二度とない新世紀映画体験
生オーケストラでミロクのミリョクを体感しよう
『彌勒 MIROKU』フィルムオーケストラver.
神戸で永瀬正敏写真展と同時開催!
林海象と京都造形芸術大学映画学科の90人の学生たちによって創られた映画『彌勒 MIROKU』が8月10日(土)デザイン・クリエイティブセンター神戸KIITOにて上映される。
本作は、小説家の稲垣足穂の作品「彌勒(みろく)」が原作で、『夢みるように眠りたい』『濱マイク』シリーズなどを手掛けた林海象監督が少年の頃から愛読し、映画監督になってからも映画化を夢み、独自に脚本を書き続けていたという思い入れの深い作品。足穂の遺族に会い、長い話し合いの上で映画化の許しを受けながらも実現に至らず10数年、今回、北白川派映画芸術運動の一作として念願の映画化が実現した。
物語は「第一部 少年編」と「第二部 青年編」の二部構成となっており、「少年編」では土村芳(つちむらかほ)、大西礼芳(おおにしあやか)ら映画学科の女優たちが夢見る少年を演じ、「青年編」では永瀬正敏、井浦新、佐野史郎など、ひとくせある俳優が夢のなれの果てを演じる。17年ぶりとなる林海象監督と永瀬正敏のコンビに注目が集まっている。
また、今回の上映スタイルは7月20日(土)のワールドプレミア、21日(日)の完成披露と2日間、京都で行われ満席の大盛況を得た“フィルムオーケストラver.”となっており、松田龍平主演の『舟を編む』などでも音楽を担当した音楽家・渡邊崇による極上の音楽をオーケストラで体験できるというもの。映画の中には台詞と効果音のみを残し、それ以外のすべての音楽を生演奏するという昔のサイレント映画に生演奏をつけるのともまた少し違ったアプローチで映像と音楽の融合を生み出す試みだ。
会場となるデザイン・クリエイティブセンター神戸KIITOでは、俳優であると同時に写真家でもある永瀬正敏の写真展も同時開催。本作の現場で撮られた写真なども多数展示され、永瀬本人も来場する。是非、ご注目いただきたい。
★『彌勒 MIROKU』会見&奉納上映レポート★

『彌勒 MIROKU』を神様に観てもらう
世界遺産、下鴨神社にて行われた奉納上映&会見レポート
映画『彌勒 MIROKU』は、先月京都の下鴨神社にて奉納上映を行った。映画を神様に披露するという、ほかでは聞いたことのない試みを行った経緯について「映画は他の芸術に比べて一番歴史が浅い。神様はまだ映画を見たことがないのでは?」と林監督が思ったことが発端だったとのこと。「下鴨神社の方にダメモトで神様に映画を見ていただきたいと提案すると、承諾を得ることが出来て正直驚いた」と語りながらも感激した様子だった。そして10年以上あたためてきた思い入れの深い企画を今回実現できたことについては「学生たちの純粋な力を借りることで、プロの現場では作れない映画が出来る気がした」と感慨深げ。そして「日本の映画の初期は各地を巡業して上映されていた」と話し、本作の上映もそういった形にしたいと語った。主演を務めた俳優、永瀬正敏は「世界遺産である下鴨神社で、初めて映画を上映するという、おそらく世界初の記念すべき場所に立ち会えたことが光栄であり、幸せに思っています」とコメントした。
会見後は、奉告祭を実施。その後は日が沈むのを待ってから、境内にはられた2枚のスクリーン(神様向けと関係者向け)で上映開始。その日は暑すぎず寒すぎず気温も快適で神社の境内での素晴らしい上映会となった。
(2013年7月31日更新)
Check
カメラを向けるとポーズをとってくれた永瀬正敏(下鴨神社にて)
Movie Data
『彌勒 MIROKU』
●8月10日(土)、クリエイティブセンター神戸 KIITO、
9月下旬より、京都シネマ、
順次、第七藝術劇場 にて公開予定
【公式サイト】
http://www.0369.jp/
★8/10(土)のチケット(一般5000円/学生3000円)など詳細はこちら
http://www.0369.jp/news.php?keyno=81