映画『騙し絵の牙』に大泉洋の両親も大満足!
主演・大泉洋が登壇した大阪舞台挨拶レポート
昨年、小栗旬主演で映画が公開された『罪の声』などで注目を集める塩田武士によるベストセラー小説を、『紙の月』の吉田大八監督が、塩田が当て書きした大泉洋主演で映画化した『騙し絵の牙』が、大阪ステーションシティシネマほか全国にて上映中だ。経営改革の嵐が吹き荒れる老舗の大手出版社を舞台に、大泉洋扮する廃刊寸前の雑誌を仕切る編集長が企てた、一発逆転の秘策をスリリングに描く。松岡茉優、佐藤浩市、宮沢氷魚、池田エライザ、中村倫也ら豪華キャストが脇を固め、彼らと大泉による演技合戦も話題の作品だ。そんな本作の大ヒットを記念し、主演の大泉洋と吉田大八監督が登壇し、4月9日(金)に大阪ステーションシティシネマで上映後に“ダマキバ感謝祭”と銘打った、公開後初となる舞台挨拶を行った。
まずは、大泉洋が「舞台挨拶と言うやっぱり東京でやりがちですが、私は大阪に行きたいと主張したんです。『騙し絵の牙』のヒットへの感謝を大阪で伝えたいと思いまして、今日このためだけに大阪に来ました」と豪語すると、なぜか観客からは失笑と拍手が。すると、バレたかという表情で大泉が、「本当は、TEAM NACS(チームナックス)の公演中で大阪にいるからなんですが、でも、大阪で舞台挨拶ができてよかったです」と語ると拍手が起きていた。
そして、公開後の反響について聞いてみると、大泉は「まず感想を言ってこない親父から、「大変面白く拝見しました」と珍しくメールを寄こしまして。母親は、(昨年12月に公開された)『新解釈・三國志』を観て、「何も面白くない。なんであんなにふざけているの?」とすごく怒っていたんですが、「こういう映画に出なさい」と、今回の映画は大変喜んでいました(笑)」と笑わせながら両親からの感想を語っていた。吉田大八監督は「こういう心配な状況の中、劇場に足を運んでいただいて映画を観ていただいたことに感謝の気持ちでいっぱいです。観ていただいた方からは、今までになくストレートで熱烈な感想をいただくことが多く、俳優を褒めてもらう声が多くて、すごく手ごたえを感じています」と語った。
さらに、会場には来ることができなかった松岡茉優からの「この映画の見どころは、どんでん返しの騙し合いバトルですが、2度目も3度目も楽しんでもらえるのではないかと思っております。大ヒットももちろんめでたいのですが、我らが主演・大泉洋さんが4月3日に48歳のお誕生日を迎えられました!」というメッセージが読まれ、監督から花束が渡され、会場からは大きな拍手が送られていた。そして、誕生日当日のことを大泉に尋ねてみると「まさに今上演中のTEAM NACSの舞台のために、大阪に入りました。なので、代わり映えのしないバカな4人と舞台の稽古をしていました。スタッフからはサプライズでケーキをもらいましたが、彼らからは特に何もないですし、おめでとうすら聞いてないですね」と笑わせ、48歳の抱負を聞かれ「48歳になると大概の人は大人になっていると思うんですが、子どもっぽいことで笑ってしまう仲間といるからか、
私はなかなか大人になっている感じがしないんですね。48歳こそは立派な大人になって、この作品みたいなカッコいい映画に出て、カッコいい大人になろうと思います。「水曜どうでしょう」を辞めます。あの番組に出ているからダメなんです」と力強く話していた。
マスコミによるフォトセッションの最中も、大泉はマイクを放さず話し続けるという、珍しい状況の後、最後に、大泉が「この映画は騙し騙される物語の面白さはもちろんあるんですが、一生懸命に働く大人の話だとも思っています。男性も女性も必死に自分のやりたいことをやるために懸命に生きている大人たちの映画だと思うので、観終わった後に清々しい気持ちになって、頑張ろうと思える映画じゃないかと思っています。これから働く学生の方にも刺激を受ける作品だと思いますので、これからもいろんな視点で観ていただければと思います」、監督が「こういう舞台挨拶や舞台の上の面白い大泉さんとはまた違う大泉さんの魅力がたくさん観られる映画です」と作品をPRし舞台挨拶は終了した。
取材・文/華崎陽子
(2021年4月12日更新)
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