木村大作と松山ケンイチが日本最高峰の
超高層複合ビル「あべのハルカス」に初登頂!
『春を背負って』会見レポート
日本映画史を支えた伝説的キャメラマンであり、初監督作『劔岳 点の記』が大ヒットを記録した木村大作。彼が、74歳にして再び山岳映画に挑み標高3000メートルの立山連峰での過酷な撮影に挑んだ監督第2作『春を背負って』が、いよいよ6月14日(土)よりTOHOシネマズ梅田ほかにて公開される。そこで、先週4日、本作のヒットを祈願して日本最高峰の超高層複合ビル「あべのハルカス」の屋上ヘリポートで史上初となる、“青空記者会見”を実施し、木村大作監督と主演の松山ケンイチが出席した。
その日は“青空”の予定が、あいにくの曇り空と強風の中で始まった会見だったが、松山は「こんな風が強い中での会見は初めてで新鮮です」と話し、「山に登りたいけど登れない人は、ハルカスを階段で登れば(ちなみにB1階~60階まで1437段)、山に登った気分になるかもしれない。きっと2時間くらいかかりますが…楽しいと思います!」と無邪気な笑顔を見せた。また、木村監督も「3000メートルの『春を背負って』と、300メートルのハルカス、大阪らしいですね」と大阪特有の駄洒落を喜んだ。
映画は、松山をはじめ、蒼井優や豊川悦司など豪華キャストによる演技合戦を、CGに頼らない荘厳な大自然の四季が包み込む圧倒的な映像美と、父から子へ受け継がれる想い、仲間を想う人間たちにスポットを当て、山に生きる人々の“家族”の物語を描く。木村監督は「以前から松山さんを、性格が明るくて凛とした青年だろうと勝手に思っていました。この映画はその想像で松山さんをあて書きしていて、それがピッタリはまっている」と述べ、「自分でもいいキャスティングをしたと思っています」と自信を覗かせた。

映画の中で、豊川を担いで崖を降りる場面があるが、「演じている余裕はありませんでした。僕自身が豊川さんをどうやって安全に担いで下りられるか。それだけに集中して。ほかの場面もそうですが、大自然を目の前にすると自分自身がどう感じるかを出さざるを得ない。木村監督に“裸にさせられたような”感覚があります」と松山。それを受けて木村監督も「しんどそうな表情、そして彼のマジメさや凛とした佇まい。松山さんのリアリティーがスクリーンに映っているはずです」と話し、満足げな表情を浮かべた。
そんな過酷な撮影ではありながらも松山は、「(山の)上では、スタッフもキャストも雑魚寝で生活していました。みんなとの距離感が近くて、僕はすごく楽しかった。毎年やってもいいと思えます!」と充実した撮影現場経験を振り返り、映画同様に家族のような絆を築けたことを明かした。また「360度見渡しても人工物のない大自然の景色に本当に感動しました。みなさんにも是非、登っていただきたいです」とコメントした。
最後に「この映画はどんな人にも響く“自分の居場所”がテーマ。答えは一つではないし、人それぞれ全然違うと思います。この映画をきっかけにそういったことを改めて考えてもらえたら嬉しいです」(松山)。「ハルカスというのは日本の古い言葉で晴れ晴れとさせるという意味。『春を背負って』も晴れ晴れとした気持ちになれる映画です。どうぞよろしくお願いします」(木村)とPRし、会見を締めくくった。
『春を背負って』公開記念 パネル・衣装展を実施中
期間:6月18 日(水)まで
場所:あべのハルカス近鉄本店2F
(2014年6月12日更新)
Check
左から、松山ケンイチ、木村大作監督
写真でおふたりが持っている「登頂旗」は、あべのハルカスの展望台「ハルカス300」59F にて6月18日(水)まで展示中
Movie Data
©2014「春を背負って」製作委員会
『春を背負って』
●6月14日(土)より、TOHOシネマズ梅田ほかにて公開
出演:松山ケンイチ/蒼井 優/檀 ふみ/小林 薫/豊川悦司
新井浩文/吉田栄作/安藤サクラ/池松壮亮/仲村トオル
市毛良枝/井川比佐志/石橋蓮司
原作:笹本稜平「春を背負って」(文藝春秋刊)
脚本:木村大作/瀧本智行/宮村敏正
監督・撮影:木村大作
【公式サイト】
http://www.haruseotte.jp/
【ぴあ映画生活サイト】
http://cinema.pia.co.jp/title/161569/