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石田祐康監督&斎藤響プロデューサーが
大阪で舞台挨拶付き試写会に登壇!
映画『雨を告げる漂流団地』大阪舞台挨拶レポート

『ペンギン・ハイウェイ』を手がけたスタジオコロリドの3作目となる長編アニメーション映画『雨を告げる漂流団地』が、9月16日(金)より、Netflix全世界独占配信&日本全国にて公開される。監督は、『ペンギン・ハイウェイ』に続く長編2作目となる石田祐康。同じ団地で育った幼馴染の少年と少女が、夏休みに取り壊される予定の団地に忍び込むと、突如謎の現象に巻き込まれ、あたり一面海の世界で団地ごと漂流してしまう様をファンタジックに描く。そんな本作の公開に先立ち、8月20日(土)、イオンシネマ シアタス心斎橋で行われた試写会の上映後に石田祐康監督と斎藤響プロデューサーが登壇し、舞台挨拶を行った。
 
今までの試写では「雨、雷雨、台風」と雨続きで雨男だという監督だが、「今日は大阪の力でなんとかもちました」と嬉しそうに挨拶し、舞台挨拶は始まった。
 
まずは本作の舞台となった団地について聞かれると、監督の生まれ故郷で空き地がなくなったことや思い入れのある場所が全く違う建物になっていた経験から、「故郷でもある場所が取り壊されるのを目の前にしたらどうなるのか」という思いで本作を作ったと語っていた。さらに、「団地という絵面の面白さと団地が海を漂流しているというアイデアで団地という場所を選んだものの、団地はひとつの象徴であって、過去に自分が重要な経験をした大切な場所、他に代えがきかないような場所がなくなる寂しさを思い出しながら」本作を作っていたそう。
 
そして、団地が漂流する海については「そういうもやもやした気持ちを受け止めてくれるもののイメージとして」思いついたと話していた。一方、本作のアイデアを聞いた斎藤プロデューサーは「初めて海の上に団地が浮かんでいるイメージボードを見た時に、面白そうな物語が始まっていきそうだなという予感を感じました」と話していた。また、本作の魅力については「すごく子どもたちが生き生きとしていて、大人が観ると子どもの頃、こんな感じだったと思えますし、自分が子どもの頃に観ていたら自分たちのドラマとして観られると思うので、大人も子どもも楽しめる作品になっている」と絶賛。
 
そんなプロデューサーが絶賛したキャラクターを作るにあたって監督は、「自身の経験を思い起こしながら、同じサッカー部にいたチームメイトやクラスメイトをイメージした」と言いながら「いろんなキャラクターにそれぞれの思いがあることを考えながら、それぞれが支え合って存在していることを感じながら書いていた」と語っていた。劇中にある子どもたちが怪我をするシーンについては「「ごめん」と思いながら」書いていたそう。
 
斎藤プロデューサーは登場人物の中でも「共感はできないけど好きなのは令依菜」だと言い、「物語の構成上悪役にまわってしまうキャラで、主人公に感情移入していたら嫌いになると思うけど、誰にとっても大事な場所があることを伝えるキャラクターとして印象的だった」と語っていた。
 
さらに、本作のもうひとつの主役とも言える海の描写について監督は「スクリーンに映る7割以上が海なので、海の色や描写にはこだわりましたし、漂流している設定なので冷たく描かなければいけないと思って、ありのままの海の姿を地道に描くことにこだわって、スタッフに対してもたくさんのことを要求したので苦労したと思います。なんとか映画ができたので、スタッフを労わなければと思っています」とスタッフへの感謝の思いを語っていた。
 
最後に監督が「コロナ禍で人との繋がりが希薄になっている中で、子どもたちはどうにか繋がってほしいと思いながら作りました。率直な感想を聞かせてもらえると嬉しいです」と作品をPRし、舞台挨拶は終了した。
 
取材・文/華崎陽子



(2022年8月20日更新)


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(C) コロリド・ツインエンジンパートナーズ

『雨を告げる漂流団地』

▼9月16日(金)より、Netflix全世界独占配信&日本全国にて公開
声の出演:田村睦心、瀬戸麻沙美、村瀬歩、山下大輝、小林由美子、水瀬いのり、花澤香菜
脚本:森ハヤシ/石田祐康
監督:石田祐康

【公式サイト】
https://www.hyoryu-danchi.com/

【ぴあアプリ】
https://lp.p.pia.jp/event/movie/210925/index.html