壇した滝田監督は、まず大阪・中国映画週間について聞かれると、東京では何度も中国映画週間で中国映画を観ていたそうで、「中国映画の今がよくわかる素晴らしい企画」と称賛。また、中国でも映画を撮っている滝田監督は、「中国国内の映画祭へ審査員として参加したこと」が中国に触れるきっかけになったと言い、「中国の映画を学ぶ学生と話をすると日本の昔の映画をたくさん観てくれている。日本に親しみを持ってくれていることがわかった」と監督も中国に親しみを感じているよう。

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そして、日中の撮影現場の違いを聞かれると「個人の才能が結集して作るのが映画。どこでやっても結局は自分のやり方になるので、その前に徹底的にぶつかることが大事で、それを乗り越えるといい関係になる。とても素晴らしい経験だった」と振り返っていた。

最後に滝田監督は「中国で1本作ったのも割とこじんまりした話で、親子の断絶、行き場のない若者の経済的な問題、都会に憧れるローカルの若者たちの現実がテーマでした。でも、これだと日本と変わらないのではないかと思って躊躇した。でも、忘れてはいけない人間の本質的なものが詰まったものを撮りたいとプロデューサーから言われて、撮ろうと思いました。一番大事なのは、個人と個人が信頼し合って初めて国を超えたものができるということだと実感しました。映画は言葉も国境も超えるものだと思っているので、また、力強いエネルギーのある新しいものを作りたいと思っています」と今後の意気込みを語っていた。

《2022 大阪・中国映画週間》は11月17日(木)まで、TOHOシネマズ梅田にて開催中。

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取材・文/華崎陽子




(2022年11月11日更新)


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Event Data

《2022 大阪・中国映画週間》

▼2022年11月11日(金)~17日(木)
TOHOシネマズ梅田アネックス SCREEN9、10
【金額】1作品1,500円

【公式サイト】
http://cjiff.net/2022osaka.html

【チケット販売サイト】
https://www.tohotheater.jp/theater/037/info/event/cjiff2022umeda.html