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「TVアニメ「平家物語」高野文子と映画『犬王』
松本大洋キャラクター原案展示」開催記念
映画『犬王』湯浅政明監督が
京都国際マンガミュージアムに登場！

『夜は短し歩けよ乙女』などの湯浅政明監督が、古川日出男の小説「平家物語 犬王の巻」を基に、キャラクター原案に松本大洋、脚本を野木亜紀子、音楽に大友良英を迎えたミュージカルアニメーション映画『犬王』が5月28日(土)より、梅田ブルク7ほかにて公開される。室町時代に名を馳せた能楽師と盲目の琵琶法師の友情の物語を描く。アヴちゃん(女王蜂)と森山未來が声優としてダブル主演を務めている話題作だ。
 
そんな本作の公開に先立ち、TVアニメ「平家物語」のキャラクター原案を担当されたマンガ家・高野文子と、映画『犬王』のキャラクター原案を担当したマンガ家・松本大洋の貴重な資料を記念するミニ展示イベントが京都国際マンガミュージアムで6月27日(月)まで開催される。本イベントの開催を記念し、湯浅政明監督が会場に来場した。
 
まずは、今回の京都国際マンガミュージアムでのイベントについて聞かれると「TVアニメ「平家物語」と映画『犬王』を繋げる展示が舞台である京都でできたことは感慨深いです。京都は歴史が繋がっている場所なので、展示や映画を観て、こういう人たちが京都にいたことに思いを馳せてほしい」と話した。
 
このふたつの物語については「平家の人たちのことは平家物語があることによって、どういう感じだったかある程度残っている」と言い、その一方で「それを伝えた琵琶法師たちや能楽師たちのことは知られていない」からこそ、「彼らにもいろんな人生があったことを映画を通して知って、想像してもらいたい」と語っていた。
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彼らの人生を想像してもらうことによって、「分かりづらい人は分からないと決めつけがちですが、もっと想像を働かせて他人のことを考えられるといいなと。もっとたくさんの人がいて、いろんな気持ちがあったことを想像することで、自分たちが現在一緒に生きている人たちのことを考えられるきっかけになれば」と作品に込めた思いを語った。続けて、「まずは、こういう人たちがいたこと、出来れば名前を覚えてほしいですね。史実が残っていないだけで、自分たちの想像を絶するぐらいのいろんな芸や音楽をやっていたと思うんです」とこの時代に思いを馳せていた。
 
そして、映画『犬王』でロックを始め多彩なジャンルの音楽が鳴り響いていることについて監督は「あってもおかしくない。一瞬でこんなのダメだと消えたかもしれませんが(笑)。誰かが考えたはずだと。人気をつかまなければ上にあがれない時代なので、人を楽しませる出し物を必死で考えたと思う。映画はミュージカルになっているので、歌詞にも注目してほしい」と劇中の音楽への思いを語った。
 
また、映画『犬王』でメインキャラクターの声を務めたアヴちゃんと森山未來については「キャラクターに合わせるというよりは、才能あるふたりにキャラクターたちが寄っていくような感じでした。アヴちゃんや未來さんをイメージしながら作って、声や歌を入れてもらうことで、ふたりの持ち味が入っていった」と話した。ふたりの決め手については「今を突き進んでいる若い人、いろんなエネルギーを持っている人に託したかった。そのエネルギーを燃料にしてキャラクターを作った」と楽しそうに話していた。
 
最後に、キャラクター原案を担当し、今回貴重な資料の展示もされている松本大洋について「松本さんはいつも一緒にやりたいと思っている漫画家さんです。自分と感覚が近いように感じていて、リアリスティックでありながら、情緒や趣き深さを絵に入れていくところが魅力だと思います」と、松本の魅力を語っていた。
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取材・文／華崎陽子



（2022年4月21日更新）


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Movie Data




(C) 2021 “INU-OH” Film Partners

『犬王』

▼5月28日(土)より、梅田ブルク7ほか全国にて公開
声の出演：アヴちゃん（女王蜂）　森山未來　／ 柄本佑　津田健次郎　松重豊
原作：「平家物語 犬王の巻」古川日出男著
監督：湯浅政明　
脚本：野木亜紀子　
キャラクター原案：松本大洋　
音楽：大友良英

【公式サイト】
https://inuoh-anime.com/

【ぴあアプリサイト】
https://lp.p.pia.jp/event/movie/92617/index.html


Event Data

(C)「平家物語」製作委員会　(C)2021 “INU-OH” Film Partners

TVアニメ「平家物語」高野文子と映画『犬王』松本大洋キャラクター原案展示

▼4月21日(木)～6月27日(月)
会場：京都国際マンガミュージアム ２階　ギャラリー４(一部)
開館時間：10:30～17:30 (最終入館は17:00)
休館日：毎週火曜日・水曜日(ただし、5月3日(火・祝)、4日(水・祝)は開館）
料金：無料(ただし、マンガミュージアムに入る場合は入場料〔大人900円、中高生400円、小学生200円]が別途必要)

【公式サイト】
https://www.kyotomm.jp/