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松坂桃李、鈴木亮平、白石和彌監督らが
作品への思いを熱く語った『孤狼の血 LEVEL2』
公開記念全国中継舞台挨拶レポート

2018年に公開され、日本アカデミー賞をはじめ数々の映画賞を総なめにした映画『孤狼の血』の続編で、柚月裕子による同名ハードボイルド小説「孤狼の血』シリーズを基に、原作では描かれなかったエピソードを映画化する『孤狼の血  LEVEL2』が、梅田ブルク7ほか全国にて上映中。ひとりの“悪”の登場と1件の猟奇殺人事件の発生により、街の秩序が崩れ、ピンチに陥っていく一匹狼の刑事・日岡の姿を描く。監督は前作に引き続き白石和彌が務め、主演を松坂桃李が演じるほか、鈴木亮平、吉田鋼太郎、中村獅童、西野七瀬ら豪華俳優陣が揃った話題作だ。そんな本作の公開を記念し、松坂桃李、鈴木亮平、西野七瀬、音尾琢真、中村梅雀らに加え、本作でスクリーンデビューを飾った小栗基裕(s**t kingz)、そして白石和彌監督が登壇し、8月21日(土)に公開記念舞台挨拶を行い、全国の劇場に中継された。
 
まずは、公開を迎えた心境も含めて、松坂が「「去年の10月頃に撮影しまして、スタッフ・キャスト一同、本当に最高のエンタテインメント作品ができたと思っています。この作品をこうやって皆さまに届けることにすごく幸せを感じています」と真摯に語り、鈴木が、「ついにこの日が来たかという思いで感無量です。去年の秋、スタッフ・キャスト全員で文字通り心血を注いで完成させました」と力強く挨拶し、舞台挨拶は始まった。
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そして、松坂に続編が始動すると聞いた時の印象を尋ねてみると、「圧倒的に不安でしたね。前作が公開されて割とすぐに続編の話を聞きまして、あれ? 続編をやるということは、僕が『孤狼の血』で役所さんが演じた大上の立ち位置をやるということなのか? と思ったらどんどん緊張感というか、不安が高まってきました。前作は大上におんぶにだっこ状態だったので、今度は自分が、役所さんが演じていた大上の立ち位置に立つのかと思うと、足がガクガクしましたね」と、前作で役所が演じていた大上、そして主役という大役の座を継ぐ重圧を感じていたと語った。さらに、前作から3年後の日岡の役作りのプロセスについて聞かれると「僕の中でも実質3年という時間経過がありましたし、その中で『LEVEL2』に入るまで、日岡の中で一体何があったのか、どういう思いで3年間を過ごしてきたのかを色々考えました。最終的に、『LEVEL2』の日岡のイメージとして、“狼に育てられた犬“みたいな感じで行こうと思い、そこから少しずつ日岡像を作って現場に入りました」と、松坂のイメージする日岡像を作って撮影に挑んだと話した。
 
そんな松坂演じる日岡と対峙する、“最狂の悪”上林を演じた鈴木亮平に、悪役を演じることについて尋ねると「上林は悪役ではありますが、我々の仕事はひとりの人間を演じることなので、これだけ強烈な役をどのように作り込んでいこうか考えていた時に、ちょうど緊急事態宣言が出まして、決まっていた仕事が全部なくなって、唯一残った台本が『孤狼の血  LEVEL2』でした。撮影までの半年間、ずっと上林のことを考えていくうちに、上林からこの世界を見てみると、お客さんが見る世界と全く違う世界が見えてきたんです。それこそ、正義と悪が入れ替わって、上林から見ると周りが全員外道で、自分だけが唯一真面目に生きているという人間像が出来上がって、自分も上林としてしっかり生きられるし、観てくれたお客さんにも上林の迷いがないところに戦慄してもらえるんじゃないかなと考えました。そうすることで、上林を多面的に見せられるんじゃないかと思いました」と真摯に上林と向き合ってきた思いを語っていた。それを受けて、脚本を作っている時から上林のキャスティングにとても悩んでいたという白石監督は「亮平君だったらきっと一緒にこの難しい役を作ってくれるだろうという安心感がありましたし、強烈な説得力がありました。本当に鈴木亮平さんにお願いして良かったです」と語っていた。
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成長した日岡が、“最狂の悪”上林と初めて出会うシーンが好きだという白石監督。「ふたりとも並々ならぬ思いがあったみたいで、最初のテストから静かな緊張感があって、変に僕が手をかけるよりは、このまま撮ったほうが良い緊張感が出せると思いました」と話すと、松坂も「個人的にも好きなシーンですし、ふたりの出会いのシーンはこの作品においては肝となる場面なので、台詞自体は多くないのに、目線のやり取りだけでとても会話したような気持ちになりました」と話し、鈴木も「広島入りしてからそのシーンまでは普段でも話してなかったと思います。それぐらい緊張感を持っていましたし、そのシーンまでは馴れ合うわけにはいかない、ちょっとの気の緩みもあってはいけないと思っていました。思い出深いシーンになっています」と、日岡と上林が初めて対峙する重要なシーンについて熱く語った。
 
最後に白石監督は「本当にみんなで一生懸命作った映画です。心残りとしてはお世話になった広島県の呉に行けていないことです。動員が100万人に達成し、コロナが落ち着いたら皆で凱旋したいと思っています」とロケ地に思いを馳せ、松坂は「本当に色んな方々の力を借りて、なんとか作りだした作品です。ようやく皆さんに届けられる日が来ました。様々な難しいことを乗り越えた分、エネルギーがあふれた作品になっております」と挨拶し、公開記念舞台挨拶は終了した。
 
 
文/華崎陽子
 
 
 
 



(2021年8月25日更新)


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Movie Data




(C) 2021「孤狼の血 LEVEL2」製作委員会

『孤狼の血 LEVEL2』

▼8月20日(金)より、梅田ブルク7ほか全国にて公開
出演:松坂桃李、鈴木亮平、村上虹郎、西野七瀬
斎藤 工、中村梅雀、滝藤賢一、中村獅童、吉田鋼太郎
監督:白石和彌

【公式サイト】
https://www.korou.jp/

【ぴあ映画生活サイト】
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